ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、11月10日に難民334人が新たに帰国したと発表した。
このうちレバノンから帰国したのは難民315人(うち女性95人、子供160人)、ヨルダンから帰国したのは19人(うち女性6人、子供10人)。
これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は721,527人となった。
内訳は、レバノンからの帰還者325,079人(うち女性97,696人、子ども165,505人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,448人(うち女性118,975人、子ども202,175人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。
43カ国で難民登録したシリア人の数は6,813,318人。
なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は950,807人(うち女性285,335人、子供484,612人)となった。
**
一方、国内避難民94人が新たに帰宅した。
ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは83人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは11人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。
グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は11人だった。
これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は104,766人(うち女性40,928人、子供33,930人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,373,362人(うち女性423,487人、子供677,696人)となった。
Ministry of Defence of the Russian Federation, November 11, 2021をもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.