【トルコ・シリア大地震】シャーム解放機構のジャウラーニー指導者は記者会見を開き、トルコ・シリア大地震の被害状況や対応策を発表(2023年2月9日)

シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者は記者会見を開き、トルコ・シリア大地震の被害状況や対応策を発表、同機構の傘下にあるアムジャード広報機構がその映像を配信した。

ジャウラーニー指導者によると、シャーム解放機構は自治を委託するシリア救国内閣に緊急対応委員会を発足させ、同内閣の各省をはじめとする各機関に対応を指示、民間防衛隊(ホワイトヘルメット)、同機構の軍事部門や総合治安機関などが救出活動や瓦礫の撤去作業にあたった。

ジャウラーニー指導者は、「解放区」では、地震によって2000人あまりが死亡、5000人あまりが負傷、572あまりの住居が全壊、4000が半壊、56自治体、3000以上の世帯が被災、数千世帯が依然として瓦礫の下敷きになっているとしたうえで、イスラーム共同体、アラブ民族、国際社会、救援活動への参加と支援を呼びかけた。

また、トルコからの救援物資は、トルコ側の道路などが被害を受けているため、いまだに「解放区」には入っておらず、「解放区」からの負傷者らのトルコへの搬送も行われていないと指摘、トルコ側の街道が再開されば、国際機関などあらゆる組織がトルコ経由で入ってくるだろうとの見方を示し、それまでは「解放区」内の資源やマンパワーによって、被災者の支援、負傷者の治療などを行うと強調した。

ただし、トルコで被災したシリア人の遺体150~200体はトルコ側から「解放区」に搬送されたという。

一方、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域でもっとも被害が激しかったとされるジャンディールス町(アレッポ県)については、民間部門、軍事部門の双方が救援活動を行っており、イドリブ県から同町に過去12時間の間に車輌35輌以上を派遣したと述べた。

なお、ジャンディールス町は、2022年10月にシャーム解放機構が侵攻し、シリア国民軍第3軍団諸派を放逐し、軍事、治安権限を掌握していた地域に含まれる。

AFP, February 26, 2023、ANHA, February 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2023、Reuters, February 26, 2023、SANA, February 26, 2023、SOHR, February 26, 2023などをもとに作成。

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