米国の支援を受ける東部獅子軍(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)のトゥラース・サラーマ司令官は、クッルナー・シュラカー(9月1日付)に関して、シリア軍戦闘機パイロットのアリーフ・フルウ少佐解放の内幕について明らかにした。
それによると、東部獅子軍は、ヨルダン政府の要請に従い、8月30日にフルウ少佐の身柄を同国に引き渡し、その見返りとして、以下の6項目を要求したという。
1. シリア政府側の刑務所で拘留されている逮捕者100人の釈放。
2. 東部獅子軍と部族軍の戦争捕虜の解放。
3. ダマスカス郊外県東カラムーンの街道の往来を一度だけ許可し、同地の戦闘員へのシリア砂漠方面への退去を認めること。
4. スワイダー県東部からタンフ国境通行所(ヒムス県)に至るシリア領内の地域から民兵を40キロ以上撤退させること。
5. シリア軍がヨルダンとの国境地帯、そして同地に点在する難民キャンプを攻撃しないこと。
6. フルウ少佐捕捉後に首都ダマスカスで逮捕されたアシャーラ市(ダイル・ザウル県)、ウタイバ村(ダマスカス郊外県)出身者の釈放。
フルウ大佐は、8月15日に米国の支援を受ける東部獅子軍と殉教者アフマド・アブドゥー軍団(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室所属組織)の攻撃によって撃墜・捕捉されていたが、8月31日、捕捉されていたほかのシリア軍兵士とともに解放された。
AFP, September 1, 2017、AP, September 1, 2017、ARA News, September 1, 2017、Champress, September 1, 2017、al-Hayat, September 2, 2017、Kull-na Shuraka’, September 1, 2017、al-Mada Press, September 1, 2017、Naharnet, September 1, 2017、NNA, September 1, 2017、Reuters, September 1, 2017、SANA, September 1, 2017、UPI, September 1, 2017などをもとに作成。
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