ヌスラ戦線は、有志連合によるダーイシュ(イスラーム国)攻撃に参加しないため、アレッポ県北部の前線から撤退すると発表(2015年8月10日)

シャームの民のヌスラ戦線はインターネットを通じて声明を出し、米トルコ両国政府によるアレッポ県北部の「安全地帯設置」設置を受けるかたちで、同県北部の「ダーイシュ(イスラーム国)との前線からの撤退を宣言する」と発表した。

ヌスラ戦線は、米トルコ両政府が「安全地帯」に設置することに合意したとされる地域アレッポ県バーブ市北部のトルコ国境地帯の拠点をシャーム戦線、スルターン・ムラード・トゥルクマーニー旅団などに引き渡し、退去しているが、声明では撤退地域について具体的に言及はしていない。

撤退の理由に関して、ヌスラ戦線は、ダーイシュの殲滅をめざす有志連合に参加することが法的に認められず、戦闘への参加、支援、調整などはできない、としている。

AFP, August 10, 2015、AP, August 10, 2015、ARA News, August 10, 2015、Champress, August 10, 2015、al-Hayat, August 11, 2015、Iraqi News, August 10, 2015、Kull-na Shuraka’, August 10, 2015、al-Mada Press, August 10, 2015、Naharnet, August 10, 2015、NNA, August 10, 2015、Reuters, August 10, 2015、SANA, August 10, 2015、UPI, August 10, 2015などをもとに作成。

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