トルコのエルドアン大統領がイランを訪問:ハーメネイー最高指導者はトルコが計画しているシリアへの軍事作戦に反対(2022年7月19日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はイランを訪問し、首都テヘランでエブラーヒーム・ライースィー大統領と会談した。

アナトリア通信(7月19日付)などによると、エルドアン大統領は共同記者会見で以下の通り述べた。

トルコ、イラン、ロシアの三カ国はアスタナ・プロセスを評価し、再活性化を計る。
クルディスタン労働者党(PKK)、民主統一党(PYD)、クルディスタン自由生活党(PJAK)、フェトフッラー・ギュレン派といった組織は、トルコとテヘランのいずれにとっても深刻な苦痛を与えるもので、両国はこれらの組織に対する戦いを続ける必要がある。

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エルドアン大統領は続いて、アリー・ハーメネイー最高指導者と会談した。

SANA(7月19日付)によると、ハーメネイー師は以下のように述べた。

シリアの領土の一体性の維持は我々にとってきわめて重要である…。シリア北部へのいかなる軍事攻撃もトルコ、シリア、そして地域全体に被害をもたらし、テロリストを利するものとなる。
我々はトルコの安全保障が我々の安全保障だと考えている。あなた方もシリアの安全保障があなた方の安全保障だと考え、シリア危機の解決は対話を通じて行われなければならない。
パレスチナ問題は、イスラーム世界における第1の問題であり、米国とシオニスト政体は正当な権利を求めるパレスチナ人の闘争を食い止めることに失敗した。

AFP, July 19, 2022、Anadolu Ajansı, July 19, 2022、ANHA, July 19, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2022、Reuters, July 19, 2022、SANA, July 19, 2022、SOHR, July 19, 2022などをもとに作成。

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