【トルコ・シリア大地震】シリア北西部を支配するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者は国連からの直接の支援を求め、自らの統治能力を誇示(2023年2月14日)

シリアのアル=カーイダとして知られる国際テロ組織のシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者は英『ガーディアン』紙(2月14日付)の取材に応じ、そのなかで、国際社会に対してシリア北西部の市民に緊急支援を行うよう呼びかけた。

同紙が引用したジャウラーニー指導者の発言は以下の通り。

地震発生当初から、我々は国連に支援を求めるメッセージを送っていた…。しかし、残念なことに、我々の捜索救出チームへの支援は届かなかった、またこの危機と闘うための特別な支援もなかった。
アサド体制(シリア政府のこと)が支援を届けるかは信用できない。人道支援は、シリア北西部を経由して、推計530万人が家を失ったと被災地に送られねばならない。
国際社会は我々の再建に関与する必要がある。
イドリブ県のシリア救国内閣内の省の高官のみが、国際社会のアクターと連絡を取り合っている。
バッシャール・アサド体制とロシア人は、過去12年間、この地を震災地に変えた。
我々は自分たちの民のニーズに対応する政府を建設した。我々には統治を行い、民を支えることができる。だが、この地にはさらに多くのものが必要だ。

AFP, February 14, 2023、ANHA, February 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 14, 2023、The Guardian, February 14, 2023、Reuters, February 14, 2023、SANA, February 14, 2023、SOHR, February 14, 2023などをもとに作成。

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