【トルコ・シリア大地震】グテーレス国連事務総長はシリア政府が国境通行所2ヵ所を通じてトルコ占領地に国連の支援物資を輸送することに同意したと発表(2023年2月13日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は声明を出し、トルコ国境の通行所2ヵ所を通じて、シリア北部への国連の支援物資の輸送を3ヵ月に限って求めることに同意したと発表した。

同意は、マーティン・グリフィス国連人道問題担当事務次長のシリア訪問とアサド大統領との会談を受けたもので、国連の支援物資の搬入が認められるのは、アレッポ県のバーブ・サラーマ国境通行所(トルコ側はキリス県オンジュプナル国境通行所)と、ラーイー村とトルコのキリス県エルベイリ村を結ぶ国境通行所。

いずれもトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域とを結ぶ通行所で、前者は、シリアへの越境(クロスボーダー)人道支援がかつて認められていた正規の通行所であるのに対して、後者は正規の通行所ではなく、トルコ側が占領地とを結ぶために設置したもの。

AFP, February 13, 2023、ANHA, February 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2023、Reuters, February 13, 2023、SANA, February 13, 2023、SOHR, February 13, 2023などをもとに作成。

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