トルコはリビアにシリア人戦闘員数十人を派遣、拘束された戦闘員はヌスラ戦線に所属し、エルドアン大統領から2000ドルを受け取っていたと認める(2020年4月14日)

シリア人権監視団は、トルコがシリア人戦闘員(国民軍)数十人を新たにリビアに派遣する一方、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍との戦闘で8人が新たに死亡したと発表した。

リビアでの戦闘で死亡した国民軍戦闘員はこれで190人となった。

なお、リビアに派遣された国民軍戦闘員は約5,050人に達し、約1,950人が派遣に向けて、「オリーブの枝」、「ユーフラテスの盾」地域に設置されているキャンプでトルコ軍の教練を受けている。

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ハダス(4月14日付)、スカイ・ニュース・アラビック(4月14日付)などは、トルコによってリビアに派遣されたシリア人戦闘員(国民軍)多数が、首都トリポリ南(アブー・サリーム、ハドバ)での戦闘で、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍によって捕捉されたと伝え、その映像を公開した。

捕らえられた戦闘員の1人で、ムハンマド・イーターウを名乗る男性は、ダイル・サウル県出身で、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)特殊部隊、イスラーム国に所属し、アレッポ県からトルコを経由してリビアに来たと証言した。

別の男性は、「月額2,000米ドルの給与を受け取っていた…(トルコのレジェップ・タイイップ・)エルドアン大統領から」と証言した。


AFP, April 14, 2020、ANHA, April 14, 2020、AP, April 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2020、al-Hadth, April 14, 2020、Reuters, April 14, 2020、SANA, April 14, 2020、Sky News Arabic, April 14, 2020、SOHR, April 14, 2020、UPI, April 14, 2020などをもとに作成。

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