シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のピネイロ委員長は越境(クロスボーダー)での人道支援継続を阻止するあらゆる動きに抵抗するよう呼び掛ける(2022年6月29日)

シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長(ブラジル)は、第50回人権理事会で、シリアへの越境(クロスボーダー)での人道支援継続を阻止するあらゆる動きに抵抗するよう呼び掛けた。

ピネイロ委員長は「安保理で、支援提供が許されている唯一の国境通行所を閉鎖すべきか否かに議論が集中していることは妥当ではない」としたうえで、あらゆる経路を通じてシリアで人命を救うための人道支援が行き届くよう搬路を拡大する必要があると述べた。

また、「1460万のシリア人が支援に頼っている一方で、1200万人が深刻な食糧不足に直面し、10人に9人が貧困レベル以下の生活をしている」などと力説した。

AFP, June 30, 2022、ANHA, June 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, June 30, 2022、Reuters, June 30, 2022、SANA, June 30, 2022、SOHR, June 30, 2022などをもとに作成。

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