トルコ軍はムーリム市の監視所からの撤退を準備する一方、シリア政府支配地域内に取り残されている他の監視所・拠点からも撤退か?(2020年10月19日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配地域内で孤立していたムーリク市近郊のトルコ軍の第9監視所に、トルコ軍が借り上げた民間のトレーラーからなる車列が監視所の設備や装備を撤収するために到着した。

同監視団によると、トルコ軍は第9監視所だけでなく、同じくシリア政府支配地域内に孤立しているハマー県のシール・マガール村、イドリブ県のサルマーン村やタッル・トゥーカーン村の監視所、タルナバ村、マルディーフ村、マアッル・ハッタート村、サラーキブ市の拠点でも撤退の準備を行っているほか、アレッポ県内に設置されている監視所の撤退も予定されているという。

トルコ軍はまた、監視所撤収作業と並行して、兵站物資を積んだ車輌約75輌をイドリブ県カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, October 19, 2020、ANHA, October 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 19, 2020、Reuters, October 19, 2020、SANA, October 19, 2020、SOHR, October 19, 2020などをもとに作成。

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