トルコのチャヴシュオール外務大臣はシリア政府がシリア民主軍と対決するのであれば支援を行う用意があると異例の発言(2022年7月27日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、シリア政府が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と対決するのであれば、支援を行う用意があるとの異例の発言を行った。

アナトリア通信(7月27日付)が伝えたところによると、チャヴシュオール外務大臣はテレビで放映されたインタビューのなかで次のように述べた。

トルコはシリアの体制がテロ組織クルディスタン労働者党(PKK)と対決するのを支援する準備が完全にできている。
シリアの体制が領内のテロリストを殲滅するのは当然の権利だ。だが、穏健な反体制派をテロリストと見るのは正しくない。
トルコはこれまでにもテロリストをこの地域から排除することについてトルコと話し合いを行ってきた。

チャヴシュオール外務大臣は、シリア北部への軍事作戦の実施の有無について、「突然の起こることになるだろう」としたうえで、米国とロシアがシリア国内の「テロリスト」(民主統一党(PYD))にかかる約束を守らず、「テロとの戦い」に誠実ではないと批判した。

AFP, July 27, 2022、Anadolu Ajansı, July 27, 2022、ANHA, July 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, July 27, 2022、Reuters, July 27, 2022、SANA, July 27, 2022、SOHR, July 27, 2022などをもとに作成。

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