SANAは有志連合がアレッポ県の発電所2カ所を爆撃で破壊したと非難(2015年10月10日)

SANA(10月10日付)は、シリア軍筋の話として、米国が主導する有志連合のF-16戦闘機2機が、アレッポ県アレッポ市東部のラドワーニーヤ村にある発電所2カ所を破壊、同地一帯で停電が発生したと伝えた。

一方、シリア軍は、サフィーラ市東部、タッル・リーマーン村、シャーミル村、バクジーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、トルコ国境に近い戦略的要衝のタッル・カッラーフ村を奪還した。

タッル・カッラーフ村は、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」内に位置する村。

このほか、ダーイシュの拠点都市の一つバーブ市郊外で、ダーイシュの爆弾製造工場、武器弾薬庫が爆発した。

爆発の原因は不明だが、爆発発生時、バーブ市一帯上空には戦闘機(所属不明)が飛行していたという。

Kull-na Shuraka', October 10, 2015
Kull-na Shuraka’, October 10, 2015

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ヒムス県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍が、ラスム・アブド村、西ヒブラ村、ウンム・トゥワイナ村、シャンダーヒーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、シャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市一帯、ラッフーム村一帯を空爆し、ダーイシュの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月10日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回におよび、ハサカ市近郊(1回)、フール町(ハサカ県)近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ワフシーヤ村(アレッポ県、CETNCOM声明によると「ワシーヤ村」)近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がハマー県北部のアトシャーン村、スカイク丘を制圧し、イドリブ県ハーン・シャイフーン市への進路を確保(2015年10月10日)

ハマー県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がラターミナ町、アトシャーン村、スカイク丘一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)などの拠点を空爆、戦闘員50人を殲滅、拠点・装備を破壊し、アトシャーン村、スカイク丘一帯を完全制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍がアトシャーン村一帯、とりわけ同村とイドリブ県ハーン・シャイフーン市の間に位置するスカイク丘を制圧したことで、同地の拠点都市であるハーン・シャイフーン市への進路が確保されたという。

SANAによると、シリア軍はまた、ウンム・ハーラタイン村でヌスラ戦線の拠点を攻撃し、戦闘員75人を殲滅したという。

さらにシリア軍は、カフルヌブーダ町、カッサービーヤ村、マガッル・ハマーム村、ズィヤーラ町、キャンプ・アルマーン一帯で、ヌスラ戦線などの拠点を空爆した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月11日付)は、複数の地元消息筋の話として、カフルヌブーダ町近郊のジャイイド村にシリア軍ヘリコプターが墜落したと伝えた。

墜落したヘリコプターは反体制武装集団の対地上兵器の攻撃を受け、被弾し、墜落したという。

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イドリブ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市で、ファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍が、サルマー町、ジュッブ・アフマル村、アブー・リーシャ村、ルワイサト・タンブール村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、県北部の丘陵地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラーとファトフ軍が交戦した。

また、ロシア軍の空爆と並行して、カフルダルバ村一帯で、シリア軍と反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はさらに、サルマー町一帯を砲撃した。

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クナイトラ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍と人民防衛諸集団がカブア丘で反体制武装集団を攻撃、同地を奪還、完全制圧した。

シリア軍はまた、ナブア・サフル村で反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がカブア丘一帯で交戦した。

またジハード主義武装集団は、シリア政府支配下のバアス市、ハーン・アルナバ村、シャッアール丘一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がカフルシャムス町、シャイフ・マスキーン市、西ガーリヤ村、ヒルバト・ガザーラ町南東部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍はラスタン・ダム一帯、ウンム・シャルシューフ村、ハラーリーヤ村、フーシュ・ザバーディー村、ガントゥー市、アシュラフィーヤ村、アブー・サナースィル丘、サアン・アスワド村で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月10日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が、ヒムス市ワーディー・ザハブ地区でシリア軍のハサン・マフムード・イーサー大佐を暗殺した。

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アレッポ県では、SANA(10月10日付)によると、シリア軍がアレッポ市西部科学研究センター一帯、マンスーラ村、ワディーヒー村、フライターン市一帯、ナイラブ航空基地一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月10日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が交戦した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(10月10日付)によると、シリア軍がバイト・サワー村一帯を空爆し、一家7人全員が死亡、15人が負傷した。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、October 11, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア各地に過去最大規模の爆撃を実施(2015年10月10日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、ダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の拠点・標的55カ所に、64回の空爆を行った、と発表した。

1日に64回という空爆の規模は、9月30日にロシア軍がシリア領内での空爆を開始していた以降最大。

コナシェンコフ報道官によると、空爆は、Su-34、Su-24M、Su-25Mによって行われ、『ハヤート』(10月11日付)によると、ロシア軍の空爆は、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ハマー県、ラッカ県、イドリブ県、ラタキア県に及んだ。

ハマー県では、コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍は、ダーイシュの司令拠点2カ所、教練キャンプ29カ所、防衛拠点23カ所を破壊した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(10月10日付)は、ロシア軍が、タマーニア町を空爆し、一家6人が死亡したと伝えた。

またロシア軍高官によると、アレッポ県において、ロシア軍は、タッル・アラム村一帯を空爆し、ダーイシュの拠点1カ所を破壊したという。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ラタキア県北部(クルド山一帯)を空爆した。

https://youtu.be/iLS3iOxciEM

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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シリア領空での爆撃作戦を調整するための米ロシア協議再開の準備整う(2015年10月10日)

AFP(10月10日付)によると、米国防総省は、米国とロシアの間で、シリア領空での空爆作戦を調整するための協議を再開する準備が整ったと発表した。

ピーター・クック国防総省次官は「国防総省は、ロシア外務省から、シリア領内での空爆作戦の安全保障に関する提案についての正式な回答を得た」としたうえで、国務総省高官がこの回答について検討、今週中にロシア側との協議が再開できるだろうと述べた。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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ドイツに入国したシリア難民のうち3分の2がシリア政府の暴力、3分の1がダーイシュ(イスラーム国)の暴力から逃れて移民(2015年10月10日)

『ハヤート』(10月11日付)は、ドイツに入国したシリア難民を対象とした世論調査の結果、92%の回答者が国内での暴力を逃れてきたと回答した。

同報道によると、そのうち約3分の2がシリア軍の暴力、3分の1がダーイシュ(イスラーム国)の暴力を逃れてきたと回答したという。

世論調査は、シリア難民を支援するベルリンの社会学センターの研究スタッフの支援のもと、9月24日から10月2日にかけてドイツ国内(ベルリン、ハノーバー、ブレーメンなど5都市)で居住するシリア難民889人を対象に実施された。

また52%の回答者が、帰国を検討するにあたって、アサド大統領が退任すべきだと答えた。

ドイツに留まりたいと答えた回答者は8%だけだった。

一方、58%の回答者が、欧州あるいは国際社会が、シリア軍の「樽爆弾」投下を阻止するための飛行禁止空域をシリア領内に設置すれば、シリア国内にとどまっていただろうと答え、24%の回答者が、人道支援の増大があれば、シリア国内にどまっていただろうと答えた。

また、86%の回答者が、シリア国内にとどまっていたら、逮捕、拉致されると恐れていたと回答、うち77%が政府によって、42%がダーイシュによって拉致されることを恐れていたと答えた。

他方、シリアでの紛争の原因に関しては、回答者の79%がシリア政府によるデモへの軍事的弾圧を、31%がダーイシュなどジハード主義武装集団の暴力が主因だと答えた。

また、回答者の8%が紛争下での兵役を嫌って難民となったと回答、うち75%がシリア軍の兵役忌避者だった。

兵役忌避者の84%は国民を殺すことを嫌い、また21%は死ぬことを恐れて、難民となったという。

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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ムジャーヒディーン軍がアレッポ市でロシア軍偵察機を撃墜か?(2015年10月10日)

ムジャーヒディーン軍のアレッポ市ラーシディーン地区作戦司令室のアミーン大尉を名乗る戦闘員は、クッルナー・シュラカー(10月10日付)に対して、7日にハーン・アサル村近郊で、ロシア軍の偵察機を撃墜したと述べた。

Kull-na Shuraka', October 10, 2015
Kull-na Shuraka’, October 10, 2015

AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。

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米国防総省は「穏健な反体制派」への教練プログラムを廃止、シリア国内の反体制派への限定的武器供与に方針転換し、高性能兵器が「テロリスト」の手に渡らないよう配慮!(2015年10月9日)

『ニューヨーク・タイムズ』(10月9日付)は、バラク・オバマ米政権が、トルコ領などでの「穏健な反体制派」教練プログラムを廃止し、同プログラムのために計上された予算(5億米ドル)の残額を、今後はシリア国内ですでに活動している反体制武装集団への支援に充てることを決定した、と伝えた(http://www.nytimes.com/2015/10/10/world/middleeast/pentagon-program-islamic-state-syria.html?_r=0)。

米ホワイトハウスおよび国防総省の複数の高官によると、米国防省(米軍)は今後は、シリア国内の「有力な在地の勢力」(capable, indigenous forces)の指導者を特定し、彼らに対して武器などを配給する、という。

シリア国内の反体制武装集団への支援は、CIAがすでに行っている。

米ホワイトハウスおよび国防総省の複数の高官によると、シリア国内の反体制武装集団に供与されるのは「基本的」(basic)な兵器のみで、対戦車ロケット砲や高性能の兵器は、それらが「テロリスト」の手に渡らないように供与されない、という。

なお、新たな支援策は、数日中に開始されるという。

The New York Times, October 9, 2015をもとに作成。

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イラン領内にロシアの巡航ミサイルが着弾したとの米高官の主張をイラン、ロシアともに否定(2015年10月9日)

イラン外務省報道官は、カスピ海に配備されているロシア海軍のフリゲート艦から発射された巡航ミサイルがイラン領内に着弾したとの米高官の発言(8日)に関して、「着弾は確認されていない」と述べ、これを否定した。

また、これに先立ってロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官も、米高官の発言を否定していた。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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イラン革命防衛隊幹部がアレッポ県で死亡(2015年10月9日)

『ハヤート』(10月10日付)などによると、イラン・イスラーム革命防衛隊は、アレッポ県でのシリア軍の顧問として派遣されていたホセイン・ハムダーニー少将が8日夜に死亡したと発表した。

シリア政府に近い消息筋によると、ハムダーニー少将は、ダーイシュ(イスラーム国)によってアレッポ市近郊で殺害されたという。

AFP(10月11日付)によると、ハムダーニー少将は、2011年にシリアに派遣され、国防隊の創設に関わり、シリア国内での80の作戦に参加したという。

ARA News, October 9, 2015
ARA News, October 9, 2015

AFP, October 9, 2015、October 10, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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エジプト外相がロシア外相と電話会談:地域諸国とのより広範な同盟をロシアに要請(2015年10月9日)

『ハヤート』(10月10日付)によると、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と電話会談を行い、シリア情勢などへの対応について意見を交わした。

両国外相の電話会談は、8日のアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領とヴラジミール・プーチン大統領の電話会談に次ぐもの。

エジプト外務省のアフマド・アブー・ザイド報道官によると、両国外相の電話会談では、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表の計画に沿って、シリアの危機の政治的解決への努力を継続し、当事者らに対話を呼びかけることで合意、また中東地域における「テロとの戦い」への対応について議論がなされたという。

なお、『ハヤート』は、複数の消息筋の話として、エジプト・ロシア両国首脳間の電話会談などを通じて、エジプトがロシアに対して、空爆の目標を効果的に実現するため、地域諸国への同盟と調整の拡大を要請した、と伝えた。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)は米トルコ両政府が設置合意した「安全保障地帯」で新たに勢力拡大(2015年10月9日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(10月9日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)が、アレッポ市北部のファーフィーン村、タッル・カッラーフ村、ハリーサ村、カフル・カーリス村、タッル・スースィーン村、アフダース刑務所、自由貿易地区など、反体制武装集団の支配地域に侵攻し、同地を制圧した。

ダーイシュが新たに勢力を拡大した地域は、米トルコ両政府が設置合意した「安全保障地域」に含まれている。

また、SANA(10月9日付)によると、サブイーン丘、ナアーム丘一帯、ジャディーダ村、バクジーヤ村、フワイジーナ村、カスィール・ワルド村、シャイフ・アフマド村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シャーム戦線は、ダーイシュ(イスラーム国)によるタッル・カッラーフ村襲撃で、同戦線シャリーア局長のムハンマド・タブシュー氏が死亡したと発表した。

他方、アナトリア通信(10月10日付)は、同通信のシリア人記者サーリフ・マフムード・ライラー氏(27歳)が8日、アレッポ県フライターン市内の市場で爆弾が仕掛けられた車の爆発に巻き込まれて死亡したと伝えた。

この爆発では、ライラー氏のほか20人が死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市内で空爆によると思われる大きな爆発が発生し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバー少なくとも14人が死亡、20人以上が負傷した。

爆発が、有志連合、ロシア軍、シリア軍のいずれの空爆によるものかは不明だという。

また、ラッカ市内のマシュラブ地区では、戦闘機(所属不明)がダーイシュの司令官の乗った車を空爆、この司令官は死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がウカイリバート町一帯を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、イッズッディーン村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市で、住民3人を国防隊に従軍していたとの罪で斬首した。

また、ARA News(10月10日付)によると、スィッリーン町一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月9日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、ジャフラ村、マヤーディーン市、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月9日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)ハイル州衛生局が数日前に、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区のファールマクス病院を接収し、医療機器などを応酬、ダーイシュ戦闘員のための軍事病院施設への搬出した、と伝えた。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月9日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回におよび、ハサカ市近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)、タドムル市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 9, 2015、Anadolu Ajansı, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、October 10, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍はアル=カーイダ系組織と共闘する「穏健な反体制派」のハック旅団、第13師団拠点を爆撃により破壊(2015年10月9日)

Sputnik News(10月8日付)などによると、ロシア軍参謀本部のイゴール・マクシェヴ副参謀長は声明を出し、ロシア軍戦闘機Su-34、Su-25SMが、シリア領内のダーイシュ(イスラーム国)などのテロ組織の拠点60カ所に対して67回の空爆を行ったと発表した。

マクシェヴ副参謀長によると、空爆はアレッポ県、ラッカ県、ハマー県、イドリブ県、ラタキア県に対して行われ、これにより、戦闘員300人を殲滅、司令・通信本部6カ所、武器弾薬庫6カ所、教練キャンプ17カ所、地下施設3カ所、防衛拠点16カ所、予備部隊集結拠点11カ所、車輌・装甲車・ロケット砲発射台17基などを破壊したという。

アレッポ県では、ロシア軍の空爆で、武器庫、基地が破壊され、戦闘員100人が死亡したという。

ロシア軍の高官によると、アレッポ県以外での空爆では、バンカー・バスター「BETAB-500」が使用され、ハック旅団の本部が破壊され、またダーイシュの司令官2人を含む約200人が死亡したという。

ハック旅団は、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室に参加する武装集団で、シリア北部(イドリブ県、アレッポ県)でアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などと共闘している。

一方、クッルナー・シュラカー(10月9日付)は、ロシア軍が、イドリブ県ハーン・シャイフーン市内にある「自由シリア軍」の拠点を空爆で破壊したと伝えた。

現地の複数の消息筋によると、破壊されたのはハーン・シャイフーン大隊連合(第13師団)の本部で、ロシア軍が同施設に対してミサイル4発を発射し全壊させたという。

第13師団は、アレッポ・ファトフ作戦司令室に参加する武装集団で、イドリブ県、ハマー県での戦闘でアル=カーイダ系組織などからなるファトフ軍と共闘している。

Kull-na Shuraka', October 9, 2015
Kull-na Shuraka’, October 9, 2015

一方、シリア人権監視団は、ロシア軍の戦闘機がイドリブ県カフルヌブーダ町各所を空爆したと発表した。

https://youtu.be/BYryDwhF-Qc

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一方、RT(10月8日付)は、ロシア軍参謀本部筋の情報として、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との戦闘で塩素ガスを使用した可能性が高いと伝えた。

同消息筋によると、ロシア軍の空爆後に傍受したダーイシュ戦闘員の通信会話から、シリア軍との戦闘の前線に、化学物質を争点した手榴弾と思われる「特殊な装備」の搬入に関するやりとりがあったという。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、RT, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、Sputnik News, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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フランス空軍がシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して2度目となる爆撃を実施(2015年10月9日)

フランスのジャン・イヴ・ル・ドリアン国防大臣は、フランス空軍戦闘機が8日夜から9日未明にかけて、シリア領内ラッカ市近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して2度目となる空爆を行ったことを明らかにした。

ル・ドリアン国防大臣はEuro 1に対して「ラファール戦闘機2機が(ダーイシュの)教練キャンプを空爆し、標的に損害を与えた」と述べた。

空爆は有志連合の作戦として行われ、空爆を行ったフランス空軍の戦闘機のほかに、UAEの戦闘機も参加したという。

ル・ドリアン国防大臣はまた「シリア、とりわけラッカ市一帯には外国人戦闘員を教練するためのキャンプがあり、彼らは地域(シリア・イラク)でダーイシュのために戦うだけでなく、フランス、そして欧州にやって来て、攻撃を行おうとしている」と述べ、空爆を正当化した。

その一方で、ロシア軍による空爆に関しては、「80~90%がダーイシュではなく、アサド政権を守るために行われている」と主張した。

AFP(10月10日付)などが伝えた。

AFP, October 9, 2015、AP, October 9, 2015、ARA News, October 9, 2015、Champress, October 9, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 9, 2015、Kull-na Shuraka’, October 9, 2015、al-Mada Press, October 9, 2015、Naharnet, October 9, 2015、NNA, October 9, 2015、Reuters, October 9, 2015、SANA, October 9, 2015、UPI, October 9, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍の爆撃と並行して、シリア軍がアレッポ県、ヒムス県でのダーイシュ(イスラーム国)への攻撃を続ける(2015年10月8日)

アレッポ県では、SANA(10月8日付)によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍がアレッポ市東部の航空士官学校一帯、クワイリス航空基地一帯、アレッポ市サイフ・ダウラ地区などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アルバイド村、シャルバア村東部、ザアラーヤー村、バクジーヤ村、フワイジーナ村、タッル・イスタブル村、ナアーム丘一帯、カスィール・ワルド村のダーイシュ拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

なお、地元住民らによると、ロシア軍、シリア軍の攻勢を受け、ダーイシュの主要拠点の一つバーブ市から、ダーイシュ戦闘員約40人が逃亡したという。

一方、ARA News(10月8日付)によると、フライターン市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、約20人が死亡した。

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ヒムス県では、SANA(10月8日付)によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍が、ハフル村南部、ハドス村、カルヤタイン市西部、ウンム・サフリージュ村一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(10月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・アブヤ市郊外のシャルカラーク村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員17人を殲滅した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月8日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して15回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回におよび、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がヒムス県、ラッカ県、ハマー県、ラタキア県のテロ組織拠点への爆撃を実施し、ヌスラ戦線戦闘員100人以上を殲滅(2015年10月8日)

RT(10月8日付)などによると、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、過去24時間で、ヒムス県、ラッカ県、ハマー県、ラタキア県のテロ組織の拠点27カ所に対して22回の空爆を行ったと発表した。

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コナシェンコフ報道官によると、ヒムス県において、ロシア軍は、反体制武装集団の拠点8カ所を破壊した。

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コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍は、ハマー県、ラッカ県でも拠点11カ所を空爆し、反体制武装集団の教練キャンプのインフラを破壊した。

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ラタキア県では、SANA(10月8日付)などによると、ロシア軍は、タルティヤーフ村、ドゥーリーン村、マギーリーヤ村、サルマー町、サフサーファ村近郊、アラーフィート村近郊、スィンディヤーン村、ドゥワイリカ村、ワーディー・ハズィーラーン一帯に対して行われ、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員100人以上を殲滅、車輌数十両、ロケット砲発射台、武器弾薬庫、教練キャンプ、避難壕を破壊したという。

一方、コナシェンコフ報道官によると、ロシア軍はSu-25による偵察活動でダーイシュの基地を発見、これを破壊したという。

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また、SANA(10月8日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍戦闘機、アレッポ県のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行った。

空爆は、アナダーン市、アターリブ市、ダイル・ハーフィル市、マンスーラ村西部、バーブ市一帯に対して行われたという。

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一方、イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(10月8日付)が、ロシア軍戦闘機1機がハーン・シャイフーン市の民家を空爆し、女性1人が死亡、住民10人が負傷した、と伝えた。

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https://youtu.be/gn_cGubYp0M

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、RT, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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シリア軍参謀長が「テロ集団根絶」と「テロに蹂躙された地域の解放」に向けた大規模攻撃を開始したと発表(2015年10月8日)

アリー・アブドゥッラー参謀長は、ダマスカスで異例の記者会見を開き、シリア軍が「テロ集団根絶」と「テロに蹂躙された地域の解放」に向けた大規模攻撃を開始したと発表した(http://www.sana.sy/?p=280623)。

アブドゥッラー参謀長は会見で「ダーイシュおよびそのほかのテロ集団の戦闘能力を減じたロシア軍の空爆を受け、シリア軍武装部隊は軍事的な主導権を維持し、第4突撃軍団を中心とする、武器・装備を増強した兵員部隊を結成した…。本日、シリア軍武装部隊は、テロ集団殲滅、テロおよびその災いと犯罪によって蹂躙された地域や町々の解放を目的とする大規模な攻撃を開始した」と述べた。
sana-ayoup

 

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合はフランスがシリア国内での飛行禁止空域の設定に「同意したようだ」と発表(2015年10月8日)

トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、駐トルコ・フランス大使との会談において、シリア北部の飛行禁止空域設定を要請し、「フランスはシリア国内での安全保障地域設定に関して同意したようだ」と発表した。

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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9カ国が「穏健な反体制派」の教練プログラムから撤収、米軍の軍事教練を受けた第30師団の失敗はトルコが原因(2015年10月8日)

「穏健な反体制派」の第30師団(別名、「新シリア軍」)の司令官(匿名)はクッルナー・シュラカー(10月8日付)に対して、「穏健な反体制派」の教練プログラムを支援してきた国のうち9カ国が政策を変更し、プログラム支援から撤退したことを明らかにした。

第30師団は、トルコ領内で米軍から軍事教練を受けていた武装集団で、これまでに2つの部隊がシリア領内に侵入したが、1度目はアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の攻撃を受け、事実上壊滅、2度目は隊の移動の安全を確保するために武器・弾薬の25%をヌスラ戦線に譲渡している。

9カ国の教練プログラムからの撤退に関して、この司令官は、第30師団の2次隊がヌスラ戦線に武器・弾薬を譲渡したことが背景にあると述べている。

また、第30師団の活動の失敗に関して、米国の支援を受けた「穏健な反体制派」がアレッポ県北部の「安全地帯」の実効支配者となることをトルコが嫌ったためだと説明、第30師団のシリア国内への進入が極秘事項だったにもかかわらず、トルコ側がこれをヌスラ戦線に漏らしたことで、ヌスラ戦線が第30師団を襲撃できたと述べた。

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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エジプトのスィースィー大統領がロシアのプーチン大統領と電話会談(2015年10月8日)

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領は、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領と電話会談し、シリア危機など中東情勢について意見を交わした。

エジプトのテレビなどが伝えたところによると、スィースィー大統領は電話会談で、中東地域の危機を政治的に解決し、治安と安定を強化することが重要だと伝えた、という。

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍のシリア爆撃により、米国主導の有志連合はシリア領内での航路変更を余儀なくされる(2015年10月8日)

米国防総省のジェフ・デイヴィス報道官は、米国が主導する有志連合の戦闘機が、ロシア軍戦闘機への接近を回避するために、シリア領内での航路変更を余儀なくされたことを明らかにした。

ペンタゴン高官によると、米空軍のF-16戦闘機2機が、シリア国内での空爆の任務に、ロシア軍戦闘機への接近を避けるため、航路を変更したという。

『ハヤート』(10月9日付)などが伝えた。

一方、ジョン・カービー米国務省報道官は、ロシア軍によるシリア空爆に関して「空爆の90%はダーイシュ(イスラーム国)やアル=カーイダとつながりのある組織ではなく、反体制組織に対して行われている」と述べた。

カービー報道官はまた「(ロシア軍の)シリア国内での軍事行動が…ダーイシュにも、アル=カーイダとつながりのある組織にも属していない集団に影響することを…より懸念している」と付言した。

一方、ジョン・ケリー米国務長官が数日前に大統領府にシリア北部での飛行禁止空域設置に関する計画を提起したとのCNNの報道に関して、カービー報道官は、「この問題は検討中である」としながらも否定した。

他方、ジョシュ・アーネスト米ホワイトハウス報道官も、飛行禁止空域設定計画に関して、「現時点でこの問題は検討されていない」と述べた。

AFP, October 8, 2015、AP, October 8, 2015、ARA News, October 8, 2015、Champress, October 8, 2015、al-Hayat, October 9, 2015、Iraqi News, October 8, 2015、Kull-na Shuraka’, October 8, 2015、al-Mada Press, October 8, 2015、Naharnet, October 8, 2015、NNA, October 8, 2015、Reuters, October 8, 2015、SANA, October 8, 2015、UPI, October 8, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県、ハマー県でヌスラ戦線などに対する攻撃を激化(2015年10月7日)

アレッポ県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍がアレッポ市北部のシュカイイフ地区で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点に対して正確な攻撃を行い、ヌスラ戦線戦闘員40人を殲滅、65人を負傷させ、ロケット発射台などを破壊した。

シリア軍はまた、フライターン市・アレッポ市ライラムーン地区街道、アレッポ市カースティールー地区・サカン・シャバービー地区回廊を空爆し、反体制武装集団の車輌8輌を破壊したほか、アレッポ市サラーフッディーン地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・バーシャー地区、ラーシディーン地区、シャイフ・ハドル地区、カルム・タッラーブ地区に対しても空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、武器・拠点を破壊した。

シリア軍はさらに、マンスール村、科学技術センター施設一帯、アナダーン市、フライターン市、ナースィリーヤ村、アーミリーヤ村でもヌスラ戦線などに対して集中的に攻撃を加え、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍の空爆が行われるなか、ラトミーン村、カフルヌブーダ町近郊で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

また、ムーリク市(シリア政府支配下)一帯をシリア軍が砲撃する一方、ジハード主義武装集団はカルナーズ町を砲撃し応戦した。

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ヒムス県では、SANA(10月7日付)によると、アーミリーヤ村で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍が、ブスラー・シャーム市、ダルアー市Syriatelビル一帯など、西ガーリヤ村、ヒルバト・ガザーラ町一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(10月7日付)によると、ヒルバト・アンバーシー地区(砂漠地帯)でシリア軍が反体制武装集団の車輌10台からなる車列を攻撃、破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(10月7日付)によると、ハラファー村一帯、ハーン・アルナバ市、ジャバータ・ハシャブ村、タルジャナ村、ウーファーニヤー村など県北部一帯で、シリア軍がシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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シリア軍が、アレッポ県、ヒムス県でロシア軍の爆撃と並行して、ダーイシュ(イスラーム国)拠点を攻撃(2015年10月7日)

アレッポ県では、SANA(10月7日付)によると、ロシア軍の空爆と並行して、シリア軍が、西クワイリス村、ダイル・ハーフィル市、ジュッブ・サファー村、シャイフ・アフマド村、アルバイド村、ジャディーダ村、ジャッブール村、タッル・イスタブル村、ナアーム丘一帯、タイバ村、航空士官学校一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍がタドムル市西部のシャーイル・ガス採掘所一帯、カルヤタイン市北部一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ウンム・サフリージュ村、ムシャイリファ村でダーイシュの拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍と人民防衛諸組織が、サアド遺跡、ザルファア丘でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍がハサカ市東部のマブト丘、アブドゥルアズィーズ山南部のタッル・バールード村一帯で、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月8日付)によると、ダーイシュはカウカブ山近郊のタニーニール村にあるシリア軍検問所を襲撃した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(10月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・アブヤド市近郊の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の検問所を襲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月8日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の治安組織メンバー5人がラッカ市内で何者かに殺害された。

殺害されたメンバーのうち、2人はチュニジア人、1人はエジプト人、1人はイラク人、1人はサウジアラビア人だったという。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月7日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回におよび、フール町(ハサカ県)近郊のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、October 8, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、October 8, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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ロシア海軍がカスピ海からシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを巡航ミサイルで攻撃(2015年10月7日)

SANA(10月7日付)などは、シリア軍消息筋の情報として、カスピ海に配備されているロシア海軍のフリゲート艦などから巡航ミサイル26発を発射し、約1,500キロ離れたラッカ県、アレッポ県、イドリブ県のダーイシュ(イスラーム国)拠点11カ所を攻撃したと伝えた。

この攻撃で、爆弾製造工場1棟、司令部複数カ所、武器弾薬燃料庫複数棟、教練キャンプ複数カ所が破壊されたという。

ロシア国防省が公開した映像などによると、巡航ミサイルは、イラン、イラクの領空を通過し、シリア北部3県に着弾した。

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、セルゲイ・ショイグ国防大臣と会談し、カスピ海に配備されているフリゲート艦からのシリア北部に対する巡航ミサイルでの攻撃の報告を受けた。

会談で、ショイグ国防大臣は、攻撃によってすべての標的を破壊し、民間人に死傷者はなかったと報告したほか、9月30日以降のロシア軍が112カ所への空爆を実施したと報告、今後空爆をさらに増加させると伝えた。

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ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍によるダーイシュ(イスラーム国)などの拠点への空爆を受け、ダーイシュが都市部に武器を移動させ、攻撃を回避しようとしていると述べた。

コナシェンコフ報道官によると、ダーイシュは「ロシア軍機が攻撃しないということを承知のうえで、走行車輌をモスクの近くに展開させている」のだという。

SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015
SANA, October 7, 2015

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一方、シリア人権監視団は、ロシア軍がシリア領内(ハマー県、イドリブ県)で少なくと37回にわたって空爆を実施したと発表した。

空爆は、ハマー県のラターミナ町、カフルヌブーダ町、カフルズィーター市、ラトミーン村に対して23回、イドリブ県のバーラ村近郊、ハーン・シャイフ市、マアッラト・ハルマ村、フバイト村、サラーキブ市近郊、マアッラト・ヌウマーン市、バービーラー村、イフスィム町、マルイヤーン村に対して14回にわたって行われたという。

ハマー県カフルズィーター市に対するロシア軍の空爆では児童1人が死亡し、イドリブ県バービーラー村での空爆でも女性、子供を含む4人が死亡したという。

またクッルナー・シュラカー(10月7日付)は、ムアーッズ・シャーミーを名乗る活動家の情報(https://youtu.be/mw1tJpddnfg)として、ロシア軍の空爆はマアッラト・ヌウマーン市郊外のムアスラーン村にも及び、住民9人が死亡、12人が負傷したと伝えた。

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アレッポ県では、SANA(10月7日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍戦闘機が、ダイル・ハーフィル市、バーブ市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して正確な空爆を行い、複数の戦闘員を殺害した。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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シリアでの爆撃調整をめぐる米露の協議:米国はロシアへのダーイシュ(イスラーム国)関連の情報提供を拒否(2015年10月7日)

『ハヤート』(10月8日付)などは、シリア国内でのダーイシュ(イスラーム国)などに対するロシア軍と有志連合の空爆の調整を目的とした協議をめぐって、米国側は、ダーイシュの拠点に関する情報の交換を提案したロシア側の申し出を拒否していると伝えた。

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官はこれに関して「ダーイシュを殲滅すべき真の敵だとみなす他の国々は基地、倉庫、司令拠点、教練キャンプなどについての情報で我々を支援してくれいている。しかし、彼ら(米国)はこのテロ組織に関して異なる見解を持っていて、国際的な「テロとの戦い」における協力を拒否する口実を探しているかのようだ」と批判した。

コナシェンコフ報道官は一方、米国など西側諸国がロシア軍の空爆に関してダーイシュ以外の組織を標的としていると非難していることに関して、「米国などの空軍は昨年から空爆を行っているが、彼らは常にテロリストだけを標的としているわけではない」と述べた。

これに対して、イタリアのローマを訪問中のアシュトン・カーター米国防長官は、「我々はこれまでにも、ロシアが間違った戦略を行っていると考えていると述べてきた。彼らはダーイシュ以外の標的を攻撃し続けている。我々はそれが根本的な間違いだと考えている」と述べた。

また「ロシアが何を言おうが、彼らが誤った政策を続け、空爆を続ける限り、ロシアとの協力には同意しない」と付言した。

米国防総省のスティーブ・ウォーレン報道官は、シリア領内での有志連合とロシア軍の偶発的な衝突を回避するための米ロシア両軍の協議が開始されたと発表した。

なお、コナシェンコフ報道官によると、ロシア政府は、シリア領内でのロシア軍と有志連合の空爆の調整を目的として米国側が提示した提案について検討しており、「これらの提案は総体的実施可能」だとしつつ、「技術面での詳細に関しての詳細な説明を米国側に求めており、両国国防相専門家の間でその内容について検討がなされる」予定だと述べた。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、October 8, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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ロシア国防省報道官「トルコ国防省がシリア領内でのロシア軍の爆撃に関して、行動調整のための合同作業グループ設置を提案」(2015年10月7日)

ARA News(10月7日付)によると、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、記者団に対して、「トルコ国防省がシリア領内でのロシア軍の空爆に関して行動を調整するための合同作業グループの設置を提案してきた」と述べた。

コナシェンコフ報道官によると、トルコ国防省の提案は、イスタンブールのロシア領事館の軍高官に対して示されたという。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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シリア領内のミサイル防空システムがトルコ軍戦闘機8機を標的として捕捉(2015年10月7日)

トルコ軍は、対シリア国境地帯を偵察飛行中のトルコ空軍のF-16戦闘機8機が、シリア領内に配備されたミサイル防空システムのレーダーによって標的として捕捉されたと発表した。

一方、アフメト・ダウトオール首相は、ロシア軍によるシリア領内での空爆に関して記者団に対し、「ダーイシュ(イスラーム国)を標的としたのは57回中たった2回で…それ以外の空爆がトルコや米国によって支援されている反体制組織に対して行われている」と主張した。

ダウトオール首相によると、この数値はトルコ軍の諜報機関のデータに基づくのだという。

ダウトオール首相はまた、「シリアの反体制派を弱体化させれば、ダーイシュを強大化させることになる…。ダーイシュに対して戦わねばならない」と付言した。

『ハヤート』(10月8日付)などが伝えた。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「ロシアがトルコのような友好国を失えば、多くを失うことになる」(2015年10月6日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、訪問先のブリュッセルでの記者会見で、ロシア軍による領空侵犯や「嫌がらせ」に関して、「トルコに対するいかなる攻撃もNATOへの攻撃とみなされる」と警告したうえで、「ロシアとの良好な関係は周知のものだ。しかし、ロシアがトルコのような友好国を失えば…、多くを失うことになる。ロシアはそのことを理解すべきだ」と述べた。

これに対して、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「当初から述べている通り、我々はシリア軍を攻撃する標的に対して空爆を行う」と述べた。

一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ロシアの有志連合への参加の是非に関して、「シリア政府の同意、あるいは安保理の同意を経ずに参加はしない」と述べた。

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍が3日に続いて、4日にもトルコに領空侵犯、また5日には地対空ミサイルのレーダーでトルコ軍機を捕捉(2015年10月6日)

トルコ軍は声明を出し、3日のロシア軍によるトルコ領内への領空侵犯に続いて、4日と5日にも、トルコ軍が「嫌がらせ」を受けたことを明らかにした。

声明によると、ロシア軍戦闘機は3日、シリア領からハタイ県上空に領空侵犯、緊急発進をしたトルコ軍戦闘機(F-16)に対して、5分40秒にわたって「嫌がらせ」(レーダーによる捕捉)を行っていたが、これに続き、4日にも、トルコ領内に領空侵犯した所属不明のSu-29戦闘機1機が、トルコ空軍のF-16戦闘機を4分30秒にわたってレーダーで捕捉するという「嫌がらせ」を行ったという。

また5日には、偵察飛行中のトルコ軍戦闘機(F-16)が、シリア領内に展開している地対空ミサイルの標的として捕捉されたという。

この「嫌がらせ」は4分15秒にわたって続いたという。

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は、ロシア軍の爆撃と並行してアレッポ県、ヒムス県、ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)拠点を爆撃(2015年10月6日)

アレッポ県では、SANA(10月6日付)によると、ロシア軍による空爆と並行して、シリア軍が、カフキーフ村、アイン・ハンシュ村、クワイリス航空基地一帯、ジャービリーヤ村、ジャディーダ村、アルバイド村、シャルバア村、航空士官学校一帯、ライヤーン村、アイン・サービル村、カッバーラ村、タッル・イスタブル村、フワイジーナ村、マフラサ村、ジュブ・サファー村、ラドワーニーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(10月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、イフラス村にあるシャーム戦線の拠点に対して、ダーイシュが爆弾を積んだ車で攻撃を行い、数十人が死傷した。

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ヒムス県では、SANA(10月6日付)によると、ロシア軍による空爆と並行して、シリア軍がカルヤタイン市でダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、シリア軍が同地を2回にわたり空爆した。

一方、SANA(10月6日付)によると、ロシア軍による空爆と並行して、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯、ジャフラ村、ダイル・ザウル市工業地区、ラサーファ地区、ハウィーカ地区で、ダーイシュ(イスラーム国)に対して攻撃を加え、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、10月6日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、ブーカマール市近郊のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、October 7, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍がタドムル市一帯(ヒムス県)、ダマスカス郊外県を初めて爆撃(2015年10月6日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、過去24時間でロシア軍戦闘機が、ヒムス県タドムル市一帯、ダマスカス郊外県、アレッポ県、イドリブ県、ダイル・ザウル県、ラタキア県の12カ所を20回にわたって空爆した。

またSANA(10月6日付)は、シリア軍消息筋の話として、シリア軍の支援を受けたロシア軍戦闘機による連日の空爆で甚大な被害を受けたダーイシュ(イスラーム国)、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、ヤルムーク軍の戦闘員3,000人以上が、シリア領内の支配地域からトルコ、ヨルダンに逃亡している、と伝えた。

SANA, October 6, 2015
SANA, October 6, 2015

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ヒムス県では、SANA(10月6日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍戦闘機が、UNESCO世界文化遺産に指定されているパルミラ遺跡を擁するタドムル市一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の車輌20輌、武器庫2カ所、ロケット弾発射拠点3カ所を破壊した。

タドムル市一帯への空爆は、9月末に米国が初めて実行していたが、ロシア軍による空爆が行われるのはこれが初めて。

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アレッポ県では、SANA(10月6日付)によると、シリア軍の支援を受けたロシア軍戦闘機が、ダイル・ハーフィル市、バーブ市を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を破壊した。

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イドリブ県では、ロシア国防省によると、ロシア軍は、戦闘機2機を投入し、カフル・ウワイド村にあるダーイシュの前線キャンプを破壊した。

コナシェンコフ報道官によると、この前線キャンプでは、外国語で無線連絡が交わされており、このことは、外国人戦闘員の教練基地として使用されていたことを示すものだという。

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ダイル・ザウル県では、ロシア国防省によると、ロシア軍戦闘機複数機が、ダイル・ザウル市近郊のダーイシュ司令部2カ所を地中貫通爆弾(バンカーバスター)を使用して破壊した。

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ダマスカス郊外県では、ロシア国防省によると、ロシア軍戦闘機複数機が、グータ地方のダーイシュの爆弾製造工場、車輌を空爆、破壊した。

ロシア軍がダマスカス郊外県で空爆を行うのはこれが初めてだが、空爆が行われた正確な場所は不明。

なおグータ地方一帯では、ダマスカス県南部を除くと、アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、そしてイスラーム軍などが優勢で、ダーイシュの活動が確認されることは少ない。

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https://youtu.be/Y3gx4y7r_yw

https://youtu.be/HktgSG6BCIA

https://youtu.be/qoJuPy9XVoQ

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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