イドリブ県の処遇をめぐるロシア・トルコ軍・治安・外交関係高官が決裂(2020年2月18日)

ロシアの首都モスクワで17日から行われていたロシアとトルコの軍・治安・外交関係高官は2日目となる18日も続けられたが、イドリブ県の処遇について合意にいたらないまま閉会した。

アナトリア通信(2月18日付)は、セダト・オナル内務副大臣率いるトルコ側代表団が2時間にわたる会合を終えモスクワを後にしたとしたうえで、ロシア側がシリア政府への支援継続と、シリア北部全域の掌握に固執したと伝えた。

これに対して、トルコ側は、ソチでの合意に基づいて、シリア軍側が戦闘を停止し、撤退しなければ、軍事作戦を行うと答えたという。

トルコのイブラヒム・カリン大統領府報道官は会合の決裂を受けて、報道向け声明を出し、「イドリブ県での我々の主な目的はソチ合意の復活であり、同県におけるトルコ軍監視所の変更は考えれないことだ」と述べた。

カリン報道官はまた「我々はイドリブ県の民間人を保護するため、増援部隊の派遣を続ける。我が軍が攻撃を受けた場合、我々は最近行ったのと同じように、もっとも強硬な手段で報復する」と付言した。

AFP, February 18, 2020、Anadolu Ajansı, February 18, 2020、ANHA, February 18, 2020、AP, February 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 18, 2020、Reuters, February 18, 2020、SANA, February 18, 2020、SOHR, February 18, 2020、UPI, February 18, 2020などをもとに作成。

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