レバノンのヒズブッラー書記長を務めるハサン・ナスルッラー氏は、世界エルサレムの日に合わせて、マナール・チャンネル(6月8日付)を通じてテレビ演説を行い、シリアに関して「抵抗の枢軸の中核国家」だと称賛、「7年にわたって、その存在をかけて「テロとの戦い」において…勝利し、同国内の広範な地域が安全を回復した」と述べた。
ナスルッラー書記長は「シオニストどもよ、お前たちは、この地域の抵抗の柱を打ち崩すことに失敗したことを認めた。テロ集団に賭けるというお前たちの夢は風と共に去った…。シリアでの「テロとの戦い」に関与してきた湾岸のシャイフたちは自らの敗北を認めるべきだ」と述べた。
ナスルッラー書記長はまた「ヒズブッラーは、シリアの国家としての存在と、シリアの勝利に貢献した抵抗枢軸を標的とした地球規模の大いなる陰謀にシリアが曝されたがゆえに、シリアに介入した」と主張、「ヒズブッラーは、シリア指導部が要請すれば、シリアから退去する」と述べた。
一方、イスラエル・パレスチナ関係の緊張については、「米国がエルサレムを首都として承認したことを受けて、占領下のエルサレムの問題は、シオニストとの闘争における核心をなすようになった」との見方を示す一方、「パレスチナ問題が直面する深刻な挑戦は、サウジ政権がエルサレムにおけるイスラエルの権利を認めたことにある」と非難した。
AFP, June 8, 2018、ANHA, June 8, 2018、AP, June 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2018、al-Hayat, June 9, 2018、Qanat al-Manar, June 8, 2018、Reuters, June 8, 2018、SANA, June 8, 2018、UPI, June 8, 2018などをもとに作成。
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