ル・ドリアン仏外相「フランスは化学兵器拡散に対する戦いの名のもとに自らの責任を果たす」(2018年4月8日)

フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、アラビーヤ(4月8日付)に対し、「国際人道法への違反」としたうえで、「フランスはこれまで表明してきた自らの責任を放棄しない…。化学兵器拡散に対する戦いの名のもとに自らの責任を果たす」と述べた。

AFP, April 8, 2018、Alarabia, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

英外務省:ドゥーマー市での塩素ガス使用を非難、緊急調査の実施を求める(2018年4月8日)

英国外務省は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、声明を出し、アサド政権の蛮行を非難、緊急調査の実施と国際社会の対応を呼びかけるとともに、アサド政権、ロシア、イランに民間人への攻撃を停止するよう求めた。

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ボサート米ホワイト・ハウス補佐官「我々は現在攻撃を検討している。何一つ排除しない」、ヘザー国務省報道官最終的にはロシアに責任がある(2018年4月8日)

米ホワイト・ハウスのトーマス・ボサート国土安全保障対テロ担当補佐官は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、ABC(4月8日付)の番組「ディス・ウィーク」で、「シリアの東グータ地方にある反体制派支配下の都市に対して化学兵器の攻撃がなされたとの新たな報告を受けて、ミサイル攻撃を行う可能性を排除しない」と述べた。

ボサート補佐官は「我々は現在攻撃を検討している。何一つ排除しない」と付言した。

al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018

**

米国防総省のヘザー・ノーアート報道官はまた、「恐るべき攻撃」としたうえで、「もし事実だと確認されたら国際社会はただちに対応する必要がある」と述べた。

ノーアート報道官は「アサド政権とそれを支援するロシアに責任がある。それ以外の攻撃も直ちに停止させる必要がある…。最終的にはロシアに責任がある」とも述べた。

ABC, April 8, 2018、AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トランプ米大統領「アサド政権による塩素ガス使用の責任はロシアとイランにもある…大きな代償を払うことになるだろう」(2018年4月8日)

ドナルド・トランプ米大統領は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、ツイッターのアカウントを通じて、アサド政権を批判するとともに、ロシアとイランにも責任があると追及、大きな代償を払うだろうと警告した。

トランプ大統領はツイッターで以下のように綴った。

Many dead, including women and children, in mindless CHEMICAL attack in Syria. Area of atrocity is in lockdown and encircled by Syrian Army, making it completely inaccessible to outside world. President Putin, Russia and Iran are responsible for backing Animal Assad. Big price…
<blockquote class=”twitter-tweet” data-lang=”ja”><p lang=”en” dir=”ltr”>Many dead, including women and children, in mindless CHEMICAL attack in Syria. Area of atrocity is in lockdown and encircled by Syrian Army, making it completely inaccessible to outside world. President Putin, Russia and Iran are responsible for backing Animal Assad. Big price…

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年4月8日

**

トランプ大統領はまた、フランスのエマニュエル・マクロン大統領と電話で協議し、化学兵器使用に関し「アサド政権が責任を負うべき」との認識で一致し、「強力な合同の対抗措置」の実施も確認した。

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会:ドゥーマー市で塩素ガスを使用した犯罪者の処罰を国際社会に求める(2018年4月8日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して声明を出し、「ドゥーマー市住民に対する虐殺」を非難、国際社会や人権団体に対して、犯罪者の処罰と殺戮停止に向けた真摯の行動を求めた。

ANHA, April 8, 2018

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省「化学兵器使用疑惑はテロリストを擁護し、外国によるシリアへの攻撃を正当化することが目的…捏造されたウソを口実とするシリアへの軍事介入はロシアが駐留するなかで決して許されない」(2018年4月8日)

ロシア外務省は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、「捏造で外国の武力行使を正当化しようとするもの」と批判、「このような挑発は、テロリストを擁護し、外国によるシリアへの攻撃を正当化することが目的だと警鐘を鳴らしてきた」としたうえで、「こうした捏造されたウソを口実とする外国の介入は、合法的な政府の要請に基づいてロシア軍がシリアに駐留するなかで、決して受け入れられない」と発表した。

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア外務省「化学兵器が使用されたとの言いがかりは壊れたレコードのようなもので、テロを支援する一部の国以外に納得する者などいない」(2018年4月8日)

シリアの外務在外居住者省消息筋は、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市でシリア軍(およびロシア軍)が塩素ガスを使用したとの主張や報道に関して、「化学兵器が使用されたとの言いがかりは今や壊れたレコードのようなもので、市民の血を食いものにし、シリアのテロを支援する一部の国以外に納得する者などいない」と非難した。

同消息筋はまた、「シリア・アラブ軍がテロとの戦いで進軍するたびに、化学兵器を使用したとの言いがかりが現れ、それはドゥーマー市のテロリストを生きながらえさせるために利用される…。グータ地方で化学兵器が使用されたとの言いがかりは計画されたもので、そのことを示す情報があり、それについてシリア国家は警鐘を鳴らしてきた」と述べた。

SANA(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGはアレッポ市北東の遺跡地帯で反体制武装集団と交戦(2018年4月8日)

アレッポ県では、ANHA(4月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)の広報局によると、アフリーン市北東のバニー・フーリー遺跡一帯でYPGが反体制武装集団と交戦した。

ANHA, April 8, 2018

AFP, April 8, 2018、ANHA, April 8, 2018、AP, April 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2018、al-Hayat, April 9, 2018、Reuters, April 8, 2018、SANA, April 8, 2018、UPI, April 8, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは17件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県12件、ラタキア県5件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、イドリブ県1件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 8, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ホワイト・ヘルメットは東グータ地方ドゥーマー市でロシア・シリア両軍が塩素ガスを使用し1,000人が負傷、死者数は把握できないと発表、イスラーム軍は75人が死亡と発表(2018年4月7日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月7日付)などによると、イスラーム軍が退去を拒否する東グータ地方のドゥーマー市に対してロシア・シリア両軍の戦闘機が様々な兵器で爆撃・砲撃した。

複数の現地筋によると、両軍は、ドゥーマー市の住宅街に100回以上の爆撃を実施、50発以上の「樽爆弾」を投下、地対地ミサイルを撃ち込み、少なくとも住民7人が死亡、数十人が負傷したという。

攻撃ではまた、白リン弾も用いられたという。

**

こうしたなか、ホワイト・ヘルメット・ダマスカス郊外が現地時間の午後5時頃、フェイスブックのアラビア語のアカウント(https://www.facebook.com/SCDrifdimashq)を通じて、住宅街に対して戦闘機が塩素ガスを用いて爆撃を行い、子供複数を含む住民が呼吸困難の症状を訴えたと発表した。

Facebook, April 7, 2018
Facebook, April 7, 2018

ホワイト・ヘルメットは約5時間後、ロシア・シリア両軍戦闘機が、塩素ガスによる爆撃を含めて400回以上の爆撃が実施、ヘリコプターが「樽爆弾」70発を投下、このほかミサイル800発以上、クラスター弾40発以上が使用され、550人以上が負傷、うち300人あまりが塩素ガスによって呼吸困難を訴えており、死者数を把握できないと発表した。

ホワイト・ヘルメットはさらにその後、呼吸困難を訴えた住民の数が、1,000人以上に達したと続報を発表、映像や写真多数を公開した。






ホワイト・ヘルメットのフェイスブックの英語版アカウント(https://www.facebook.com/SyriaCivilDef/)でも同様の情報を発信した。

反体制系のDCRN(ダマスカス郊外特派員ネットワーク)もフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/DCRNNEWS/posts/1225535204248674)を通じて、同様の写真を公開した。

**

また、イスラーム軍が運営するクマイト通信(4月7日付)は、テレグラムのアカウントを通じて「ドゥーマー市が化学兵器によって狙われ、市民75人の死亡が確認された」と発表した。

**

なお、シリア人権監視団によると、死者は11人、中毒症状を訴えたのは70人、シリア米医療協会(SAMS)よると、二度にわたる塩素ガスでの攻撃での死者数は41人だという。

**

なお、RT(4月7日付)は、シリア政府治安筋の話として、「虎」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将の指揮のもと、シリア軍がドゥーマー市に対して大規模な作戦を開始したと伝えていた。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤは、スハイル・ハサン准将が「あらゆる種類の武器をもってドゥーマ市を砲撃・爆撃し、焼き討え」と無線で指示しているとされる音声をユーチューブを通じて公開した。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Kumait Agency, April 7, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム軍は前日に続いて首都ダマスカスを砲撃し、8人が死亡、37人が負傷(2018年4月7日)

ダマスカス県では、SANA(4月7日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市からの退去に応じないイスラーム軍が前日に続いて、マッザ86地区、バルザ区の住宅街を砲撃し、8人が死亡、女性と子供を含む37人が負傷した。

SANA, April 7, 2018

これに対して、シリア軍はドゥーマー市および同市一帯のイスラーム軍拠点を爆撃・砲撃した。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団は二つのアル=カーイダ系組織が停戦に入ったと発表(2018年4月7日)

トルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団のウマル・フザイファ氏はテレグラムを通じて声明を出し、イドリブ県とアレッポ県で対立を続けている二つのアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構とシリア解放戦線が4月7日0時から1週間の停戦に入ったと発表した。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロジャヴァ防衛委員会代表「有志連合がマンビジュ市一帯に新たな軍事基地を建設している」(2018年4月7日)

西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区の防衛委員会(国防省に相当)の共同議長を務めるライサーン・ジールー氏は、リア・ノーヴォスチ(4月7日付)に対し、「有志連合はマンビジュ市一帯に新たな軍事基地を建設している」ことを明らかにした。

ジールー氏は「この基地が米国のものであれ、フランスのものであれ、我々は、国家ではなく、有志連合と関係を築いている…。シリア北部、とりわけユーフラテス川以東で基地建設が行われている」と述べた。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、RIA Novosti, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県東カラムーン地方で活動を続けるシャーム解放軍は国連に兵力引き離し部隊の派遣を求める(2018年4月7日)

ダマスカス郊外県東カラムーン地方で活動を続けるシャーム解放軍は声明を出し、国連に対して、「住民が暮らす都市と、人口動態を変化させようとしているイランの民兵、ロシアの占領、アサドの悪党の間に兵力引き離し部隊を派遣」するよう求めた。

al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県でオバマ前米政権の支援を受けていたイッザ軍の司令官暗殺(2018年4月7日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月7日付)によると、バラク・オバマ前米政権の支援を受けてきた「穏健な反体制派」の一つ、イッザ軍のナスル・アズクール司令官(アブー・マルワーン)が乗った車がハーン・シャイフーン市・カフルサジュナ村間の街道で、何者かの襲撃を受け、アズクール司令官と、ダイル・ザウル県出身の随行者が死亡した。

al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュはヒムス県南東部の砂漠地帯でガス田、検問所などをシリア軍から奪取(2018年4月7日)

ヒムス県では、バーディヤ24(4月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が6日深夜から7日未明にかけてカルヤタイン市南部のガス田地区のシリア軍拠点を奇襲、同地を制圧した。

ダーイシュはまた、東部砂漠地帯のサブア・ビヤール区、ザーザー検問所から親政権民兵が撤退したのを受け、同地を制圧した。

これに対して、シリア軍は同地一帯を爆撃した。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Badiya 24, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍はハマー県北部に新たな監視所を設置(2018年4月7日)

『ハヤート』(4月8日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(4月7日付)などによると、アスタナ6会議(2017年9月14~15日)での合意に基づき、トルコ軍部隊がイドリブ県北部のカフル・ルーサイン村に設置された通行所を通じて、シリア領内に進入、同県ハーン・シャイフーン市、サイヤード村、そしてハマー県のカフルズィーター市、ラハーヤー村、ムーリク市を経由して、ムーリク市南部のアッブード地区に到着、新たな監視所を設置した。

トルコ軍部隊は戦車、装甲車、兵員輸送車輌など約100台、兵員400人以上からなり、ラフマーン軍団が随行し、これを警護した。

新たな監視所はシリア政府支配地域から約1キロの地点に位置する。

トルコ軍部隊がハマー県内に監視所を設置するのはこれが初めて。

ハマー県内の監視所の設置は、4日のロシア・イラン・トルコ首脳会談を受けた動きと見られる。

syria.liveuamap.com, April 7, 2018
syria.liveuamap.com, April 7, 2018

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGとYPJはトルコの実質占領下にあるアフリーン市などでトルコ軍と反体制武装集団を攻撃する一方、バーブ市で爆発が発生し8人死亡(2018年4月7日)

アレッポ県では、ANHA(4月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)と女性防衛隊(YPJ)がアフリーン市内にあるトルコ軍と反体制武装集団を攻撃し、武装集団戦闘員1人を殺害、トルコ軍兵士2人を負傷させた。

YPG広報センターによると、YPGとYPJはまた、ジンディールス市近郊のカフルスフラ村で武装集団の拠点を攻撃、戦闘員3人を殺害した。

一方、トルコの実質占領下にあるバーブ市の大モスク近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、8人が死亡した。

ANHA, April 7, 2018

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SANAはイスラーム軍の広報機関がシリア軍による化学兵器使用を捏造し、情報を拡散しようとしていると報じる(2018年4月7日)

SANA(4月7日付)は、公式筋の情報として、ダマスカス郊外県東グータ地方からの退去に応じないイスラーム軍の広報機関が、シリア軍による化学兵器使用を捏造、情報を拡散することで、シリア軍の進軍を妨害しようとしていると伝えた。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、RT, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは17件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年4月7日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月7日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(ラタキア県4件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県10件、ヒムス県2件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(イドリブ県1件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にハマー県の2カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,499市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 7, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市で祝砲を撃った国防隊メンバー多数をムハーバラートが逮捕(2018年4月6日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月7日付)によると、アレッポ市内のアシュラフィーヤ地区で国防隊メンバー多数が内務省総合情報部(ムハーバラート)によって逮捕された。

逮捕は、国防隊メンバーが身内の結婚式で祝砲を撃ったことを受けたものだという。

AFP, April 7, 2018、ANHA, April 7, 2018、AP, April 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2018、al-Hayat, April 8, 2018、Reuters, April 7, 2018、SANA, April 7, 2018、UPI, April 7, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領が電話会談で東グータ地方情勢について意見を交わす(2018年4月6日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とフランスのエマニュエル・マクロン大統領は電話会談を行い、シリア情勢、とりわけダマスカス郊外県東グータ地方情勢について意見を交わした。

フランス大統領府の声明によると、マクロン大統領は会談で、プーチン大統領に対して、シリア国内での軍事攻勢を終わらせるよう呼びかけた。

ロシア大統領府の声明によると、プーチン大統領は会談で、東グータ地方におけるロシアの関与により多くの民間人が救出され、武装集団が排除されたことを強調した。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアはアル=カーイダ系のシャーム解放機構と自由シリア軍がダルアー市で塩素ガスを使用した挑発行為を計画していると非難(2018年4月6日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターのユリ・エフトシェンコ代表は、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)と「自由シリア軍」がシリア南部のダルアー市で塩素ガス攻撃を計画していると非難した。

エフトシェンコ代表は「シリア政府側についたシャーム自由人軍が入手した情報によると、シリア南部の武装集団が有毒ガスの使用など一連の挑発行為を準備している」と述べた。

この計画は、ダルアー市などで塩素ガスを装填した武器を手榴弾で爆発させ、その映像を撮影し、シリア軍による攻撃と喧伝するというものだという。

『ハヤート』(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受けるバーキル旅団はダイル・ザウル県で有志連合に対するジハード作戦の開始を宣言(2018年4月6日)

イラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受けるイマーム・ムハンマド・バーキル旅団はバカーラ部族と共同声明を出し、ダイル・ザウル県東部での米主導の有志連合に対する「ジハード作戦」を開始すると宣言、住民に対して米軍の拠点に近づかないよう呼びかけた。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月6日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGがタッル・リフアト市(アレッポ県)から撤退し、シリア軍が展開か?(2018年4月6日)

親政権紙『ワタン』(4月6日付)は、トルコ軍と反体制武装集団によるアレッポ県アフリーン郡占領の直後、西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ県タッル・リフアト市に展開していた人民防衛隊(YPG)の全部隊が撤退、これに代わってシリア軍と人民諸委員会が同市および周辺地域一帯に展開したと伝えた。

シリア軍と人民諸委員会の展開は、同地へのトルコの侵攻の口実を与えないよう、3月25日に実行されたという。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018、al-Watan, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子「アサド大統領はイランの影響力を排除するため自らの体制を強化すべき」(2018年4月6日)

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子兼第一副首相兼国防大臣兼経済開発評議会議長は米『タイム』誌(4月6日付)のインタビュー(http://time.com/5228006/mohammed-bin-salman-interview-transcript-full/)に応じ、アサド大統領の進退についてより踏み込んだ発言を行った。

Time, April 6, 2018

**

皇太子は主な発言は以下の通り:

「この質問に(アサド政権の進退について)このように答えたら怒る人がいるか分からないのだが…、ウソはつきたくない…。とくに2018年に入ってから、人々にこのことを隠し立てすることはほぼ不可能になっているからだ」。

「バッシャール(・アサド大統領)は現時点で退任しておらず、シリアは中東におけるロシアの長期的な影響力の一部を代表するようになっていると考えている。しかし、シリアの国益は、イランがシリアで中長期的に好き放題することを放置しておくことではもたらされないと考えている。なぜなら、シリアがそのイデオロギーを変更すれば、バッシャールはイランの操り人形になってしまうからだ」。

「だから、彼(アサド大統領)にとっては、シリアにおける自らの体制が強力なものとなるのが望ましい。またそれはロシアにとっても然りだ」。

「ロシアにとっては、直接的な力を行使し、バッシャールを強化し、イランを経由しないでシリアに直接的な影響力を行使するのが望ましい。つまり、これによってイランの影響力は大いに低下するだろう…。バッシャールは現時点で退任はしない。戦争が起きずにバッシャールが去るとは思わない。その戦争を始めたいという者がいるとも思わない」。

「シリアの紛争の終息は近づいたと思う…。バッシャールが支配する領域がある一方、それ以外の領土は米国の支援するシリア国民の支配下にある…。我々は早急にシリアで起きている事態が収束することを望んでいる」。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、Time, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGはアフリーン市内の反体制武装集団拠点を攻撃(2018年4月6日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)の広報局によると、YPGと女性防衛隊(YPJ)が、アフリーン市内にある反体制武装集団の拠点を爆破した。

ANHA(4月6日付)が伝えた。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はイスラーム軍が首都ダマスカスを砲撃したとして東グータ地方を爆撃・砲撃、イスラーム軍は首都砲撃への関与を否定(2018年4月6日)

ダマスカス県では、SANA(4月6日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で残留しているイスラーム軍が、ラブワ地区、マサーキン・バルザ地区、マッザ86地区、ウマウィーイーン広場一帯を砲撃し、子供1人と女性1人を含む4人が死亡、21人が負傷した。

SANA, April 6, 2018

イスラーム軍はロシアと「地元委員会」の仲介により、3月末にシリア政府との停戦に合意し、戦闘員とその家族を段階的にトルコの実質占領下のアレッポ県ジャラーブルス市方面に退去させることに応じてきた、5日に組織内の対立により、シリア政府による移送作業は中断していた。

イスラーム軍による首都ダマスカスへの砲撃に対して、シリア軍はただちに応戦、砲撃に使用されたドゥーマー市内の拠点複数カ所に対して砲撃・爆撃を行った。

ホワイト・ヘルメットによると、これにより、女性と子供を含む30人以上が死亡した。

この戦闘に関して、イスラーム軍のハムザ・ビールクダール報道官は報道声明を出し、首都ダマスカスを攻撃したとの報道を否定、砲撃は「ドゥーマー市への野蛮な攻撃を正当化するためアサドの民兵が行った」と主張した。

Facebook, April 6, 2018

 

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(4月7日付)によると、シリア軍はドゥーマー市に対して70回以上の爆撃を行い、ミサイル225発を撃ち込み、「樽爆弾」70発を投下したという。

一方、シリア政府の支配下に復帰した東グータ地方の各所に帰宅した住民の数は5万人以上に達した。

帰宅した住民は、東グータ地方での戦闘激化を受けて、人道回廊を通じてシリア政府支配地域に脱出していた。

**

ハマー県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(4月6日付)によると、シャーム解放機構が県南部のタクニース村近郊のシリア軍拠点を襲撃し、兵士3人を殺害した。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月6日付)によると、これに対して、シリア軍は県北部のラターミナ町、カフルズィーター市、ハスラーヤー村、ザカート村を砲撃した。

**

ダルアー県では、SANA(4月6日付)によると、シャーム解放機構がダルアー市空港地区を砲撃し、子供5人が負傷した。

AFP, April 6, 2018、ANHA, April 6, 2018、AP, April 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2018、April 7, 2018、al-Hayat, April 7, 2018、Reuters, April 6, 2018、SANA, April 6, 2018、UPI, April 6, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, April 6, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年4月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県4件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(イドリブ県)の停戦違反を確認したという。

一方、過去24時間にヒムス県の2カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,497市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 6, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は3月30日~4月5日までの7日間でシリア領内で3回の爆撃を実施(2018年4月6日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月30日~4月5日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

3月30日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

3月31日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月1日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は1回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

4月2日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内では空爆は実施されなかった。

4月3日は空爆は実施されなかった。

4月4日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内では空爆は実施されなかった。

4月5日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の空爆を実施、このうちシリア領内では空爆は実施されなかった。

CENTCOM, April 6, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.