トルコ領内での米国によるシリアの「穏健な反体制派」への軍事教練開始は5月に延期(2015年3月31日)

イスメト・ユルマズ国防大臣は記者団に対して、トルコ領内での米国によるシリアの「穏健な反体制派」の軍事教練が5月に開始される予定だと述べた。

メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は27日に、米政府が、3月に開始予定だったシリアの「穏健な反体制派」教練を延期したと述べていた。

アナトリア通信(3月31日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2015、Anadolu Ajansı, March 31, 2015、AP, March 31, 2015、ARA News, March 31, 2015、Champress, March 31, 2015、al-Hayat, April 1, 2015、Iraqi News, March 31, 2015、Kull-na Shuraka’, March 31, 2015、al-Mada Press, March 31, 2015、Naharnet, March 31, 2015、NNA, March 31, 2015、Reuters, March 31, 2015、SANA, March 31, 2015、UPI, March 31, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がハマー県マブウージャ村の住民40人あまりを焼き殺す(2015年3月31日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、アラウィー派、イスマーイーリー派、スンナ派が共生するマブウージャ村をダーイシュ(イスラーム国)が襲撃、数時間にわたって占拠し、女性、子供を含む住民40人あまりを焼き討ち、殺害した。

これに関して、SANA(3月31日付)は、軍部隊が、国防隊や住民の支援を受け、マブウージャ村に対するテロリストの攻撃を撃退したと伝えた。

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アレッポ県では、ARA News(3月31日付)によると、ジャラーブルス市でダーイシュ(イスラーム国)メンバーがモスク前で9歳の子供2人に暴行を加えた。

2人が礼拝せず、モスクの外で遊んでいたために暴行したという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ミールビーヤ村一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点などをシリア軍が砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地に近いジャフラ村近郊でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

またクッルナー・シュラカー(3月31日付)は、ダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)が自発的に戦闘員として参加した住民に対して、8米ドルの手当を支給するとの新たな方針を決定したと伝えた。

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ヒムス県では、SANA(3月31日付)によると、ラッフーム村、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル村東部、アブー・キッラダム北部で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イラクのハイダル・アバーディー首相は、イラク軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末にティクリート市内の行政庁舎が建ち並ぶ中心部を制圧し、同市をほぼ完全に制圧した、と発表した。

AFP, March 31, 2015、AP, March 31, 2015、ARA News, March 31, 2015、Champress, March 31, 2015、al-Hayat, April 1, 2015、Iraqi News, March 31, 2015、Kull-na Shuraka’, March 31, 2015、al-Mada Press, March 31, 2015、Naharnet, March 31, 2015、NNA, March 31, 2015、Reuters, March 31, 2015、SANA, March 31, 2015、UPI, March 31, 2015などをもとに作成。

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シリア・ムスリム同胞団「イドリブ市を暫定政府の首都にする意思はない」(2015年3月31日)

シリア革命反体制勢力国民連立とシリア国民評議会を主導するシリア・ムスリム同胞団のファールーク・タイフール氏(シリア国民評議会副議長)は、サウジアラビア日刊紙『ウカーズ』(3月31日付)に対して、ファトフ軍によって制圧されたイドリブ市を暫定政府の主都とする意思はないと述べた。

タイフール氏は「バッシャールの体制は慈悲というものを知らない。毎日甚大な被害をもたらし、我々は塩素ガス、樽爆弾による攻撃を目の当たりにしてきた。(現政権は)最後の呼吸をしていること、イドリブの戦いで敗北したこと、自らの敵対的行為が撤退宣言を前にした負け犬の行為でしかないことさえ認めようとしない」と批判した。

そのうえで、ファトフ軍を「自由シリア軍」、「革命家」と評し、「自由シリア軍はアリーハー市、ジスル・シュグール市への道を進むだろう。それによってイドリブ県は完全に革命家によって掌握される」と主張するとともに、サウジアラビアの主導のもと、イエメンで開始された「ハズムの嵐作戦」を肯定的な政治的雰囲気をもたらしたと高く評価した。

AFP, March 31, 2015、AP, March 31, 2015、ARA News, March 31, 2015、Champress, March 31, 2015、al-Hayat, April 1, 2015、Iraqi News, March 31, 2015、Kull-na Shuraka’, March 31, 2015、al-Mada Press, March 31, 2015、Naharnet, March 31, 2015、NNA, March 31, 2015、Reuters, March 31, 2015、SANA, March 31, 2015、‘Ukaz, March 31, 2015、UPI, March 31, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は、アル=カーイダ系武装集団が制圧したイドリブ市上空に飛行禁止空域を設定するよう有志連合に要請(2015年3月31日)

シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は声明を出し、米国など有志連合に対して、アル=カーイダ系武装集団からなるファトフ軍によって制圧されたイドリブ市上空を飛行禁止空域に設定し、シリア軍による空爆を阻止するよう呼びかけた。

AFP, March 31, 2015、AP, March 31, 2015、ARA News, March 31, 2015、Champress, March 31, 2015、al-Hayat, April 1, 2015、Iraqi News, March 31, 2015、Kull-na Shuraka’, March 31, 2015、al-Mada Press, March 31, 2015、Naharnet, March 31, 2015、NNA, March 31, 2015、Reuters, March 31, 2015、SANA, March 31, 2015、UPI, March 31, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系武装集団に制圧されたイドリブ市をめぐる動き(2015年3月31日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍によって制圧されたイドリブ市各所をシリア軍が地対地ミサイル、空爆などで攻撃、過去48時間での死者数が女性、子供を含めて32人となった。

クッルナー・シュラカー(3月31日付)などによると、空爆は、イドリブ市北部のアブドゥッラフマーン・ガーフィキー学校一帯など、市内のキリスト教地区、治安厳戒地区などに対して行われた。

これに関して、反体制活動家らは「シリア軍戦闘機が住宅地を空爆し…、新たな虐殺がなされた」と批判している。

また、クッルナー・シュラカー(3月31日付)によると、反体制武装集団がジスル・シュグール市南東に位置するミンタール村でシリア軍と交戦、同村の検問所を制圧した。

一方、SANA(3月31日付)によると、トルコ国境からイドリブ市に至る兵站路、ビンニシュ市、カフル・ジャーリス村、サラーキブ市、サルミーン市、ファイルーンで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またイドリブ市では、シリア軍は、シャームの民のヌスラ戦線が主導する「タクフィール主義組織」を「正確に捕捉し重点的攻撃」を加え、住民を攻撃するサウジ人戦闘員らテロリスト多数を死傷させたという。

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アッシリア人権監視団は、イドリブ市制圧に参加しているシャーム自由人イスラーム運動の戦闘員がキリスト教徒2人(83歳の老人と44歳になるその娘)を連行し、殺害した、と発表した。

殺害の理由に関して、同監視団は、「政権に内通していたためで、宗教的な理由ではない」としている。

また、AKI(3月31日付)は、武装集団がイドリブ市内にある聖マリア教会のイブラーヒーム・ファラフ神父(57歳)を一時拘束したが、その後危害を加えずに解放したと報じた。

ARA News(3月31日付)によると、ファラフ神父を拘束したのはシャームの民のヌスラ戦線戦闘員だという。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(3月31日付)は、シャーム自由人イスラーム運動などジハード主義武装集団がキリスト教徒住民の安全を確保し、彼らをイドリブ県外に「避難させている」と伝えた。

同報道によると、キリスト教徒住民20世帯以上が13台の車に分乗し、シャーム自由人イスラーム運動の保護のもと、ハマー県各所に避難していったのだという。

なお、同監視団によると、イドリブ市には1,000人から1,500人のキリスト教徒が暮らしているという。

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『ハヤート』(4月1日付)などによると、イドリブ市内で、ファトフ軍の戦闘員が、フランス委任統治に対する抵抗運動の指導者の一人イブラーヒーム・ハナーヌーの像を破壊するビデオ映像、画像がインターネット上に公開された。

ハナーヌー像は30日に破壊されたと思われる。

Kull-na Shuraka', March 31, 2015
Kull-na Shuraka’, March 31, 2015

AFP, March 31, 2015、AP, March 31, 2015、ARA News, March 31, 2015、Champress, March 31, 2015、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2015、al-Hayat, April 1, 2015、Iraqi News, March 31, 2015、Kull-na Shuraka’, March 31, 2015、al-Mada Press, March 31, 2015、Naharnet, March 31, 2015、NNA, March 31, 2015、Reuters, March 31, 2015、SANA, March 31, 2015、UPI, March 31, 2015などをもとに作成。

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シリア人権ネットワークが、国連にシリア軍によるクラスター爆弾使用を禁止する決議採択を要求(2015年3月30日)

反体制組織のシリア人権ネットワークは、シリア軍が「クラスター爆弾」を使用していると指摘、国連に対してその廃棄を求める決議の採択を求めた。

同ネットワークによると、シリア軍は2012年7月にイドリブ県マアッルシューリーン村で初めて「クラスター爆弾」を戦闘機から投下、それ以降、200回以上におよぶ「クラスター爆弾」での攻撃で420人(そのほとんどが民間人)が死亡しているという。

AFP, March 30, 2015、AP, March 30, 2015、ARA News, March 30, 2015、Champress, March 30, 2015、al-Hayat, March 31, 2015、Iraqi News, March 30, 2015、Kull-na Shuraka’, March 30, 2015、al-Mada Press, March 30, 2015、Naharnet, March 30, 2015、NNA, March 30, 2015、Reuters, March 30, 2015、SANA, March 30, 2015、UPI, March 30, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)が離反戦闘員7人を処刑(2015年3月30日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、アレッポ県マンビジュ市東部郊外で、チュニジア人戦闘員ら7人が離反しようとしたとして、処刑した。

ARA News(3月30日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ARA News(3月30日付)によると、イスラーム軍に所属するというハイズーム中退が、シャッダーディー市で郊外でダーイシュ(イスラーム国)宗教警察(ヒスバ)司令官のアブー・バッラー・リービー氏を殺害した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

一方、SANA(3月30日付)によると、ウンク・ハワー村、ラッフーム村などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地近くのサルダ山一帯でシリア軍、親政権民兵がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員23人(ほとんどが外国人)を殲滅した。

一方、クッルナー・シュラカー(3月30日付)は、ダイル・ザウル市ジャウラ地区では、シリア軍と同地区の部族からなる「シャッビーハ」が、シリア赤新月社が搬入した物資の配分をめぐって対立、武力衝突したと伝えた。

ARA News(3月31日付)によると、この衝突で民間人3人が巻き添えとなって死亡した。

AFP, March 30, 2015、AP, March 30, 2015、ARA News, March 30, 2015、March 31, 2015、Champress, March 30, 2015、al-Hayat, March 31, 2015、Iraqi News, March 30, 2015、Kull-na Shuraka’, March 30, 2015、al-Mada Press, March 30, 2015、Naharnet, March 30, 2015、NNA, March 30, 2015、Reuters, March 30, 2015、SANA, March 30, 2015、UPI, March 30, 2015などをもとに作成。

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イドリブ市制圧に関する続報:アル=カーイダ系武装集団7,000人がトルコ経由で300万米ドル相当の「大量の最新兵器、装備」を入手し同市を制圧(2015年3月30日)

『ハヤート』(3月30日付)は、複数の消息筋の話として、29日にイドリブ市を完全制圧した「ファトフ軍」が約7,000人の戦闘員を擁していたと伝えた。

同紙によると、戦闘員の内訳は以下の通り:

シャームの民のヌスラ戦線1,000人
シャームの鷹旅団(アフマド・イーサー・シャイフ氏が指導)1,000人
シャーム自由人イスラーム運動(ハーシム・シャイフ氏が指導)900人
そのほかの武装集団300人

また『ハヤート』は同消息筋からの情報として、イドリブ市制圧は、数ヶ月前にトルコから300万米ドル相当の「大量の最新兵器、装備」が、シャーム自由人イスラーム運動などに届けられたことで可能になったと指摘した。

これに対して、イドリブ市の防衛にあたっていたシリア軍は3,000人、国防隊は1,500人に過ぎなかったという。

戦闘では、双方合わせて170人の兵士、戦闘員が死亡した。

なお、人口40万人のイドリブ市からは、大量の避難民が市外に脱出している一方、トルコやイドリブ県各地に避難していた住民がイドリブ市への帰路についているという。

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『ハヤート』はまた、イドリブ市を制圧した武装集団が、ラッカ市での「失敗」を教訓とするかたちで、文民と武装集団による合同の統治評議会の設置を模索していると伝えた。

これに関して、シャーム自由人イスラーム運動広報局長のアブー・ヤズィードを名乗る人物は、「イドリブ市の行政は軍の管理のもとに置かれる」と述べた。

一方、サウジアラビア人説教師でジハード布教者センター代表のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ヌスラ戦線)はツイッターで、「戦闘に参加した武装集団が、作戦の開始時刻、計画などのすべてを合意し憲章に記していた」としたうえで、「(イドリブ市)解放後の協議も開始され、シャリーア委員会の人選もなされた。また捕獲品、拠点の分配、さらにはすべての武装集団からなるイドリブ行政評議会の設置のしくみについても合意がなされた」とつぶやいた。

ムハイスィニー氏によると、この合意は、ファトフ軍に参加した戦闘員250人に1人の割合でイドリブ行政評議会に議席を与えられ、この配分に従いヌスラ戦線は4議席、シャーム自由人イスラーム運動(完全合併したシャームの鷹旅団を含む)が9議席を確保するのだという。

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イドリブ県では、シャーム軍団広報局によると、イドリブ市で、軍事情報局の拘置所に拘留されていたとされる男性15人の遺体が発見された。

同広報局によると、「軍事情報局がイドリブ市から放逐される前に彼らを処刑した」のだという。

またツイッターなどでも、イドリブ中央刑務所の懲罰房でも遺体9体が発見されたとの書き込みがあり、その画像が公開された。

一方、シャーム自由人イスラーム運動に所属するアッバース旅団は声明を出し、イドリブ市の政治治安部の拘置所で拘束されていた若者らを解放したと発表、約10名の氏名を発表した。

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SANA(3月29日付)は、「ファトフ軍」によって奪われたイドリブ市に関して、シリア軍がイドリブ市から撤退し、トルコから侵入する武装集団に対峙するための再配備を行ったと伝えた。

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シャーム自由人イスラーム運動のハーシム・シャイフ総司令官は、イドリブ市制圧に合わせて声明を出し、イドリブ市内の民間人に対してシリア軍が砲撃を加えれば、フーア市、カファルヤー町に対して報復攻撃を行うと脅迫した。

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クッルナー・シュラカー(3月29日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動は、イドリブ市でのシリア軍との戦闘で死亡した司令官4人(アブー・バッラー・ミスリー氏ら)の葬儀を執り行った。

AFP, March 29, 2015、AP, March 29, 2015、ARA News, March 29, 2015、Champress, March 29, 2015、al-Hayat, March 30, 2015、Iraqi News, March 29, 2015、Kull-na Shuraka’, March 29, 2015、al-Mada Press, March 29, 2015、Naharnet, March 29, 2015、NNA, March 29, 2015、Reuters, March 29, 2015、SANA, March 29, 2015、UPI, March 29, 2015などをもとに作成。

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サウジ外相がアラブ連盟首脳会議でロシアのプーチン大統領を批判(2015年3月29日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はアラブ連盟首脳会議(28~29日、エジプト、シャルフ・シャイフ)に宛てて書簡を送り、そのなかで「外国の内政干渉なしに、平和的な方法で…(アラブ諸国のあらゆる)問題の正常化を支持する」としたうえで、「多くのアラブ諸国の治安状況がテロ活動によって脅威にさらされている」ことへの懸念を表明した。

アフマド・ベン・フッリー事務副長が代読したこの書簡に対して、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は「アサド政権に武器を供与しながら、どうして政治的解決について語ることができるのか?… ロシアはシリア国民の苦しみの一部をなしており、シリア政府は正統性を失っている」と批判した。

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一方、シリア革命反体制勢力国民連立は、エジプトのシャルフ・シャイフで開催されていたアラブ連盟首脳会議(28~29日)への出席が求められたなかったことに関して、遺憾の意を表明した。

AFP, March 29, 2015、AP, March 29, 2015、ARA News, March 29, 2015、Champress, March 29, 2015、al-Hayat, March 30, 2015、Iraqi News, March 29, 2015、Kull-na Shuraka’, March 29, 2015、al-Mada Press, March 29, 2015、Naharnet, March 29, 2015、NNA, March 29, 2015、Reuters, March 29, 2015、SANA, March 29, 2015、UPI, March 29, 2015などをもとに作成。

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ラスク米国務省報道官「アサド大統領には暴力、殺戮、爆撃を停止し、真摯に交渉を始める能力がある」(2015年3月29日)

米国務省のジェフ・ラスク報道官は記者会見で「バッシャール・アサド大統領は、現在シリア国内で行われている紛争を食い止めることができる。それは、彼の政権がシリアの反体制派との真摯な対話に入り、ジュネーブ合意に沿った真の政治的正常化にいたる用意があることを示すことを通じてなされる」と述べた。

ラスク報道官は「アサドには、暴力、殺戮、空爆を停止し、真摯に交渉を始める能力がある…。ジュネーブ合意に従って再び交渉を行う必要がある」と述べた。

また「ジュネーブ・プロセスの枠組みのなかで行われる交渉にシリア政府の代表がいる必要がある。しかし、アサドの発言のなかには、ジュネーブ合意の原則に基づいて政府が参加の用意があることを示すものがない」と批判した。

ARA News(3月29日付)が伝えた。

AFP, March 29, 2015、AP, March 29, 2015、ARA News, March 29, 2015、Champress, March 29, 2015、al-Hayat, March 30, 2015、Iraqi News, March 29, 2015、Kull-na Shuraka’, March 29, 2015、al-Mada Press, March 29, 2015、Naharnet, March 29, 2015、NNA, March 29, 2015、Reuters, March 29, 2015、SANA, March 29, 2015、UPI, March 29, 2015などをもとに作成。

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アレッポ県、ハサカ県で、シリア軍、YPGがダーイシュ(イスラーム国)と交戦(2015年3月29日)

アレッポ県では、ARA News(3月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・アラブ市東部の5カ村を制圧した。

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ハサカ県では、SANA(3月29日付)によると、ハサカ市西部郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、クッルナー・シュラカー(3月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・タムル町に侵攻しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

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有志連合合同司令部は、28日夜から29日朝にかけて、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して15回の空爆を行ったと発表した。

ARA News(3月29日付)が伝えた。

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ARA News(3月30日付)は、ダーイシュがハマー県某所で「ヌサイリー派」(アラウィー派)とされる7人にオレンジ色の囚人服を着せて殺害したとされる映像(29日付)が公開された、と伝えた。

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ARA News(3月30日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル県ブーカマール市の戦闘員をイラク領内に移動させた、と伝えた。

AFP, March 29, 2015、AP, March 29, 2015、ARA News, March 29, 2015、March 30, 2015、Champress, March 29, 2015、al-Hayat, March 30, 2015、Iraqi News, March 29, 2015、Kull-na Shuraka’, March 29, 2015、al-Mada Press, March 29, 2015、Naharnet, March 29, 2015、NNA, March 29, 2015、Reuters, March 29, 2015、SANA, March 29, 2015、UPI, March 29, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合はアラブ首脳会議への出席を要求(2015年3月28日)

シリア革命反体制勢力国民連立は、アラブ連盟首脳会議(28~29日)開催に合わせて声明を出し、「ウマイヤ朝の首都ダマスカスが、サファヴィー朝ペルシャの占領のもとにある」と主張、連立を「シリア国民の唯一の正統な代表」として承認した2013年3月のアラブ連盟外相会議の決定に従い、連立の代表を首脳会議に出席させるよう求めた。

AFP, March 28, 2015、AP, March 28, 2015、ARA News, March 28, 2015、Champress, March 28, 2015、al-Hayat, March 29, 2015、Iraqi News, March 28, 2015、Kull-na Shuraka’, March 28, 2015、al-Mada Press, March 28, 2015、Naharnet, March 28, 2015、NNA, March 28, 2015、Reuters, March 28, 2015、SANA, March 28, 2015、UPI, March 28, 2015などをもとに作成。

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ヒムス県、ダイル・ザウル県でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦(2015年3月28日)

ヒムス県では、SANA(3月28日付)によると、スフナ市一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月28日付)によると、サルダ山で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(3月28日付)によると、バーブ市でダーイシュ(イスラーム国)が、拘置所から脱走したというクルド人2人を拘束し、処刑した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン山地一帯郊外(スィース地方)に、ジハード主義武装集団が進軍、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ハサカ県では、ARA News(3月29日付)によると、ハサカ市南部郊外のサブア・サクール村近郊で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

AFP, March 28, 2015、AP, March 28, 2015、ARA News, March 28, 2015、March 29, 2015、Champress, March 28, 2015、al-Hayat, March 29, 2015、Iraqi News, March 28, 2015、Kull-na Shuraka’, March 28, 2015、al-Mada Press, March 28, 2015、Naharnet, March 28, 2015、NNA, March 28, 2015、Reuters, March 28, 2015、SANA, March 28, 2015、UPI, March 28, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領、ロシアのメディア8社の合同インタビューに応じる:「テロを支援している国から構成されている有志連合がテロに対抗することなどできない」(2015年3月27日)

アサド大統領はシリアを訪問しているロシアのメディア8社との合同インタビューに応じた。

合同インタビューを行ったのは、『ロシースカヤ・ガゼタ』紙、タス通信、ロシア・セヴォードニャ、スプートニク・ラジオ、ズヴェズダ・チャンネル、ロシア24チャンネル、RTチャンネル(アラビア語放送)、スプートニクの8社。

インタビューはアラビア語で行われ、その全文はSANA(3月27日付)で映像(https://youtu.be/tbTmcuyLdx4)とともに公開された。

SANA, March 27, 2015
SANA, March 27, 2015

合同記者会見でのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「(政府と反体制派の和解交渉に向けた)イニシアチブは必要だと言える…。欧米諸国の多くは、シリアと我々の地域で、「テロとの戦い」の名のもとにで戦争を始める方向に進もうとしてきた…。(和解交渉に向けた)ロシアのイニシアチブは必要だ。なぜならそれは政治的解決を確かなものとし、米国、フランス、英国といった欧米諸国における主戦論者の道を閉ざしてきたからだ…。主題はシリア人どうしの対話である。成功させるにはこの対話がシリアだけのものでなければならず、対話を行う当事者に外国の影響が及んではならない。ここで問題になっているのは、対話に参加しようとする多くの当事者が欧米諸国は地域諸国の支援を受けているということで、それが彼らの決定に影響を及ぼしてしまっている…。このイニシアチブを成功させるには、外国は干渉しないことが求められている…。シリア人の対話でなければならず、現在ロシアが果たしている役割は、シリア人どうしの対話プロセスを促すものであって、シリア人に考え方を押しつけるものではない」。

「スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表のイニシアチブ(アレッポ市での戦闘中止イニシアチブ)は、多くの当事者によって左右されている…。このイニシアチブは…アレッポの各所にいるテロリストや武装集団の要求によっても左右される。こうした問題はまた、シリア人どうしの対話にもある。武装集団の一部は、外国に従属している。アレッポ市の問題に限定すると、同地のテロ集団はトルコから直接支援を受けている。だからこれらの勢力は当初からデミストゥラ氏のイニシアチブを拒否した…。デミストゥラ氏のイニシアチブはその内容において重要であり、我々はそれがきわめて現実的な内容だと考えている。武装集団に資金援助を行うトルコなどの外国が干渉を止めれば、その成功の機械は大きなものになる」。

「いかなる問題も政治的解決をもって終わるものだと私は言ってきた。だが、政治的解決はつねに時間がかかり、ゆっくり行われれるものだ…。シリアにおける国民和解は、大きな成功を収めている。これにより、さまざまな地域においてシリア国民の治安状況は改善されてきた」。

「これらの発言(アサド政権の退陣を求める欧米諸国の発言)は、危機の当初から耳にしてきたもので、欧米のメンタリティを表している。植民地主義的メンタリティをだ…。ある国のことが気に入らない場合、欧米諸国はその国、さらには大統領を交替させようとする…。この論理のもとで彼らが話すとき、彼らはこうした国の国民を見てはいない…。しかし各国国民は今日、自らの未来、運命、統治者を外国によって決められることを受け入れない…。欧米諸国や地域における同盟国が行ってきたすべての発言に、我々は感心などなかった。大統領は退任するとかとどまるなどと彼らが言おうが関係ない。彼らが、大統領は正統だと言おうが言うまいが我々には関係ない。正統性は国民から生じるのであり、シリアにおいて国家が持ちこたえている理由があるとすれば、それは国民の支持があるからだ。我々は西欧の発言に時間を割く必要などない。彼らは毎日矛盾した発言をする用意をしているだけだ」。

「もちろん、宗派をめぐる問題が社会に亀裂を生み出すかたちで存在すれば、外国がこの問題(宗派対立)をもてあそび、混乱を作り出すことは簡単だろう…。しかし、さまざまなメディア、とりわけ宗教機関を通じて、我々はこうした問題を克服してきた。そして、問題が宗派や宗教とは関係がなく、外国の支援を受けたテロが問題なだけだということを明らかにしてきた。かくして我々は成功を収め、きわめて危険な問題を克服できたのだ」。

「欧米諸国はパートナーを受け入れない。従属する国が欲しいだけだ。米国は欧米諸国のパートナーを受け入れようとさえしていない」。

(ジョン・ケリー米国務長官が「我々は最後には(シリア政府と)交渉しなければならない」と述べたことに関して、「(世界は米国高官が日によって矛盾したことを言うのに慣れてしまっていると思う…。このことは米政権内に対立があるということを表している…。シリアやウクライナをめぐって起きている最も重要な対立とは、二つの陣営による対立だ。第1の陣営は、シリアやイラクに戦争や軍事的介入をしたいと考え、ウクライナに派兵したいと考える陣営…。第2の陣営はこれまでの戦争を教訓として介入に反対する陣営だ…。今日もなお、我々は米政権内に真の政策転換が生じたとは考えていない。我々は過激な陣営が依然として世界のほとんどの地域における政策を決定していると見ている」。

「有志連合の空爆は1日平均で10回前後しか行われていない…。我々は、先進国や豊かな国など60カ国かなる有志連合について話している。一方、シリア空軍はこの有志連合に比べると小さなものだが、1日だけで60カ国が行う倍以上の空爆を行っている…。このことは、有志連合が真剣さを欠いていることを示している。ダーイシュ(イスラーム国)がシリアやイラクで…これ以上拡大することを望んでいない国もおそらくあるのだが、同時に、ダーイシュを根絶することも望んでいないようだ。これらの国々はテロのインフラが維持され、それを利用して他の国を脅迫し、揺さぶろうとしている。率直に言うと、今のところ、テロとの戦いにおいて真剣さを見出すことができないのだ…。しかし別の側面もある。すなわち、政治的観点から見ると、テロを支援している国から構成されている有志連合がテロに対抗することなどできない」。

(中東地域に平和維持軍の展開を求めるかとの問いに関して)「平和維持軍は交戦国で兵力を引き離すために展開する。ダーイシュのために平和維持郡を展開するということは、ダーイシュを国家として承認することを意味する。これは受け入れられるものではなく、危険でもある…。ダーイシュだけでなく、シャームの民のヌスラ戦線についても言及したい。これらの組織はアル=カーイダとつながりがある組織で、こうした組織が社会に入り込んでいるのだ」。

「ムスリム同胞団はイスラーム世界におけるアル=カーイダの実質的、そして真の序曲をなしていた…。当時(1980年代)、我々はムスリム同胞団に対するイデオロギー闘争を…正しいイスラームを普及することを通じて行った。しかし現在は事情が異なっている。当時はインターネットもSNSもなかったし、衛星メディアもなかった。当時は文化の問題を掌握することは容易だった。今日我々が立ち向かっている問題は、あなた方の国であなた方が立ち向かっている問題でもあり、多くのイスラーム諸国が立ち向かっている問題でもある」。

「東地中海、そしてシリアのタルトゥース港を含む世界各所におけるロシアのプレゼンスは、ソ連崩壊によって失われたある種のバランスを作り出すうえできわめて重要だ…。我々にとって、我々の地域においてロシアのプレゼンスが強まることは、この地域が安定するうえでよりよいことだと考えている。なぜなら、ロシアは世界の安定に重要な役割を担っているからだ…。それゆえ、私は、東地中海、とりわけシリアの海岸そして港湾にロシアのプレゼンスが広がることを歓迎すると明言したい」。

「テロリストを支えるプロパガンダは、分離主義、宗派主義、人種主義といった言葉が利用されている。その目的はシリア社会を構成するさまざまな集団を国外に逃げ出させようとすることになった…。しかし実際のところ、テロリストはマイノリティを攻撃しているのではない。彼らはシリア全体を攻撃しているのだ。マイノリティだけが標的なのではない。だが、こうしたプロパガンダは彼らがシリア国内に亀裂を作り出そうとする際に必要だったのだ」。

「我々は、シリアとエジプトが近く接近することを願っている。なぜなら、シリア・エジプト関係はアラブ情勢全体にとって重要だからだ」。

(2月にフランス国会議員使節団がシリアを訪問したことに関して)「シリアを最近したこうした使節団のなかには、この地域で起きていることを伝える欧米諸国のメディアが信用を欠いていると述べるものもあった」。

SANA, March 27, 2015をもとに作成。

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ロシア海軍はタルトゥース港の軍備増強を決定(2015年3月27日)

SANA(3月27日付)は、ロシア海軍参謀本部筋の話として、タルトゥース港のロシア海軍の兵站技術センターのインフラを最新化する決定がなされたと伝えた。

同消息筋によると、この最新化は、地中海地域におけるロシアの政治的・軍事的な地位の維持強化を目的としてロシア政治指導部によって決定され、シリア側との調整のもと、地対空防衛システムの増強、駆逐艦ゼヴェロモルスクの配備などが行われるという。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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シリアの反体制派はこぞってサウジアラビア主導のイエメン爆撃を支持(2015年3月27日)

アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、サウジアラビアが主導するイエメンのフースィー派拠点などへの空爆(「ハズムの嵐」作戦)に関して、「地域諸国に対してイランが宣戦布告した戦いを停止させるための論理的な選択」と述べ、支持を表明した。

Kull-na Shuraka', March 27, 2015
Kull-na Shuraka’, March 27, 2015

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イスラーム軍総司令部は声明を出し、サウジアラビアが主導するイエメンのフースィー派拠点などへの空爆(「ハズムの嵐」作戦)に関して、「イランの占領とそれを支える国内の民兵の拠点に打撃を与えるため、シリアに活動を拡大」するよう空爆参加諸国に求めた。

またイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官はツイッターで、「サウジアラビアの要請を受け、イスラーム軍戦闘員5,000人をイエメンに派遣した」とつぶやいた。

Kull-na Shuraka', March 27, 2015
Kull-na Shuraka’, March 27, 2015

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シャーム軍団は26日付で声明を出し、サウジアラビアが主導するイエメンのフースィー派拠点などへの空爆(「ハズムの嵐」作戦)に関して「イランの占領拡大の脅威から地域の安全を維持する」ものだとして支持を表明した。

Kull-na Shuraka', March 27, 2015
Kull-na Shuraka’, March 27, 2015

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自由シリア軍南部戦線第1軍は声明を出し、サウジアラビアが主導するイエメンのフースィー派拠点などへの空爆(「ハズムの嵐」作戦)に関して、「イランのあからさまな介入の結果」だと位置づけ、支持を表明した。

Kull-na Shuraka', March 27, 2015
Kull-na Shuraka’, March 27, 2015

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を爆撃(2015年3月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるジュダイダ・アカイダート村を空爆し、子供4人と女性1人の合わせて5人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(3月27日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)がブーカマール市からマヤーディーン市にいたる砂漠地帯に堀を掘削していると伝えた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がタイフール航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、シリア軍兵士5人が死亡した。

この戦闘でダーイシュはシリア軍の戦車などを捕獲したほか、兵士4人を斬首した。

またダーイシュのシャリーア法廷はハーヌータ村で、「イスラーム国と戦うためにトルコから武器を搬入」したとの罪で離反士官(少佐)1人を、また「体制に内通し、武器を所持していた」との罪で2人を処刑した。

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有志連合合同司令部は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を行ったと発表した。

このうち6回がシリア領内(アイン・アラブ市一帯)に対して行われたという。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍参謀総長がスライマーン・シャー廟跡を訪問、ヌスラ戦線戦闘員を収容するための病院を指定(2015年3月27日)

トルコ軍のネジュデト・オゼル参謀長は軍司令官らとともにシリア領内のアシマ村(アレッポ県)に不法入国し、トルコ領の飛び地スライマーン・シャー廟跡地(アレッポ県)を訪問した。

スライマーン・シャー廟は、2月21~22日にトルコ軍が侵入、棺を持ち出した後に破壊していた。

『ハヤート』(3月28日付)が伝えた。

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トルコの『ハキトイェト』(3月27日付)は、トルコ政府が、ガズィアンテップ県内にある国立イェルミ・ベシュ病院を、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を受け入れるための専門病院に指定したと報じた。

ARA News(3月27日付)が伝えた。

ARA News, March 27, 2015
ARA News, March 27, 2015

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ARA News(3月27日付)は、ハサカ県ダルバースィーヤ市でトルコ領内に越境しようとしたクルド人青年1人をトルコの国境警備隊が射殺したと伝えた。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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国内の反体制政治組織が「モスクワ2」ヘの参加の意思を表明(2015年3月27日)

シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表は、ロシアが開催を準備しているシリア政府と反体制派の和平交渉「モスクワ2」に関して「代表とメンバー2人が会議に参加するだろう」と述べるとともに、自身に科されている渡航禁止措置の解除を求めた。

また民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム報道官も「委員会は、総合調整役(ハサン・アブドゥルアズィーム氏)とメンバー2人を参加させるだろう…。委員会が前回の会議を欠席したのは、政治勢力としての委員会にではなく、そのメンバー個々人に招待状が送られてきたからだ」と述べた。

『ハヤート』(3月28日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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ダルアー県にイラン製無人偵察機が墜落(2015年3月26日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(3月26日付)は、イラン製の無人偵察機がダルアー県サナマイン市南部の民家の屋上に墜落したと報じ、その写真を掲載した。

Kull-na Shuraka', March 27, 2015
Kull-na Shuraka’, March 27, 2015

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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エルドアン・トルコ大統領は地域諸国の主権尊重と独立の必要を強調し、イランにイエメン、シリア、イラクからすべての戦闘部隊の撤退を求める(2015年3月26日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はアンカラでのコートジボワール大統領との共同記者会見で、イランに対して、イエメン、シリア、イラクからすべての戦闘部隊を撤退させるよう求め、地域諸国における主権尊重と独立の必要を強調した。

ARA News(3月27日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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国連アモス事務次長「人道支援物資の配給を受けられない44万人のうち、40%以上がシリア軍の包囲を受けている」(2015年3月26日)

国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は、シリア国内で反体制武装集団や政府軍などによって包囲され、人道支援物資の配給を受けられない民間人の数が21万2,000人から44万人へと倍増していると警鐘を鳴らした。

アモス事務次長によると、このうちの「40%以上」がシリア政府の包囲を受けているという。

『ハヤート』(3月28日付)が伝えた。

AFP, March 27, 2015、AP, March 27, 2015、ARA News, March 27, 2015、Champress, March 27, 2015、al-Hayat, March 28, 2015、Iraqi News, March 27, 2015、Kull-na Shuraka’, March 27, 2015、al-Mada Press, March 27, 2015、Naharnet, March 27, 2015、NNA, March 27, 2015、Reuters, March 27, 2015、SANA, March 27, 2015、UPI, March 27, 2015などをもとに作成。

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英国防相は、シリアの「穏健な反体制派」への軍事教練への参加の意向を示す(2015年3月26日)

マイケル・ファロン英国防大臣は議会で、英国軍がトルコなどの中東諸国で、ダーイシュ(イスラーム国)に対抗するため、シリアの「穏健な反体制派」の軍事教練を行うだろうと発言した。

教練を行う場合、75人の教官を派遣し、軽火器の使用訓練、歩兵部隊の戦術教練、医療技術の教示などが、米軍の指揮下でなされるという。

ロイター通信、AFPが伝えた。

AFP, March 26, 2015、AP, March 26, 2015、ARA News, March 26, 2015、Champress, March 26, 2015、al-Hayat, March 27, 2015、Iraqi News, March 26, 2015、Kull-na Shuraka’, March 26, 2015、al-Mada Press, March 26, 2015、Naharnet, March 26, 2015、NNA, March 26, 2015、Reuters, March 26, 2015、SANA, March 26, 2015、UPI, March 26, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は、サウジなどによるイエメン・フーシー派拠点爆撃を支持、シリアへの軍事介入も求める、シリア政府は対話による政治解決を主唱(2015年3月26日)

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、サウジアラビアの主導のもとに開始されたイエメンのフースィー派拠点などへの空爆(「ハズムの嵐」作戦)に関して、「この行動は、イエメンとその国民をイランとフースィー派民兵の占領から守るための…正しい措置」だと発表し、全面支持の意思を示した。

「アラブ諸国および友好国に、イエメン危機だけでなく、シリアのバッシャール・アサド大統領の体制を終わらせ、イランの拡大と占領を食い止めるための行動」を呼びかけた。

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一方シリア外務在外居住者省の公式筋は、SANA(3月26日付)に対して、シリアはイエメンの主権、独立、そして領土と国民の統合を尊重し、イエメンの各当事者に、政治的解決に向けた対話を呼びかける一方、国際社会に対してはイエメン国民の意思を尊重するよう求めている、と述べた。

AFP, March 26, 2015、AP, March 26, 2015、ARA News, March 26, 2015、Champress, March 26, 2015、al-Hayat, March 27, 2015、Iraqi News, March 26, 2015、Kull-na Shuraka’, March 26, 2015、al-Mada Press, March 26, 2015、Naharnet, March 26, 2015、NNA, March 26, 2015、Reuters, March 26, 2015、SANA, March 26, 2015、UPI, March 26, 2015などをもとに作成。

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有志連合はダーイシュ(イスラーム国)を批判するビラをラッカ市に散布(2015年3月26日)

ラッカ県では、Raqq-sl(3月26日付)が、米国など有志連合戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)が、勧誘した若者を挽肉機で殺害するさまを描いた漫画のビラをラッカ市に散布したと伝え、その画像を公開した。

Raqqa-sl, March 26, 2015
Raqqa-sl, March 26, 2015

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アレッポ県では、ARA News(3月26日付)によると、スィッリーン町一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(3月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダドムル市郊外のタイフール航空基地近くに展開するシリア軍の戦車大隊を襲撃し、戦車多数を捕獲した。

一方、SANA(3月26日付)によると、ラッフーム村、ジバーブ・ハマド村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, March 26, 2015、AP, March 26, 2015、ARA News, March 26, 2015、Champress, March 26, 2015、al-Hayat, March 27, 2015、Iraqi News, March 26, 2015、Kull-na Shuraka’, March 26, 2015、al-Mada Press, March 26, 2015、Naharnet, March 26, 2015、NNA, March 26, 2015、Raqqa-sl, March 26, 2015、Reuters, March 26, 2015、SANA, March 26, 2015、UPI, March 26, 2015などをもとに作成。

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ムスリム民主統一党党首「政府とクルド人の間で、治安面でも現地でもいかなる協力は行われていない」(2015年3月25日)

民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は英国を訪問し、議会で「シリアのクルド:拒否から自治政府モデルへ」と題されたフォーラムのなかで講演を行った。

ムスリム共同党首は講演で、「我々は当初から、シリア政府がすぐには去らないということは分かっていた。我々は、人々に依拠する戦略をとり、クルド人の都市からシリア軍を放逐した」と述べ、2012年にアイン・アラブ市からアフリーン市にいたる対トルコ国境地帯を掌握した経緯を振り返った。

また、アイン・アラブ地区、アフリーン地区、ジャズィーラ地区に設置されている西クルディスタン移行期民政局については「未来のシリアのモデルである。すなわち、この民政局のもとには、すべての集団がいる」としつつ、「一部の国はダーイシュ(イスラーム国)を利用して、国境を改編し、このモデルを挫折させようとしている」と述べ、トルコを暗に批判した。

ダーイシュについては「コバネ(アイン・アラブ)市で敗北し、セレ・カニ(ラアス・アイン)市で戦いを行うことで、敗北を補おうとしている…。ダーイシュ・メンバーが世界のどこかで1人でも残っていれば、我々は安心できない。我々はダーイシュ・メンバーを見つければどこでも戦うだろう。我々はダーイシュ・メンバー個々人だけではなく、その考え方に対する闘争を行っている」と述べた。

アイン・アラブ市での勝利については「クルド人の大いなる犠牲のおかげ」と述べ、有志連合による空爆や支援については明言しなかった。

また「街の80%は破壊され、数万人が去った。それゆえ、復興を始めねばならない」と強調した。

一方、ムスリム共同党首は、5万の兵力を持つとされる「人民防衛隊は国防隊の一部をなしている」との複数のシリア政府高官らの発言に関してどう思うかとの『ハヤート』(3月27日付)の質問に対して、「政府は、勝利を実現したときなどに、自らをクルド人と結びつけようとしている…。しかし、政府とクルド人の間で、治安面でも現地でもいかなる協力は行われていない」と否定した。

そのうえで「我々はアラブ人とともに行動している。我々はシリア人が政府の拘置所から解放されることを望んでいる。しかし、我々は現在、ダーイシュに対する自衛に集中している」と付言した。

また「南クルディスタン(イラク・クルディスタン地域)の経験を完全にコピーはしない。我々は二つの軍、二つの政治ブロックの存在を揺るさない」と述べ、イラクのクルディスタン民主党(KDP)とクルディスタン愛国同盟(PUK)の関係に触れ、シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立)を暗に牽制した。

なおムスリム共同党首の他にも、RUSIのミシェル・ステファン氏、LSEのデヴィッド・グラバー氏、ジョジョハンナ・リハ氏が講演した。

AFP, March 26, 2015、AP, March 26, 2015、ARA News, March 26, 2015、Champress, March 26, 2015、al-Hayat, March 27, 2015、Iraqi News, March 26, 2015、Kull-na Shuraka’, March 26, 2015、al-Mada Press, March 26, 2015、Naharnet, March 26, 2015、NNA, March 26, 2015、Reuters, March 26, 2015、SANA, March 26, 2015、UPI, March 26, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合在米代表は「モスクワ2」への参加を拒否(2015年3月25日)

シリア革命反体制勢力国民連立のナジーブ・ガドバーン在米代表は、記者団に対して、ロシアが開催を予定しているシリア政府と反体制派の和平会議「モスクワ2」への参加を拒否すると述べた。

ARA News(3月26日付)が伝えた。

AFP, March 26, 2015、AP, March 26, 2015、ARA News, March 26, 2015、Champress, March 26, 2015、al-Hayat, March 27, 2015、Iraqi News, March 26, 2015、Kull-na Shuraka’, March 26, 2015、al-Mada Press, March 26, 2015、Naharnet, March 26, 2015、NNA, March 26, 2015、Reuters, March 26, 2015、SANA, March 26, 2015、UPI, March 26, 2015などをもとに作成。

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シリア治安当局がロシアの要請を受け350人を釈放(2015年3月25日)

シリア人権監視団は、シリア当局が各地で拘置中の逮捕者少なくとも350人を釈放した、と発表した。

同監視団によると、釈放された逮捕者のなかに反体制活動家が含まれているかは現在のところ不明。

これに関して、ミシェル・シャンマース弁護士は、フェイスブックを通じて、釈放された逮捕者の数が700人におよぶとしたうえで、うち400人がダマスカス郊外県で拘置されていたことを明らかにした。

また『ハヤート』(3月26日付)は、ロシアに近い複数の反体制筋の話として、逮捕者の釈放が、23日にアサド大統領と会談したロシア特使アズマトゥッラー・コルモハンマドヴ氏ら使節団からの要請を受けたものだと伝えた。

AFP, March 25, 2015、AP, March 25, 2015、ARA News, March 25, 2015、Champress, March 25, 2015、al-Hayat, March 26, 2015、Iraqi News, March 25, 2015、Kull-na Shuraka’, March 25, 2015、al-Mada Press, March 25, 2015、Naharnet, March 25, 2015、NNA, March 25, 2015、Reuters, March 25, 2015、SANA, March 25, 2015、UPI, March 25, 2015などをもとに作成。

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ラッカ県でYPGがダーイシュ(イスラーム国)戦闘員28人を殲滅(2015年3月25日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ジャラビーヤ村で特殊作戦を行い、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員28人を殲滅した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月25日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、タッル・カルタル村近くでダーイシュ(イスラーム国)の車輌を襲撃し、ダーイシュ戦闘員5人を殲滅した。

一方、ARA News(3月25日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がジャラーブルス市で住民多数を「市外に脱出しようとした」との理由で逮捕した。

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ヒムス県では、SANA(3月25日付)によると、ジバーブ・ハマド村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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有志連合合同司令部は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。

うちシリアでは、アイン・アラブ市近郊で5回の空爆が行われた。

AFP, March 25, 2015、AP, March 25, 2015、ARA News, March 25, 2015、Champress, March 25, 2015、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2015、al-Hayat, March 26, 2015、Iraqi News, March 25, 2015、Kull-na Shuraka’, March 25, 2015、al-Mada Press, March 25, 2015、Naharnet, March 25, 2015、NNA, March 25, 2015、Reuters, March 25, 2015、SANA, March 25, 2015、UPI, March 25, 2015などをもとに作成。

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イドリブ市周辺でジハード主義武装集団の合同作戦司令室「ファトフ軍」とシリア軍が激戦、トルコ軍がシリア領内を報復砲撃、シリア国民連合はシリア軍が塩素ガスを使用したと主張(2015年3月25日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イドリブ市郊外のシリア軍検問所3カ所に対して、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなる「ファトフ軍」が3回にわたって自爆攻撃を行い、シリア軍兵士、国防隊隊員約20人が死亡、ジハード主義者側も11人が死亡した。

3回の自爆攻撃のうち2回はジュンド・アクサー機構のアラブ湾岸諸国出身の戦闘員2人が、1回はヌスラ戦線戦闘員が行ったという。

同監視団によると、ヌスラ戦線などのジハード主義武装集団は、イドリブ市周辺でのシリア軍との戦闘で検問所7カ所を制圧したが、シリア軍はうち4カ所を奪還したという。

ヌスラ戦線らはまた、イドリブ市内を砲撃し、シリア軍兵士20人を含む31人が死亡したという。

なおイドリブ県内でシリア政府の支配下にとどまっているのは、イドリブ市、アリーハー市、ジスル・シュグール市、アブー・ズフール航空基地など6つの基地。

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一方、シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は、シリア軍ヘリコプターがビンニシュ市とタッル・マンス村で塩素ガスを装填した「樽爆弾」を投下し、住民30人が中毒症状を訴えたと主張した。

他方、SANA(3月25日付)によると、イドリブ市周辺、カフル・ジャーリス村、タッル・アース村、アラブ・サキード村、サラーキブ市一帯などで、シリア軍が「トルコ政府の兵站支援を受けた」シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動の外国人戦闘員と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またARA News(3月25日付)は、イドリブ市でシリア軍が「テロ勢力への内通していた」との罪で36人を銃殺刑に処したと伝えた。

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トルコ軍によると、イドリブ県北部で未明、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦、シリア軍が発射したロケット弾、ないしはミサイル1発が、トルコ領内のハタイ県レイハンル市にあるトルコ軍基地から200メートルの地点に着弾し、基地内の施設の窓ガラスが割れたほか、軍車輌2台が損傷を受けた。

これを受け、トルコ軍はシリア領内のシリア軍基地を砲撃した。

ロイター通信(3月25日付)が伝えた。

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