イドリブ県、ラタキア県、アレッポ県での戦闘でシリア軍兵士3人が死亡、ダマスカス郊外県ザーキヤ町でも戦闘でシリア軍兵士を含む5人が死亡(2023年8月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、バーラ村を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室も、シリア政府の支配下にあるミラージャ村、カルサア村、ジャバーラー村、ダール・カビーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

この砲撃により、ミラージャ村でシリア軍の士官(中尉)を含む兵士2人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃し、シリア軍の下士官1人が死亡した。

またバスラトゥーン村一帯では、シャーム解放機構に所属するアブドゥッラフマーン・ブン・アウフ旅団の狙撃によりシリア軍兵士1人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザーキヤ町で30日深夜から31日未明にかけて、シリア軍第4師団が、住民からなると見られる正体不明の武装集団と激しく交戦し、兵士3人と武装集団のメンバー2人が死亡、武装集団のメンバー4人が負傷、兵士3人が拉致された。

AFP, August 31, 2023、ANHA, August 31, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2023、‘Inab Baladi, August 31, 2023、Reuters, August 31, 2023、SANA, August 31, 2023、SOHR, August 31, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続くなか、オートバイに乗った2人組がスワイダー裁判所検事総長の自宅に向けて銃を発砲(2023年8月31日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善などを訴えた。

また、スワイダー市の地元武装集団の司令官や名士らが、マズラア町にある反体制組織「カラーマの男たち」の創設者のワヒード・バアルース師(2025年9月にスワイダー市での爆破テロで死亡)の廟を訪れ、抗議運動の継続を確認した。

一方、シリア人権監視団によると、オートバイに乗った2人組がスワイダー裁判所のフアード・サッルーム検事総長の自宅に向けて銃を発砲した。

AFP, August 31, 2023、ANHA, August 31, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2023、‘Inab Baladi, August 31, 2023、Reuters, August 31, 2023、SANA, August 31, 2023、SOHR, August 31, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ県ジスル・シュグール市で住民を逮捕(2023年8月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関が、ジスル・シュグール市で30日に行われた、国内各所でのデモへの支持を訴えるデモで同機構のメンバーともみ合いとなった住民を逮捕した。

AFP, August 31, 2023、ANHA, August 31, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2023、‘Inab Baladi, August 31, 2023、Reuters, August 31, 2023、SANA, August 31, 2023、SOHR, August 31, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル軍事評議会がハビール司令官を解任したと発表(2023年8月30日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、ダイル・ザウル軍事評議会がシリア民主軍軍事評議会の了承を得て、アフマド・ハビール司令官を解任したと発表した。

解任は、住民からの通報や苦情、ハビール司令官の犯罪行為(住民に対する刑事犯罪、麻薬取引)、「革命」に敵対する外国勢力との連携を受けて北・東シリア自治局の検察局が出した逮捕命令、イスラーム国のスリーパーセルの増幅に果たした消極的な役割、シリア民主軍の内規に反する個人的、縁故的な利益追求が理由。

またハビール司令官の犯罪に直接関与していたダイル・ザウル軍事評議会メンバー4人についても解任した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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ジュブール部族、マワーリー部族がシリア民主軍に従軍する部族の若者に離反を呼びかける(2023年8月30日)

ジュブール部族の部族長らが相次いでビデオ声明を発表し、ハサカ県からダイル・ザウル県に派遣された人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊に従軍しているジュブール部族の若者らに対して、シリア民主軍を離反し、ハーブール川河畔の陣地を放棄するよう呼びかけた。

また、オリエント・ニュース(8月30日付)によると、マワーリー部族の部族長も同様のビデオ声明を発表し。

さらに、シリア北部解放区東部名望家評議会と称してビデオ声明を発表し、ダイル・ザウル県のアラブ系部族を支持すると表明した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Orient News, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵の衝突続き、死者総数は40人に(2023年8月30日)

ナフル・メディア(8月30日付)によると、大型SUVハマーなど10輌の車輌からなる人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊が早朝、ダマーン村を強襲しで民間人4人を殺害した。

これに対する報復として、オートバイに乗った正体不明の武装グループが同村内のシリア民主軍の検問所を襲撃し、兵士複数を殺傷した。

ジャルズィー村では、シリア民主軍のパトロール部隊が、モスクでの午後の礼拝を終えた住民に向けて発砲し、1人が死亡、少なくとも6人が負傷した。

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アラビー・ジャディード(8月30日付)によると、シリア民主軍は、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵との激しい戦闘の末、アズバ村を制圧した。

シリア民主軍はまた、マイーズィーラ村でダイル・ザウル軍事評議会を支持する部族の指名手配者の捜索活動を開始した。

一方、ダマーン村では、シリア民主軍とアラブ系部族の間で戦闘があり、民間人および双方合わせて11人が死傷した。

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ザマーン・ワスル(8月30日付)によると、シリア民主軍はダマーン村で子供1人とその父親を銃で撃ち、処刑した。

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オリエント・ニュース(8月30日付)によると、シリア民主軍がダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール司令官(アブー・ハウラ)の出身地であるラビーダ村の大部分を制圧、ハビール司令官の自宅を接収した。

シリア民主軍はまた、前日夜からのダイル・ザウル軍事評議会やアラブ系部族の民兵との激しい戦闘の末にアズバ村を制圧した。

これに対して、ダマーン村では、ダイル・ザウル軍事評議会が進軍を試みるシリア民主軍を撃退した。

一方、アラブ系部族の民兵は、シリア民主軍との激しい戦闘の末、アブー・ハマーム市を制圧したと宣言した。

アブー・ハマーム市での戦闘では、シリア民主軍の戦闘員8人、アブー・ハマーム市の住民3人が死亡したという。

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シリア人権監視団によると、27日以降の戦闘による死者は40人、負傷者は15人に達した。

死者の内訳は、民間人が5人(うち子供2人、女性1人)、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵側が20人、シリア民主軍が11人、ダマーン村でシリア民主軍のパトロール部隊に殺害されたのが4人。

負傷者の内訳は、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵側が8人、シリア民主軍が7人。

また、ナフル・メディア(8月30日付)は戦闘によって死亡したダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵側の犠牲者28人(うち女性1人、子供2人)の氏名、出身地を発表した。

一方、シリア民主軍は声明を出し、ダイル・ザウル県での「治安強化」作戦において、兵士5人が死亡したと発表した。

シリア民主軍は別の声明を出し、「治安強化」作戦に関して、計画と目的に沿って実施されているとする一方で、兵士2人が新たに死亡したと発表した。

また、内務治安部隊(アサーイシュ)も声明を出し、隊員1人が任務遂行中に死亡したと発表した。


AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-‘Arabi al-Jadid, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Naher Media, August 30, 2023、Orient News, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023、Zaman al-Wasl, August 30, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍の国境警備隊がイドリブ県から不法入国しようとした若い男性を射殺(2023年8月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるサルキーン市に近い国境を越えてトルコ領内に不法入国を試みた若い男性1人がトルコ軍の国境警備隊によって射殺された。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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シリア国民軍がアレッポ県マンビジュ市北に潜入し、シリア民主軍と交戦(2023年8月30日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のアラブ・ハサン村、ジャート村一帯に潜入し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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イドリブ県アクラバート村近くで、シャーム解放機構総合治安機関の車輌が襲撃を受け、2人死亡(2023年8月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるアクラバート村近くで、同機構の総合治安機関の車輌が、正体不明の武装集団の襲撃を受け、2人が死亡した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アフリーン市でシリア国民軍に所属する武装集団どうしが市内の住居の所有権をめぐって衝突(2023年8月30日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「オリーブの枝」の中心都市アフリーン市のアシュラフィーヤ地区で、シリア国民軍に所属する東部軍のメンバーと、スルターン・ムラード師団に属すマワーリー部族の戦闘員らが、市内の住居の所有権をめぐって衝突、東部軍の戦闘員2人が負傷した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機3機が、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のカンスフラ村一帯、バーラ村一帯を爆撃(2023年8月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がマアッラト・ムーハス村近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、ミラージャ村一帯では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行い、シリア軍兵士1人が「決戦」作戦司令室によって狙撃され、死亡した。

一方、ロシア軍戦闘機3機が、シャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村一帯、バーラ村一帯を爆撃した。

爆撃は、アンサール・タウヒードが制圧しているミラージャ村近くの丘への兵站路を遮断するため。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ナフシャッバー村一帯で、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で正体不明の武装集団が、中央委員会(武装解除を拒否するダルアー県の元反体制武装集団メンバーを代表する組織)の元メンバーが銃で撃たれて死亡した。

AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍は「治安強化」作戦によってダーイシュのスリーパーセルのメンバー3人を逮捕したと主張(2023年8月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、27日夜に開始された「治安強化」作戦によって、ダイル・ザウル県のスワル町とマルカダ町を結ぶ街道沿線に位置するサアダ村でシリア民主軍のパトロール部隊を襲撃したダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー3人を逮捕したと発表した。

声明によると、これによって「治安強化」作戦での逮捕者は19人(うちダーイシュのスリーパーセルのメンバー11人、麻薬密売業者8人)、処刑者は3人となった。

シリア民主軍の広報センターはまた、「治安強化」作戦に対して、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーと犯罪分子の追跡が目的だと改めて表明、犯罪、発砲、公的サービス関連機関封鎖といった行為に厳正に対処すると強調した。

シリア民主軍は、「治安強化」がダーイシュの摘発を目的だとしているが、実際は蜂起したダイル・ザウル軍事評議会やアラブ系部族民兵を鎮圧するのが目的と見られる。

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ANHA(8月29日付)は、「治安強化」作戦に参加しているシリア民主軍の兵士らが、「地元住民や部族の要請を受けてダイル・ザウル県にやって来た」、「スリーパーセルを完全に一層するまで作戦を続ける」などと証言する映像を公開した。

 

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県各所でダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵がシリア民主軍と激しく交戦、死者は25人に(2023年8月29日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵の蜂起が続き、各所でシリア民主軍と激しく交戦した。

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オリエント・ニュース(8月29日付)によると、ハリージーヤ村での戦闘で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士13人、アラブ系部族の民兵7人が死亡した。

ハスィーン村では、アラブ系部族がシリア民主軍の車列の進軍を阻止しようとして交戦、シリア民主軍の戦闘員3人、アラブ系部族民兵4人が死亡した。

アズバ村でも戦闘があり、シリア民主軍の兵士4人が死亡、アブリーハ村でもシリア民主軍の兵士1人とアラブ系部族民兵2人が死亡した。

ムワイリフ村では、若い女性1人が、村に突入しようとしたアラブ系部族民兵とシリア民主軍の交戦中に、シリア民主軍が発砲した流れ弾にあたって死亡した。

アラブ系部族民兵はジャースィミー村のほぼ全域を制圧し、シリア民主軍の兵士多数を捕捉したほか、ズガイル・ジャズィーラ村でシリア民主軍の車列を、ジュダイド・アカイダート村やシュハイル村にあるシリア民主軍の検問所を襲撃した。

これに対して、シリア民主軍はガラーニージュ市の住民(農民)からなる武装グループを攻撃した。

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アラビー・ジャディード(8月29日付)、ナフル・メディア(8月29日付)によると、ハリージーヤ村、アブリーハ村で、ダイル・ザウル軍事評議会を支持するアラブ系部族の民兵とシリア民主軍が交戦し、ハリージーヤ村で8人、アブリーハ村での戦闘で2人が死亡した。

また、アラブ系部族は、アズバ村での戦闘でシリア民主軍に所属する革命家軍、北部旅団の戦闘員10人を捕捉するとともに、シリア民主軍の増援部隊の進軍を阻止するためシュハイル村とを結ぶ街道を封鎖した。

さらに、ハスィーン村では、ダイル・ザウル軍事評議会がシリア民主軍の検問所を襲撃、その際に女児1人が巻き添えとなって死亡した。

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ザマーン・ワスル(8月29日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会とアカイダート部族の民兵は、28日深夜から29日未明にかけてブサイラ市にあるシリア民主軍の拠点や陣地を襲撃し、多数の兵士を殺傷、捕捉した。

また、アブー・ハマーム市では、ダイル・ザウル軍事評議会がシリア民主軍を包囲、シリア民主軍の兵士多数が投降した。

一方、アズバ油田一帯ではダイル・ザウル軍事評議会とシリア民主軍が激しく交戦した。

ハサカ県では、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町に設置されているシリア民主軍の複数の検問所が武装したアラブ系部族の襲撃を受けた。

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イナブ・バラディー(8月29日付)によると、シリア民主軍はダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員が立て籠もるアズバ村を包囲した。

シュハイル村でダイル・ザウル軍事評議会とシリア民主軍が激しく交戦した。

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シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵が、ブサイラ市を見下ろす高台に設置されているシリア民主軍司令部やガラーニージュ市にあるシリア民主軍の検問所と憲兵隊本部を襲撃した。

また、ズィーバーン町、マイーズィーラ村、ジュダイド・アカイダート村、ハジュナ村、ハスィーン村、ラビーダ村、ハリージーヤ村でダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵とシリア民主軍の交戦が確認された。

一方、シリア民主軍の特殊部隊はアズバ村に掌握したダイル・ザウル軍事評議会対して反撃を行い、一部を制圧した。

なお、27日以降の死者は25人、うち民間人3人(子供2人、女性1人)、アラブ系部族民兵16人、シリア民主軍兵士6人、負傷者はアラブ系部族民兵8人、シリア民主軍兵士7人。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-‘Arabi al-Jadid, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Naher Media, August 29, 2023、Orient News, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023、Zaman al-Wasl, August 29, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍がダイル・ザウル軍事評議会司令官らの釈放を拒否したことを受け、アカイダート部族とバッカーラ部族は総動員令を発出、対決姿勢を強める(2023年8月29日)

アカイダート部族の部族長や名士らが声明を出し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と米主導の有志連合に対して、拘束中のダイル・ザウル軍事評議会の司令官らを12時間以内に釈放するよう要求、釈放されない場合は、シリア民主軍全体を部族民兵の標的とし、総動員令を発出すると表明した。

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ユーフラテス・ポスト(8月29日付)は、複数の独自筋から得た情報として、ダイル・ザウル県の部族の部族長と名士らが、シリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官に対して、27日に拘束したダイル・ザウル軍事評議会の司令官らの釈放を求めるために向かった。

だが、オリエント・ニュース(8月29日付)によると、シリア民主軍側は釈放を拒否した。

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これを受けて、アカイダート部族とバッカーラ部族は総動員令を発出し、対決姿勢を強めた。

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また、ダイル・ザウル県シュハイル村一帯地域の住民が別の声明を出し、シリア民主軍に対して「治安強化」作戦として行っているバッカーラ部族への攻撃を停止する要求、攻撃が続けばシリア民主軍の拠点を標的とすると表明した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Orient News, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村をドローンで爆撃(2023年8月29日)

アレッポ県では、ANHA(8月29日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃を行ったドローンは2機だった。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ラタキア県ナフシャッバー村一帯での戦闘でシリア軍兵士2人死亡、8人負傷(2023年8月29日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、レバノンのヒズブッラーの支援を受ける民兵とともに県北部のナフシャッバー村一帯のシャーム解放機構の支配地に潜入を試み、「決戦」作戦司令室と交戦した。

この戦闘でシリア軍側の兵士2人が死亡、8人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ラッカ県でダーイシュのスリーパーセルが仕掛けたと見られる爆弾が爆発し、シリア民主軍の兵士1人死亡、1人負傷(2023年8月29日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・サマン村とヒーシャ村を結ぶ街道で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが仕掛けたと見られる爆弾が爆発し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が死亡、1人が負傷した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ市で米主導の有志連合に内通していたと見られるメンバー5人を拘束(2023年8月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ市ジャッバーラ地区のサラースィーン通りにある複数の住宅を強襲し、同機構の兵站責任者の司令官1人とメンバー4人を拘束した。

メンバーの拘束は、米主導の有志連合への内通容疑に関連したものと見られる。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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正体不明の武装集団が、米主導の有志連合が違法に基地を設置し、駐留を続けるCONOCOガス田から3キロほど離れた地点に向けてRPG弾複数発を発射(2023年8月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団が、米主導の有志連合が違法に基地を設置し、駐留を続けるCONOCOガス田から3キロほど離れた地点に向けてRPG弾複数発を発射した。

同地は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が制圧している地域。

ダイル・ザウル軍事評議会の蜂起との関係は不明。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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アラブ系部族からなるサナーディード軍団はダイル・ザウル軍事評議会に対するシリア民主軍の軍事作戦に参加しているとの報道を否定(2023年8月28日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するアラブ系部族からなるサナーディード軍団のムフスィン・ジャンナーア広報責任者はイナブ・バラディー(8月28日付)の電話取材に応じ、ダイル・ザウル軍事評議会に対するシリア民主軍の軍事作戦に参加しているとのハーブール・メディア(8月28日付)などの報道を否定した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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アカイダート部族の民兵がグワイラーン刑務所に近い交差点でシリア民主軍と交戦、ジュブール部族は部族長からハサカ市進軍の指示を待つ(2023年8月28日)

ハサカ県では、アラビー・ジャディード(8月28日付)によると、アカイダート部族の民兵が、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーが収監されているハサカ市のグワイラーン刑務所に近いグワイラーン交差点を攻撃し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦した。

一方、ジュブール部族は部族長からハサカ市進軍の指示を待っているという。

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一方、ユーフラテス・ポスト(8月28日付)によると、シリア民主軍はハサカ市ハシュマーン地区でダイル・ザウル軍事評議会のジャラール・ハビール司令官を拘束した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-‘Aarbi al-Jadid, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、Euphrates Post, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でシリア民主軍傘下のダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族が蜂起、各地でシリア民主軍と激しく交戦(2023年8月28日)

ダイル・ザウル県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が傘下のダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール司令官を拘束したことを受けて、ダイル・ザウル軍事評議会が、アカイダート部族とバッカーラ部族といったアラブ系部族とともに蜂起、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)支配下の各地でシリア民主軍と交戦した。

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シリア人権監視団によると、ハビール司令官の自宅があるラビーダ村で、シリア民主軍の特殊部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「治安強化」作戦と称してダイル・ザウル軍事評議会が交戦し、ダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員少なくとも3人が死亡した。

ザマーン・ワスル(8月28日付)によると、シリア民主軍はラビーダ村にあるハビール司令官の自宅を強襲し、守衛全員を拘束、これを制圧した。

ナフル・メディア(8月28日付)によると、シリア民主軍は、ラビーダ村近郊のダイル・ザウル軍事評議会フィダーイーイーン中隊の陣地を制圧した。

アラビー・ジャディード(8月28日付)によると、シリア民主軍がラビーダ村で27日深夜から28日未明にかけて戦闘、ダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員少なくとも3人が死亡、双方合わせて5人が死傷した

また、シリア人権監視団によると、内務治安部隊(アサーイシュ)とシリア民主軍はスワル町で、ダイル・ザウル軍事評議会に所属する中隊の司令官とその護衛1人を拘束した。

ユーフラテス・ポスト(8月28日付)によると、シリア民主軍は、米軍が違法に駐留を続けるウマル油田に設置されている基地でダイル・ザウル軍事評議会の司令官多数を拘束した。

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一方、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル軍事評議会は、ブサイラ市のシリア民主軍の拠点複数ヵ所を攻撃、交戦した。

戦闘の末、攻撃を仕掛けたダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員は撤退した。

また、アズバ村でも、ダイル・ザウル軍事評議会が同地に駐留するシリア民主軍と激しく交戦、その後ラッカ県方面から派遣されたシリア民主軍の増援部隊と再び交戦した。

アラビー・ジャディード(8月28日付)によると、アカイダート部族の武装した戦闘員が、アズバ村近くの工場一帯、マイーズィーラ村の工場一帯でシリア民主軍と交戦した。

また、ダイル・ザウル軍事評議会は、住民の協力を得て、ムハイミーダ村、ヒサーン村近くの検問所を制圧、ザッル村でシリア民主軍の兵士8人拘束した。

イナブ・バラディー(8月28日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵とシリア民主軍との戦闘は、ズィーバーン町、ハワーイジュ村、タヤーナ村、シャンナーン村などでも戦闘が発生した。

ザマーン・ワスル(8月28日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会はアカイダート部族とバッカーラ部族とともにシャンナーン村、タヤーナ村、ズィーバーン町、ハワーイジュ村で、シリア民主軍と激しく交戦、同軍の検問所を放逐、戦闘員多数を捕捉、車輌などを押収し、同地を制圧した。

また、アズバ村では住民がダイル・ザウル軍事評議会とともに、シリア民主軍と激しく交戦し、抗議デモを行い、タイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。

AFP, August 28, 2023、al-‘Aarbi al-Jadid, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、Euphrates Post, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Naher Media, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023、Zaman al-Wasl, August 28, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル軍事評議会の蜂起に関して、シリア民主軍はダーイシュに対する「治安強化」作戦を開始したと主張し弾圧をめざす(2023年8月28日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、米主導の有志連合とともに、27日晩にダイル・ザウル県のユーフラテス川東岸の支配地でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルに対する「治安強化」作戦を開始したと発表した。

また、これに対応するかたちで、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は、ハサカ市、シャッダーディー市一帯、フール町一帯地域で予防的措置として外出禁止令を発出した。

ANHA(8月28日付)が伝えた。

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一方、ロナヒTV(8月28日付)によると、アサーイシュは、ハサカ市での「治安強化」作戦の実施に合わせて予防的措置として発出していた同市での外出禁止令を解除した。

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イナブ・バラディー(8月28日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)に対するいかなる作戦も実施されていないと伝えた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)がハサカ市内にあるバズ・ニュースの事務所を強襲し、同ニュースのアフマド・アジュール支局長と記者4人、守衛らを拘束、連行した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、Ronahi TV, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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ダーイシュは、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)でシリア軍兵士2人を処刑(2023年8月28日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)でシリア軍兵士2人を処刑した。

処刑された兵士は、イドリブ県ザーウィヤ山地方(フマイスィーヤ村)とダマスカス郊外県ルハイバ市の出身。

2人は、同地に展開するシリア軍部隊に合流する途中で、ダーイシュのメンバーに拘束され、銃殺された。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県マンビジュ市北のファーラート村に設置されているシリア軍基地を砲撃し、兵士1人死亡、2人負傷(2023年8月28日)

ハサカ県では、ANHA(8月28日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のシャイフ・アリー村を砲撃した。

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アレッポ県では、アレッポ県では、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北のファーラート村に設置されているシリア軍基地を砲撃し、兵士1人が死亡、2人が負傷した。

また、トルコの占領下にあるいわゆる「ユーフラテスの盾」地域とシリア政府の支配地の境界に位置するターディフ市一帯でシリア軍とシリア国民軍が交戦した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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シリア軍のドローンがダルアー県タファス市にある地元民兵司令官の自宅に爆発物を投下(2023年8月28日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の無人航空機(ドローン)がタファス市にある地元民兵司令官のムハンマド・バディーウィー・ズウビー氏の自宅に爆発物を投下、爆発が複数回発生した。

狙われたズウビー氏は、すでに暗殺されている地元民兵の司令官ハルドゥーン・バディーウィー・ズウビー氏のきょうだい。

一方、サナマイン市では、麻薬密売業者1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍とシリア軍がイドリブ県南部でアンサール・タウヒードとシャーム解放機構の拠点複数ヵ所に対して爆撃とミサイル攻撃を実施(2023年8月28日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、ハマー県とイドリブ県の農村地帯で活動する軍の拠点や陣地に対するテロ組織の最近の攻撃に対する対抗措置として、シリア軍がロシア軍と連携して、イドリブ県南部農村地帯でアンサール・タウヒードとシャーム解放機構の拠点複数ヵ所に対して爆撃とミサイル攻撃を行い、これらを完全に破壊、テロリスト多数を殺傷したと発表し、攻撃時に映像を公開した。

殺害したテロリストのなかには、シャーム解放機構のマフムード・サルミーニー、マムドゥーフ・アッルーシュ、アンサール・タウヒードのアブー・ライヤーン・マウア、アブー・カスーラ・ガルビーといった指導者が含まれているという。

https://youtu.be/DBP2FkE40SU

SANA(8月28日付)が伝えた。

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ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の拠点や指揮を爆撃したと発表した。

クリット副センター長の発表は以下の通り。

8月28日、ロシア空軍はテロ組織シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)の施設を爆撃し、シリア政府軍の陣地や民間インフラに対する攻撃の計画と実行に関与した違法な武装集団の本拠地と指揮所2ヵ所を攻撃した。

RIAノーヴォスチ通信(8月28日付)が伝えた。

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これに関して、シリア人権監視団は、ロシア軍戦闘機複数機が、シャーム解放機構の支配下にある県南部のファターティラ村一帯を爆撃したと発表した。

同監視団によると、また地上では、シリア軍がシャーム解放機構などと激しく交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にある県西部を砲撃し、同機構のメンバー1人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある県北部のサッラーフ村近郊を砲撃し、シリア軍兵士1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるトルコマン山地方でシャーム解放機構の戦闘員1人を狙撃し殺害した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、RIA Novosti, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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イスラエル軍がアレッポ国際空港を狙って爆撃、空港が利用不能に(2023年8月28日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、8月28日午前4時半頃、イスラエル軍がラタキア県西の地中海方面からアレッポ国際空港を狙って爆撃を行い、空港が損害を受け、利用できなくなったと発表した。

外務在外居住者省も声明を出し、米国や西欧諸国がテロやテロ組織を支援し、シリア国民に対する経済制裁を続けるなかで行われたと非難、国連安保理に対してイスラエルの犯罪の責任を追及するよう求めた。

SANA(8月28日付)が伝えた。

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ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、アレッポ国際空港に対するイスラエル軍の爆撃について、隣接するナイラブ航空基地のインフラが攻撃を受けたと発表した。

クリット副センター長の発表は以下の通り。

8月28日4時20分から4時27分にかけて、イスラエル空軍のイスラエルF-16戦術戦闘機4機が地中海からシリア領空を侵犯することなく、ナイラブ航空基地のインフラを攻撃した。イスラエルの空爆の結果、コンクリートの舗装面が部分的に損傷したが、空港の機能は停止しなかった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍がアレッポ国際空港を爆撃し、利用不能としたほか、隣接するナイラブ航空基地の貯蔵施設複数棟を狙ってミサイルを発射した。

AFP, August 28, 2023、ANHA, August 28, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2023、‘Inab Baladi, August 28, 2023、Reuters, August 28, 2023、RIA Novosti, August 28, 2023、SANA, August 28, 2023、SOHR, August 28, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍がダイル・ザウル軍事評議会司令官を包囲、拘束し、両者の緊張が一気に高まるなか、グワイラーン刑務所でダーイシュ収監者が暴動(2023年8月27日)

ハサカ県では、RT(8月27日付)やシリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、同軍に所属するアラブ系部族からなるダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール(アブー・ハウラ)司令官を、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のワズィール休憩所で拘束、軟禁するとともに、ハビール司令官の護衛部隊を包囲した。

ハビール司令官は、ワズィール休憩所に設置されているシリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官の本営で開催される緊急会合への参加を求められ、同地を訪れていた。

シリア民主軍のダイル・ザウル軍事評議会に対する締め付け、関係者らの逮捕の一環で、ワズィール休憩所に対するシリア民主軍の包囲が続くなか、ダイル・ザウル軍事評議会の司令官の1人ジャラール・ハビール氏は、事態打開に向けて米主導の有志連合に介入を要請する一方、アカイダート部族に対してダイル・ザウル県内のシリア民主軍の拠点を包囲するよう呼びかけた。

これを受け、シリア民主軍側もラッカ県の部隊をダイル・ザウル県に派遣するとともに、内務治安部隊(アサーイシュ)がダイル・ザウル県農村地帯で外出禁止令を発出した。

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シリア人権監視団によると、同刑務所では収監中のダーイシュのメンバーが暴動を起こし、北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)が刑務所を封鎖した。

ダーイシュがハサカ市グワイラーン刑務所での暴動は、シリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会の対立激化に乗じるかたちで発生したという。

イフバーリーヤ(8月27日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ市のグワイラーン刑務所(ハサカ県グワイラーン地区工業高校)に収監されていたダーイシュ(イスラーム国)のメンバー数人が脱走した。

暴動は約2時間で鎮圧され、ダーイシュのスリーパーセルのメンバーと見られる3人が拘束された。

一方、サアダ村では、ダーイシュのスリーパーセルと見られるオートバイ2台に乗った武装グループがシリア民主軍の車輌を襲撃し、兵士1人を殺害、1人を負傷させた。

AFP, August 27, 2023、ANHA, August 27, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2023、al-Ikhbariya, August 27, 2023、‘Inab Baladi, August 27, 2023、Reuters, August 27, 2023、RT, August 27, 2023、SANA, August 27, 2023、SOHR, August 27, 2023などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍とアンサール・タウヒードの戦闘が続き、シリア軍兵士6人とアンサール・タウヒードの戦闘員8人が死傷(2023年8月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が前日のアンサール・タウヒードとの戦闘で占拠されたザーウィヤ山地方のミラージャ村一帯の陣地を奪還するため、同地に激しい砲撃を加えた。

アンサール・タウヒードもこれに応戦、砲撃戦が続き、シリア軍兵士2人が死亡、4人が負傷、アンサール・タウヒードの戦闘員5人が死亡、3人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるマリク丘一帯を砲撃し、シリア軍士官(大尉)1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, August 27, 2023、ANHA, August 27, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 27, 2023、‘Inab Baladi, August 27, 2023、Reuters, August 27, 2023、SANA, August 27, 2023、SOHR, August 27, 2023などをもとに作成。

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