ヒューマン・ライツ・ウォッチ:オーストラリア出身の10代のダーイシュ・メンバーが拘留先のシリアで死亡したと発表(2022年7月18日)

ヒューマン・ライツ・ウォッチは、オーストラリア出身の10代の青年が、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーらを収容する刑務所で死亡したと発表した。

死亡したのは、ユースフ・ザハブさん。

家族の代表の話によると、オーストラリア政府は17日に、ザハブさんが死亡したことを家族に伝えたという。

死因は不明。

ザハブさんはダーイシュ(イスラーム国)に参加するためにシリアに不法入国したが、2019年にクルド民族主義民兵の人民防衛隊(YPG)を主体とし、米主導の有志連合が協力部隊と位置づけるシリア民主軍によって拘束され、ハサカ県ハサカ市にあるグワイラーン刑務所に拘留されていた。

家族によると、ザハブさんは刑務所の劣悪な環境下で2021年1月に結核を患ったほか、2022年1月末から2月初めにかけてのグワイラーン刑務所襲撃・脱走事件で、シリア民主軍との戦闘により頭と腕を負傷していた。


シリア民主軍は現在、69~80人のオーストラリア人を拘束しており、うち女性は19人、子供は39人だという。

AFP, July 18, 2022、ANHA, July 18, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2022、Human Rights Watch, July 18, 2022、Reuters, July 18, 2022、SANA, July 18, 2022、SOHR, July 18, 2022などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.