シリア軍はハジャル・アスワド市、ヒムス県砂漠地帯でイスラエル製の武器弾薬などを押収(2018年5月2日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(5月2日付)によると、シリア軍がハジャル・アスワド市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する爆撃・砲撃を継続、同地一帯でダーイシュと交戦した。

シリア軍はまた、ハジャル・アスアド市南部でダーイシュが掘削した地下トンネルを発見、イスラエル製の武器弾薬などを押収した。

SANA, May 2, 2018
SANA, May 2, 2018

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ヒムス県では、SANA(5月2日付)によると、シリア軍が県南部の砂漠地帯で反体制武装集団に供与されようとしていたイスラエル製の武器弾薬、機器、薬品を押収した。

SANA, May 2, 2018

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月2日付)によると、ロシア・シリア両軍の戦闘機が県北部のカフルズィーター市を爆撃し、カフルズィーター病院が被弾し利用不能となった

またこの爆撃で病院スタッフ1人が死亡、多数が負傷、また住民も多数死傷した。

AFP, May 2, 2018、ANHA, May 2, 2018、AP, May 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2018、al-Hayat, May 3, 2018、Reuters, May 2, 2018、SANA, May 2, 2018、UPI, May 2, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下にあるアフリーン郡でシャーム自由人イスラーム運動と東部自由人が民家の分配をめぐって交戦(2018年5月2日)

アレッポ県では、ANHA(5月2日付)によると、アフリーン郡ジンディールス町で、シャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)と東部自由人(連合)が衝突、交戦した。

衝突は、同地にある民家の分配に端を発するもので、3時間にわたる戦闘で、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員1人、東部自由人の戦闘員3人が死亡した。

AFP, May 2, 2018、ANHA, May 2, 2018、AP, May 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2018、al-Hayat, May 3, 2018、Reuters, May 2, 2018、SANA, May 2, 2018、UPI, May 2, 2018などをもとに作成。

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シリア政府とロジャヴァが分割統治するハサカ市で爆発が起こり、子供10人が死傷(2018年5月2日)

SANA, May 2, 2018

ハサカ県では、ANHA(5月2日付)によると、ハサカ市南西のジスル・アブヤド地区で爆発が発生し、子供3人が死亡、また子供7人が負傷した。

AFP, May 2, 2018、ANHA, May 2, 2018、AP, May 2, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 2, 2018、al-Hayat, May 3, 2018、Reuters, May 2, 2018、SANA, May 2, 2018、UPI, May 2, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年5月2日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月2日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも1件(イドリブ県)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 2, 2018をもとに作成。

 

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ヨーロッパ地中海地震学センター:イスラエル軍によると思われる4月末のミサイル攻撃でM2.6の地震が発生(2018年5月1日)

ヨーロッパ地中海地震学センターは、4月29日に、ハマー県とアレッポ県に対して行われたイスラエル軍によるとされるミサイル攻撃により、マグニチュード2.6の地震の発生が確認されたと発表した。

攻撃では、ハマー市の南東約15キロに位置するタクスィース村近郊にあるシリア軍第47旅団基地と、アレッポ市東部のアレッポ国際空港に近いナイラブ航空基地などが標的となり、イランが支援する諸派の指令拠点や武器弾薬庫が多数被弾し、イラン人ら多数が死傷した。

『ハアレツ』(5月1日付)が伝えた。

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、Haaretz, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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マティス米国防長官「外交官が平和を勝ち取るまでシリアから撤退はしない」(2018年5月1日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、国防総省で「米国と同盟国はシリアでダーイシュ(イスラーム国)に対する歴史的勝利を収めようとしている。我々はそれまで撤退はしない」としつつ、「戦いに勝利したら…、外交官が平和を勝ち取る」と述べ、シリアでの和平交渉を支えるために米軍展開を継続させる重要性を強調した。

ロイター通信(5月1日付)が伝えた。

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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ロシアの仲介で、アフリーン郡での対トルコ戦に参加していた「人民部隊」戦闘員の遺体22体がシリア軍に返還(2018年5月1日)

ANHA(5月1日付)は、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団によるアレッポ県アフリーン郡への侵攻(「オリーブの枝」作戦)に際して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との調整のもと、シリア政府支配地域から派遣された「人民部隊」の戦闘員の遺体22隊が、ロシアの仲介のもとシリア軍に返還されたと伝えた。

返還された遺体は、3月3日のトルコ軍によるカフルジャンナ村への爆撃で死亡した60人の一部。

ANHA, May 1, 2018

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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ハジャル・アスワド市一帯でシリア軍がダーイシュ掃討戦を続ける(2018年5月1日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(5月1日付)によると、シリア軍がハジャル・アスワド市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対する爆撃・砲撃を継続、同地一帯でダーイシュと交戦した。

これにより、シリア軍はアアラーフ地区(農場地帯)、南西部にある複数の建物群を制圧した。

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クナイトラ県では、『ハヤート』(5月2日付)によると、ウーファーニヤー村、ハーン・アルナバ市間の地域で、ジュバーター・ハシャブ作戦司令室とシリア軍が交戦した。

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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SANAはヒムス県北部とハマー県南部で戦闘員退去を骨子とした停戦合意が成立したと報じるが、反体制派は拒否の姿勢を示す(2018年5月1日)

SANA(5月1日付)は、ヒムス県北部とハマー県南部の反体制武装集団孤立地帯で、戦闘員の退去を骨子とした停戦合意が交わされたと伝えた。

停戦合意はロシアの仲介のもと、シリア政府と同地の反体制武装集団の間で交わされもので、①同地で活動を続けてきた反体制武装集団が保有する重火器・中火器を2日以内にシリア軍に引き渡すこと、②武器引き渡し後3日以内に、戦闘員とその家族をトルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるイドリブ県に退去させること、③投降を希望する戦闘員を免罪すること、④合意締結後3日以内に、シリア軍が同地に進駐し、すべての国家機関を再開、街道の安全を確保すること、⑤反体制武装集団は同地域に埋設した地雷や爆発物の地図をシリア軍に提供すること、が定められているという。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月1日付)によると、停戦合意に向けた交渉は、ヒムス県のダール・カビーラ村にある通行所で4月30日から行われていた。

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しかし、東部戦線アイン・フサイン村・アーミリーヤ村回廊地区司令部は声明を出し、ロシア仲介によるシリア政府との停戦を拒否すると発表した。

al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018

また、第4軍団も声明を出し、停戦合意に対して拒否の姿勢を示した。

al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム解放機構とシリア政府の捕虜交換開始:シャーム解放機構側はフーア市・カファルヤー町の病人ら23人の搬送を許可、イシュタブリク村の住民42人を解放(2018年5月1日)

SANA(5月1日付)によると、29日にシリア政府と反体制武装集団(シャーム解放機構)の間で交わされたヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ(ダマスカス県)での停戦にかかる合意に基づき、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の包囲下にあるフーア市とカファルヤー町に留まっていた住民(シーア派)がアイス村の通行所を経由し、シリア政府支配下のアレッポ市に退去した。

同地には4月30日に搬送用の大型バス20台が入っていた。

しかし、シャーム解放機構の治安局メンバーのハーリド・ヒムスィー氏は、同委員会に近いイバー通信(5月1日付)に対して、大型バス19台を拘束、病人5人と付き添い18人の合わせて23人を乗せたバス1台の通行のみを許可したことを明らかにした。

その理由に関して、ヒムスィー氏は、「フーア市とカファルヤー町で包囲されているラーフィド派(シーア派)の民兵が領地からの完全退去に固執しているため」と述べた。

なお、フーア市、カファルヤー町には住民約1,500人が退去を望んでいる。

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また反体制武装集団によって2015年4月26日に拉致され、拘束され続けていたイドリブ県イシュタブリク村の住民85人のうち42人が釈放された。

SANA, May 1, 2018

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, May 1, 2018などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル市北東部のシリア民主軍拠点を再び爆撃・砲撃(2018年5月1日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(5月1日付)によると、シリア軍と親政権民兵が、ダイル・ザウル市北東部(ユーフラテス川左岸)のジュナイナ村、ジーア村にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所に対して、爆撃・砲撃を加えた。

同地に対するシリア軍の攻撃はこの3日間で2度目。

syria.liveuamap.com, May 1, 2018

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル軍東部でのダーイシュ掃討戦再開を発表し、米主導の有志連合の爆撃で住民30人あまりが死亡(2018年5月1日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の「ジャズィーラの嵐」作戦司令室は声明を出し、ダイル・ザウル県東部のダーイシュ(イスラーム国)残党支配地域に対する掃討戦を再開すると発表した。

ANHA(5月1日付)が伝えた。

米国務省のヘザー・ナウアート報道官も、米国主導の有志連合がシリア民主軍とともに掃討戦を再開したとしたうえで、「我々は、米国、同盟国、そして協力部隊が攻撃を受けた場合は、自衛行為をとる」と強調、「ダーイシュの終わりは近い」と表明した。

ANHA, May 1, 2018

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ハサカ県では、SANA(5月1日付)が、シャッダーディー市一帯の地元消息筋によると、米主導の有志連合がシャッダーディー市南部のファーディル村を爆撃し、住民25人が死亡、数十人が負傷した。

また、反体制系のドゥラル・シャーミーヤ(5月1日付)も、シャッダーディー市近郊のカスル村に対する有志連合の爆撃で住民30人が死亡、数十人が負傷したと伝えた。

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アレッポ県では、ANHA(5月1日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のコバネ(アイン・アラブ)市西のアーシマ村、カッラーン村をトルコ軍が砲撃した。

これに対して、ロジャヴァの人民防衛隊(YPG)が反撃、トルコ軍兵士1人を殺害した。

AFP, May 1, 2018、ANHA, May 1, 2018、AP, May 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 1, 2018、al-Hayat, May 2, 2018、Reuters, May 1, 2018、SANA, May 1, 2018、UPI, May 1, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは2件の停戦違反を、トルコ側は6件の違反を確認(2018年5月1日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月1日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(ラタキア県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも6件(イドリブ県3件、ヒムス県3件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 1, 2018をもとに作成。

 

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YPG主体のシリア民主軍がダイル・ザウル県東部でのダーイシュ掃討作戦再開を目指すなか、ダーイシュはドローンでシリア民主軍の拠点を爆撃、米主導の有志連合もシリア軍を爆撃(2018年4月30日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月30日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が無人航空機(ドローン)を投入して、県東部のラビーダ村、アブー・ナイタル村のマフズィー学校にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点2カ所を爆撃し、戦闘員複数を殺傷した。

ダーイシュはまた、ブーカマール市近郊にあるシリア軍とイランの支援を受ける民兵の拠点に対しても攻撃を行った。

一方、米主導の有志連合は29日深夜から30日未明にかけて、シリア政府の支配下にあるタービヤト・ジャズィーラ村一帯を爆撃した。

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『ハヤート』(5月1日付)は、複数の軍消息筋の話として、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダイル・ザウル県東部のイラク国境地帯でのダーイシュ(イスラーム国)掃討に向け、「ジャズィーラの嵐」作戦再開の準備を完了したと伝えた。

作戦再開は5月1日に発表される予定だという。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

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ハマー県とアレッポ県のシリア軍拠点がミサイル攻撃を受け、イラン人多数が死傷:シリア国営紙は米英軍の爆撃と伝えるなか、米軍はこれを否定。シリア人権監視団はイスラエル軍の攻撃の可能性を指摘する一方、イスラエルは「承知していない」と曖昧な姿勢(2018年4月30日)

SANA(4月30日付)は、ハマー県とアレッポ県にあるシリア軍の拠点複数カ所が29日午後10時半頃にミサイル攻撃を受けたと伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は、ミサイル攻撃が行われたのは、ハマー県の第47旅団基地とアレッポ県のナイラブ航空基地で、シリア人4人、イラン人などの外国人22人が死亡したと発表した。

攻撃を受けた基地には、地対地ミサイル倉庫があり、ラーミー・アブドゥッラフマーン所長は、「標的の性格から、イスラエル軍による攻撃と思われる」と述べた。

SANA, April 30, 2018

スプートニク・ニュース(4月30日付)によると、このミサイル攻撃はハマー県北部のシリア軍第47旅団の武器弾薬庫を狙ったもので、兵士12人が死亡、多数が負傷したという。

ロイター通信(4月30日付)は、シリアの複数の反体制消息筋の話として、ミサイル攻撃によって、イランの支援を受ける組織の指令拠点多数が被弾し、多数が死傷、また武器弾薬庫も狙われ、大きな爆音が聞こえた、と伝えた。

同消息筋によると、攻撃が行われたのは、第47旅団として知られるハマー市近郊のシリア軍基地全体で、同地は、イランの支援を受けるシーア派戦闘員の徴募センターがあることで知られているという。

ドイツのDPA(4月30日付)によると、ミサイル攻撃は、第47旅団基地以外にも、ハマー県北西部のナフル・バーリド・センターにあるイラン軍の拠点、サルハブ市近郊のタクスィース地区の拠点に対して行われたという。

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一方、イラン学生通信(ISNA、4月30日付)は、このミサイル攻撃でハマー県郊外でイラン人兵士18人を含む40人が死亡、60人が負傷したと伝えた。

しかし、イランのタスニーム通信(4月30日付)、ファルス通信(4月30日付)は、死者のなかにはイラン人は含まれていないと伝えた。

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シリア国営紙『ティシュリーン』のフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/tishreennews1/)は、複数の現地消息筋の話として、「アレッポ県とハマー県の郊外に対して行われた攻撃は、ヨルダン北部にある米英軍の基地から発射された弾道ミサイル9発によるものだ」と伝え、両軍基地の所在を示した地図を掲載した。

Facebook, April 30, 2018

しかし、CNN(4月30日付)は、複数の米軍消息筋の話として、米英軍がシリア領内に対してミサイル攻撃を行ったとする『ティシュリーン』の報道を否定した。

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イスラエル国営放送(IBA、4月30日付)によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、アレッポ県とハマー県郊外に対するミサイル攻撃を受けて、首都テルアビブで安全保障閣議を緊急開催し、事態への対応について協議した。

その後、イスラエル・カッツ諜報大臣は、イスラエル軍のガレイ・ツァハル・ラジオ(4月30日付)に対して、「この攻撃について承知していない…。だが、シリアにおけるあらゆる暴力、そして不安定化は、イランがシリアで軍事的プレゼンスを確保しようしていることの結果だ。イスラエルは北部戦線で戦端が開かれるのを許すことはない」と述べた。

一方、スプートニク・ニュース(4月30日付)によると、イスラエル軍は攻撃へのコメントを拒否しているという。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、CNN, April 30, 2018、DPA, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、Fars News Agency, April 30, 2018、Galei Zahal, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、IBA, April 30, 2018、ISNA, April 30, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、Sputnik News, April 30, 2018、Tasnim News Agency, April 30, 2018、Tisrin, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

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ハマー県北部で新たなアル=カーイダ系組織「フッラース・ディーン(イスラーム・ヌスラ同盟)」がシリア軍拠点を攻撃(2018年4月30日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月30日付)によると、アル=カーイダの幹部アブー・ハマーム・シャーミー氏が主導するフッラース・ディーン(イスラーム・ヌスラ同盟)が県北部のハマーミーヤート村、カルナーズ町、マギール村、スフーフン丘、シャイフ・ハディード丘などにあるシリア軍拠点を攻撃した。

これに対して、シリア軍はハスラーヤー村、ザーラ村、トゥルール・ハムル村を砲撃・爆撃した。

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ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月30日付)によると、シリア軍がロシア軍とともに、県北部のラスタン市、イッズッディーン村、ダイル・フール村、ハムラート村、サリーム村などに対して「樽爆弾」などで爆撃を行った。

シリア軍はまた、サアン・アスワド村を砲撃した。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構の幹部の一人ユースフ・ハジャル氏(政治問題担当局メンバー)は、ドゥラル・シャーミーヤ(4月30日付)に対して、イドリブ県に対するシリア軍の軍事作戦を回避するために、組織を解散するようトルコから圧力を受けているとの情報に関して、「根拠がない」と否定した。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

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アサド大統領はボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長らイラン国会使節団と会談(2018年4月30日)

アサド大統領は、イランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長を団長とする国会使節団と首都ダマスカスで会談し、シリア情勢の進捗や両国関係などについて意見を交わした。

SANA, April 30, 2018

SANA(4月30日付)によると、アサド大統領は会談で、中東地域が「世界地図全体の書き換え」の渦中に身を置いているとの認識を示したうえで、シリアに対する(米英仏などの)攻撃や、一部敵対国が直接攻撃を試みていることが、これらの国の手先であるテロリストの敗北を受けたもので、こうした攻撃(の試み)は、シリア人によるテロ撲滅に向けた行動を強化し、シリアの主権と自決を揺るぎないものとすると述べたという。

イランの使節団はまた、ハムーダ・サッバーグ人民議会議長、イマード・ハミース首相、ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

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シリア外務省は南北首脳会談に歓迎の意を表明(2018年4月30日)

外務在外居住者省高官筋は、27日に板門店で行われた韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の首脳会談(第3回南北首脳会談)に関して、「朝鮮半島の安定化を希求するシリアの関心に合致しており…、両国関係の改善、両国間の和平に向けた協力強化た動きに資する」として、歓迎の意を示した。

SANA, April 30, 2018

SANA(4月30日付)が伝えた。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

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ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ(ダマスカス県)からシャーム解放機構戦闘員退去、フーア市・カファルヤー町(イドリブ県)住民もアレッポ市東部に移送(2018年4月30日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(4月30日付)によると、シリア軍がハジャル・アスワド市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の拠点に対する爆撃・砲撃を継続した。

これに対して、ダーイシュはハジャル・アスワド市入口からヤルムーク・パレスチナ難民キャンプに対して砲撃を行い、砲弾2発がバッティーハ交差点に着弾、住民22人が負傷した。

一方、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプでは、29日にシリア政府と反体制武装集団(シャーム解放機構)の間で交わされた合意に基づき、同地で活動を続けてきた戦闘員とその家族約200人が、シリア政府によって用意された大型バスに分乗し、イドリブ県に向けて退去した。

 

なお、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが7日に発表したところによると、同地から退去した戦闘員とその家族の数は2,556人に達したという。

SANA, April 30, 2018
SANA, April 30, 2018

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イドリブ県では、SANA(4月30日付)によると、29日にシリア政府と反体制武装集団の間で交わされた合意に基づき、ダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプで活動を続けてきた戦闘員とその家族が退去を介したことを受け、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の包囲を受けるフーア市とカファルヤー町の住民を搬送するための大型バス22台がアレッポ県から現地に入った。

大型バスの車列は住民を乗せて、アレッポ市東部にある仮設居住センターに向かったという。

なお、シリア政府と反体制武装集団の合意では、フーア市とカファルヤー町の住民の搬送は2段階で行われ、第1段階で1,500人、第2段階で3,500人の住民が解放される予定。

AFP, April 30, 2018、ANHA, April 30, 2018、AP, April 30, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018、al-Hayat, May 1, 2018、May 8, 2018、Reuters, April 30, 2018、SANA, April 30, 2018、UPI, April 30, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年4月30日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月30日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ヒムス県2件、ラタキア県2件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ラタキア県1件、ハマー県1件、ヒムス県3件)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にスワイダー県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,509市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 30, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ幹部主導のもと、ヌスラ・イスラーム同盟なる新たな武装集団が発足(2018年4月29日)

al-Durar al-Shamiya, April 30, 2018

ハマー県北部などで活動するフッラース・ディーンとアンサール・タウヒードは共同声明を出し、新たな武装集団「イスラーム・ヌスラ同盟」を結成すると発表した。

フッラース・ディーンは、2月27日に、アル=カーイダの幹部の1人アブー・ハマーム・シャーミーが結成を宣言した武装集団で、沿岸中隊、カーブル中隊、シャリーアの兵、マラーヒム軍、ビデーヤ軍、沿岸軍から構成されている。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月29日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018

 

AFP, April 29, 2018、ANHA, April 29, 2018、AP, April 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018、al-Hayat, April 30, 2018、Reuters, April 29, 2018、SANA, April 29, 2018、UPI, April 29, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はYPG主体のシリア民主軍の支配下にあるダイル・ザウル市北のユーフラテス川左岸(東岸)に進攻、複数カ村を一時制圧(2018年4月29日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月29日付)、『ハヤート』(4月30日付)によると、シリア軍が、ヒズブッラーやイラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受ける民兵とともに、ダイル・ザウル市北のユーフラテス川左岸(東岸)に進攻し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点を攻撃、ジーア村、ウルヤーン村、ジュナイナ村、シャムラト・ヒサーン村、ハウィーカト・マイーシーヤ村を制圧した。

戦闘では、シリア民主軍傘下のダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ジャッファール司令官が戦死、またシリア人権監視団によると、シリア民主軍戦闘員6人が死亡したという。

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しかし、その後、シリア民主軍のキーヌー・ガブライール報道官は声明を出し、制圧されていた複数カ村を奪還したと発表した。

ANHA(4月29日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018

AFP, April 29, 2018、ANHA, April 29, 2018、AP, April 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018、al-Hayat, April 30, 2018、Reuters, April 29, 2018、SANA, April 29, 2018、UPI, April 29, 2018などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍がヒムス県北部への攻撃を激化させるなか、反体制武装集団がヒムス市各所を砲撃(2018年4月29日)

ヒムス県では、SANA(4月29日付)によると、県北部で活動を続ける反体制武装集団がヒムス市各所を砲撃し、子供1人が死亡、10人が負傷した。

SANA, April 29, 2018

一方は、ドゥラル・シャーミーヤ(4月29日付)によると、ロシア・シリア両軍が、県北部のザアフラーナ村、マクラミーヤ村、イッズッディーン村、ダイル・フール村、タルビーサ市などを爆撃した。

またシリア軍がウユーン・フサイン村を砲撃、反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月29日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ダラーク村、ダミーナ村、ズィーターン村を砲撃した。

AFP, April 29, 2018、ANHA, April 29, 2018、AP, April 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018、al-Hayat, April 30, 2018、Reuters, April 29, 2018、SANA, April 29, 2018、UPI, April 29, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ヤルダー市、バッビーラー町、バイト・サフム市で活動を続けてきた反体制武装集団もシリア軍と同地からの退去で合意(2018年4月29日)

ダマスカス郊外県では、SANA(4月29日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(4月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のハジャル・アスワド市に隣接するヤルダー市、バービッラー市、バイト・サイム市で活動を続けてきた反体制武装集団の処遇をめぐる合意が、ロシアの仲介により、反体制武装集団とシリア政府の間で交わされた。

この合意は、①同地からの退去を希望する戦闘員が家族とともに退去すること、②残留を希望する戦闘員が、シリア軍による同地制圧後に、当局に武器を引き渡し、免罪とすることなどを骨子とする。

AFP, April 29, 2018、ANHA, April 29, 2018、AP, April 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018、al-Hayat, April 30, 2018、Reuters, April 29, 2018、SANA, April 29, 2018、UPI, April 29, 2018などをもとに作成。

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ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプで活動を続けてきた「テロリスト」がシリア政府と同地からの退去で合意(2018年4月29日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(4月29日付)によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプで活動を続けてきた「テロリスト」が28日、同地の戦闘員の処遇をめぐってシリア政府と合意に達した。

合意は、①同地の戦闘員をイドリブ県に退去させること、②シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の包囲が続くカファルヤー町、フーア市の住民約1,500人を解放すること、③反体制武装集団が拉致しているイシュタブリク村住民85人を釈放すること、を骨子とする。

この合意を受け、戦闘員多数が29日夜、シリア政府によって用意された大型バス数十台に乗って退去を開始した。

『ハヤート』(4月30日付)によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ハジャル・アスワド市一帯にはダーイシュ、シャーム解放機構の戦闘員1,500~2,000人が籠城を続けているという。

SANA, April 29, 2018

SANAによると、シリア軍はまた、ハジャル・アスワド市一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の拠点に対する爆撃・砲撃を継続した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は28日晩から29日未明にかけて、カダム区のほぼ全域をダーイシュから奪取、制圧した。

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AFP, April 29, 2018、ANHA, April 29, 2018、AP, April 29, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 29, 2018、al-Hayat, April 30, 2018、Reuters, April 29, 2018、SANA, April 29, 2018、UPI, April 29, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月29日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月29日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県3件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(イドリブ県1件、ハマー県1件、ヒムス県1件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 29, 2018をもとに作成。

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アナトリア通信「フランス軍特殊部隊が26日にハサカ県の米軍基地に到着」(2018年4月28日)

アナトリア通信(4月28日付)は、フランス軍特殊部隊が26日に、ハサカ県ルマイラーン町近郊にある米軍基地に新たに到着したと伝えた。

なおフランス軍は、アレッポ県のアイン・アラブ市南部、スィッリーン町、アイン・イーサー市、ハッラーブ・アーシフ村、ダイル・ザウル県東部に70人の将兵を展開させているという。

AFP, April 28, 2018、Anadolu Ajansı, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県で暗殺事件が続くなか、シャーム解放機構は事件に関与していると思われるダーイシュ・メンバーを逮捕したと発表(2018年4月28日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月28日付)によると、ダーナー市の自由警察署長のアフマド・ジャッルー氏の車に仕掛けられた爆弾が爆発し、乗っていたジャッルー氏本人が死亡した。

al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018

また、ハーン・シャイフーン市では、イッザ軍のアブドゥッラー・ムスタファー・ハサン氏、イブラーヒーム・アフマド・アッラーウィー氏が何者かに襲撃され、死亡した。

ハーン・スブル村でも爆弾が爆発し、青年1人が死亡、複数人が負傷した。

こうしたなか、シャーム解放機構の治安機関のアブー・ウサーマ・シャーミー氏は、イバー通信(4月28日付)を通じて、イドリブ県各所で多発している暗殺(未遂)事件に関与していると思われるダーイシュ(イスラーム国)のメンバーをイドリブ市内で逮捕したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018

AFP, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, April 28, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハジャル・アスワド市、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯でダーイシュ、シャーム解放機構との戦闘の末、カダム区、マーズィニーヤ地区、アサーリー地区、ジャウラ地区を制圧(2018年4月28日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(4月28日付)によると、シリア軍がハジャル・アスワド市、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯、ジャウラ地区、アサーリー地区にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の拠点に対する爆撃・砲撃を継続し、カダム区、マーズィニーヤ地区、アサーリー地区、ジャウラ地区を制圧した。

SANA, April 28, 2018
SANA, April 28, 2018

これに対して、「テロリスト」がマイダーン区を砲撃、迫撃砲弾1発が着弾した。

一方、ヤルダー市を支配する反体制武装集団の一つであるアバービール軍のアフマド・ハサン大尉は、『ハヤート』(4月29日付)に対し、ダーイシュが同市に対して大規模な攻撃を行い、日本病院を制圧したことを明らかにした。

またカシオン通信(4月28日付)のハーティム・ディマシュキー氏によると、ダーイシュの進軍を受け、住民や戦闘員多数が死傷したという。

ヤルダー市、バービッラー市、バイト・サフム市を支配する反体制派は、シリア政府と停戦状態にあり、ダーイシュ、シャーム解放機構と一線を画している。

『ハヤート』(4月29日付)によると、同地には、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプでの戦火を逃れて避難してきたパレスチナ人約4,000世帯が身を寄せている。

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ダルアー県では、SANA(4月28日付)によると、シャーム解放機構がダルアー市ダルアー・バラド地区を砲撃し、住民1人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(4月28日付)によると、シャーム解放機構がハーン・アルナバ市一帯およびバアス市一帯を砲撃した。

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ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月28日付)によると、県北部のハムラート村一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、武器を棄て、当局に投降したタルビーサ市とラスタン市出身の反体制武装集団戦闘員156人の免罪手続きを完了した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月28日付)によると、シリア軍が県南部のヒルブナフサ村一帯を爆撃、ダラーク村を砲撃した。

AFP, April 28, 2018、Akhbar Qasiyun, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア・イラン・トルコ外相会談:国連安保理決議第2254号とアスタナ会議での諸合意に基づき、シリア危機の平和的解決に向けた取り組みを強化することを確認(2018年4月28日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はモスクワで外相会談を行い、シリア情勢、とりわけ5月半ばに予定されているアスタナ9会議の準備について意見を交わした。

al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018

会談後の共同声明では、国連安保理決議第2254号とアスタナ会議での諸合意に基づき、シリア危機の平和的解決に向けた取り組みを強化することが確認された。

また、ダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)といったテロ組織の完全殲滅に向けた協力を継続することの意義、シリアの主権、独立、領土統一の維持・尊重が強調された。

ラブロフ外務大臣は会談後の共同記者会見で、アスタナ会議保証国であるロシア、イラン、トルコの3カ国が、シリアでの治安と安定の回復に向けた集団的措置を講じることで合意したことを明らかにするとともに、国連安保理決議第2254号に向けた共同行動を阻止する試みに対抗すると表明した。

一方、14日の米英仏のシリア攻撃については、シリア危機の政治解決に向けた取り組みを後退させるものと非難、「シリア政府によるテロ撲滅を支援しなければならない」と強調した。

また、参加国が「西側がミサイル攻撃を行おうとも、シリアで和平プロセスを続ける必要があることを合意した」と付言した。

ザリーフ外務大臣は、シリアの主権、領土統一、外国の圧力を排除したかたちでのシリア人どうしの対話を通じた政治的解決に向け支援を継続すると強調した。

また、4月7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件については、「中立的調査の実施」を呼びかけた。

チャヴシュオール外務大臣は、「シリアにおけるいかなる軍事的解決も違法であり、持続し得ない」とする一方、「別のアジェンダを掲げて、シリアでの問題解決を妨害しようとする者がいる」と述べ、西クルディスタン移行期民政局への支援を続ける欧米諸国を暗に批判した。

そのうえで、「我r割れはアスタナでの合意を実施しなければならない」と強調し、「トルコ、イラン、ロシアがともに行動し、(ソチでのシリア国民対話大会での合意に従い)制憲委員会を設置すれば、シリア国民を支援できる」と表明した。

SANA(4月28日付)、『ハヤート』(4月29日付)などが伝えた。

AFP, April 28, 2018、ANHA, April 28, 2018、AP, April 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 28, 2018、al-Hayat, April 29, 2018、Reuters, April 28, 2018、SANA, April 28, 2018、UPI, April 28, 2018などをもとに作成。

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