サウジアラビア・トルコ外相会談:アサド大統領退陣の必要を改めて確認(2015年10月15日)

サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、トルコを訪問し、アンカラでフェリドゥン・シニルリオール外務大臣と会談、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後、ジュバイル外務大臣は記者会見で、ロシア軍の介入により、シリアでの暴力や戦闘員流入が進行し、地域全体に悪影響を及ぼすと述べる一方、トルコとともに反体制派の支援を続けると強調した。

また紛争解決に向けた政治プロセスについては、2012年のジュネーブ合意に基づいた政治解決をめざすと述べるとともに、「ジュネーブ合意に基づく政治的解決によってもたらされる移行政府において、バッシャール・アサドはシリアの未来における何らの役割も担うことはない」と強調した。

一方、シニルリオール外務大臣も、ロシア軍のシリア介入が「誤り」でシリアに良い結果をもたらさないと述べるとともに、反体制派への支持継続、移行期の必要を主張、「我々はアサドが再びシリアを支配することを受け入れることはできない」と強調した。

AFP, October 15, 2015、AP, October 15, 2015、ARA News, October 15, 2015、Champress, October 15, 2015、al-Hayat, October 16, 2015、Iraqi News, October 15, 2015、Kull-na Shuraka’, October 15, 2015、al-Mada Press, October 15, 2015、Naharnet, October 15, 2015、NNA, October 15, 2015、Reuters, October 15, 2015、SANA, October 15, 2015、UPI, October 15, 2015などをもとに作成。

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有志連合はシリア領内で8回爆撃を実施(2015年10月14日)

米中央軍(CENTCOM)は、10月14日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回実施され、バーブ市近郊(1回)、フール町近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、タッル・ジャビーン村近郊(1回)、ワフスィーヤ村近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, October 15, 2015をもとに作成。

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米フォックス・ニュース:キューバ軍兵士がシリアに派遣(2015年10月14日)

クッルナー・シュラカー(10月15日付)は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、シリア軍およびパレスチナ人民兵との戦闘の末、ダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプの大部分を制圧した、と伝えた。

ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯は、ヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団の支配下にあるが、今回制圧されたのは、キャンプ北部の「ヌールス地区」と呼ばれる区画。

Fox News, October 14, 2015をもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)のアドナーニー報道官は、ヌスラ戦線に続いてロシアと米国へのジハードを主唱(2015年10月14日)

ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官は、フルカーン広報制作機構を通じて音声声明を発表し、13日に音声声明を発表したアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者と同様、ロシアと米国の双方に対してジハード(聖戦)を行うよう呼びかけた。

アドナーニー報道官は「背教者どもに、お前たちは打ち負かされるだろうと告げよ」と題された声明で、「英国とその同盟国は弱体化を続け、力を失った。力を失った者どもは、オーストラリア、トルコ、そしてロシアに助けを求め、イスラーム国と戦おうとしている」と主張、「ロシアよ、お前たちはアッラーの意志により敗北するだろう」と述べ、ダーイシュのメンバーらに対して、「ロシア人とアメリカ人へのジハード」を呼びかけた。

アドナーニー報道官は米国に対しては「アメリカよ、聞くがよい。我々はホラサンとイラクでの戦いに、お前たちを引きずり込んだ。今度はシャームの戦いに引きずりこみ、アッラーの意志により、お前たちを破壊、殲滅、根絶する」と述べた。

そのうえで、シリア国内で活動する反体制武装集団にダーイシュに参加するよう呼びかけた。

一方、アドナーニー報道官は声明で、ダーイシュの「ナンバー2」と目されているファーディル・ヒヤーリー氏(アブー・ムウタッズ・クラシー)が有志連合の空爆で8月に死亡していたことを認めた。

アドナーニー報道官は、ヌスラ戦線の報道官を務めていたが、ダーイシュがイラク・シャーム・イスラーム国からイスラーム国へと改称した2014年半ばに、ヌスラ戦線を離反し、ダーイシュに参加し、その報道官となった。

https://www.youtube.com/watch?v=vTopTsdJk84
https://www.youtube.com/watch?v=BsyM3KDnsng
https://www.youtube.com/watch?v=2vrPZlpkK2w

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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トルコが対シリア国境に防御壁の建設を開始(2015年10月14日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(10月14日付)が、複数の地元消息筋の話として、トルコ政府が、アティマ村に面する国境地帯に、全長911キロ、高さ3.5メートルの防御壁と有刺鉄線を設置する工事を開始したと伝えた。

Kull-na Shuraka', October 14, 2015
Kull-na Shuraka’, October 14, 2015

 

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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トルコのダウトオール首相「米国が供与した武器がシリアのクルド人の手に渡ったら、その場で破壊する」(2015年10月14日)

トルコのアフメト・ダウトオール首相は、米国が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と共闘するシリア・アラブ同盟(SAC)に弾薬を供与したことに関して、「米国が供与した武器が人民防衛隊の手に渡り、トルコに対して用いられたら、それを破壊するだろう」と述べた。

ドアン通信(10月14日付)によると、ダウトオール首相は記者団に対し「我々は外交活動を開始し、米国に我々の拒否の意思を伝える…。民主統一党に供与される武器がPKK(クルディスタン労働者党)に渡らないなどと言って、我々を納得させられる者などいない…。これらの武器がイラクあるいはトルコで使用されている証拠が得られれば、我々はPKKに対して行っているのと同じ措置を講じ、これらの武器をその場で破壊する」と述べた。

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AFP(10月14日付)は、トルコ政府高官の話として、駐アンカラの米国およびロシアの大使に対して、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党への支援を行わないよう申し渡したと伝えた。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、Dogan Haber Ajansi, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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駐シリア・ロシア大使はイスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動の活動を「テロ以外の何ものでもない」と非難:ロシア外務省報道官「シリア国民連合は信頼も影響力も失っている」(2015年10月14日)

アレクサンドル・キンシュチャク(Alexander Kinshchak)駐シリア・ロシア大使は、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動などのジハード主義武装集団の活動に関して「テロ以外の何ものでもない」と非難した。

キンシュチャク大使は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線に関して「誰の目から見てもテロリストとみなし得る。国連安保理のブラックリストにも記載されいる」と述べる一方、イスラーム軍については「数百人という民間人の犠牲をもたらした迫撃砲攻撃の責任がある…。こうした行為は純粋なテロ以外の何ものでもない」と批判、「イスラーム軍はヌスラ戦線の元メンバーからなっている」と指摘した。

またシャーム自由人イスラーム運動についても、「ヌスラ戦線とともにファトフ軍として共闘しており、テロリストに分類される」と述べた。

AFP(10月14日付)が伝えた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ロシア議会下院(ドゥーマー)での臨時会に出席し、米国の間接支援を受けているシリア民主軍を含む反体制武装集団の動きを重点的にフォローすると述べた。

ラブロフ外務大臣は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、最近になって米国からの弾薬支援を受けたシリア・アラブ同盟(SAC)などとともに新たに結成したシリア民主軍に関して「多くの武装集団が参加している。そのなかには、クルド人の人民防衛隊、アッシリア教徒の民兵など、我々がテロリストとみなしていない組織もおり、我々はこれらの勢力と協力する用意がある」と述べた。

一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「バッシャール・アサド大統領の退任要求は、テロリストの論理を受け入れることを意味している」と述べ、一部欧米諸国、サウジアラビアなどの姿勢を批判した。

ザハロワ報道官はしかし、「文明世界が国際テロの要求に呼応している」と指摘し、アサド大統領の退陣に固執する一部欧米諸国を非難しつつも、「ロシアはアサド氏を支援していない。我々にとって重要なのは、シリアの国家制度の維持だ」と強調した。

一方、欧米諸国からかつては「シリア国民の唯一の正統な代表」と位置づけられたシリア革命反体制勢力国民連立については、「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表(のイニシアチブ)をボイコットした。彼らは日に日に信頼も影響力も失っており、シリア国民の唯一の代表などとは言えない」と批判した。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア各地のダーイシュ(イスラーム国)などの拠点40カ所を爆撃(2015年10月14日)

ロシア外務省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、シリア国内のアレッポ県、イドリブ県、ラタキア県、ハマー県、ダイル・ザウル県のダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の拠点40カ所に対して空爆を実施したと発表した。

アレッポ県では、Su-24M、Su-25SM、Su-24戦闘機がアレッポ市郊外で「テロリスト」の車輌工場、ダーイシュの教練基地などを破壊した。

イドリブ県では、Su-25SM戦闘機がイドリブ県郊外の山岳地帯の教練キャンプを破壊した。

ハマー県、ラタキア県では、Su-24戦闘機がテロ組織の武器弾薬庫を破壊した。

ダイル・ザウル県では、Su-24戦闘機がダーイシュの司令拠点を破壊した。


AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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シリア北部での地上作戦に参加するため、イラン革命防衛隊戦闘員数千人がシリアに到着か?(2015年10月14日)

シリア人権監視団は、ロシア軍がシリア各地での空爆拠点として使用しているラタキア県ジャブラ市郊外のフマイミーム航空基地(バースィル・アサド国際空港)に、イラン・イスラーム革命防衛隊戦闘員が続々と到着している、と発表した。

イラン人戦闘員は、フマイミーム航空基地の旧滑走路・施設に到着しており、これを受け、旧滑走路・施設を使用して行われているロシア空軍による空爆も一時中断しているという。

これに関して、AP(10月14日付)は、シリア人活動家らの話として、イランとヒズブッラーが数日前に、シリア北部と中部に戦闘員数百人を派遣している、と伝えた。

またこれに関して、『ハヤート』(10月15日付)は、イランから派遣された部隊が、アレッポ県、イドリブ県、ハマー県、ラタキア県など、ロシア軍の空爆が集中的に行われている地域での戦闘に参加すると思われると伝えた。

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イランのホセイン・デフガーン国防大臣は、イラン、ロシア、イラク、シリアの4カ国がダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた新たな共同作戦を計画しているとしたうえで、「我々は、タクフィール主義集団を完全に根絶するためにシリア領内で重要な進展を迎えようとしている」と述べた。

『ハヤート』(10月15日付)が伝えた。

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SANA(10月14日付)は、ワリード・ムアッリム外務在外居住大臣(兼副首相)が、イランのアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長とダマスカスで会談し、「テロとの戦い」などの諸分野における二国間協力関係の強化に関して意見を交わしたと伝えた。

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AFP(10月14日付)は、イラン国営テレビ特派員のInstagramが、イラン・イスラーム革命防衛隊の司令官2人(ファルシャード・ハッスーニー・ザーデ、ハミード・ムフタール・バンド)がシリア国内での戦闘で12日に死亡したと書き込んだと伝えた。

AFP, October 14, 2015、AP, October 14, 2015、ARA News, October 14, 2015、Champress, October 14, 2015、al-Hayat, October 15, 2015、Iraqi News, October 14, 2015、Kull-na Shuraka’, October 14, 2015、al-Mada Press, October 14, 2015、Naharnet, October 14, 2015、NNA, October 14, 2015、Reuters, October 14, 2015、SANA, October 14, 2015、UPI, October 14, 2015などをもとに作成。

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有志連合がハサカ県、ラッカ県で2回の爆撃を実施(2015年10月13日)

米中央軍(CENTCOM)は、10月13日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回実施され、フール町近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, October 14, 2015をもとに作成。

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サウジ・フランス首脳会談(2015年10月13日)

サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、リヤドを訪問したフランスのエマニュエル・ヴァルス首相と会談し、シリアを含む中東情勢への対応について協議した。

ヴァルス首相の訪問には、ローラン・ファビウス外務大臣が同行した。

ファビウス外務大臣は、この会談に関して『ハヤート』(10月14日付)に対して、フランス、サウジアラビアのシリア情勢に対する視点が似ていると述べた。

一方、アーディル・ジュバイル外務大臣は、イエメン、イラク、シリア、レバノン情勢をめぐるサウジアラビアとフランスとの意見の一致が「両国にとって希有」と高く評価するとともに、反体制勢力の支援を継続すると強調、また国際社会にも同調を求めた。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線指導者のジャウラーニー氏は声明で、アサド大統領とヒズブッラーのナスルッラー書記長の殺害に対して懸賞金を掛ける一方、チェチェン人にロシアへの報復を呼びかける(2015年10月13日)

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の司令官アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏は「ロシアの干渉…最後の賭け」と題した音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=duh1csQ_U6Q&spfreload=10)をインターネットを通じて発表し、コーカサス地方のムジャーヒディーン(チェチェン人)に対して、ロシアを攻撃するよう呼びかけるとともに、アサド大統領やヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長の殺害に対して懸賞金を掛けると述べた。

音声声明は20分におよび、そのなかでジャウラーニー氏は以下のように述べた。

「コーカサスのくにの勇敢なるムジャーヒディーンよ…、ロシア軍がシャームの民を一人殺せば、彼らの民を一人殺すがよい。彼らが我らの兵を殺せば、彼らの兵を殺すがよい」。

「バッシャール・アサドを殺害し、彼の物語を終わらせる者に対して300万ユーロの懸賞金を与えよう。彼の部族、家族…であっても、私はアッラーの意志のもとに懸賞金支払いを保証しよう」。

「また、ハサン・ナスルッラーを殺した者にも200万ユーロの懸賞金を与えよう。彼の宗派、彼の部族であっても…」

「ロシアの介入の敗北の兆候は、その行き詰まった開始から目に見えていた。今日までの彼ら(ロシア軍)の空爆は、これまでの政権の空爆に何ら勝るものではなく、無差別で正確さを欠いている…。アッラーの意志によって、彼らはシャームの戸口で敗退するだろう」。

「ロシアの介入は、ムジャーヒディーンが達成した一連の圧倒的勝利を受けたものだ…。その戦果は最終的は(アサド)政権にも及んでいた…。それゆえ、ロシアの介入は、イラン、そしてその同盟者であるヒズブッラーどもの介入が破綻したことを宣言するようなものである」。

「シャームでの戦争は、ロシア人がアフガニスタンで直面した恐怖を忘れさせるほどのものになろう」。

「(シリア国内のすべての反体制組織は、)あらゆる内部衝突を停止し…、西洋とロシアのシャームの土地に対する十字軍的侵略が破綻するときまで対立を猶予すべきだ」。

「ダーイシュ(イスラーム国)が制圧した場所は、政権の深層には達していない」。

「ロシア軍の空爆がファトフ軍の諸派や、政府軍と直接対峙する勢力への攻撃から始まったこと、そして犯罪者である政権が行ってきたことを継続するかたちで、平穏な村々を空爆し、女性、子供を殺していることは驚くべきことではない」。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍はシリア各地の86カ所を爆撃(2015年10月13日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、シリア国内のラッカ県、ハマー県、イドリブ県、ラタキア県、アレッポ県の86カ所に対して空爆を実施したと発表した。

空爆には、Su-34、Su-24、Su-25、そしてSu-30戦闘機が参加し、司令拠点、前線参謀司令部、武器弾薬庫、装備集結拠点、爆発物製造工場、キャンプ、基地など「テロ組織」のインフラを破壊したという。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍はハーン・シャイフーン市の東部および西部前線を空爆した

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ダマスカスのロシア大使館に迫撃砲弾2発が着弾(2015年10月13日)

ダマスカス県では、『ハヤート』(10月14日付)などによると、アダウィー地区にあるロシア大使館の敷地内に、迫撃砲弾2発が連続して着弾した。

迫撃砲が着弾した際、大使館前では、約300人がロシア軍によるシリアでの空爆を支持する集会を行っており、迫撃砲着弾後も参加者らは「魂と血にかけて、我々はあなたを守る、プーチンよ」などといった連呼し続けたという。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ダマスカスのロシア大使館を狙った迫撃砲攻撃に関して記者会見で、「2発の迫撃砲が着弾した。うち1発は運動場近く、もう1発は住居近くに着弾した」としたうえで、「テロ攻撃」と非難した。

一方、シリア人権監視団は、ロシア大使館への砲撃に関して、「首都ダマスカス周辺のジハード主義武装集団の拠点から発射された」と発表した。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍は「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室やヌスラ戦線に反転攻勢をかけるシリア軍の拠点を攻撃(2015年10月13日)

イスラエル軍は声明を出し、ゴラン高原内のシリア軍拠点2カ所に対して砲撃を行ったと発表した。

砲撃は、シリア領内で発射されたロケット弾複数発が、イスラエル占領下のゴラン高原に着弾したことへの報復で、物的被害、死傷者は出なかったという。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍が「堪え忍ぶ者たちに吉報をもたらせ」合同作戦司令室の制圧下にあるアマル農場一帯に「樽爆弾」、迫撃砲で攻撃を加えていたが、イスラエル占領下のゴラン高原に着弾したロケット弾を、シリア軍、反体制武装集団のいずれが発射したのかは不明だという。

一方、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が県北部の戦略的要衝のアフマル丘を奪還するなか、イスラエル軍が、シリア軍の拠点1カ所に対して迫撃砲2発を撃ち込み、物的な被害が出た。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス、アレッポ、ラッカ、ダイル・ザウルの各県でダーイシュ(イスラーム国)への攻勢を続ける(2015年10月13日)

ヒムス県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、ハヤワーニーヤ村、ラスム・サワーナ村、ラスム・アルナブ村、タドムル市西部で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がジュッブ・サファー村、フマイマ村、カスィール・ワルド村、ナースィリーヤ村、ワディーア村、ダクワーナ村、タッル・スース村、サブイーン丘、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村、タッル・ファーウーリー村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、アレッポ市北部の歩兵士官学校一帯を、シリア軍との交戦の末に奪還したと発表した。

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ラッカ県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がラッカ市東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月13日付)によると、アイン・イーサー市一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また、タッル・アブヤド市にダーイシュ戦闘員が潜入し、アリー・ブン・アビー・ターリブ・モスクのイマーム、アンマール・ダルウィーシュ氏を暗殺した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(10月13日付)によると、カーミシュリー市南部(コルニーシュ通り)で、何者かによって爆弾が仕掛けられたバイクが爆発し、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュ隊員1人が死亡、住民複数が負傷した。

また、ARA News(10月14日付)によると、ハサカ市東部郊外で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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スワイダー県では、SANA(10月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、アシュハイブ丘でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、October 14, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「欧米諸国は錯乱しており、自分たちの標的が何なのかを理解していない」(2015年10月13日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、VTBキャピタルが主催する第7回投資フォーラムで講演し、米国によるシリア北部への武器投下に関して「これらの武器がテロ組織ダーイシュ(イスラーム国)の手に渡らないという保証はない」と指摘するとともに、「「テロとの戦い」のための協力を求める我々の呼びかけに彼ら(米国)は応えようとしない」と批判した。

プーチン大統領はまた、シリア紛争の解決に向けて、ドミトリー・メドヴェージェフ首相を団長とする大規模使節団を米国に派遣し、協議を行うと表明する一方、ロシア軍のシリア介入を批判する欧米諸国の姿勢について「錯乱しており、実際に何が起きているか、そして自分たちの標的が何なのかについて明確な理解がない」と批判した。

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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はロシアのモスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、シリア紛争の解決に向けた政治プロセスなどについて意見を交わした。

ラブロフ外務大臣は会談冒頭、紛争解決に向けたプロセスと「テロとの戦い」におけるさまざまな当事者の努力を一つに統合するプロセスとを結びつけるべきだと述べる一方、「一部の国がテロに対する統一戦線結成を遅らせようとしている」との懸念を表明した。

とりわけ、ラブロフ外務大臣は「ワシントンがシリアの反体制派に供与している武器の大部分がテロリストの手に渡っている」と指摘、「反体制派支配地域への弾薬の投下など、シリアの反体制派に対する米国の新たな支援計画には多くの疑問が残る」と批判した。

ラブロフ外務大臣はさらに「米国は昨日、反体制派支援に関するヴィジョンを変更したと発表し、彼らの教練に代えて、弾薬を投下した。しかし、これらの弾薬はどこに行くのか? これらの弾薬は、ダーイシュ(イスラーム国)の手に渡っている「トヨタ」の自動車と同じことになるのではないか…。欧米諸国は以前、モスクワに自由シリア軍と連絡をとるよう忠告してきたが、今度は「シリア民主軍」なる新たな同盟について云々している…。かつてダーイシュと協力し合ってきた組織もこうした同盟に加わっていることに懸念を感じる」と付言した。

そのうえで、「ロシアは、愛国的なシリアの反体制派とテロとの戦いという文脈において調整するが、(反体制派のなかに)世俗的で統一的なシリアの維持に関心がある勢力を見つけることはできない」と述べた。

一方、デミストゥラ共同特別代表は、ラブロフ外務大臣に対して、ロシア軍によるシリア空爆開始を踏まえて、ロシアを含む当事者と協議を行い、紛争終結をめざすと述べる一方で、「軍事介入は長くは続き得ない。また政治プロセスがなければ効果は生じ得ない」と表明した。

AFP, October 13, 2015、AP, October 13, 2015、ARA News, October 13, 2015、Champress, October 13, 2015、al-Hayat, October 14, 2015、Iraqi News, October 13, 2015、Kull-na Shuraka’, October 13, 2015、al-Mada Press, October 13, 2015、Naharnet, October 13, 2015、NNA, October 13, 2015、Reuters, October 13, 2015、SANA, October 13, 2015、UPI, October 13, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県、ダイル・ザウル県などでダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年10月12日)

アレッポ県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がダイル・フール村、サフィーラ市一帯、シャイフ・アフマド村、サブイーン丘、ジュッブ・サファー村、ジャッブール村、フワイジーナ村、カスィール・ワルド村、ナアーム丘一帯、タッル・アラム村、トゥライディム村、ウンム・ディムナ村、スバイヒーヤ村、航空士官学校一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がクライブ・サウル村、サイヤード村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はサラミーヤ市東部のサッブーラ村に潜入しようとしたダーイシュを撃退した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がウカイリバート町一帯を空爆した。

他方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、ダーイシュがサッブーラ村で、シリア軍、国防隊の兵士・隊員36人を殺害した、と発表した。

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ヒムス県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍が、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市郊外採石所一帯、ウンム・サフリージュ村、ジュッブ・ジャッラーフ村、ワーディー・ザカーラ、タドムル市、カルヤタイン市、ジャバーブ・ハマド村、タフハ村、ハドス村、ラッフーム村などで、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月12日付)によると、シリア軍がジャフラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、戦闘員55人以上を殲滅し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、October 13, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア国内53カ所で55回の爆撃を実施(2015年10月12日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間でラタキア県、イドリブ県、ハマー県のダーイシュ(イスラーム国)の拠点など53カ所に対して55回の空爆を実施したと発表した。

空爆には、Su-24M、Su-34、Su-25戦闘機が参加した。

このうちラタキア県では、サルマー町一帯のテロ組織の司令拠点7カ所、教練キャンプ6カ所、武器弾薬倉庫6カ所、避難壕3カ所を破壊した。

ハマー県では、マストゥーマ村近郊で、テロリスト1,200人が駐留するキャンプを空爆した他、スカイク丘、スカイク村一帯では避難壕、車輌などを空爆した。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍はカフルヌブーダ町、カフルズィーター市一帯を空爆した。

一方、ロシア国防省は、AN30B哨戒機によるトルコ国境地帯での偵察活動を休止すると発表した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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EU外相理事会はロシア爆撃を非難しつつも、アサド大統領の処遇をめぐって足並みの乱れ(2015年10月12日)

ルクセンブルクで開かれた欧州連合(EU)外相理事会は12日、ロシア軍によるシリア空爆に関して「紛争を長引かせ、(その解決に向けた)政治プロセスの停滞、人道状況の悪化、過激化をもたらす」とする声明を発表した。

またフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、ロシア軍の空爆が「ゲームのルールを変更する」として懸念を表明するとともに、ロシア軍のトルコ領内への侵犯などを踏まえ、「紛争への介入を調整」する必要があると述べた。

そのうえで、ロシアに対して「ダーイシュ(イスラーム国)や国連がテロ組織とみなすそのほかの組織以外の…穏健な反体制派を標的とした攻撃をただちに停止」するよう呼びかけるとともに、「すべての当事者を含む平和的な移行プロセス」を開始するよう主唱した。

紛争の解決に向けた政治プロセスに関しては、スペインのホセ・マヌエル・ガルシア=マルガージョ外務大臣が「交渉を早急に始めるべきだ…。アサド政権がテーブルに着き、シリアの未来における一当事者となることがなければ、交渉は不可能だ」と述べた。

しかし、これに対してフランスのアルレム・デジールEU問題担当大臣は、「政治的移行プロセスはアサドなしで進められねばならない」と異論を唱えた。

一方、英国のフィリップ・ハモンド外務大臣は「我々がアサドと協力を試みれば、ダーイシュを擁護することになってしまう…。これは我々が望んでいることとまったく逆のことだ」としつつも、「シリアの未来のための長期的な解決策としてアサド」を認めるべきでない、と述べ、短期的な交渉については含みを持たせた。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。

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NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、ノルウェーのスタヴァンゲルでの加盟国国会議員会議で、ロシア軍によるシリア空爆に関して「ロシアはダーイシュ(イスラーム国)の撃退のために建設的な役割を演じなければならない。アサド政権支援は建設的ではなく。シリアの戦争の長期化をもたらすだけだ」と述べた。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。


AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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シャアバーン大統領補佐官が王外交部長と会談:中国側は「他国による安易な内政干渉に反対し…、最終的にはシリアの運命はシリア人が決めるべきだ」と表明(2015年10月12日)

ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官は中国を訪問し、北京で王毅外交部長と会談した。

中国外交部が発表した声明によると、王外交部長は会談で、シャアバーン女史に、中国が、国際法に依拠し、関係諸国の合意のもとに行われる「テロとの戦い」を支援すると伝えるとともに、「他国による安易な内政干渉に反対し…、最終的にはシリアの運命はシリア人が決めるべきだ」と伝えたという。

王外交部長はまた、紛争の政治的解決に向け、さらなる努力を続ける必要があると強調した。

『ハヤート』(10月13日付)などが伝えた。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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米軍はハサカ県で活動する「シリア・アラブ同盟」に弾薬50トンをパラシュートで投下(2015年10月11日)

米国が主導する米中央軍(CENTCOM)のパトリック・レイダー報道官(大佐)は、米軍が11日、シリア北部でダーイシュ(イスラーム国)と戦う反体制派に弾薬をパラシュートで投下したと発表した。

バグダード駐在のスティーブ・ウォーレン報道官によると、投下された弾薬は「シリア・アラブ同盟」(SAC)に対して供与されたという。

SACは、アラブ人の複数の武装集団から攻勢される連合組織で、兵力は4,000~5,000人おり、米軍は弾薬供与にあたって、その指導者を慎重に吟味したのだという。

また有志連合は、このSACが現地で特定したダーイシュの標的に対して空爆するようになっているという。

また米匿名高官はAFP(10月12日付)に対して、投下されたのが弾薬、手榴弾など50トンに及ぶことを明らかにした。

米軍による弾薬投下は、米国防総省が、トルコ領内での「穏健な反体制派」への教練プログラムを廃止し、シリア国内の反体制派への武器供与を決定したことを受けた動き。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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YPGが、米軍から弾薬をパラシュート投下で供与されたSACとともに、ダーイシュ(イスラーム国)の中心拠点ラッカ市攻略に向け「シリア民主軍」を結成、近く有志連合と連携して作戦を開始(2015年10月11日)

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の主導のもと、ダーイシュ(イスラーム国)の中心拠点ラッカ市を攻略するための新たな武装連合組織「シリア民主軍」(通称「ジャサド」(JSD)の結成が発表された。

「ジャサド」は「シリア民主軍」(al-Jaysh al-Suri al-Dimuqrati)の頭字語(JSD)。

Kull-na Shuraka', October 13, 2015
Kull-na Shuraka’, October 13, 2015

西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党、民主連合のサーリフ・ムスリム共同党首は「シリア民主軍」に関して『ハヤート』(10月13日付)の取材に対して「過激主義と距離を置き、民主的世俗的シリアを信じるすべての武装勢力の参加を通じて、組織をさらなる拡大するための一歩」と位置づけた。

また、人民防衛隊のスィーバーン・ハンムー司令官は『ハヤート』に対し、有志連合と連絡の連絡を通じ、ラッカ県奪還に向けた大規模作戦の0時0分の調整を行っているとしたうえで、作戦開始が数週間中に行われることを明らかにした。

『ハヤート』によると「シリア民主軍」は約5万人の兵力を擁し、以下の武装組織が参加しているという:

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)および女性防衛部隊(YPJ):兵力は2万5,000人
シリア・アラブ同盟(SAC):ハサカ県のアラブ人戦闘員からなり、兵力は1,200人。有志連合から11日にパラシュートでの投下により弾薬を供与された組織。
革命家軍:アレッポ県郊外およびラッカ県のトルコ国境地帯の戦闘員からなり、兵力は2,500~3,000人)
ユーフラテスの火山作戦司令室:兵力は4,000~5,000人
サナーディード軍:ハサカ県のアラブ系部族の民兵で、兵力は700人
ジャズィーラ旅団連合:ハサカ県のアラブ系部族の民兵で、兵力は700人
シリア正教軍事評議会:ハサカ県のシリア正教徒の民兵で、兵力は1,500人

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ダーイシュ(イスラーム国)によって拉致されていたデイル・マール・エルヤーン修道院長のムラード神父が無事解放(2015年10月11日)

AFP(10月11日付)は、ヒムス県のキリスト教会筋の話として、5月にヒムス県カルヤタイン市でダーイシュ(イスラーム国)によって拉致されたシリア・カトリックのデイル・マール・エルヤーン修道院長のジャーク・ムラード神父が解放された、と伝えた。

同消息筋によると、ムラード神父は現在、ヒムス市近郊のザイダル村で保護されているという。

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同じく、ヒムス県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市、ジバーブ・ハマド村、タルハ村、ラッフーム村、フワーリーン村・ハドス村間、タドムル市、ワーディー・ザカーラ一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカスィール・ワルド村、バクジーヤ村、ナースィリーヤ村南部、ジュッブ・サファー村、シャイフ・マフマド村、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村、サーリヒーヤ村、フワイジーナ村、ジャッブール村、サブイーン丘、航空士官学校一帯、スバイハ村、サフィーラ市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月11日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回におよび、ハサカ市近郊(1回)、ワフシーヤ村(アレッポ県、CETNCOM声明によると「ワシーヤ村」)近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部のスカイク村、ラタキア県北部のカフルダブラ村を制圧(2015年10月11日)

ハマー県では、SANA(10月11日付)によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍がスカイク村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、戦闘員を殲滅、車輌20台以上を破壊し、同地を制圧した。

シリア軍はまた、タッル・ワースィト村、ズィヤーラ町、マンスーラ村の反体制武装集団の拠点複数カ所を集中的に攻撃、さらにガーブ平原の穀物庫一帯でも反体制武装集団と交戦した。

さらにシリア軍は、ラトミーン村、ラハーヤー村、ラターミナ町、カフルヌブーダ町一帯で反体制武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団は、10日のシリア軍によるバフサ村制圧に関して、「アラブ・アジア系国籍の親政権民兵の支援を受けたヒズブッラーとシリア軍がバフサ村を制圧した」と発表した。

また、シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍がカフルヌブーダ町、アクラブ町を砲撃し、女性2人が負傷した。

他方、AFP(10月11日付)は、シリア軍消息筋の情報として、シリア軍がガーブ平原一帯に加えて、ムーリク市、マアーン村など北部一帯でも戦線を拡大したと伝えた。

シャームの民のヌスラ戦線に近いサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)は、ロシア軍による空爆とハマー県北部でのシリア軍による大規模作戦開始を受け、すべての武装集団および武器を携帯できるすべての住民に対して動員令をかける一方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、両組織が参加するファトフ軍の増援部隊がシリア軍を迎撃するため、イドリブ市および同市一帯からハマー県北部に派遣されたことを明らかにした。

ARA News(10月11日付)が伝えた。

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イドリブ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍はタマーニア町、ハーン・シャイフーン市、フバイト村で反体制武装集団の拠点を空爆した。

一方、ナハールネット(10月12日付)によると、イドリブ県におけるヒズブッラー戦闘員の作戦を司令官として指揮していたハサン・フサイン・ハーッジ氏がイドリブ県での戦闘で10日死亡し、11日レバノン領内の生地で埋葬された。

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ヒムス県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がアブー・サナースィル丘、ラスタン市一帯、タルビーサ市、カフルナーハー村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がカトフ・ガドル村、マルーハ村、グナイマ村、ルワイサト・ハンダク・ハームー村、ラビーア町一帯、ルワイサト・タウィーラ村、ルワイサト・カスィース村、ハドラー村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆・攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、AFP(10月11日付)は、シリア軍消息筋の情報として、ロシア軍、シリア軍による空爆などが続けられてきたカフルダブラ村をシリア軍が制圧したと伝えた。

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アレッポ県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、科学研究センター一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月11日付)によると、シリア軍がシャイフ・フサイン丘、ハリーフ丘一帯、ダルアー市アバーズィード地区、Syriatelビル南部で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、October 12, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が前日に引き続きシリア各地で大規模爆撃(2015年10月11日)

ロシア外務省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍のSu-34、Su-24M、Su-25戦闘機が過去24時間で、ハマー県、ラタキア県、イドリブ県、ラッカ県で64回の空爆を実施し、防衛拠点および司令拠点53カ所、教練キャンプ4カ所、武器弾薬庫7カ所を破壊した。

イドリブ県では、コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍はサラーキブ市近郊で迫撃砲発射基地などを破壊した。

ラタキア県では、ロシア軍は、サルマー町で司令部を、またカフルダルバ村で調整本部をバンカー・バスターBETAB-500で破壊した。

ハマー県では、ロシア軍は、アトシャーン村で武器弾薬庫複数カ所を破壊した。

シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆は、カフルヌブーダ町、同町近郊のジャイサート村、カフルズィーター市に及んだという。

イドリブ県では、ロシア軍は、ヒルバト・アルース村で教練キャンプを破壊した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「爆撃は合法的な政府の安定を維持し、政治的正常化に向けた状況を拡充するため」(2015年10月11日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はRT(10月11日付)のインタビューに応じ、ロシア軍地上部隊のシリアへの派遣の可能性に関して「我々はそれを行うつもりはない。シリアの友人らはそのことを知っている」と述べるとともに、ロシア軍の空爆が「合法的な政府の安定を維持し、政治的正常化に向けた状況を拡充すること」が目的だと述べた。

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プーチン大統領はまた、モスクワを訪問中のサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と会談し、シリア情勢への対応などについて協議した。

ロシアの複数の消息筋が『ハヤート』(10月12日付)に明らかにしたところによると、会談でムハンマド皇太子は、「アサド大統領の退陣と穏健な反体制派支援」に固執したという。

一方、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子とともに、ロシアを訪問したサウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談した。

会談後ジュバイル外務大臣は、「サウジアラビアは、ロシア軍がシリア国内で行っている航空軍事作戦に大きな懸念を表明した…。ロシア側は、この介入がテロリストであるダーイシュ(イスラーム国)との戦いを目的としているとの説明をした…。サウジアラビアは引き続きシリアの統合を維持すべくロシアとともに行動する」と述べた。

これに対して、ラブロフ外務大臣は、ジュバイル外務大臣との共同記者会見で「モスクワとリヤドは、軍事的協力を含む両国協力のための基盤があることを表明した…。プーチン大統領は、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子に、シリア情勢をめぐるリヤドの懸念への理解を表明した」と述べた。

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プーチン大統領はさらに、モスクワを訪問中のUAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子と会談し、シリア情勢などへの対応について協議した。

ロシアのセルゲイ・イワノフ大統領府長官は会談後、シリア国内へのロシア軍地上部隊派遣の可能性に関して「そもそも議題にあがっていない」と述べた。

またイワノフ報道官は、ロシア軍の空爆に関して「シリア軍が攻撃作戦において必要とするだけの長期にわたり、ロシア軍の空爆作戦は継続されるだろう」と付言した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、RT, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が再びシリア・トルコ国境地帯でトルコ軍戦闘機を標的としてレーダー捕捉(2015年10月11日)

トルコ軍参謀本部は声明を出し、シリア国境で偵察飛行を行っていたトルコ空軍のF-16戦闘機12機のうちの3機が、シリア領内に配備されているミサイル防衛システムによって2分間にわたり標的としてレーダーで捕捉され、またSu-22およびSu-24戦闘機2機によっても35秒にわたり標的としてレーダーで捕捉されたと発表した。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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駐留ロシア軍本部が国防隊解体計画を発表:シリア軍の大規模テロ掃討作戦を主導する第4突撃軍団とは?(2015年10月11日)

『ハヤート』(10月11日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、8日にアリー・アブドゥッラー参謀長が大規模テロ掃討作戦の開始を宣言した声明において、主戦力として発表された「第4突撃軍団」と関連して、ラタキア県のロシア軍基地司令部から国防隊解体計画が発表された、と伝えた。

ハミーディー記者によると、アイユーブ参謀長が言及した「第4突撃軍団」が、解体が計画されている国防隊の後身組織になり、兵力は約5万、さまざまな宗派の宗徒、そして兵役忌避者からなると考えられるが、国内各地での国防隊の影響力を踏まえると、「第4突撃軍団」への再編は困難を極めるだろうとしている。

一方、別の軍事専門家は、「第4突撃軍団」が3個師団からなり、兵力は1万から1万5,000人だと推計しているという。

アリー・アブドゥッラー参謀長は8日、ダマスカスで異例の記者会見を開き、「ダーイシュおよびそのほかのテロ集団の戦闘能力を減じたロシア軍の空爆を受け、シリア軍武装部隊は軍事的な主導権を維持し、第4突撃軍団を中心とする、武器・装備を増強した兵員部隊を結成した…。本日、シリア軍武装部隊は、テロ集団殲滅、テロおよびその災いと犯罪によって蹂躙された地域や町々の解放を目的とする大規模な攻撃を開始した」と発表していた。

なお、シリア軍には3個軍団しか存在せず、「第4突撃軍団」という組織の存在はこれまで確認されていない。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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HRW:ロシア軍がシリア国内での爆撃で新型クラスター爆弾「SPBE」を初めて使用(2015年10月10日)

ヒューマン・ライツ・ウォッチは声明(https://www.hrw.org/news/2015/10/10/syria-new-russian-made-cluster-munition-reported)を出し、ロシア軍がシリア国内での空爆で新型のクラスター爆弾「SPBE」を初めて使用したと発表した。

声明によると、SPBEは10月4日、アレッポ県のカフル・ハラブ村での空爆に投入されたが、死傷者はなかった。

ナディーム・フーリー中東北アフリカ副局長は、シリア軍がこの新型爆弾を入手し、民間人に使用することへの懸念を表明、ロシア、シリア両国政府に、クラスター爆弾禁止条約に加盟するよう呼びかけた。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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