フランスは2001年にアサド大統領に授与したレジオンドヌール勲章剥奪へ(2018年4月17日)

フランス大統領府は、ジャック・シラク政権時代の2001年にアサド大統領に授与されたレジオンドヌール勲章(フランス最高位の勲章)を剥奪するための手続きを開始した。

RFIラジオ(4月17日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、RFI, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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シリア軍の防空システムが誤作動、原因はイスラエルと米国の「電子戦」か?(2018年4月17日)

SANA(4月17日付)やシリア・アラブ・テレビ(4月17日付)は17日未明、シリア軍の防空システムが、ヒムス県中部のシャイーラート航空基地に向けて発射されたミサイル複数発を撃破したと速報で伝えた。

また、ヒズブッラーの中央戦争広報局も、ダマスカス郊外県の航空基地がミサイル攻撃を受けたと発表した。

しかし、「(シリア)政府の支援を受ける地域の軍事同盟の司令官」(commander in the regional military alliance backing the government)は匿名を条件に、イスラエルと米国がシリアのレーダー・システムに対して「合同の電子戦」(joint electronic attack)を行い、シリア軍の防空システムが誤作動したと語った。

この攻撃と誤作動に関しては、ロシア軍の専門家が対応にあたったという。

なお、米国防総省は、事件発生時間に米軍は活動していなかったとしている。

また、イスラエル軍の報道官も「こうした報道にはコメントしない」としている。

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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東グータ地方から退去したラフマーン軍団戦闘員3人がロジャヴァに投降(2018年4月17日)

ANHA(4月17日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方を放棄し、トルコの実質占領下のアレッポ県ジャラーブルス市方面への退去を余儀なくされていたラフマーン軍団のメンバー3人が離反し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会に投降した。

ラフマーン軍団の戦闘員は、アル=カーイダ系のシャーム解放機構やシリア解放戦線の支配下にあるイドリブ県に退去したが、ANHAによると、今回離反した3人は、ラフマーン軍団司令官らにより裏切られ、アレッポ県への退去を余儀なくされたメンバーだという。

なお、SANA(4月1日付)は、4月1日にイスラーム軍支配下のドゥーマー市からラフマーン軍団戦闘員とその家族1,000人以上がジャラーブルス市方面に退去したと伝えていた。

ANHA, April 17, 2018

 

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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ハマー県南部・東部でのシリア軍の攻勢を受け、対立し合う二つのアル=カーイダ系組織が共闘(2018年4月17日)

ハマー県では、SANA(4月17日付)によると、シリア軍が、タッル・ダッラ村、クッバト・クルディー村、ジャルジーサ村など県南部および東部一帯に進攻したシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦、これを撃退した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(4月17日付)は、ハマー県南部および東部に対するシリア軍の進攻を受けて、同地で活動するシャーム解放機構、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動)、シャーム軍団、第4軍団、バドルの兵などが共闘し、反撃していると伝えた。

al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018

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ヒムス県では、アル=カーイダ系のシャーム解放機構に近いイバー通信(4月17日付)によると、シャーム解放機構がハムラート村一帯でシリア軍と交戦し、戦車1輌を撃破した。

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, April 17, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュとシャーム解放機構が活動を続けるヤルムーク・パレスチナ難民キャンプやハジャル・アスワド市を砲撃(2018年4月17日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、ロイター通信など(4月17日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)およびシャーム解放機構が活動を続けるヤルムーク・パレスチナ難民キャンプやハジャル・アスワド市に対してシリア軍が砲撃を行った。

シリア軍は、パレスチナ諸派とともに、同地での市街戦に向けて準備を続けているという。

シリア人権監視団によると、これに対して、ダーイシュは、ダマスカス旧市街やパレスチナ難民キャンプに近いザーヒラ地区などを砲撃し、複数人が死傷したという。

syria.liveuamap.com, April 17, 2018

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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東カラムーン地方(ダマスカス郊外県)の武装集団が停戦に応じ退去を開始(2018年4月17日)

ダマスカス郊外県では、SANA(4月17日付)によると、ロシアの仲介によるシリア政府と東カラムーン地方で活動を続けてきた反体制武装集団との停戦合意に基づき、同地方の中心都市であるドゥマイル市から、イスラーム軍の戦闘員と家族約1,000人が、中火器・重火器を放棄し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県ジャラーブルス市への退去を開始した。

また、戦闘員約60人が免罪を求めて、当局に投降した。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(4月17日付)は、シリア政府と東カラムーン地方で活動する多くの武装集団がドゥマイル市での停戦に合意したと伝えた。

SANA, April 17, 2018
syria.liveuamap.com, April 17, 2018

また、東カラムーン地方でロシアおよびシリア政府の代表と停戦協議を行っていた「統一司令室」は声明を出し、停戦合意の内容を明らかにした。

合意は以下13項目からなり、その骨子は以下の通り:

1. 都市部から武器、戦闘員、軍事関連施設を排除する。
2. 軍治安部隊は進駐しない。
3. 投降・免罪希望者をリストに登録する。
4. 域外への退去希望者がいた場合、彼らをリストに登録する。
5. 投降・免罪後に、地元出身者からなる自衛部隊をロシアとの連携のもとに設置する。
6. 逮捕者にかかる問題の検討を行う。
7. 都市部の福祉を復旧させ、政府機関が入る。
8. 上記プロセスを監督する三者委員会を設置する。
9. これらすべてを希望しない者は山岳部に退去する。
10. 山岳部の武装勢力との対話を行う。

なお、この合意に対して、東カラムーン地方は19日正午までに最終回答が求められており、拒否した場合、戦闘が再開されるとしている。

al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018


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一方、ドゥラル・シャーミーヤ(4月17日付)によると、東カラムーン地方では、シャーム解放軍と米国の支援を受ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団は抵抗を続け、シリア軍と交戦した。

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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OPCWの専門家チームは塩素ガス使用疑惑事件が発生したドゥーマー市入り:フランス外務省は「証拠が消された」と嫌疑(2018年4月17日)

SANA(4月17日付)は、14日にシリア入りした化学兵器禁止機関(OPCW)の専門家チームが塩素ガス使用疑惑事件が発生したダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市入りした、と伝えた。

これを受け、フランス外務省は声明を出し、「ドゥーマー市の化学兵器攻撃が行われた現場で証拠が消された可能性が極めて高い」と主張した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月17日付)によると、複数の現地消息筋によると、シリア政府の支配下に復帰した東グータ地方のドゥーマー市内で爆弾が仕掛けられた車2台が相次いで爆発し、住民1人が負傷、2人が負傷した。

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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東グータ地方アイン・タルマー村、アレッポ市で独立記念日に合わせ、米英仏の攻撃に対する勝利を祝う祝典(2018年4月17日)

SANA(4月17日付)は、シリア軍によって完全制圧されたダマスカス郊外県東グータ地方のアイン・タルマー村で、独立記念日(72周年)に合わせて、同地の解放、米英仏軍のシリア攻撃に対するシリア軍の勝利などを祝う祝典が行われ、住民数百人が参加したと伝えた。

SANA, April 17, 2018

SANAはまた、アレッポ市でもアレッポ城内の劇場で祝典が行われたと伝えた。

SANA, April 17, 2018

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2018年4月17日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月17日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県1件、ラタキア県3件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ヒムス県)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 17, 2018をもとに作成。

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BBCはドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件の映像に映っていた少女にインタビュー(2018年4月16日)

BBC(4月16日付)は、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件で、ホワイト・ヘルメットが拡散したビデオ映像に映っていた少女にインタビューを行い、その映像(http://www.bbc.com/japanese/video-43779673)を公開した。

15日の母親とともに取材に応じたマーサさん(7歳)は、家族と地下に隠れていた時に「樽」(樽爆弾)が落ちてきて、「上に逃げろ」と言われた、などと自らの経験を語った。

インタビューの場所は明らかにされず、彼女の話からは、塩素ガスが使用されたか否か、そして誰が塩素ガスを使用したかは判然としなかった。

BBC, April 16, 2018

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、BBC, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月16日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月16日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(イドリブ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にイドリブ県の2カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,506市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2018をもとに作成。

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米国はサウジアラビアなどアラブ諸国に米軍撤退と合わせて部隊を派遣するよう要請(2018年4月16日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月16日付)は、米国の複数高官の話として、ドナルド・トランプ米政権が、ダーイシュ(イスラーム国)を掃討後に、をシリア領内に駐留している米軍約2,000人を撤退させることを目指しており、アラブ諸国に対して米軍の代わりにシリアに派兵するよう打診していると伝えた。

同誌によると、米国は、サウジアラビア、エジプト、カタール、アラブ首長国連邦に対して、シリアの安定化に向けて、派兵や資金援助を要請しているという。

AFP, April 17, 2018、ANHA, April 17, 2018、AP, April 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2018、al-Hayat, April 18, 2018、Reuters, April 17, 2018、SANA, April 17, 2018、UPI, April 17, 2018、The Wall Street Journal, April 16, 2018などをもとに作成。

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OPCW臨時理事会が開催:ウズムジュ事務総長は「安全上の理由」で専門家チームがドゥーマー市入りしていないと空かす一方、米英はロシアが調査を妨害し、証拠を隠蔽しようとしていると非難(2018年4月16日)

化学兵器禁止機関(OPCW)の理事会は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件の真相調査について協議するための臨時の非公式会合を開催した。

アフメット・ウズムジュ事務総長はこの会合で、シリアに入国した専門家チームが、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市の塩素ガス使用疑惑事件の現場に入れない状態が続いていることを明らかにした。

ウズムジュ事務総長によると、「ロシアとシリアの高官が、専門家チームに対して、同地にチームが展開する前に、終わらせるべき安全上の問題が依然として残っていると通知してきた」という。

専門家チームは、米英仏のシリア攻撃の数時間後(14日午前)、シリアに到着している。

会合では、米国の代表を務めるケネス・ワード在オランダ大使が「ロシアは有毒ガスが使用されたとされるドゥーマー市の現場に入り、証拠を隠滅した」と非難した。

ワード大使は「ロシアは攻撃現場を訪れたのだろうと思う。我々が懸念しているのは、ロシアがOPCWの検証チームによる実質的調査の取り組みを反故にしかねないということだ」と付言した。

英国の代表として出席したピーター・ウィルソン在オランダ大使も「ロシアとシリアは安全上の懸念を口実にドゥーマー市への専門家チームの訪問を注視させた」と非難した。

一方、フランスのフィリプ・ラリオ(Philippe Lalliot)在オランダ大使は、シリアでの化学兵器プロジェクトを解体する手段をOPCWに付与すべきと主張した。

これに対して、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「ロシアに対するこの手の嫌疑には根拠がない…。ロシアは中立的な調査の実施を支持する。ロシアは客観的な調査を呼びかけた」と述べた。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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イッザ軍はシャーム解放機構に自制とシリア解放戦線との対立解消を呼びかける(2018年4月16日)

アル=カーイダ系のシャーム解放機構と共闘するイッザ軍(自由シリア軍)の司令官を務めるジャミール・サーリフ少将はツイッターのアカウント(https://twitter.com/jamelalsaleh0?ref_src=twsrc%5Etfw&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F121095)を通じて、同委員会に対して自制を呼びかけ、シリア解放戦線との対立を解消するよう呼びかけた。

この呼びかけは、シャーム解放機構が15日にイドリブ県のハーン・シャイフーン市などを制圧し、ハマー県北部のムーリク市一帯に進攻したのを受けたもの。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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東カラムーン地方では、親米の殉教者アフマド・アブドゥー軍団が米国の通達を無視してシリア軍を襲撃する一方、砂漠特殊任務旅団はシリア政府との停戦を受諾(2018年4月16日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月16日付)によると、米国の支援を受ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団が、シャーム解放軍とともに東カラムーン地方でシリア軍の拠点複数カ所を奇襲、これを制圧した。

なお、『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月15日付)は、14日の米英仏によるシリア攻撃の実施の前後、米主導の有志連合がシリアの反体制武装集団に、爆撃の詳細を説明しない旨通知していたと伝えた。

米国の支援を受ける革命特殊任務軍の司令官の一人ムハンナド・タッラー氏の話として同誌が伝えたところによると、「有志連合は、反体制派が政権を攻撃することを懸念していた」という。

また革命特殊任務軍の報道官を務めるマザーヒム・サッルーム氏も「グループのメンバーに対して同様のメッセージが、フェイスブック、ツイッター、ワッツアップを通じて回付された」と証言した。

サッルーム氏によると、有志連合のメッセージは「我々(有志連合)は政権軍と戦争状態にはない…。政権軍を攻撃するな。誰であれ、政権軍を攻撃した場合、有志連合の支援を受けることはできなくなるだろう」と警告していたという。

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一方、東カラムーン地方で活動を続けてきた砂漠特殊任務旅団の司令官を務めるムハンマド・シャアバーン氏は、ディマシュク・アーン(4月16日付)が配信したビデオ声明(https://www.facebook.com/dimashq.now/videos/1609065192552420/)で、シリア政府との停戦に応じると表明した。

東カラムーン地方で活動を続ける武装集団のなかで停戦に応じたのはシャアバーン氏が初めて。

『ハヤート』(4月17日付)が複数の消息筋から得た情報によると、停戦合意は①東カラムーン地方への「イランの民兵」の進入を認めないこと、②ロシア軍憲兵隊はドゥマイル市の治安監視のみを行うこと、③希望者が同地を退去することを認めること、などを骨子としているという。

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なお、東カラムーン地方には、ドゥマイル市、ルハイバ市、ナースィリーヤ村、アトナ村、マンスーラ村などに約8万人が暮らしている。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、Dimashq al-An, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018、The Wall Street Journal, April 15, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「今後はトルコを排除して、シリアでいかなる措置を講じることはできない」(2018年4月16日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/rterdogan_ar/)を通じて「トルコを排除して、シリアでいかなる措置を講じることも今後はできない」と綴った。

エルドアン大統領は「米英仏によるシリア政府の化学兵器関連施設への最近の攻撃を通じて、この問題の解決策が暫定措置でもたらし得ないことを改めて目の当たりにした」、「トルコは腐りきったものを改革しようとシリアに対峙してきた。そのような国は他にはないだろう。どんなテロ組織にも、一つや二つの国の影があることを発見できるはずだ。だが、トルコはシリア国民とともにある唯一の国なのだ」などと綴った。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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英国のジョンソン外務大臣「シリアでの戦争は続くが、アサド政権打倒が目的ではない」(2018年4月16日)

英国のボリス・ジョンソン外務大臣は「シリアでの戦争は続く」としつつ、アサド政権の打倒が目的ではないことを強調した。

ジョンソン外務大臣は記者団に対して「米英仏のシリア攻撃は戦争の行方を変えるものではなく、世界が化学兵器の攻撃を見過ごすことがないという意思を示す方法だった…。シリアでの戦況を変えたり、政権を転換することを試みていないことを強調するのが重要だ」と述べた。

ロイター通信(4月16日付)などが伝えた。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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ドイツのマス外務大臣「フランスとともにアサド大統領を排除した問題解決を模索している」(2018年4月16日)

ドイツのハイコ・マース外務大臣は、ルクセンブルグでのEU外相会議においてシリア情勢に言及、フランスとともにシリア危機の政治解決に向けて動く取り組みを行っていることを明らかにした。

マース外務大臣は「ドイツとフランスは、シリアでの政治解決のために動いており、ロシアに圧力をかけ、この枠組みにおいて建設的に貢献するよう求めている…。シリアで政治的な解決策を導出する必要があり、ロシアはその一部をなす…。この地域で影響力を有するすべての者が解決に向けた取り組みに参加しなければならない…。だが、国民に化学兵器を使った者が解決策の一部となるなどと誰も想像できない」と述べた。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県とハマー県の県境で反体制武装集団への攻勢を激化(2018年4月16日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ハマー県と接する県北部一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

この戦闘で、シリア軍はカンタラ村、クナイトラート村、ハムラート村、ダイル・フール村、カンヌ山一帯の農場地帯を爆撃・砲撃した。

これにより、シリア軍はカンヌ山、ハムラート村一帯を制圧した。

これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアシュラフィーヤ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ヒムス県と接する県南部一帯(サラミーヤ市一帯)でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

この戦闘で、シリア軍はトゥルール・ハムル村、イッズッディーン村一帯を爆撃・砲撃した。

一方、SANA(4月16日付)によると、シリア軍が県南部(サラミーヤ市一帯)のカンヌ山、ワーディー・ハッビーヤ、カブル・シャイハ、アルド・ザフラト・ジャッバービー、ザフラト・ジャースィーヤ、アルド・ジャースィーヤ、ワーディー・カルバート、クッバト・クルディー村一帯に進攻し、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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イスラーム軍支配下のドゥーマー市でシリア軍が迫撃砲製造工場や地下トンネルを発見(2018年4月16日)

ダマスカス郊外県では、SANA(4月16日付)によると、シリア軍が制圧した東グータ地方ドゥーマー市で、イスラーム軍が迫撃砲製造工場として利用していた消費機構や文化センターに保管されていた武器弾薬、爆発物を押収した。

また、これらの施設と郵便局などを結ぶ地下トンネル、市立競技場を発見した。

SANA, April 16, 2018
SANA, April 16, 2018

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァ支配下のラッカ市で米英仏のシリア攻撃に抗議し、米軍撤退を求めるデモ(2018年4月16日)

ラッカ県では、SANA(4月16日付)によると、14日の米英仏のシリア攻撃に反対するデモが西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)実効支配下のラッカ市内で発生し、数十人が参加、同市からの米国の撤退などが主唱された。

SANA, April 16, 2018

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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首都ダマスカスで独立記念日に合わせて米英仏のシリア攻撃に対する勝利を祝う大規模集会(2018年4月16日)

ダマスカス県では、SANA(4月16日付)によると、独立記念日(4月17日)に合わせて、米英仏の攻撃に対するシリア軍の勝利を祝う集会が、ウマウィーイーン広場で行われ、数千人が参加した。

SANA, April 16, 2018

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省は14日の米英仏の爆撃を検証、三つの標的に着弾したミサイルの数は30発程度と改めて結論(2018年4月16日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、4月14日に米英仏軍がシリアに対して行った攻撃の戦果に関する詳細な検証結果を発表した。

それによると、爆撃は現地時間の3時42分から5時10分まで続き、シリアの防空システムがミサイル103発を補則した。

米英仏の発表によると、攻撃は3カ所を標的としたため、各標的には約30発のミサイルが着弾し、破壊されたことになる。

だが、この発表は疑わしく、各標的に着弾したミサイルの数は実際には10発程度だったことが、被害状況から確認できるという。

具体的には、実際に着弾破壊されたのはこれらの標的の地上部分で、地下部分はbunkersによって被害を受けなかった。

また、ダマスカス県バルザ区の施設の被害状況は、弾頭に約1トンの爆弾を装填できるトマホーク巡航ミサイル30発によって生じると考えられる損害に比べると軽微なものだったという。

また、14日に既に報告した通り、標的は3カ所よりも多く、これらを狙ったミサイルのほとんどは、S-200、S-125、Osa、Kvadart、Buk、Strela、Pantsyrなどを装備するシリア軍の防空システムで撃破された。

Ministry of Defense of Russia, April 16, 2018

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2018をもとに作成。

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EUCOMは14日の米英仏軍のシリア攻撃の詳細を発表(2018年4月16日)

USEUCOM(米欧州軍)は、4月14日に米英仏軍が行ったシリア攻撃の詳細について発表した。

USEUCOMのカーティス・スカパリオッティ(Curtis Scaparriotti)司令官(大将)によると、作戦では105発のミサイルが使用された。

その内訳は以下の通り:

1. 紅海
米海軍ミサイル巡洋艦モントレー:トマホーク弾道ミサイル30発
米海軍ミサイル駆逐艦ラブーン:トマホーク弾道ミサイル7発

2. アラビア湾北部
米海軍ミサイル駆逐艦ヒギンズ:トマホーク弾道ミサイル23発

3. 地中海東部
米海軍原子力潜水艦ジョン・ワーナー:トマホーク弾道ミサイル6発
フランス海軍フリゲート艦ラングドック:SCALPミサイル3発

4. 空爆
米空軍B-1: JASSM空対地ミサイル19発
英空軍トルネード戦闘機およびタイフーン戦闘機: ストーム・シャドウ空対地巡航ミサイル8 発
フランス空軍ラファール戦闘機およびミラージュ戦闘機: SCALPミサイル9発

CENTCOM, April 16, 2018をもとに作成。

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米ホワイト・ハウス報道官「トランプ大統領は軍をシリアから帰国させたいと明言した」(2018年4月15日)

米ホワイト・ハウスのサラ・サンダーズ報道官は「米国の(シリアでの)任務に変化はない。(ドナルド・トランプ)大統領は、米軍を早急に祖国に帰還させたいと明言した」と述べた。

この発言は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が「トランプ大統領にシリアへの駐留継続を説得した」と述べたことを受けたもの。

マクロン大統領はまた「シリアへの爆撃を化学兵器関連施設に限定するようにも説得した」と付言していた。

ロイター通信(4月16日付)が伝えた。

AFP, April 16, 2018、ANHA, April 16, 2018、AP, April 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2018、al-Hayat, April 17, 2018、Reuters, April 16, 2018、SANA, April 16, 2018、UPI, April 16, 2018などをもとに作成。

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OPCWはドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件に関する調査を開始:スーサーン外務在外居住者省次官「OPCWの発表は、これまでの主張をウソだとして覆すものとなろう」(2018年4月15日)

化学兵器禁止機関(OPCW)の調査チームは、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件に関する調査を開始した。

OPCWは15日にツイッターのアカウント(https://twitter.com/opcw)を通じて、調査チームが首都ダマスカスに到着したと発表していた。

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これに関して、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官は、調査チームが土曜日にシリアに到着、同日中にドゥーマー市に向かったことを明らかにしたうえで、「彼らにいかなる圧力もかけず、専門的、客観的、中立的な活動を行わせたい…。OPCWが行うであろう発表は、これまでの主張をウソだとして覆すものとなろう」と付言した。

『ハヤート』(4月16日付)などが伝えた。

AFP, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合は米英仏のシリア攻撃の前後に、反体制派に対して「アサド政権を攻撃すれば、支援を停止する」と警告(2018年4月15日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月15日付)は、14日の米英仏によるシリア攻撃の実施の前後、米主導の有志連合がシリアの反体制武装集団に、爆撃の詳細を説明しない旨通知していたと伝えた。

米国の支援を受ける革命特殊任務軍の司令官の一人ムハンナド・タッラー氏の話として同誌が伝えたところによると、「有志連合は、反体制派が政権を攻撃することを懸念していた」という。

また革命特殊任務軍の報道官を務めるマザーヒム・サッルーム氏も「グループのメンバーに対して同様のメッセージが、フェイスブック、ツイッター、ワッツアップを通じて回付された」と証言した。

サッルーム氏によると、有志連合のメッセージは「我々(有志連合)は政権軍と戦争状態にはない…。政権軍を攻撃するな。誰であれ、政権軍を攻撃した場合、有志連合の支援を受けることはできなくなるだろう」と警告していたという。

AFP, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018、The Wall Street Journal, April 15, 2018などをもとに作成。

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アラビーヤ:米英仏のシリア攻撃ではロシアだけでなく、イランの拠点を標的とすることも回避される(2018年4月15日)

アラビーヤ(4月15日付)は、米ホワイト・ハウスの複数の高官の話として、14日の米英仏のシリア攻撃では、シリア領内のロシアだけでなく、イランの拠点を標的とすることも回避された、と伝えた。

AFP, April 15, 2018、Alarabia, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018などをもとに作成。

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ヘイリー米国連大使はシリアからの米軍撤退の条件を三つあげる(2018年4月15日)

ニッキー・ヘイリー米国連大使は、CBS(4月15日付)のインタビューのなかで、米軍のシリアからの撤退の条件について言及した。

ヘイリー大使は、米軍のシリア駐留に関して三つの条件があるとしたうえで、「第1は、米国の国益を危険に曝さないよう、化学兵器を使用させないことを保証すること…。第2は、ダーイシュ(イスラーム国)を打ち負かすこと…。第3はイランの行動を追跡する監視地点の確立を保証すること」と具体的に述べた。

そして、「我々の目的は米軍を祖国に帰還させることだ。だが、これらが実現することを確証になければ、シリア領内から撤退はしない」と明言した。

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ヘイリー大使はまた、フォックス・ニュース(4月15日付)に対して、「シリア政府への支援を続けるロシアへの新たな制裁を準備しており、月曜日(16日)に発表されるだろう。これによって、シリアの化学兵器使用関連設備と関係があるロシアの企業は影響を受けることになる」と述べた。

AFP, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、CBS, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、Fox News, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東カラムーン地方で活動を続けるシャーム解放軍はロシア、シリアとの停戦交渉を拒否(2018年4月15日)

ダマスカス郊外県東カラムーン地方で活動を続けるシャーム解放軍は声明を出し、同地の処遇をめぐってロシアやシリア政府との協議に応じている「統合司令部」と一線を画し、停戦交渉には応じないとの姿勢を明示した。

AFP, April 15, 2018、ANHA, April 15, 2018、AP, April 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2018、al-Hayat, April 16, 2018、Reuters, April 15, 2018、SANA, April 15, 2018、UPI, April 15, 2018などをもとに作成。

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