ハサカ県では、ANHA(11月30日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市、アームーダー市、マアバダ(カルキールキー)町、マーリキーヤ(ダイリーク)市、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村、タッル・ハミース市、ハサカ市で、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近い各種団体が、女性に対する暴力に反対するデモを組織し、支持者や住民多数が参加した。
「暴力と占領を終わらせために戦ってください」と銘打ったデモは12月10日まで続けられる予定で、参加者は、クルディスタン労働者党(PKK)のアブドゥッラ・オジャラン指導者の顔写真がプリントされた旗、人民防衛隊(YPG)、女性防衛隊(YPJ)の戦死者らの遺影、「女性を殺すな」、「女性が殺される社会は解放されない」、「いわゆる名誉などの名のもとに女性が暴力を受けることを認めない」、「社会の半分は女性だ、彼女らの自由は我々の自由だ」などといったプラカードが掲げられ、シュプレヒコールが連呼された。
ANHAによると参加者はいずれも男性で、その数は数千人に達したという。
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なお、カーミシュリー市では11月28日、革命青年組織を自称する「ジャワーニン・シュール・シュクル」なる団体がシリア民主軍による少女の徴兵に抗議してデモを行い、シリア・クルド民主評議会のメンバーら数十人が参加していた。
AFP, November 30, 2021、ANHA, November 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2021、Reuters, November 30, 2021、SANA, November 30, 2021、SOHR, November 30, 2021などをもとに作成。
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