シリア軍は、トルコ軍、ハワール・キリス作戦司令室の南下を阻止するかたちでバーブ市東部のダーイシュ支配地域を制圧(2017年2月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がバーブ市南東部のジュッブ・スルターン村・アブー・ミンディール村間の地域に点在する23カ村から西方に撤退、シリア軍が同地に進駐した。

これにより、シリア軍はアレッポ市とハサカ市を結ぶ街道の南側を制圧、バーブ市を掌握したトルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室のラッカ市方面への南下を阻止するかたちで、マンビジュ市一帯に展開する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の制圧地域と初めて支配地域を接した。

シリア軍が制圧したのは、ジュッブ・スルターン村、ジュッブ・ハンマーム村、ザアルーラ村、ジュッブ・ハフィー村、ウンム・ハルザ村、フータ村など。

Kull-na Shuraka', February 27, 2017

Kull-na Shuraka’, February 27, 2017

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市西部郊外の砂漠地帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦するとともに、同地一帯を空爆、タドムル市西方6~7キロ地点、南方12キロの地点にまで進軍、またジャズル油田、マフル油田、ジャハール油田を射程圏内に収めた。

一方、SANA(2月27日付)によると、ジュッブ・ジャッラーフ村をダーイシュ(イスラーム国)が砲撃し、住民複数人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月27日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、サルダ山一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, February 27, 2017、AP, February 27, 2017、ARA News, February 27, 2017、Champress, February 27, 2017、al-Hayat, February 28, 2017、Iraqi News, February 27, 2017、Kull-na Shuraka’, February 27, 2017、al-Mada Press, February 27, 2017、Naharnet, February 27, 2017、NNA, February 27, 2017、Reuters, February 27, 2017、SANA, February 27, 2017、UPI, February 27, 2017などをもとに作成。

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