アル=カーイダ系のシャーム解放機構はハマー県東部およびヒムス県東部でダーイシュへの攻勢を強めるシリア軍を背後から奇襲(2017年8月29日)

ハマー県では、シリア人権監視団、クッルナー・シュラカー(8月29日付)などによると、シャーム解放機構をはじめとする反体制武装集団が28日深夜から29日未明にかけてシリア政府支配下のタッル・ドゥッラ村を攻撃し、シリア軍と交戦、同村にあるシリア軍大隊基地を制圧した。

シャーム解放機構はタッル・ドゥッラ村一帯以外にも、県南東部のダフラト・ディーバ村、クッバト・クルディー村、ラービヤ村、ワーキア村を攻撃した。

これを受け、シリア軍は同地一帯を空爆・砲撃、シャーム解放機構は同地から撤退した。

この戦闘で、シリア軍兵士28人が死傷、シャーム解放機構側も戦闘員5人が死亡、多数が負傷した。

なお、シリア軍は、県南部および南東部郊外のカンタラ村、ダラーク村、ブライギース村、サトヒーヤート村も空爆し、ラターミナ町に対しても砲撃を行った。

シャーム解放機構は、サラミーヤ市東部のウカイリバート町一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)への攻勢を強めたことに呼応するかたちで、アレッポ県南部からイスリヤー村方面に進軍し、シリア軍を挟撃する動きを見せていたが、タッル・ドゥッラ村方面への奇襲も東進を続けるシリア軍を背後から攪乱するかたちとなった。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラマダーン軍団の活動拠点であるジャウバル区、アイン・タルマー村一帯を砲撃し、ラフマーン軍団と交戦した。

クッルナー・シュラカー(8月29日付)によると、ラフマーン軍団の活動拠点であるアイン・タルマー村にシリア軍が突入を試み、ラフマーン軍団と交戦、兵士5人を失ったという。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(8月29日付)によると、トルコ国境に近いタッルアーダ村・ハズラ村間の街道を走行中のヌールッディーン・ザンキー運動(シャーム解放機構より離反)の車が即席爆弾の爆発に巻き込まれ、タッルアーダ大隊司令官で「バルシャ氏」を名乗る人物が死亡、複数人が負傷した。

AFP, August 29, 2017、AP, August 29, 2017、ARA News, August 29, 2017、Champress, August 29, 2017、al-Hayat, August 30, 2017、Kull-na Shuraka’, August 29, 2017、al-Mada Press, August 29, 2017、Naharnet, August 29, 2017、NNA, August 29, 2017、Reuters, August 29, 2017、SANA, August 29, 2017、UPI, August 29, 2017などをもとに作成。

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