アレッポ県北西部でシリア軍、シリア民主軍がアル=カーイダ系組織、「穏健な反体制派」と交戦(2016年3月29日)

アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、県北西部のアアザーズ市郊外のマーリキーヤ村、マルアナーズ村などで西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」と目されるシャーム軍団、イスラーム覚醒大隊と交戦した。

一方、シリア軍はアナダーン市、ハイヤーン町、バヤーヌーン町の反体制武装集団拠点を砲撃した。

ダーイシュの広報部門アアマーク通信によると、この戦闘でダーイシュはヌスラ戦線戦闘員17人を殲滅したという。

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イドリブ県では、ARA News(3月29日付)によると、シリア軍がビンニシュ市、カスタン村、ハーリム市、ジスル・シュグール市、アリーハー市を空爆する一方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ背年、ジュンド・アクサー旅団はフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の司令官の一人アブー・アドナーン・ザイトゥーン氏はツイッターを通じて、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員の包囲を受けるザバダーニー市内でヒズブッラー戦闘員4人を殺害したと発表した。

ヒズブッラー戦闘員が停戦に違反し、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員1人が負傷したことへの報復だという。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月28日に11件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県5件、その他(ラタキア県、ダマスカス郊外県)6件。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は324件。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュ支配下のカルヤタイン市周辺の丘陵地帯、南部農場地帯を制圧(2016年3月29日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がロシア軍の航空支援を受け、カルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同市周辺の山岳一帯を制圧した。

シリア軍はまた、ロシア軍とともに、タドムル市東部郊外一帯、スフナ市一帯を空爆した。

一方、SANA(3月29日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がカルヤタイン市郊外でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して集中攻撃を行い、同市南部の農場地帯、第861地点を制圧した。

シリア軍はまたカルヤタイン市一帯、ブサイリー村、タフハ村でダーイシュの拠点を空爆した。

他方、ロシア軍はタドムル市内に敷設された地雷を撤去するためのチームを派遣した。

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アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、シャーム軍団、ムウタスィム・ビッラー旅団、スルターン・ムラード旅団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ムライギル村を制圧した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(3月29日付)によると、西カラムーン地方(レバノン国境地帯)でダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線が抗戦し、双方に30人以上の死者が出た。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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米、フランスはシリア軍によるタドムル市(パルミラ)奪還を渋々歓迎(2016年3月29日)

米国務省のジョン・カービー報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還に関して「我々はダーイシュ(イスラーム国)がパルミラから掃討されたことを換言するが、反体制派と政権の双方が政治プロセスを続け、前進することを確認したいと考えている」と述べた。

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フランス外務省報道官は、シリア軍によるヒムス県タドムル市の奪還を「良い知らせ」としつつも「紛争と27万人もの犠牲の主たる責任が現体制にあるという事実を、今日のダーイシュ(イスラーム国)に対する勝利が忘れさせるものであってはならない」と付言、アサド政権を批判した。

また「フランスは当初から、紛争当事者や国際社会に対して、ダーイシュやシャームの民のヌスラ戦線など、国連がテロリストに指定する組織と戦い、「穏健な反体制派」への攻撃を停止するよう要請してきた」と主張した。

AFP, March 29, 2016、AP, March 29, 2016、ARA News, March 29, 2016、Champress, March 29, 2016、al-Hayat, March 30, 2016、Iraqi News, March 29, 2016、Kull-na Shuraka’, March 29, 2016、al-Mada Press, March 29, 2016、Naharnet, March 29, 2016、NNA, March 29, 2016、Reuters, March 29, 2016、SANA, March 29, 2016、UPI, March 29, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で爆撃を実施せず(2016年3月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月28日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して4回の空爆を行ったと発表した。

シリア領内での空爆は実施されなかった。

CENTCOM, March 28, 2016などをもとに作成。

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シリア文化省遺跡博物館局長「パルミラ遺跡修復には5年が必要」、ロシアのエルミタージュ美術館は修復事業への支援の意思を表明(2016年3月28日)

シリア文化省のマアムーン・アブドゥルカリーム遺跡博物館局長は、AFP(3月29日付)に対して、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下で損壊したパルミラ遺跡に関して、「修復には5年が必要となろう」としたうえで、「UNESCOの同意を経て1年以内に修復を開始したい」と述べた。

アブドゥルカリーム局長はまた、遺跡の「80%は良い状態だ」と付言した。

また、シリア文化省遺跡博物館局は、パルミラ遺跡群の被害状況を精査するための作業チームをタドムル市に派遣したと発表した。

一方、ロシアのエルミタージュ美術館のミハイル・ピオトロフスキー理事長は、27日にシリア軍によって奪還されたUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡群(ヒムス市タドムル市)の修復事業を支援する用意があると表明した。

SANA(3月28日付)が伝えた。

SANA, March 28, 2016
SANA, March 28, 2016

 

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市で「穏健な反体制派」の狙撃手が住民1人を殺害(2016年3月28日)

アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、「穏健な反体制派」と目されるスルターン・ムラード師団がアレッポ市シャイフ・マクスード地区で住民らを狙撃し、住民1人が死亡、2人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市郊外を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がバーラー村一帯でシリア軍と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がマンスーラ村でシャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市西部のザイズーン軍事基地一帯で、爆弾が仕掛けられたバイクがシャームの民のヌスラ戦線の車輌2台の近くで爆発した。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県タドムル市を奪還したシリア軍は同県に残るダーイシュの拠点(カルヤタイン市、スフナ市)で攻撃を激化(2016年3月28日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がタドムル市北東部郊外一帯、カルヤタイン市一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍およびシリア軍戦闘機が同地を空爆した。

ARA News(3月28日付)などによると、タドムル市を奪還したシリア軍は、スフナ市、カルヤタイン市奪還に向け、進軍を続けているという。

一方、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点への攻撃を続け、同市郊外のダフル・ハルヌービー丘、ミンタール・ルマイリー地区、西ハズム地区、ラーキマ地区など複数カ所を制圧した。

他方、ダーイシュ広報部門のアアマーク通信は、ダーイシュが県東部にあるタイフール航空基地北西部のシリア軍戦車大隊基地を襲撃し、同基地を制圧、シリア軍兵士全員を殺害したと発表した。

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アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、シリア軍がカッバースィーン村、ブザーア村、ウンム・マイヤール村、アブー・タウィール村などバーブ市、マンビジュ市郊外のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

また県北西部のマーリア市郊外一帯でダーイシュ(イスラーム国)がシャーム軍団、第1連隊などからなる「穏健な反体制派」と交戦した。

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ハマー県では、SANA(3月28日付)によると、シリア軍がアブー・フバイラート村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月28日付)によると、「東部地域人民抵抗」運動がマヤーディーン市、アシャーラ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、戦闘員9人が殲滅した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯でシャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、双方に18人の死者が出た。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は27日の停戦違反件数を9件と発表(2016年3月28日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月27日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県4件、イドリブ県4件、ラタキア県1件。

なお米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は313件。

AFP, March 28, 2016、AP, March 28, 2016、ARA News, March 28, 2016、Champress, March 28, 2016、al-Hayat, March 29, 2016、Iraqi News, March 28, 2016、Kull-na Shuraka’, March 28, 2016、al-Mada Press, March 28, 2016、Naharnet, March 28, 2016、NNA, March 28, 2016、Reuters, March 28, 2016、SANA, March 28, 2016、UPI, March 28, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で4回の爆撃を実施(2016年3月27日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月27日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して14回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は4回で、マーリア市近郊(3回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 28, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はフランスの使節団と会談(2016年3月27日)

アサド大統領はシリアを訪問中のフランス議員、有識者、研究者、メディア関係者の使節団(団長:テリー・マリヤーニ下院外交委員会メンバー)とダマスカスで会談した。

会談でアサド大統領は、シリア軍によるタドムル市奪還に触れ、この戦果をシリア軍とその同盟者の「テロとの戦い」の戦略的成功の証しと位置づける一方、米国が主導する有志連合による「テロとの戦い」が真剣さを欠いていると指摘した。

フランス使節団は、シリア国内の治安と安定の回復を願う一方、シリア人の苦難を解消するための活動を継続すると応えたという。

SANA(3月27日付)が伝えた。

SANA, March 27, 2016
SANA, March 27, 2016

 

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領はアサド大統領と電話会談を行い、タドムル市一帯奪還への祝辞(2016年3月27日)

アサド大統領はロシアのヴラジミール・プーチン大統領からの電話会談に応じ、シリア軍によるタドムル市一帯奪還への祝辞を受けた。

SANA(3月27日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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ロシア軍はヒムス県タドムル市一帯のダーイシュに対して40回の爆撃を実施:1ヶ月の停戦違反件数は304件(2016年3月27日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月26日に10件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県4件、ラタキア県3件、そのほか3件。

なお、米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降、1ヶ月間での停戦違反件数は304件を記録しているという。

また、シリア駐留ロシア空軍は過去24時間に40回の出撃を行い、ヒムス県タドムル市一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点など117カ所を空爆し、戦闘員80人以上を殺害、司令拠点8カ所、戦車2輌、防衛拠点3カ所、車輌8輌、武器弾薬庫6カ所を破壊した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はロシア軍、有志連合の爆撃支援を受けUNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市全域をダーイシュから奪還(2016年3月27日)

ヒムス県では、SANA(3月27日付)によると、シリア軍および人民防衛諸集団がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、UNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市全域(住宅地、遺跡地区)を奪還、治安と安定を回復した。

タドムル市奪還は、ロシア軍の航空支援のもとに行われるとともに、米軍主導の有志連合も奪還までの数日間で同市近郊に対して複数回の空爆を実施した。

また『ハヤート』(3月27日付)によると、タドムル市奪還作戦は3月7日に開始され、シリア軍、国防隊のほか、レバノンのヒズブッラーが参加、ロシア軍が航空支援を行った。

タドムル市を放棄したダーイシュは、AFP(3月27日付)がシリア軍消息筋の話として伝えたところによると、スフナ市方面に撤退、その一部はラッカ市、ダイル・ザウル市にまで退却したという。

シリア人権監視団によると、タドムル市からの撤退命令は、ダーイシュの中止拠点ラッカ市から発出されたが、戦闘員の多くは撤退を拒否し、市内にとどまり抗戦を続けており、市南東部に位置する航空基地一帯では、依然として戦闘が続いているという。

これに関して、ダーイシュの広報部門アアマーク通信は、ダーイシュがタドムル航空基地近くでシリア軍の車列を攻撃し、兵士30人を殺害したと主張した。

SANAによると、タドムル市奪還に至るまでの一連の戦闘で、シリア軍はダーイシュの外国人戦闘員450人以上を殲滅した(AFP(3月27日付)によると約3週間続いた戦闘でダーイシュ戦闘員400人以上が死亡)

また2015年5月のダーイシュによるタドムル市制圧以降の10ヶ月間でダーイシュは、女性、子供、老人ら500人以上を殺害、ベル神殿、バール・シャミーン神殿、凱旋門、塔墓などの遺跡を破壊した。

シリア軍はこのほか、カルヤタイン市北西部ルマイラ山に近い第850地点、第849地点、第876地点を制圧した。

またシリア軍は、ヒムス県東部一帯にビラを散布し、戦闘員に投降を呼びかけた。

SANA, March 27, 2016
SANA, March 27, 2016
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市カナーマート地区を空爆し、住民3人が死亡した。

またシリア軍はハリータ村を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(3月28日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団を支援しているとされるイスラーム・ムサンナー運動のメンバー複数人が離反し、ムラービトゥーンの名で新たな武装集団を結成した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、March 28, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハサカ県南西部、アレッポ県北西部でダーイシュ、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動と交戦(2016年3月27日)

ハサカ県では、ARA News(3月27日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシャッダーディー市南西部のアブー・ファース村一帯からダーイシュ(イスラーム国)を放逐、同地を制圧した。

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アレッポ県では、ARA News(3月27日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線とシャー見自由人イスラーム運動は、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外のバーシャムラ村を砲撃した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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「穏健な反体制派」、ヌスラ戦線などからなる反体制派はアレッポ県北部、ダマスカス郊外県でダーイシュと交戦(2016年3月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北西部のトゥーカトリー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と反体制武装集団が交戦するなか、ジャカー村一帯を戦闘機(所属明示せず)が空爆した。

ARA News(3月27日付)によると、ダーイシュはトゥーカトリー村を制圧したという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がジャラージール町郊外の無人地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県、ダマスカス郊外県、アレッポ県でジハード主義武装集団と交戦を続ける(2016年3月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアブー・ズフール町一帯を空爆した。

また、クッルナー・シュラカー(3月27日付)によると、バーブ・ハワー国境通行所に近いサルマダー市の入り口で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、住民1人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハラスター市車輌管理局一帯を攻撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サナマイン市でジハード主義武装集団戦闘員3人が地雷に触れ爆死した。

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アレッポ県では、ARA News(3月27日付)によると、シリア軍がアレッポ市南部のタッル・マンムー村、バーニス村のジハード主義武装集団拠点を攻撃した。

AFP, March 27, 2016、AP, March 27, 2016、ARA News, March 27, 2016、Champress, March 27, 2016、al-Hayat, March 28, 2016、Iraqi News, March 27, 2016、Kull-na Shuraka’, March 27, 2016、al-Mada Press, March 27, 2016、Naharnet, March 27, 2016、NNA, March 27, 2016、Reuters, March 27, 2016、SANA, March 27, 2016、UPI, March 27, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で2回の爆撃を実施(2016年3月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月26日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回で、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 27, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はUNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するタドムル市内に突入し市内の3分の1を制圧、ダーイシュは敗走(2016年3月26日)

ヒムス県では、SANA(3月26日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともにタドムル市内に突入し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、定年退職者(ムタカーイディーン)用住宅地区、アーミリーヤ地区、ジャムイヤート・ガルビーヤ地区を制圧、ダーイシュの最終防衛線を突破し、西部地区、北部地区に進軍を続けた。

シリア人権監視団によると、タドムル市に対する攻撃は26日正午頃に激化、シリア軍、国防隊、シリア人・アラブ系・アジア系の民兵がロシア軍顧問とともに、同市の北部、北西部、南部、南西部でダーイシュと交戦、ダーイシュはスフナ氏方面およびタドムル市東部方面に撤退していったという。

これにより、シリア軍はタドムル市の3分の1近くを制圧したという。

一方、現地消息筋によると、25日にシリア軍がダーイシュから奪還したタドムル城砦は、城砦の階段などが完全に破壊されるなど大きな損傷を受けていることが確認された。

しかし、シリア文化省のマアムーン・アブドゥルカリーム遺跡博物館局長によると、損傷は城砦の構造そのものには至っておらず、タドムル市の治安と安全が回復するのを待って、修復チームを派遣する予定だという。

SANA, March 26, 2016
SANA, March 26, 2016
SANA, March 26, 2016
SANA, March 26, 2016

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ハマー県では、SANA(3月26日付)によると、シリア軍がアカーリブ村でダーイシュ(イスラーム国)に対する特殊作戦を実施し、アカーリブ・ダム西方の拠点などを制圧した。

AFP, March 26, 2016、AP, March 26, 2016、ARA News, March 26, 2016、Champress, March 26, 2016、al-Hayat, March 27, 2016、Iraqi News, March 26, 2016、Kull-na Shuraka’, March 26, 2016、al-Mada Press, March 26, 2016、Naharnet, March 26, 2016、NNA, March 26, 2016、Reuters, March 26, 2016、SANA, March 26, 2016、UPI, March 26, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は25日の停戦違反件数を9件と発表(2016年3月26日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月25日に9件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県3件、ダマスカス郊外県2件、ラタキア県2件、ヒムス県2件。

AFP, March 26, 2016、AP, March 26, 2016、ARA News, March 26, 2016、Champress, March 26, 2016、al-Hayat, March 27, 2016、Iraqi News, March 26, 2016、Kull-na Shuraka’, March 26, 2016、al-Mada Press, March 26, 2016、Naharnet, March 26, 2016、NNA, March 26, 2016、Reuters, March 26, 2016、SANA, March 26, 2016、UPI, March 26, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で4回の爆撃を実施(2016年3月25日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月25日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して26回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は4回で、アイン・イーサー市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)、タドムル市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 26, 2016などをもとに作成。

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トルコ領内から発射された迫撃砲弾がハサカ県カーミシュリー市内の民家に着弾(2016年3月25日)

ARA News(3月25日付)は、トルコ領内から発射された迫撃砲弾1発がハサカ県カーミシュリー市西部地区の民家に着弾したと伝えた。

AFP, March 25, 2016、AP, March 25, 2016、ARA News, March 25, 2016、Champress, March 25, 2016、al-Hayat, March 26, 2016、Iraqi News, March 25, 2016、Kull-na Shuraka’, March 25, 2016、al-Mada Press, March 25, 2016、Naharnet, March 25, 2016、NNA, March 25, 2016、Reuters, March 25, 2016、SANA, March 25, 2016、UPI, March 25, 2016などをもとに作成。

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カーター米国防長官はダーイシュの「財務大臣」のファーディル・ハヤーリー氏を殺害したと発表(2016年3月25日)

アシュトン・カーター米国防長官は記者会見を開き、有志連合がシリア領内で実施した空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)幹部の1人で「財務大臣」と目されてきたファーディル・ハヤーリー氏(ハッジー・イーマーン・カードゥーリー)を殺害したことを確認したと発表した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(3月25日付)によると、「穏健な反体制派」と目される武装集団がトゥーカトリー村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同地を奪還した。

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ダルアー県では、ARA News(3月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団の支配下にあるタスィール町を、反体制武装集団が砲撃し、一家5人が死亡した。

AFP, March 25, 2016、AP, March 25, 2016、ARA News, March 25, 2016、March 26, 2016、Champress, March 25, 2016、al-Hayat, March 26, 2016、Iraqi News, March 25, 2016、Kull-na Shuraka’, March 25, 2016、al-Mada Press, March 25, 2016、Naharnet, March 25, 2016、NNA, March 25, 2016、Reuters, March 25, 2016、SANA, March 25, 2016、UPI, March 25, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省は24日の停戦違反件数を7件と発表(2016年3月25日)

ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月24日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県5件、ラタキア県2件。

AFP, March 25, 2016、AP, March 25, 2016、ARA News, March 25, 2016、Champress, March 25, 2016、al-Hayat, March 26, 2016、Iraqi News, March 25, 2016、Kull-na Shuraka’, March 25, 2016、al-Mada Press, March 25, 2016、Naharnet, March 25, 2016、NNA, March 25, 2016、Reuters, March 25, 2016、SANA, March 25, 2016、UPI, March 25, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領「ロジャヴァ・北シリア民主連邦樹立宣言は幻想で何の価値もない」(2016年3月25日)

『アフバール』(3月25日付)は、アサド大統領が「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言に関して「幻想で何の価値もない」と述べた、と伝えた。

同紙によると、3月19日と20日にシリアの首都ダマスカスで開催された国際会議「抵抗(レジスタンス)選択支援アラブ・イスラーム会合:米シオニスト・タクフィールの攻撃に対抗する民族(ウンマ)」の出席者との懇談のなかで、アサド大統領は以下のように述べたという。

「テロの前には、テロとの戦いと勝利以外にはない。真の賭けとは、テロ組織との戦いで軍事的な決着をつけること、和解の論理を強化することだ。政体、その仕組みや形態、そしてその未来はシリア人だけが決める問題だ…。テロに対する勝利が、政治的解決への道を切り開く」。

「我々は政治的解決を信じている。しかし、この解決には、政策決定能力のある人々との対話が必要だ。カタール、トルコ、サウジアラビアによって牛耳られている反体制派には政策案がない。彼らはあらゆることで互いの意見が異なっている。だからこれらの反体制派との対話は無駄だ。彼らとの解決に賭けることはしない。我々は現在、こうした反体制派の「主人」との調整を行っているスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と協議している。実質的な交渉はデミストゥラ氏と行っている」。

「真の解決策とは、テロ組織との戦いにおける取り組みを統合し、和解の論理を強化することのなかにある。テロとの対話はあり得ない。テロを軍事的に根絶することなくして解決策はない。その証拠に、これらのテロリストとの戦いは依然として続いている」。

「ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は歴史的な指導者であり、真の同盟者だ。我々は彼を大いに信頼している…。彼は軍事、政治において巧みに事態に対処してきた…。ロシア軍の撤退…、より正確に言うのであれば削減は、以前から調整されていた…。我が軍への軍事支援は最高レベルのものであり、空爆にかかる調整は依然として継続中だ」。

「我々が守っているシリアの砂粒一つをとってみても、それはシリア国民の財産なのだ。シリア分割を検討することはないし、その可能性、そしてその機会もない。(「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言は)幻想であり、何の価値もない。一部のクルド人幹部の願望に関して言うと、彼らは幻想を抱いているだけか、シリアのクルド人の歴史的ありようの実態を知らないのだ…。シリアに対する外国の陰謀が頓挫したことを受け、米国とその同盟国はクルド問題に投資を試みたが、成功しないだろう…。連邦制が樹立宣言された地域においてさえ、クルド人は全体の23%しかいない。それゆえ連邦制は幻想なのだ」。

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しかし、大統領府は25日に声明を出し、『アフバール』(3月25日付)が報じた発言内容を否定した。

『アフバール』紙は親シリア政府系の新聞として知られている。
al-Akhbar, March 25, 2016、SANA, March 25, 2016をもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で2回の爆撃を実施(2016年3月24日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月24日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して13回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回で、フール町近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, March 25, 2016などをもとに作成。

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ケリー米国務長官はロシアのプーチン大統領、ラヴロフ外務大臣と会談し、シリア情勢などへの対応について協議(2016年3月24日)

ジョン・ケリー米国務長官はロシアを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と4時間にわたり会談、シリア情勢、ウクライナ情勢などへの対応について協議した。

ケリー国務長官はこの会談の後、ラブロフ外務大臣と大統領府(クレムリン)に向かい、ヴラジミール・プーチン大統領とも会談した。

ケリー国務長官は会談後、「重要なパートナーとの建設的対話だった」とツイッターに綴った。

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官も会談に関して前向きなものだったと高く評価した。

会談では、8月末を目処に移行期を開始することなど、移行プロセスを加速させることが確認された。

AFP, March 24, 2016、AP, March 24, 2016、ARA News, March 24, 2016、Champress, March 24, 2016、al-Hayat, March 25, 2016、Iraqi News, March 24, 2016、Kull-na Shuraka’, March 24, 2016、al-Mada Press, March 24, 2016、Naharnet, March 24, 2016、NNA, March 24, 2016、Reuters, March 24, 2016、SANA, March 24, 2016、UPI, March 24, 2016などをもとに作成。

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ジュネーブ3会議第2ラウンド終了:デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は12項目からなる原則文書を作成し、当事者に回付(2016年3月24日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、14日から再開されていたジュネーブ3会議(第2ラウンド)の最終日程の終了に合わせて記者会見を行い、そのなかで12項目からなる原則文書を作成したと発表した。

デミストゥラ特別代表によると「私が準備した文書は、シリア人どうしの対話の仲介者としての私の理解を示すもので、(対話を)導く諸原則からなっており、今後の段階に資するものだが、詳細には立ち入っていない」という。

デミストゥラ特別代表はまた、第3ラウンドに関して「我々自身が定めた日に次の対話ラウンドを始める。来月4月9日ないしは10日以降にはならない」と述べた。

SANA, March 23, 2016
SANA, March 23, 2016

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『ハヤート』(3月25日付)が入手した文書案において示された12項目の骨子は以下の通り:

1. シリアの主権、独立、統一の尊重。いかなる領土も譲歩せず…シリア国民は平和的な手段を通じて、占領下のゴラン高原回復に努める。
2. 国連憲章に則ったかたちでの主権平等の原則の尊重と内政不干渉。シリア人のみが実主的方法、そして投票箱を通じて自らの未来を決し、いかなる外国の干渉、圧力も受けない。
3. 市民権、政治的多元主義、シリア国民のすべての社会的要素の参加、法治主義の原則に基づいた民主的、非宗派主義的国家。
4. シリアの歴史、多元性、宗教的価値観の強化。個人や集団の報復行為への不寛容。いかなる社会集団に対する差別の拒否とその完全なる保護
5. 女性の役割の強化と、代議、国家機関、「意思決定プロセス」に占める女性の割合を30パーセントに維持すること。
6. 国連安保理決議第2254号に準じ、非宗派的で包括的な信頼の置ける統治の仕組みの構築、新憲法の起草計画・プロセスの策定、新憲法に基づく行政府の自由で公正な国連監視下の選挙を骨子とする政治移行を実行すること。
7. 移行期統治機関は、政治移行を行うための安定的な環境を提供し、政治家に平等に機会を付与し、選挙や公的生活のなかで自身を確立できるようにする。
8. 国家機関、公共福祉機関の改革の継続。国際基準、ガヴァナンス、人権の原則に準じたかたちでの公共・民間両機関の保護。移行期統治機関による汚職撲滅に向けた政策実施と人権の原則への準拠。
9. 国連安保理が指定するテロ組織、テロリストの拒否。テロ撲滅に向けた国内での取り組みと国際協調。テロへの武器、資金、教練、温床の提供を阻止するよう国際社会に呼びかけること。
10. 移行プロセスと新憲法を支持・支援する武装集団の武装解除とメンバーの吸収を通じて、強力、統一的、愛国的な軍隊の再編にシリア人は尽力すること。この軍は法律に則り、国境、国民を外的脅威から防衛することを義務とする。国家およびその機関が軍の再編後は武器を独占すること。外国はシリア領内に介入してはならないこと。
11. 国際社会の支援のもと難民の自発的な帰国を促すこと。恣意的逮捕者の釈放。失踪者の消息調査。
12. 紛争被害については、和平実現後、支援国会議を開き、経済制裁を解除すること。

なお、『ハヤート』によると、この文書は14日から24日にかけての第2ラウンドでのシリア政府、リヤド最高交渉委員会、そしてそのほかの反体制派の代表団との個別会談の結果を総合したもので、各当事者に回付されたという。 

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また、スーリーヤ・ネット(3月26日付)などによると、文書作成に際して、デミストゥラ特別代表は、アサド大統領の進退に関する文言を追加するよう求めたリヤド最高交渉委員会の要請を却下したという。

AFP, March 24, 2016、Alsouria.net, March 26, 2016、AP, March 24, 2016、ARA News, March 24, 2016、Champress, March 24, 2016、al-Hayat, March 25, 2016、Iraqi News, March 24, 2016、Kull-na Shuraka’, March 24, 2016、al-Mada Press, March 24, 2016、Naharnet, March 24, 2016、NNA, March 24, 2016、Reuters, March 24, 2016、SANA, March 24, 2016、UPI, March 24, 2016などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は有志連合の爆撃支援を受けてハサカ県からダイル・ザウル県に進攻し、ダーイシュと交戦(2016年3月24日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機がダイル・ザウル市・ハサカ市街道を移動中の車2台を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員16人が死亡した。

死亡した戦闘員のほとんどは「カリフ制の幼獣」と呼ばれる少年兵だったという。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、有志連合の航空支援を受けて、ハサカ県境を越えてダイル・ザウル県内に進軍、県境15キロの地点に位置するマーリハ油田一帯でダーイシュと交戦、同地を制圧した。

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アレッポ県では、ARA News(3月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ市シャイフ・マクスード地区で、反体制武装集団の砲撃により住民1人が死亡した。

AFP, March 24, 2016、AP, March 24, 2016、ARA News, March 24, 2016、Champress, March 24, 2016、al-Hayat, March 25, 2016、Iraqi News, March 24, 2016、Kull-na Shuraka’, March 24, 2016、al-Mada Press, March 24, 2016、Naharnet, March 24, 2016、NNA, March 24, 2016、Reuters, March 24, 2016、SANA, March 24, 2016、UPI, March 24, 2016などをもとに作成。

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シリア軍はUNESCO世界文化遺産パルミラ遺跡を擁するダーイシュ支配下のタドムル市南西部入り口に到達(2016年3月24日)

ヒムス県では、SANA(3月24日付)によると、シリア軍部隊が人民防衛諸集団とともに、タドムル市西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ワーディー・カブール、クスール山、カスル・クトリー山を制圧、また南西部のデデマン・ホテル(旧メリディアン・ホテル)、ズィラーア交差点にあるダーイシュの拠点を掌握し、タドムル市南西部入り口に到達した。

シリア軍はまた、タドムル城砦、Syriatel丘一帯のダーイシュ拠点などに対して集中的な攻撃を加えた。

さらにシリア軍はスフナ市一帯、タイバ村一帯でダーイシュの拠点に対して空爆を行った。

一方シリア人権監視団によると、シリア軍がデデマン・ホテルなどがあるホテル地区を制圧後、空爆・砲撃支援を受けた地上部隊がタドムル市内(南西部)に突入し、またタドムル城砦一帯でダーイシュと激しく交戦した。

この戦闘で、シリア軍兵士、国防隊隊員9人(うち1人は准将)が死亡、ダーイシュ側も40人以上が死亡したという。

なお、AFP(3月24日付)は、シリア軍消息筋の話として、タドムル市一帯では現在、二つの部隊がダーイシュと交戦中で、第1の部隊はタドムル市一帯の山岳・丘陵地帯の制圧を、第2の部隊(砂漠の鷹部隊)はタドムル市内の制圧を任務としている、という。

シリア人権監視団によると、ダーイシュは市内に地雷、爆弾などを敷設し、シリア軍との戦闘に備えているという。

しかしシリア軍筋によると、ダーイシュは撤退準備を始めているという。

SANA, March 24, 2016
SANA, March 24, 2016

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュと交戦した。

なお、ダーイシュ・ハイル州(ダイル・ザウル県のこと)広報局は、ダーイシュはダイル・ザウル市工業地区に進軍し、シリア軍兵士30人以上を殺害したと発表した。

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アレッポ県では、ARA News(3月24日付)によると、シリア軍がターディフ市一帯を空爆、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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スワイダー県では、SANA(3月24日付)によると、シリア軍がアシュハイブ丘一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, March 24, 2016、AP, March 24, 2016、ARA News, March 24, 2016、Champress, March 24, 2016、al-Hayat, March 25, 2016、Iraqi News, March 24, 2016、Kull-na Shuraka’, March 24, 2016、al-Mada Press, March 24, 2016、Naharnet, March 24, 2016、NNA, March 24, 2016、Reuters, March 24, 2016、SANA, March 24, 2016、UPI, March 24, 2016などをもとに作成。

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ロシア国防省はヒムス県タドムル市一帯での作戦でロシア軍特殊部隊士官1人が死亡したと発表(2016年3月24日)

ロシア国防省は、ヒムス県タドムル市一帯でのシリア・ロシア両軍によるダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦に参加していたロシア軍特殊部隊の士官1人が戦死したと発表した。

この士官は、ダーイシュの重要拠点を偵察し、ロシア空軍に報告する任務を負っていたという。

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ロシア国防省はまた、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、3月23日に7件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反の内訳はアレッポ県5件、ラタキア県2件。

うちアレッポ市シャイフ・マクスード地区での停戦違反は、「穏健な反体制派」と目されるスルターン・ムラード旅団による砲撃、ラタキア県での停戦違反は、リヤド最高交渉委員会にも参加するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動による砲撃だという。

AFP, March 24, 2016、AP, March 24, 2016、ARA News, March 24, 2016、Champress, March 24, 2016、al-Hayat, March 25, 2016、Iraqi News, March 24, 2016、Kull-na Shuraka’, March 24, 2016、al-Mada Press, March 24, 2016、Naharnet, March 24, 2016、NNA, March 24, 2016、Reuters, March 24, 2016、SANA, March 24, 2016、UPI, March 24, 2016などをもとに作成。

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