シャーム解放機構のジャウラーニー指導者:「解放区の砦、革命と革命家の拠点であるザーウィヤ山地方を放棄することはない」(2021年7月23日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者は、反体制派の支配下にあるいわゆる「解放区」で活動するメディア活動家36人を集め会合を開き、最近になって戦闘が激化しているイドリブ県ザーウィヤ山地方情勢への対応について説明した。

メディア活動家との会合には、シャーム解放機構のアブー・ハサン軍事司令官も同席した。

ジャウラーニー指導者は、シリア政府とロシアによる攻撃の激化は、反体制派諸派を挑発し、戦闘を通じて自らの力を誇示し、「革命家」に反抗するよう民衆を扇動することが狙いだと断じたうえで、シリア・ロシア両軍による大規模な地上作戦は現時点でないだろうが、爆撃が拡大する可能性はあると付言した。

そのうえで「決戦」作戦司令室が今後も、ザーウィヤ山地方に対する攻撃への報復として、シリア軍の拠点への砲撃を続けると述べた。

一方、ザーウィヤ山地方の処遇をめぐって、多くの交渉がこれまで行われてきたが、シャーム解放機構は、「解放区の砦」であり、「革命と革命家の拠点」でもある同地方を放棄することはないと強調した。

反体制派支配地各所にトルコ軍が展開していることについては、有利な材料だとしつつ、反体制諸派は統合的な作戦司令室のもとに部隊を編成し、自力で敵に対峙する姿勢を整えていると主張した。

AFP, July 24, 2021、ANHA, July 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 24, 2021、Reuters, July 24, 2021、SANA, July 24, 2021、SOHR, July 24, 2021などをもとに作成。

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