シリア政府の動き(2014年6月15日)

クッルナー・シュラカー(6月15日付)は、複数の消息筋の話として、アサド政権が、シリア軍とともに反体制武装勢力の掃討にあたる国防隊や人民諸委員会(自警団)の勢力増大を懸念し、その解体を真剣に検討している、と報じた。

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シリア人権監視団は、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、これまでに約1,500人が釈放されたことを確認したと発表した。

釈放された政治犯のなかには、1993年にバースィル・アサド氏暗殺未遂容疑で逮捕され、サイドナーヤー刑務所に収監されていたアドナーン・カッサール氏(騎手、バースィル・アサド氏より賞を受賞)などが含まれている。

なおシリア人権監視団によると、シリア各地の刑務所には7万人以上が収監されており、また1万8,000人以上が逮捕後に消息不明となっているという。

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SANA(6月15日付)によると、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)を受けて、ハマー県で130人、ハサカ県で65人、ヒムス県で37人が釈放された。

AFP, June 15, 2014、AP, June 15, 2014、ARA News, June 15, 2014、Champress, June 15, 2014、al-Hayat, June 16, 2014、Kull-na Shuraka’, June 15, 2014、al-Mada Press, June 15, 2014、Naharnet, June 15, 2014、NNA, June 15, 2014、Reuters, June 15, 2014、SANA, June 15, 2014、UPI, June 15, 2014などをもとに作成。

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