ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるクーリーヤ市近郊のマザール・アイン・アリー農場一帯に設置されている「イランの民兵」の拠点複数カ所が所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受け、複数回の爆発が発生した。
「イランの民兵」のドローンが攻撃を受けるのは今年になって初めて。
ナフル・メディア(1月4日付)によると、爆撃は4日の昼頃にドローン1機によって行われ、アシャーラ市近郊の砂漠地帯に設置されているイラク人民動員隊に所属するアブー・ファドル・アッバース旅団の拠点2カ所と、クーリーヤ市近郊の砂漠地帯に設置されているイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点1カ所が標的となった。
アイン・フラート(1月3日付)によると、爆撃を実施したのはドローン4機。
また、アイン・フラートによると、イラン・イスラーム革命防衛隊の拠点は、マザール・アイン・アリー農場近くに位置し、ハーッジ・ハサン・イーラーニーとして知られる人物が率いるグループが教練施設として使用、ロケット弾や迫撃砲の射場、武器弾薬庫なども完備していたという。
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これに関して、ロイター通信(1月4日付)は、米主導の有志連合の匿名高官の話として、有志連合が「グリーン・ヴィレッジ」(ウマル油田に設置されている基地)近くに設置されていたロケット弾の射場複数カ所に対して爆撃を実施したと伝えた。
同匿名高官は、爆撃は脅威となっていた射場に対して行われたとしつつ、具体的な場所については明らかにしなかった。
AFP, January 4, 2022、ANHA, January 4, 2022、‘Ayn al-Furat, January 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2022、Naher Media, January 4, 2022、Reuters, January 4, 2022、SANA, January 4, 2022、SOHR, January 4, 2022などをもとに作成。
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