トルコ軍がアレッポ県マンビジュ市北のアラブ・ハサン村にあるシリア軍の陣地を多連装ロケット砲で攻撃し、兵士5人が負傷(2023年9月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のアラブ・ハサン村にあるシリア軍の陣地を多連装ロケット砲で攻撃し、兵士5人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月22日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するタッル・タムル軍事評議会は声明を出し、ハサカ県タッル・タムル町近郊でのトルコ軍やシリア国民軍に対する一連の作戦を実施し、トルコ軍兵士3人とシリア国民軍戦闘員7人を殺害したと発表した。

声明によると、作戦は、9月4日に1回、7日に1回、10日に2回実施された。

AFP, September 22, 2023、ANHA, September 22, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 22, 2023、‘Inab Baladi, September 22, 2023、Reuters, September 22, 2023、SANA, September 22, 2023、SOHR, September 22, 2023などをもとに作成。

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イスラエル軍が占領下ゴラン高原からシリア政府支配地に侵入し、監視所2ヵ所を破壊する一方、ドローンでダマスカス郊外県を爆撃、パレスチナのイスラーム聖戦機構のメンバーと見られる2人を殺害(2023年9月21日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦車と重機多数が占領下ゴラン高原から停戦ラインに沿って貼られている有刺鉄線を越えて進入した。

イスラエル軍戦車は進入してから数時間後、アイン・ティーナ村にある親政権民兵の仮設監視所複数ヵ所を砲撃した。
これに関して、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)を通じて、1974年の兵力引き離し合意に違反して設置されているシリア軍の仮設施設2ヵ所を砲撃し、破壊したと発表した。

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これと前後して、イスラエル軍の無人航空機(ドローン)1機が占領下のゴラン高原からシリア政府支配地の上空を侵犯し、ダマスカス郊外県のバイト・ジン村一帯にまで侵入、男性2人が乗って移動していたオートバイを爆撃し、2人を殺害した。

イナブ・バラディー(9月21日付)によると、殺害されたのは反体制武装集団の元司令官で、アブー・ジャッラーフを名乗る人物とザーヒル・サアディー(アブー・アラー)なる人物。

一方、『ハアレツ』(9月21日付)は、殺害されたのがパレスチナのイスラーム聖戦機構のメンバーだと伝えた。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、Haaretz, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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シリア国民軍とシャーム解放機構の双方に所属するアウラーン自由人がハムラーン通行所への攻勢を強める一方、トルコ軍が援軍派遣阻止をめざしてシャーム解放機構支配地とを結ぶ通行所を閉鎖(2023年9月21日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市近郊のサルサーナ村にあるシリア国民軍所属のシャーム自由人イスラーム運動の陣地を、同軍とシャーム解放機構の双方に所属するシャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)が襲撃し、激しい戦闘の末、アウラーン自由人は村を制圧した。

一方、アウラーン自由人はシリア国民軍第2軍団に所属するアブー・ハイダル・マスカナ氏率いる武装グループが集結しているアブラ村を包囲した。

アウラーン自由人の進攻は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地とトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域を隔てるハムラーン通行所(ハムラーン村通行所、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地側はウンム・ジャッルード村通行所)の奪還が目的。

トルコ軍は、占領下の「オリーブの枝」地域とシャーム解放機構の支配下にあるいわゆる「解放区」を結ぶダイル・バッルート村の通行所、ガザーウィーヤ村の通行所を閉鎖した。

「解放区」からシャーム解放機構がアウラーン自由人に部隊増援を派遣するのを阻止するため。

なお、シリア人権監視団によると、 戦闘はダイル・バッルート村の通行所とガザーウィーヤ村の通行所一帯、ジャラーブルス市、ラーイー村でも発生し、22日未明に収束するまでにシリア国民軍の戦闘員3人が死亡した。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023、September 22, 2023などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室、シャーム解放機構がラタキア県、イドリブ県で交戦(2023年9月21日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がクルド山地方一帯で砲撃戦を行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、マアーッラト・ナアサーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市で反体制武装集団の元メンバーが正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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北・東シリア自治局のアサーイシュはダイル・ザウル県で「外国勢力とつながりがある」3名を逮捕する一方、アラブ系部族の蜂起を指導したアカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・ハフル氏は「部族軍事司令部」を設置すると発表(2023年9月21日)

北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の緊急対応部隊(Hevalno Asayîşe Rojava、HAT)は声明を出し、ダイル・ザウル県農村地帯で「外国勢力とつながりがある」3名を逮捕したと発表した。

ANHA(9月21日付)が伝えた。

イナブ・バラディー(9月21日付)によると、逮捕されたのは、ダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール前司令官に近いとされるバキール部族のアリー・アフィース氏。

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8月末から9月初めにかけてのダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族の蜂起を指導したアカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・ハフル氏は音声声明を出し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と対決するため「部族軍事司令部」を設置すると発表、またダイル・ザウル県から逃亡したとの一部情報を否定した。

イナブ・バラディー(9月21日付)が伝えた。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍の戦闘機とドローン複数機がラッカ県アイン・イーサー市一帯の上空に飛来、ドローンが同市近郊のサファーウィーヤ村を爆撃し、住民1人が負傷(2023年9月21日)

ラッカ県では、ANHA(9月21日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍の戦闘機と無人航空機(ドローン)複数機が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市一帯の上空に飛来、ドローンが同市近郊のサファーウィーヤ村を爆撃し、住民1人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(9月21日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のジージャーン村、シャワー利が村、マンビジュ市近郊のサイヤーダ村、ウンム・アダサ村、ダンダニーヤ村、ウンム・ジャッルード村、ハサン・アラブ村を砲撃した。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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ハサカ市では国防隊のハンムー司令官が投降を拒否し、シリア軍との交戦を続けるなか、流れ弾によって住民が死傷(2023年9月21日)

ハサカ県では、ANHA(9月21日付)、ANHA(9月21日付)、シリア人権監視団によると、ハサカ市治安厳戒地区でアブドゥルカーディル・ハンムー司令官率いる国防隊とシリア軍の戦闘が続いた。

シリア軍はハンムー氏を投降させるための交渉を試みたが、ハンムー司令官はこれを拒否した。

交渉決裂を受け、ハンムー司令官を離反した国防隊のメンバーがハンムー司令官が立て籠もる自宅を強襲し、激しい戦闘となった。

シリア軍側は、身柄投降しない場合、ハンムー司令官の自宅がある集合住宅そのものを破壊すると脅迫しているという。

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北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市では、ANHA(9月21日付)によると、カッラーサ地区に治安厳戒地区から発射された砲弾が着弾し、2歳の子供が死亡した(シリア人権監視団によると、アズィーズィーヤ地区とナースィラ地区に砲弾が着弾し、子供1人が死亡)。

また砲弾はグワイラーン地区にも着弾し、ANHA(9月21日付)によると、子供3人とその母親の4人が負傷した(シリア人権監視団によると、女性1人と子供3人が負傷)。

さらに、ウマル地区にも砲弾が着弾し、若い女性1人と女児1人が負傷した。

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ANHA(9月21日付)は、複数の独自筋から得た情報だとして、シリア軍が国防隊司令官のアブドゥルカーディル・ハンムー氏の自宅を包囲、強襲したのは、彼がシリア政府関係者の汚職や麻薬取引にかる重要ファイルを持っているためだと伝えた。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍マンビジュ軍事評議会はアレッポ県北部でシリア国民軍に対する報復攻撃を実施し、4人を殺害したと発表(2023年9月20日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会は20日深夜、9月16日に女性防衛隊(YPJ)やマンビジュ軍事評議会の女性戦闘員ら合わせて4人がシリア国民軍の攻撃で殺害したことへの報復として、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のタッル・アリー村・スハイブ村間に設置されているシリア国民軍所属のスルターン・ムラード師団の陣地複数ヵ所を攻撃し、戦闘員5人を殺害、9人を負傷させ、陣地3ヵ所を破壊したと発表した。

ANHA(9月21日付)が伝えた。

シリア人権監視団によると、この攻撃でスルターン・ムラード師団の戦闘員4人が死亡した。

AFP, September 21, 2023、ANHA, September 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2023、‘Inab Baladi, September 21, 2023、Reuters, September 21, 2023、SANA, September 21, 2023、SOHR, September 21, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県でシリア国民軍とシャーム解放機構の双方に所属するアウラーン自由人がハムラーン通行所奪還をめざして同通行所を掌握するシリア国民軍部隊と交戦(2023年9月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍とシャーム解放機構の双方に所属するシャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地とトルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域を隔てるハムラーン通行所(ハムラーン村通行所、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地側はウンム・ジャッルード村通行所)を掌握しているシリア国民軍第2軍団所属のアブー・ハイダル・マスカナ氏率いる武装グループと交戦した。

これを受けて、シリア国民軍の第2軍団はラーイー村方面から増援部隊を派遣した。

AFP, September 20, 2023、ANHA, September 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2023、‘Inab Baladi, September 20, 2023、Reuters, September 20, 2023、SANA, September 20, 2023、SOHR, September 20, 2023などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構支配下のアレッポ県、イドリブ県を砲撃(2023年9月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県西部の第46中隊展開地域を砲撃し、シャーム解放機構のメンバー1人を殺害した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村を砲撃した。

AFP, September 20, 2023、ANHA, September 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2023、‘Inab Baladi, September 20, 2023、Reuters, September 20, 2023、SANA, September 20, 2023、SOHR, September 20, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県タッル・リフアト市近郊のカフル・アントゥーン村近郊にあるシリア軍の陣地をドローンで攻撃(2023年9月20日)

ラッカ県では、ANHA(9月20日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のアブー・ナイトゥーナー村を砲撃、住民1人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市東のアブラ村一帯で、シリア軍および人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の傘下で活動するアフリーン解放軍団と、シリア国民軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が交戦した。

一方、トルコ軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のカフル・アントゥーン村近郊にあるシリア軍の陣地を無人航空機(ドローン)で攻撃した。

AFP, September 20, 2023、ANHA, September 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2023、‘Inab Baladi, September 20, 2023、Reuters, September 20, 2023、SANA, September 20, 2023、SOHR, September 20, 2023などをもとに作成。

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ハサカ市治安厳戒地区でシリア軍が、ジャブール部族長を罵倒し、暴行を加えたアブドゥルカーディル・ハンムー司令官率いる国防隊と激しく交戦(2023年9月20日)

ハサカ県では、ANHA(9月20日付)、ノース・プレス(9月20日付、21日付)、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるハサカ市内の治安厳戒地区で19日深夜から20日未明にかけて、シリア軍部隊とアブドゥルカーディル・ハンムー司令官が率いる国防隊とが交戦した。

シリア軍は、バアス党ハサカ支部に近いハンムー司令官の自宅が入っている集合住宅や、同司令官が率いる国防隊の陣地1ヵ所を重火器で砲撃した。

ティシュリーン公園やマハッタ地区にある総合情報部近くで複数回の爆音が聞こえるなか、シリア軍は戦車を展開させる一方、国防隊のメンバー数十人が立て籠もる陣地を包囲、機関銃などで激しい戦闘が行われた。

一連の戦闘で、ダルアー県出身のシリア軍兵士1人が死亡、警官4人と国防隊のメンバー1人が負傷した。

戦闘の結果、国防隊のメンバー16人がシリア軍に投降したが、ハンムー司令官らは自宅で籠城を続けた。

シリア人権監視団によると、この戦闘ではまた、女性1人と高齢者1人を含む住民5人が流れ弾に撃たれて負傷、ノース・プレス(9月20日付)がヒクマ病院筋の医療筋の話として伝えたところによると、女性と子供2人を含む9人が巻き添えとなって負傷した。

なお、ANHA(9月20日付)は、複数筋の話として、ハンムー司令官が負傷したと伝えたが、真偽は不明。

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さらに、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市内のサーリヒーヤ地区、ムフティー地区、グワイラーン地区にも砲弾複数発が着弾、住民らが避難した。

一方、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は、国防隊のメンバーの逃走を阻止するため、治安厳戒地区と自治局支配地を結ぶすべての道路を封鎖した。

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戦闘発生を受けて、シリア政府当局は、治安厳戒地区にあるすべての学校を休校にすることを決定した。

また、地元の部族長や名士らが戦闘停止と事態収拾のための仲介に乗り出した。

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シリア人権監視団によると、ロシア軍の使節団が19日にハサカ市を訪問し、シリア軍当局者らと協議、24時間以内にハサカ市での国防隊の活動を終了させることで合意していた。

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ハサカ市では、8月13日にハンムー司令官がジャブール部族の部族長の1人アブドゥルアズィーズ・ムスラト氏を罵倒し、暴行を加えた事件が発生し、両者の緊張が高まり、その後、ハンムー司令官の解任やロシア軍の仲介などで事態は収束したかに見えていた。

だが、9月13日に、ハサカ市治安厳戒地区にあるパン製造所(バアス・パン製造所)がハンムー司令官や彼が率いる攻防隊のメンバーへのパンの配給を禁止したことで、再び緊張が高まっていた。

9月15日には、ハンムー司令官らがバアス・パン製造所を掌握、事態に対処するため、シリア軍が増援部隊を派遣、ハンムー司令官の自宅周辺やティシュリーン公園一帯に狙撃兵などを配置して厳戒態勢を敷いていた。

AFP, September 20, 2023、ANHA, September 20, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2023、‘Inab Baladi, September 20, 2023、North Press, September 20, 2023、September 21, 2023、Reuters, September 20, 2023、SANA, September 20, 2023、SOHR, September 20, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で、シリア国民軍に所属する東部自由人連合のメンバーで元ダーイシュ・メンバーのイラク人が銃で撃たれて死亡(2023年9月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域の拠点都市の一つラアス・アイン市で、シリア国民軍に所属する東部自由人連合のメンバーのイラク人が自宅前で正体不明の武装グループに銃で撃たれて死亡した。

このイラク人は元ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーだった。

AFP, September 19, 2023、ANHA, September 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 19, 2023、‘Inab Baladi, September 19, 2023、Reuters, September 19, 2023、SANA, September 19, 2023、SOHR, September 19, 2023などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がアレッポ県西部のシリア政府支配地を砲撃、シリア軍の士官(中尉)が死亡(2023年9月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村を砲撃、これにより農夫2人が負傷した。

シリア軍はまた、カンスフラ村一帯に対しても砲撃を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、シャーム解放機構の支配下にあるサルマーニーヤ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が県西部のシリア政府支配地を砲撃、これによりシリア軍の士官(中尉)が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, September 19, 2023、ANHA, September 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 19, 2023、‘Inab Baladi, September 19, 2023、Reuters, September 19, 2023、SANA, September 19, 2023、SOHR, September 19, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村をドローンで爆撃(2023年9月19日)

アレッポ県では、ANHA(9月19日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のアラブ・ハサン村、サイヤーダ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(9月19日付)によると、この砲撃によって、送電網が損害を受け、アフマディーヤ村、ジャラン村などで停電が発生した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するタッル・タムル軍事評議会がタッル・タムル町に近いカースィミーヤ村でシリア国民軍に所属するハムザ師団の拠点をミサイルで攻撃、戦闘員2人を殺害、8人を負傷させた。

AFP, September 19, 2023、ANHA, September 19, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 19, 2023、‘Inab Baladi, September 19, 2023、Reuters, September 19, 2023、SANA, September 19, 2023、SOHR, September 19, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイスラーム解放党メンバー、アフガニスタン人司令官らを逮捕(2023年9月18日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関が、イドリブ市郊外でイスラーム解放党メンバーの若い男性を逮捕した。

シャーム解放機構を批判したことが逮捕の理由。

総合治安機関はまた、イドリブ市のシャイフ・スルス地区でシャーム解放機構のアフガニスタン人司令官1人とダイル・ザウル県シュハイル村出身の「アブー・ズバイル」を名乗るメンバーを米主導の有志連合に内通しているとの容疑で逮捕した。

AFP, September 18, 2023、ANHA, September 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2023、‘Inab Baladi, September 18, 2023、Reuters, September 18, 2023、SANA, September 18, 2023、SOHR, September 18, 2023などをもとに作成。

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ヒムス県とダイル・ザウル県でダーイシュがシリア軍兵士3人とシリア民主軍の元兵士1人を殺害(2023年9月18日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍のパトロール部隊がスフナ市とダイル・ザウル県のカバーキブ村一帯を結ぶ街道でダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士3人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるカシュキーヤ村で17日深夜から18日未明にかけて、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループが民家を襲撃し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の元兵士1人を殺害した。

AFP, September 18, 2023、ANHA, September 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2023、‘Inab Baladi, September 18, 2023、Reuters, September 18, 2023、SANA, September 18, 2023、SOHR, September 18, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市近郊でシャーム解放機構とシリア国民軍の双方に所属するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)とクルド人戦闘員からなるアブー・ダッジャーナ・クルディー大隊が交戦(2023年9月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市近郊のアブラ村、タッル・バッタール村一帯で17日深夜から18日未明にかけて、シリア国民軍に所属する武装集団どうしが交戦した。

交戦したのは、シャーム解放機構にも所属するアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)、クルド人戦闘員からなるアブー・ダッジャーナ・クルディー大隊。

この戦闘発生直後、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の傘下で活動するアフリーン解放軍団がアブラ村一帯に潜入し、シリア国民軍の陣地を襲撃した。

一連の戦闘で、少なくとも14人が死亡、5人が負傷した。

一方、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村、シャッアーラ村、シャイフ・イーサー村一帯では、シリア民主軍、シリア軍とシリア国民軍が砲撃戦を行った。

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ラッカ県では、ANHA(9月18日付)によると、トルコ軍が占領下の「平和の泉」地域の西に位置するビール・クーヌー村、アリーダ村、クールハサン村、ビールアラブ村、ビールザンナール村、ハーン村、ジャラン村、フッリーヤ村、カズアリー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた、ヒルバト・バカル村、ハイマル村を砲撃した。

これに対して、シリア民主軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊に設置されているトルコ軍の基地を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(9月18日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

AFP, September 18, 2023、ANHA, September 18, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2023、‘Inab Baladi, September 18, 2023、Reuters, September 18, 2023、SANA, September 18, 2023、SOHR, September 18, 2023などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県、アレッポ県を砲撃(2023年9月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフル・ヌーラーン村を砲撃した。

AFP, September 17, 2023、ANHA, September 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 17, 2023、‘Inab Baladi, September 17, 2023、Reuters, September 17, 2023、SANA, September 17, 2023、SOHR, September 17, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍のドローンがハサカ県北部を走行中の車1台を爆撃し、9人を殺傷(2023年9月17日)

ハサカ県では、ANHA(9月17日付)によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市とアームーダー市を結ぶ街道の沿線に位置するハーティミーヤ村近くを走行中の車1台を爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃を受けたのは北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)の車輌で、司令官を含む軍関係者4人が死亡、アサーイシュの隊員3人とオートバイ載っていた兄弟の合わせて5人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(9月17日付)によると、トルコ軍が占領下の「平和の泉」地域の西に位置するビール・クーヌー村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、トルコ軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ市近郊のスカイルー村、ムシャイリファ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(9月17日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまた、イッビーン村一帯を砲撃、カッバーシーン村では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア国民軍が砲撃戦を行った。

この砲撃戦で、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地から発射された砲弾1発がシリア国民軍に所属するシャーム軍団の車輌を直撃し、戦闘員7人が負傷した。

ANHAによると、トルコ軍はまた、シリア国民軍とともに、タッル・リフアト市近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

AFP, September 17, 2023、ANHA, September 17, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 17, 2023、‘Inab Baladi, September 17, 2023、Reuters, September 17, 2023、SANA, September 17, 2023、SOHR, September 17, 2023などをもとに作成。

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トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市で爆発が発生し、6人が死傷(2023年9月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある「平和の泉」地域の中心都市アフリーン市中心部のマアッラーと交差点近くの住宅で爆発が発生し、住民1人が死亡、シリア国民軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のメンバーや女性を含む5人が負傷した。

シリア人権監視団によると、この爆発で重体となっていたシャーム自由人イスラーム運動の司令官が17日に死亡した。

爆発の原因は不明。

ホワイト・ヘルメットがテレグラムのアカウント(https://t.me/SyriaDefence/)で発表したところによると、死者は2人、負傷者は4人

AFP, September 16, 2023、ANHA, September 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 16, 2023、‘Inab Baladi, September 16, 2023、Reuters, September 16, 2023、SANA, September 16, 2023、SOHR, September 16, 2023、September 17, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル県でダーイシュのスリーパーセルのメンバー1人を拘束したと発表(2023年9月16日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、同軍テロ撲滅部隊(YAT)が15日に、クルディスタン地域のテロ撲滅機構(CTG)、米主導の有志連合とともにダイル・ザウル県スワル町近郊のブーナイタル村で合同治安作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー1人を拘束し、大量の武器弾薬を押収した。

このメンバーはダーイシュへの武器弾薬の関与し、テロ活動を支援していた人物。

ANHA(9月16日付)が伝えた。

AFP, September 16, 2023、ANHA, September 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 16, 2023、‘Inab Baladi, September 16, 2023、Reuters, September 16, 2023、SANA, September 16, 2023、SOHR, September 16, 2023などをもとに作成。

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アレッポ県アアザーズ市のトルコ軍基地が砲撃を受ける(2023年9月16日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地から、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つアアザーズ市郊外の科学研究センターが砲撃を受けた。

センターはトルコ軍が基地として利用しており、砲撃を受けたトルコ軍は、シリア国民軍とともに、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市と同志近郊のシャイフ・イーサー村を砲撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、ディブス村、サクル休憩所、ファーティサ村、ムシャイリファ村、アイン・アラブ市の穀物サイロを砲撃した。

また、ANHA(9月16日付)によると、トルコ軍が占領下の「平和の泉」地域の西に位置するビール・クーヌー村を砲撃した。

AFP, September 16, 2023、ANHA, September 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 16, 2023、‘Inab Baladi, September 16, 2023、Reuters, September 16, 2023、SANA, September 16, 2023、SOHR, September 16, 2023などをもとに作成。

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ラタキア県、ハマー県、イドリブ県でのシャーム解放機構、国民解放戦線の攻撃でシリア軍兵士9人死亡(2023年9月15日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるアイン・イーサー村を砲撃した。

一方、シャーム解放機構はアブー・アリー山を砲撃、これによりシリア軍兵士5人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、国民解放戦線がアムキーヤ町近郊のシリア軍の拠点や陣地を砲撃、シリア軍兵士3人を殺害した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、ファッティーラ村を砲撃した。

一方、シャーム解放機構は、ザーウィヤ山地方のミラージャ村近郊でシリア軍の士官(少尉)1人を狙撃し、殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフル・アンマ村を砲撃した。

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ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、イドリブ県の「緊張緩和地帯設置」で過去24時間に、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)によるシリア軍の陣地への砲撃が9回記録され、これによりシリア軍兵士2人が負傷したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(9月15日付)が伝えた。

AFP, September 15, 2023、ANHA, September 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 15, 2023、‘Inab Baladi, September 15, 2023、Reuters, September 15, 2023、RIA Novosti, September 15, 2023、SANA, September 15, 2023、SOHR, September 15, 2023などをもとに作成。

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革命の盾連隊がイドリブ県ハーリム市近郊でシャーム解放機構を襲撃(2023年9月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーリム市近郊を移動中のシャーム解放機構の車輌2輌に仕掛けられていた爆弾が爆発、その直後に革命の盾連隊が同車輌に乗っていた部隊を襲撃、戦闘となった。

AFP, September 15, 2023、ANHA, September 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 15, 2023、‘Inab Baladi, September 15, 2023、Reuters, September 15, 2023、SANA, September 15, 2023、SOHR, September 15, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンがアレッポ県マンビジュ市南東を爆撃し、YPJの女性兵士らが死傷(2023年9月15日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の無人航空機(ドローン)がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市南東の通行所(ハターバート通行所)近くを移動中の女性防衛隊(YPJ)の車輌を爆撃し、3人が死亡、1人が負傷した。

これに関して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会は声明を出し、トルコ軍ドローンが同評議会の車輌を爆撃し、女性兵士2人が死亡、男性兵士1人と女性兵士1人が負傷したと発表した。

また、女性防衛隊(YPJ)は16日、死亡した女性3人の氏名などを発表した。

声明によると、3人のうち2人はYPJのメンバー、1人はマンビジュ軍事評議会のメンバー。

ANHA(9月15日、9月16日付)が伝えた。

一方、シリア人権監視団によると、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーカ村、マドユーナ村、ハルバル村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(9月15日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のスカイルー村、ムシャイリファ村、アリーダ村、サアーン村、カフィーファ村、サールージャ村、ビール・カヌー村、カズアリー村と同村の穀物サイロ、ディブス村、フーシャーン村、ハーリディーヤ村、マアラク村、ジャディーダ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, September 15, 2023、ANHA, September 15, 2023、September 16, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 15, 2023、‘Inab Baladi, September 15, 2023、Reuters, September 15, 2023、SANA, September 15, 2023、SOHR, September 15, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構がトルコ占領地とシリア政府・北・東シリア自治局共同統治地を隔てる密輸ルートの要衝ハムラーン通行所の再掌握を狙って進軍を開始(2023年9月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団やイナブ・バラディー(9月15日付)によると、「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際テロ組織のシャーム解放機構が、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つジャラーブルス市南に位置し、「ユーフラテスの盾」地域と、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地を隔てるハムラーン通行所(ハムラーン村通行所、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地側はウンム・ジャッルード村通行所)に向けて軍用車輌からなる部隊を派遣した。

シャーム解放機構による部隊派遣はハムラーン通行所の制圧を狙ったもの。

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派遣されたのは「シャフバー連合」と名づけられた部隊。

シャーム解放機構の支配下にあるいわゆる「解放区」内のアレッポ県ダーラ・イッザ市を出発、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域内のタルナダ村にあるシャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)のキャンプに宿営、「オリーブの枝」地域の中心都市であるアフリーン市、「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つマーリア市を経由して、ハムラーン通行所に向かおうとしているという。

シャーム自由人イスラーム運動・東部地区は、ハサン・スーファーン前総司令官を支持するシャーム自由人イスラーム運動の一派で、シャーム解放機構に所属、シリア国民軍にも参加している。

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ハムラーン通行所は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地からトルコ占領地への石油トレーラーの通路とされる密輸ルートの要衝。

シャーム自由人イスラーム運動・東部地区が掌握していたが、数日前に、シャーム自由人イスラーム運動・東部地区の指導部がシャーム解放機構に忠誠を誓っていたことで知られる複数の所属部隊を組織から排除し、ハムラーン通行所の管理をシリア国民軍に移譲、このことがシャーム解放機構の怒りを買い、部隊派遣のきっかけとなった。

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シャーム解放機構の進軍を受けて、トルコ軍部隊はアフリーン市とアアザーズ市を結ぶ街道の沿線に位置するカフルジャンナ村の交差点(通称「四叉路交差点」)に検問所を設置し、14.5ミリ砲を搭載した車輌や戦車合わせて15輌を展開させた。

また、「解放区」と「オリーブの枝」地域の境界線一帯の複数ヵ所に展開、両地を結ぶ通行所を封鎖したほか、「ユーフラテスの盾」、「オリーブの枝」地域の上空に複数のヘリコプターを派遣し、偵察活動を強化した。

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イナブ・バラディー(9月15日付)がシリア国民軍の匿名軍事筋と匿名情報筋の話として伝えたところによると、シリア国民軍を所轄する暫定内閣(シリア革命反体制勢力国民連立の傘下組織)防衛省がシリア国民軍諸派にシャーム解放機構の進軍を阻止するため動員令を発出した。

この動員令に呼応して、シリア国民軍所属のシャーム戦線はアフリーン市と「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つであるアアザーズ市を結ぶ街道沿線のカトマ村の土塁を強化するなどして迎撃の構えを見せた。

イナブ・バラディー(9月15日付)によると、ハムラーン通行所は現在、シリア国民軍第2軍団に所属するアブー・ハイダル・マスカナ氏率いる部隊によって掌握されている(シリア人権監視団によると、通行所を掌握しているのはシリア国民軍所属のスルターン・ムラード師団)。

AFP, September 14, 2023、ANHA, September 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2023、‘Inab Baladi, September 15, 2023、Reuters, September 14, 2023、SANA, September 14, 2023、SOHR, September 14, 2023などをもとに作成。

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新興のアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードと中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党がシリア軍兵士2人を狙撃し殺害(2023年9月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ザーウィヤ山地方のミラージャ村近郊で新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードがシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

一方、シリア軍はザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部のカッバーナ村一帯で「決戦」作戦司令室とシリア軍が砲撃戦を行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、中国新疆ウイグル自治区出身者からなるアル=カーイダ系のトルキスタン・イスラーム党がガーブ平原のアムキーヤ町近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

AFP, September 14, 2023、ANHA, September 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2023、‘Inab Baladi, September 14, 2023、Reuters, September 14, 2023、SANA, September 14, 2023、SOHR, September 14, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がハサカ県とアレッポ県を砲撃(2023年9月14日)

ハサカ県では、ANNA(9月14日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村の穀物サイロを砲撃した。

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アレッポ県では、ANNA(9月14日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマドゥーナ村を砲撃した。

AFP, September 14, 2023、ANHA, September 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 14, 2023、‘Inab Baladi, September 14, 2023、Reuters, September 14, 2023、SANA, September 14, 2023、SOHR, September 14, 2023などをもとに作成。

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イスラエル軍がタルトゥース県、ハマー県を2度にわたって爆撃、軍関係者複数が死傷(2023年9月13日)

国防省は13日午後7時4分にフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、同日午後5時22分にイスラエル軍が地中海上空からタルトゥース県内のシリア軍防空部隊の拠点複数ヵ所に向けて多数のミサイルを発射、これにより軍関係者2人が死亡、6人が負傷、若干の物的被害が出たと発表した。

国防省はまた、14日0時3分に再び声明を出し、13日午後10時40分頃に、イスラエル軍がレバノン北部を領空侵犯し、ハマー県一帯の複数ヵ所をミサイル攻撃、これによって物的被害が生じたと発表した。

SANA(9月13日付)が伝えた。

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シリア人権監視団によると、爆撃では、ハマー県のジャマーサ村とタルトゥース県ダイル・ハジャル村を結ぶ地域にあるレバノンのヒズブッラーの武器弾薬庫、そこから約10キロ離れたタルトゥース県カルトゥー村に設置されているシリア軍の防空基地が標的となり、シリア軍兵士2人を含む軍関係者3人が死亡、国防隊の士官5人を含む8人が負傷した。

同監視団によると、その前日にヒズブッラーの車列が非正規の国境通行所を経由して、レバノンからシリアに入国し、爆撃を受けた武器弾薬庫に向かった。

この弾薬庫は、ヒズブッラーが武器をレバノン南部に輸送する際の集積所として使用していたという。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍は約2時間後に再び爆撃を行った。

爆撃は、ハマー県タクスィース村近くの山岳地帯に設置されている科学研究センターを狙ったもの。

シリア人権監視団はまた、爆撃で科学研究センターの敷地内にあるヒズブッラーの高性能兵器庫、第624防空大隊の対空ミサイル発射台が狙われたと発表した。

AFP, September 13, 2023、ANHA, September 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2023、‘Inab Baladi, September 13, 2023、Reuters, September 13, 2023、SANA, September 13, 2023、SOHR, September 13, 2023、September 14, 2023などをもとに作成。

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