反体制勢力が「モスクワ1」に向けて統一政治ビジョン(カイロ声明)を採択、発表(2015年1月24日)

エジプトのカイロで22日から開催されていたシリアの主要な反体制政治組織の代表らによる会合は、10項目からなる「カイロ声明」(全文はhttp://all4syria.info/Archive/189715、声明の日付は23日)を採択・発表して閉幕した。

カイロでの会合は、今月末にモスクワで予定されているシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)の準備会合として位置づけられて、国内で活動する民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流のほか、トルコや欧米諸国が支援するシリア革命反体制勢力国民連立が参加した。

「カイロ声明」の骨子は以下の通り:

1. 交渉プロセスは、民主制、文民主権国家への移行を目的とする。

2. 政治的自由、市民権、国民の民族的構成を踏まえた分権制を前提とした近代的民主国家を建設するための社会的契約、国民憲章を合意する。

3. ジュネーブ合意に基づき、国際社会、中東地域の庇護のもとでの現実的な政治解決をめざし、シリア国民およびその革命の要求を体現する。

4. 反体制派の努力が統合されていなかったことが、紛争持続の一因となっていたことを踏まえ、反体制派の姿勢の統一を国民的義務・要請とみなす。

5. すべての逮捕拘束者の釈放、国際人道法の尊重、戦争犯罪と民間人への攻撃の停止、食糧・人道支援の包囲地域への搬入・配給、経済制裁の解除を実現するための政治プロセスの開始。

6. 外国人戦闘員の排除に向けたすべてのシリア人当事者による合意形成。

7. 軍・治安機関の再編、独立と主権の保護。

8. テロの温床を枯渇させるための国際司法への働きかけおよび責任追及。諸外国による国連安保理決議第2170号、第2178号の遵守。

9. 民主的多元化を保証する政治解決、暴力と宗派主義への処罰。

10. 上記8点の実現を審議するための和平会議「シリア国民大会」を今春にカイロで実施することを準備するための準備委員会の設置。

Kull-na Shuraka', January 24, 2015
Kull-na Shuraka’, January 24, 2015

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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米国防総省報道官「イラク側が過去半年間で奪還したのはイスラーム国制圧地域の1%にも満たない」(2015年1月23日)

米国防総省のジョン・カービー報道官は、シリアの「穏健な反体制派」を教練するための米軍教官の第1陣を近日中にトルコに派遣すると発表した。

米国は最終的には教官400人を派遣し、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うための「穏健な反体制派」戦闘員約15,000人に教練を施す予定。

一方、カービー報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)のイラク側の支配地域が約5万4,000平方キロ(イラク国土の約12%)に達しているとの分析を明らかにしたうえで、イラク側が過去半年間で奪還したのは、ダーイシュ制圧地域の1%にも満たない約700平方キロにとどまっていることを明らかにした。

なお、ジョン・ケリー米国務長官はこれに先だって、「イラクでは、イスラーム国の勢いは確実に止まり、一部では後退している」と述べていた。

ダーイシュ掃討作戦に参加するロンドンでの有志連合に出席していたケリー国防長官は、イラク軍とイラク・クルディスタン地域のペシュメルガがダーイシュから「700万平方キロ以上の領土を奪還した」と強調、2000回におよぶ空爆で同組織に資金源となっている石油関連施設多数を破壊したほか、幹部戦闘員の半数を殺害したと説明し、「道のりは短期間でも、容易でもないが、重要な進捗を得た」と述べていた。

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イラクのモスル市では、ARA News(1月23日付)によると、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガが、ダーイシュ(イスラーム国)による同市制圧(2014年6月)後初めて、市内を砲撃した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる反体制勢力の動き(2015年1月23日)

エジプトのカイロで開催されているシリアの主要な反体制政治組織の代表らによる会合(22日に開幕)は、閉幕声明の内容を協議するための三者委員会を設置した。

三者委員会は、シリア革命反体制勢力国民連立のファーイズ・サーラ氏、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア氏、シリア国家建設潮流のムナー・ガーニム副代表からなる。

シリア革命反体制勢力国民連立のバッサーム・マリク氏によると、三者委員会は、「シリアを真に民主的社会に移行するための、全権を有する移行期政府の選出」方法などについて集中的に議論した、という。

マリク氏によると、在外の活動家(シリア反体制勢力国民連立)は移行期におけるアサド大統領、既存の治安機関の役割を拒否しているのに対して、国内の活動家(民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流)は、カイロからの帰国後に投獄されることを懸念し、これに消極的だという。

『ハヤート』(1月24日付)が伝えた。

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ARA News(1月23日付)は、ロシア外務省筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立が今月末にモスクワで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への参加を拒否した、と伝えた。

これに関して、シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は22日深夜、今月末にモスクワで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への正式な招待状を受け取っておらず、メンバーが参加した場合も、組織とは無関係で、個人としての参加になる、と述べた。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国:ラッカ県で離反兵の脱獄・逃亡を支援したエジプト人、サウジ人戦闘員を処刑、戦闘員の離反、トルコへの逃亡が増加(2015年1月23日)

ラッカ県では、ARA News(1月23日付)が、ラッカ市消息筋の話として、ウカイラシー基地(刑務所)に収監されていたダーイシュ(イスラーム国)のサウジ人、エジプト人メンバー2人が処刑され、このことが多くの外国人戦闘員(ムハージリーン)、とりわけサウジ人メンバーの離反をもたらしている、と伝えた。

同消息筋によると、この2人は、ダーイシュが拘束していた外国人戦闘員の脱獄と逃走を支援していたとの容疑で、スルーク町で拘束され、1月12日にウカイラシー基地に移送され、取り調べを受けていたという。

 

ARA News(1月24日付)によると、処刑されたのはアブー・ズバイル、アブー・アースィムを名のる戦闘員で、刑の執行はアブー・サラーム・アンバーリーを名のるラッカ州の治安部門高官によって行われたという。

事件に伴う外国人戦闘員の逃走を受け、ダーイシュはラッカ市内で厳戒態勢を敷き、離反者の摘発にあたっているという。

またARA Newsは、複数の活動家の話として、この事件に先立って、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員数十人が22日にラッカ市を脱出し、トルコ領内に逃走したと報じた。

アブドゥッラー・ジャースィムを名のる現地の活動家は、この数十人の逃走の動機に関して「彼らとダーイシュの間の教義上の意見対立が原因だと思われる」と述べた。

一方、『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するバーブ市各所をシリア軍が3度にわたって空爆、住民9人が死亡した。

また、アイン・アラブ市のムハッダサ学校北東部で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が進軍を続け、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

このほか『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市一帯のダーイシュ拠点などを10回にわたり空爆した。

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ハサカ県では、マサールプレス(1月23日付)によると、ハサカ市南部郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を襲撃、隊員複数が死亡した。

また、『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行った。

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シリア人権監視団は、2014年9月23日から2015年1月22日までの4ヶ月間での米国など有志連合の空爆で、1,408人が死亡したと発表、そのほとんどがダーイシュ(イスラーム国)戦闘員であることを明らかにした。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、January 24, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、,Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:シリア軍がダマスカス郊外県のハムーリーヤ市を爆撃、イスラーム軍が報復として首都を砲撃(2015年1月23日)

ダマスカス郊外県では、ARA News(1月23日付)などによると、シリア軍が金曜礼拝後の時間帯にハムーリーヤ市に対して空爆を行い、32人が即死(シリア人権監視団によると52人が死亡)、多数が重軽傷を負った。

地元の活動家らによると、空爆は市内の市場などに対して行われたという。

またシリア人権監視団によると、リーハーン村各所、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外をシリア軍が空爆、同地一帯で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月23日付)によると、ドゥーマー市東部の郊外で、「テロ組織」による攻撃や蛮行から逃れ、避難していた住民数十世帯をシリア軍が保護し、ドゥワイル市の仮設住宅に移送した。

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、マッザ86地区のブスターン検問所近くに迫撃砲弾1発が着弾し、兵士1人が死亡、3人が負傷した。

このへの砲撃に関して、『ハヤート』(1月24日付)によると、イスラーム軍は声明を出し、シリア軍による「一連の虐殺への報復」だと発表、砲撃を認めた。

またクッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、イスラーム軍司令官のザフラーン・アッルーシュ氏は、25日に首都ダマスカスを砲撃すると脅迫、住民に外出を控えるよう警告した。

一方、SANA(1月23日付)は、マッザ86地区とバーブ・トゥーマー地区に迫撃砲弾複数発が着弾し、住民4人が負傷した、と伝えた。

このほか、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が空爆し、反体制武装集団と交戦した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハルハラ航空基地東部に位置するタッル・ダフラアでジハード主義武装集団と交戦の末、同地を奪還した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アルマー町、アトマーン村、フラーク市、スーラ町、ヌアイマ村をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルナブル市、ヒザーリーン村、アブー・ズフール航空基地一帯をシリア軍が空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サブア・バフラート地区、サラーフッディーン地区、サイファート村、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊、バアス大隊が、ジハード主義武装集団と交戦した。

またシリア軍はフライターン市近郊の英国人墓地地区を空爆した。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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ロンドンで「シリアの友連絡グループ」外相会合(2015年1月22日)

イスラーム国に対抗する米国など有志連合の中核的参加国によるロンドンでの外相級会合に合わせて、「シリアの友連絡グループ」(ロンドン11)の外相級会合が開かれ、「モスクワ1」(ロシア主催によるシリア政府と反体制勢力の和平交渉)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市の「戦闘中止」イニシアチブへの対応などが協議された。

しかし、『ハヤート』(1月23日付)によると、会合後の記者会見では、トルコ経由でシリアに潜入する外国人戦闘員の通路となっているルーマニア、ブルガリアの治安機関との諜報分野での協力態勢の構築が表明されるにとどまった。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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トルコ:欧米諸国に外国人戦闘員に関するさらなる情報提供を求める(2015年1月22日)

トルコ外務省報道官は、プレス向け声明で、関係国に対して、トルコ経由でシリアに潜入した戦闘員に関する名簿へのさらなる情報提供を要請したと発表した。

同報道官によると、これまでにトルコ経由でシリアに潜入した戦闘員の名簿には、7,833人の氏名が記載されており、うち1,056人がトルコ当局によって潜入を阻止され、その後トルコから退去させられている、という。

ARA News(1月21日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:YPGがアイン・アラブ市内の病院を奪還(2015年1月22日)

アレッポ県では、ARA News(1月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・アラブ市南部のジャディード病院を奪還した。

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ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、シリア軍が、タッル・ハミース市一帯のイスラーム国(ダーイシュ拠点)を空爆、またズィーブ村、ヒルバ村などで双方が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、クルマス村、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

SANAによると、ラッフーム村はヒムス県におけるダーイシュ最大の拠点だという。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月23日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が交戦した。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、January 23, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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反体制派が「モスクワ1」に向けて統一ビジョンとりまとめのためカイロで会合(2015年1月22日)

エジプトのカイロで、シリアの主要な反体制政治組織の代表らが一堂に会し、今月末にロシアで予定されているシリア政府との和平交渉(「モスクワ1」)に臨むための統一ビジョンとりまとめのため審議した。

会合は、エジプト外務評議会(ECFA-Egypt)のムハンマド・シャーキル議長が主催し、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア革命反体制勢力国民連立などが参加した。

会議では、民主的変革諸勢力国民調整委員会が提示した「未来行程表」(6項目提案)とシリア革命反体制勢力国民連立が提示した13項目の擦り合わせなどが行われる。

『ハヤート』(1月23日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合暫定政府首班「米国による穏健な反体制派教練は2月に開始」(2015年1月22日)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は、米国による「穏健な反体制派」への教練が2月に開始されると述べた。

ARA News(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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ハサカ市にYPGの増援部隊到着(2015年1月21日)

ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、シリア軍、国防隊との戦闘が続くハサカ市に、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が増援部隊を派遣した。

増援部隊は、ダルバースィーヤ市、アームーダー市、カーミシュリー市に展開していた部隊で、重火器なども増援されたという。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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欧米諸国、湾岸諸国、トルコが「モスクワ1」、アレッポ市「戦闘中止」イニシアチブへの対応を協議(2015年1月21日)

「シリアの友連絡グループ」(別称「ロンドン11」)が、ロンドンで高官級会合を開き、「モスクワ1」(ロシア主催によるシリア政府と反体制勢力の和平交渉)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市の「戦闘中止」イニシアチブへの対応について協議した。

『ハヤート』(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ロシア外相、「ジュネーブ2会議の過ちを克服したい」(2015年1月21日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、シリア政府と反体制勢力の和平会合(「モスクワ1」)に関して、「ジュネーブ2会議」(2014年2月)が「イスタンブールを拠点とする一当事者しか招待されず、多くの反体制勢力の当事者が欠席を余儀なくされ、無視された」としたうえで、「この過ちを克服したい」と述べた。

また「(会議において)提示されていた諸問題をめぐって深淵で責任を伴った対話ではなく、政治的な論評」に重きが置かれてしまったと振り返った。

さらにラブロフ外務大臣は「シリアにおける現下の最大の任務はテロとの戦いの努力を一つにまとめること」だと述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:シリア軍、米国など有志連合がラッカを爆撃(2015年1月21日)

ラッカ県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がスルーク町のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員3人を殺害した。

またこれと並行して米国など有志連合は、アイン・イーサー市、ラッカ市郊外のサフル村などのダーイシュ拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、またダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区などで、シリア軍とダーイシュが交戦した。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ハサカ市でのシリア軍、国防隊とYPG、アサーイシュの戦闘続く(2015年1月21日)

ハサカ県では、ARA News(1月21日付)によると、ハサカ市で、シリア軍、国防隊と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、アサーイシュが交戦し、人民防衛隊隊員4人、アサーイシュ隊員8人、民間人4人が死亡した。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヒムス市での爆弾テロで200人以上死傷(2015年1月21日)

ヒムス県では、『ハヤート』(1月22日付)によると、ヒムス市アクラマ地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、200人以上が死傷した。

ヒムス県のタラール・バラーズィー知事によると、このテロで、7人が死亡、30人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、このテロにより、大学生4人を含む10人が死亡した。

ヒムス市は2014年2月の停戦合意により、ワアル地区以外がシリア政府の支配下に置かれており、アクラマ地区は「アラウィー派」住民が多いことで知られている。

SANA, January 21, 2015
SANA, January 21, 2015

一方、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、シリア軍がカフルラーハー市、タッル・ザハブ町を「樽爆弾」で攻撃し、住民多数が死傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・リフアト市をシリア軍が空爆し、男性5人が死亡した。

またシリア軍はフライターン市、マーイル町、ヌッブル市、ザフラー町一帯を空爆した。

一方、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、カフルハムザ村・カースティールー地区街道で男性2人の銃殺体が発見された。

遺体には拷問を受けた傷が残っていたという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市、マール村、ダイル・アダス村、タスィール町をシリア軍が空爆し、1人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサラーキブ市、ヒザーリーン村を空爆し、12人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(1月21日付)によると、ウーファーニヤー村、ウンム・バーティナ村、西サムダーニーヤ村、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ロイター通信(1月21日付)は、「シリア電子軍」がフランス日刊紙『ル・モンド』のホープページに対してサイバー攻撃をしかけ、同ホームページが一時閲覧不能となった、と伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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シリア外相、「モスクワ1」に諸外国は参加しない(2015年1月21日)

SANA(1月21日付)によると、ワリード・ムアッリム外務在外居住者省は、ロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉「モスクワ1」に関して、諸外国の代表が参加することはない、と述べた。

ムアッリム外務在外居住大臣は、「モスクワ1」の目的がロシア外務省からの招待状によって規定されているとしたうえで、「(目的は)シリアの将来像を確定するためのシリア人とシリア人の対話実施で合意すること」だと述べた。

また「モスクワには反体制派が私人として参加する…。それゆえモスクワでの会合では、対立する当事者の一方を支持したり、介入したりする国家は参加しない。これはシリア人どうしの対話、シリア人どうしの会合、シリア政府代表と反体制派個々人との会談だ」と強調した。

一方、22日からカイロで開催される反体制勢力の全体会合に関しては「我々はこうした会合の開催に関して意見を求められてない。意見を求められていない問題を、我々は評価できないし、考慮することもない。しかし、モスクワでの会合を頓挫させようとするいかなる努力も、政治的正常化の可能性に打撃を与えるものだ」と述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ジハード主義武装集団がヌスラ戦線に人道支援のためアルバイン市への通行所を開放するよう要求(2015年1月21日)

ダマスカス郊外県アルバイン市を拠点とするジハード主義武装集団は共同声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線に対して、市内に通じる通行所を開放し、包囲されている住民への人道支援搬入を認めるよう求めた。

共同声明を出したのは、イスラーム軍スンナの兵旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ウンム・クラー旅団、アルバイン体制維持大隊。

なお、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、シリア政府はアルバイン市を占拠する武装集団に対して、①発砲停止、②幹線道路の地雷撤去、③市内入口に至る地区でのシリア軍の検問所設置、④人道支援物資搬入のための通行所の開放、を求めている。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国は、拘束中の日本人2人の殺害を警告(2015年1月20日)

ダーイシュ(イスラーム国)は20日、フルカーン広報制作機構を通じて、拘束中の日本人2人の映像(https://www.youtube.com/watch?v=GfB5IhhJ8w4)を公開し、日本政府が72時間以内に2億ドルを支払わなければ、この2人を殺害すると脅迫した。

映像に映っている2人は、2013年8月にシリアのアレッポ県で不法入国中に拘束されたとされていた湯川春菜さんと、インデペンデント・プレスのジャーナリスト後藤健二さんの2人と思われる。

2人はオレンジ色の囚人服を着て、後ろ手に縛られ、跪かされており、その後ろには覆面に黒服姿の英国人とされる戦闘員「ジョン・ジハーディー」が立ち、メッセージを表明している。

Youtube
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なお安倍晋三総理大臣は、16日から21日の日程でエジプト、ヨルダン、イスラエルなどを訪問中で、イスラーム国などのイスラーム過激派対策として、エジプトに対して430億円、ヨルダンに対して120億円の円借款供与を表明している。

AP, January 20, 2015などをもとに作成。

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ロシア外務省、アレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明(2015年1月20日)

ロシア外務省は声明を出し、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明した。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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反体制勢力の約半数が「モスクワ1」への出席を確定(2015年1月20日)

『ハヤート』(1月21日付)によると、1月26~29日の予定でロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉(「モスクワ1」)に関して、ロシア外務省が招待した反体制活動家のほぼ半数の出席が確定した、と伝えた。

同報道によると、出席するのは、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表、ハイサム・マンナーア渉外局長、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首、ハーリド・イーサー欧州代表、アーリフ・ダリーラ氏、ハーリド・ハッブー氏、サフワーン・アッカーシュ氏、カドリー・ジャミール前副首相、マーズィン・マグリビーヤ氏、ファーティフ・ジャームース氏、ハイカール・ラシード氏、国民呼びかけフォーラムのサミール・イータ氏、スハイル・サルミーニー氏、マジド・ニヤーズィー氏、ナウワーフ・ムルヒム氏。

和平会議のボイコットを決定したのは、欧米諸国が支援してきた駐トルコのシリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ議長、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー元議長、ハーディー・バフラ前議長、シリア・ムスリム同胞団のファールーク・タイフール氏、サラーフ・ダルウィーシュ氏、ミシェル・キールー氏、アブドゥルバースィト・スィーダー氏、バドル・ジャームース氏、アブドゥルアハド・アスティーフー氏の9人と、無所属のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表(収監中)、ムナー・ガーニム副代表。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県郊外のイスラーム国拠点をシリア軍が「樽爆弾」で爆撃、ラッカの赤新月社をイスラーム国が追放(2015年1月20日)

ハサカ県では、ARA News(1月20日付)などによると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するタッル・ハミース市郊外のハンサー村を「樽爆弾」などで空爆し、20人以上が死亡、数十人が負傷した。

これに関して、SANA(1月20日付)は、ハンサー村で住民を虐殺し、石油を盗掘・密売してきたダーイシュ戦闘員数十人を殲滅したと伝えた。

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ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市内のシリア赤新月社の全施設を掌握し、施設内の医療機器・物資を押収するとともに、スタッフ全員を追放した。

ドゥラル・シャーミーヤによると、シリア赤新月社は、ダーイシュの許可を得てラッカ市内で1年以上にわたり医療活動を続けてきたが、ダーイシュの救援局長が突如、その活動を禁止したという。

活動禁止の理由は明らかではない。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月20日付)によると、マリーイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(1月21日付)によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して10回にわたって空爆を行った。

空爆が行われたのはアイン・アラブ市(アレッポ市)、ハサカ県など。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、January 21, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポ市内でも、YPG、ジハード主義者がシリア軍、国防隊と交戦(2015年1月20日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アシュラフィーヤ地区(シリア政府支配地域)に対して、ジハード主義武装集団が砲撃を行ったのを受け、シリア軍、国防隊が、ジハード主義武装集団、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

アレッポ市スライマーン・ハラビー地区、カルム・ジャバル地区でも、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、ジハード主義武装集団はカルム・タッラーブ地区(シリア政府支配地域)を砲撃し、シリア軍兵士2人が死亡した。

これに対して、シリア軍はブライジュ村一帯、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区に対して「樽爆弾」を投下した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(1月20日付)によると、「ウラマー委員会」と称する組織が、ザーウィヤ山のハフサルジャ村で、女性1人を「売春汚職」罪で処刑、その映像を公開した。

ザーウィヤ山はシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動が掌握しているが、これらの組織と「ウラマー委員会」の関係は不明。

またシリア人権監視団によると、サラーキブ市、シャイフ・ムスタファー村をシリア軍が空爆し、子供1人を含む11人が死亡した。

シリア軍はまたヒザーリーン村を空爆し、男性1人が死亡したほか、ハーン・シャイフ・キャンプ、タマーニア町に「樽爆弾」を投下した。

一方、SANA(1月20日付)によると、下カスタン村、ハッルーズ村、アンカーウィー村、ハーッジ・ハンムード農場、タイイバート村、カンスフラ村、アブー・ズフール町一帯、アルマナーズ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルズィーター市各所を空爆、ラターミナ待ち、ハウワーシュ村などに「樽爆弾」を投下した。

またアカーリブ村周辺で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月20日付)によると、中カスタル村、南カスタル村、ザカート村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイン市各所を砲撃し、子供1人、女性3人を含む7人が死亡した。

一方、SANA(1月20日付)によると、ハズラジーヤ農場、カラムーン地方無人地帯、カナーキル村、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、クルド山に近い一帯をシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

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ダルアー県では、SANA(1月20日付)によると、ダルアー市マンシヤ地区、ダム街道地区、ダイル・アダス村、ムザイリーブ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム・ムジャーヒディーン運動、ハムザ師団、ウンマ殉教者旅団などシャームの民のヌスラ戦線所属集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(1月20日付)によると、マスハラ村、ハミーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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ハサカ市で国防隊とYPGが交戦(2015年1月20日)

ハサカ県では、ARA News(1月20日付)によると、シリア軍、国防隊と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との間で一時停戦合意が成立したハサカ市で、国防隊がアズィーズィーヤ地区にあるアラブ統一学校に向かって進軍し、同地に拠点を構える人民防衛隊、アサーイシュと交戦した。

アドナーン・フサインを名のる地元活動家によると、シリア軍、国防隊は、人民防衛隊が掌握したハサカ市北部の奪還をめざしているという。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、al-Ikhbariya, January 20, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表(2015年1月20日)

シリア人権監視団は、2014年10月20日から15年1月20日の3ヶ月間にシリア軍が行った空爆の回数が5,012回に及び、民間人1,057人が犠牲となったと発表した。

空爆は、ダーイシュ(イスラーム国)が優勢なクナイトラ県、ラッカ県、ハサカ県、シャームの民のヌスラ戦線などが拠点とするイドリブ県のほか、アレッポ県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ヒムス県、ラタキア県、クナイトラ県、ダルアー県、ラタキア県などで実施された。

このうち2,432回が「樽爆弾」による空爆で、民間人のうち子供は239人、女性(18歳以上)は173人、男性は645人だったが、ダーイシュ、ヌスラ戦線など反体制武装集団戦闘員の死者数については発表していない。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、al-Ikhbariya, January 20, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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イラン革命防衛隊:ゴラン高原でのイスラエルの越境爆撃でイラン人准将が死亡したと発表(2015年1月19日)

イラン・イスラーム革命防衛隊は、18日にゴラン高原(アマル農場)でのイスラエル軍によるヒズブッラーの車輌への空爆に関して、モハンマド・アリー・アッラー・ダーディー准将が「不正に喘ぐシリア国民の主権を守るため、イスラーム抵抗運動の現場で」殺害されたと発表し、弔意を示した。

声明はまた、ダーディー准将の死がイスラエルに対抗する「イスラーム抵抗運動の決意と意志を高める」と付言する一方、「(イスラエルによる)シリア領空侵犯の罪は、(イスラエルが)内乱分子のダーイシュ(イスラーム国)などのタクフィール主義運動を支援している証拠」と非難した。

イラン・イスラーム革命防衛隊がこうした声明を出すのは異例中の異例。

『ハヤート』(1月20日付)が伝えた。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる動き:民主的変革諸勢力国民調整委員会はメンバーの自由参加を許可(2015年1月19日)

民主的変革諸勢力国民調整委員会の執行部は、ロシアで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)に関して声明を出し、委員会メンバーに交渉への自由な参加を認める決定を下した、と発表した。

声明で執行部は「モスクワでの会合への(ロシア外務省による)委員会メンバーの招待を前向きに理解し、委員会メンバーに対して、同地に自由に赴き、委員会の視座を示し、同盟組織(反体制組織)の出席者との協調のもとに流血停止に向けたイニシアチブを発揮する権利を認める」と発表した。

ARA News(1月19日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立の政治委員会筋は、『ハヤート』(1月20日付)などに、トルコのイスタンブールで18日に開催された政治委員会会合で、シリア政府との和平交渉を行うにあたっての基本原則に関して審議、承認したことを明らかにした。

この基本原則は13項目からなり、①移行期統治機関の設置などを定めたジュネーブ合意(2012年)の実施、②大統領を含む現政権幹部の交代を含む政治体制の抜本変革、③新憲法制定、④民間人の殺戮停止、などを骨子とするという。

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シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表(収監中)は声明を出し、ロシアで開催が予定されているシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への参加を辞退すると発表した。

「モスクワ1」の招待状が反体制組織ではなく、活動家個人に送られていることで「会議が非公式のものになっている」というのが事態の理由。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ハサカ、ダイル・ザウル、ヒムスで戦闘続く(2015年1月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市西部郊外のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して、シリア軍が砲撃を行った。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するムーハサン市をシリア軍が空爆し、子供3人、女性4人を含む11人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(1月19日付)によると、ジャズル・ガス採掘所一帯、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:イドリブでヌスラ戦線が自由シリア軍拠点を襲撃(2015年1月19日)

イドリブ県では、ARA News(1月19日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がマアッラト・ヌウマーン市郊外のブライサ村にある自由シリア軍(サバート戦線)の拠点複数カ所を襲撃した。

またシリア人権監視団によると、シリア軍がフバイト村を空爆、またシャームの民のヌスラ戦線はカフルナブル市で学校教師とその子息を「アッラーを侮辱した」容疑で逮捕した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員がアレッポ市ザフラー協会地区で、アンサール・ディーン戦線、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、同地区にジハード主義武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾した。

両者はまた、アッザーン山一帯、アレッポ市ライラムーン地区、ブスターン・カスル地区、発電所一帯、アルド・マッラーフ地区一帯でも交戦した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がナブア・サフル村、ウンム・バーディナ村、ハミーディーヤ村、西サムダーニーヤ村各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダム街道地区、ブスラー・シャーム市でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(1月19日付)によると、ムザイリーブ町、ダルアー市マンシヤ地区、旧税関地区、ダム街道地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ハウラーン殉教者旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月19日付)によると、ラスタン市郊外のカンヌ山で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(1月19日付)によると、ファイハー・スポーツ・サロンに「テロリスト」が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、子供1人が死亡、複数が負傷した。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ市でシリア軍、国防隊とYPGが停戦合意(2015年1月19日)

ARA News(1月19日付)は、ハサカ市北部で17日に発生したシリア軍、国防隊と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の武力衝突に関して、24時間の一時停戦合意が交わされたと報じた。

この一時停戦合意は、人民防衛隊司令官幹部とシリア政府が派遣した治安機関高官との間でハサカ県カーミシュリー市で交わされたという。

一時停戦合意は、①24時間の戦闘停止、②恒久的な停戦合意の詳細の協議などを骨子としているという。

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これに関して、クッルナー・シュラカー(1月19日付)は、複数の報道筋の話として、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長が18日、国防隊、シリア軍と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を仲裁するため、ハサカ市に秘密裏に入ったと伝えた。

同消息筋によると、マムルーク議長は、ハサカ市の国防隊隊長のファーディー・ハントゥーシュ氏を拘束・収監するよう指示する一方、人民防衛隊に対しては、クルド人が居住する街区を戦車と「樽爆弾」で破壊すると協約し、戦闘停止を求めたという。

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またザフラーン・サアディーを名のる地元の活動家は、ARA News(1月19日付)に、シリア軍のムハンマド・ハッドゥール少将が、ハサカ市グワイラーン地区、ヌシューワ地区のアラブ系部族に、人民防衛隊への武装蜂起を要請したが、部族側に拒否されたと述べた。

サアディー氏はまた、シリア軍側が、人民防衛隊が制圧したサッバーグ検問所の明け渡しを求め、人民防衛隊に48時間の猶予を与える一方、人民防衛隊は同検問所の通行を禁止し、一色触発の状態が続いていると付言した。

同氏によると、一時停戦合意締結後も、シリア軍は、人民防衛隊が掌握したタッル・ハジャル地区のカニーサ交差点などで、発砲しているという。

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一方、クッルナー・シュラカー(1月19日付)によると、ハサカ市北部で発生したシリア軍、国防隊と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の衝突を収束させるための交渉が同市で開催され、シリア軍と人民防衛隊との間で停戦合意が交わされた。

交渉には、教会市民平和評議会メンバーのジョルジュ・タッブー氏、クルド部族評議会メンバーのアブドゥッラー・ファーティミー氏、シャイフ・ヤースィーン(法曹界代表)、マッルール・アムルー(共産主義活動家)が出席したという。

AFP, January 19, 2015、AP, January 19, 2015、ARA News, January 19, 2015、Champress, January 19, 2015、al-Hayat, January 20, 2015、Iraqi News, January 19, 2015、Kull-na Shuraka’, January 19, 2015、al-Mada Press, January 19, 2015、Naharnet, January 19, 2015、NNA, January 19, 2015、Reuters, January 19, 2015、SANA, January 19, 2015、UPI, January 19, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.