米軍などによるシリア爆撃:1ヶ月の爆撃でダーイシュ戦闘員ら553人が死亡(2014年10月23日)

シリア人権監視団は、米国など有志連合によるシリアへの空爆による死者数が、9月23日から1ヶ月間で、553人にのぼったと発表した。

うちダーイシュ(イスラーム国)戦闘員は464人、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員は57人、民間人は32人で、死亡した戦闘員のほとんどが外国人だという。

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米国務総省報道官は、20日に米軍がアイン・アラブ市に投下した武器・弾薬・医療物資のコンテナ28個のうち2個が、ダーイシュ(イスラーム国)の制圧地域に落下、うち1個は米軍が着地前に破壊したが、もう1個はダーイシュの手に渡ったと思われると認めた。

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米中央軍によると、米国はアイン・アラブ市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して4回、ダイル・ザウル県内の石油タンカーを2回空爆するなど、シリア、イラク領内で合わせて15回にわたり空爆、ダーイシュの石油精製所などを破壊した。

AFP, October 23, 2014、AP, October 23, 2014、ARA News, October 23, 2014、Champress, October 23, 2014、al-Hayat, October 24, 2014、Kull-na Shuraka’, October 23, 2014、al-Mada Press, October 23, 2014、Naharnet, October 23, 2014、NNA, October 23, 2014、Reuters, October 23, 2014、SANA, October 23, 2014、UPI, October 23, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ロシアに10億ドルの借款を要求(2014年10月23日)

『コメルサント』(10月23日付)は、22日からロシアのソチ市で3日間の予定で行われているロシア・シリア委員会会合で、シリア側代表がロシアに、総額10億ドルの借款を要請している、と報じた。

AFP, October 23, 2014、AP, October 23, 2014、ARA News, October 23, 2014、Champress, October 23, 2014、al-Hayat, October 24, 2014、Kommersant, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 23, 2014、al-Mada Press, October 23, 2014、Naharnet, October 23, 2014、NNA, October 23, 2014、Reuters, October 23, 2014、SANA, October 23, 2014、UPI, October 23, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:トルコ、アイン・アラブへのペシュメルガ派遣を渋々黙認(2014年10月22日)

トルコのアフメト・ダウトオール首相は、アイン・アラブ市へのイラク・クルディスタン地域自治政府によるペシュメルガ派遣に関して、「コバネへの部隊通過の目的は人道的・兵站支援的なもので…、同市の安定化、あるいは被害の減少に向けたもの」としたうえで、「PKK戦闘員…の通行はいかなる状況においても認めない」と改めて強調した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、米軍によるアイン・アラブ市への武器・弾薬・医療物資投下に関して、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党への武器供与が「間違えであることが明らかになった」と批判した。

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EU外相は声明を出し、トルコ政府に対して、ダーイシュ(イスラーム国)の侵攻を受けるアイン・アラブ市の住民を支援するため、国境を開放するよう求めた。

ARA News(10月22日付)が伝えた。

AFP, October 22, 2014、AP, October 22, 2014、ARA News, October 22, 2014、Champress, October 22, 2014、al-Hayat, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 22, 2014、al-Mada Press, October 22, 2014、Naharnet, October 22, 2014、NNA, October 22, 2014、Reuters, October 22, 2014、SANA, October 22, 2014、UPI, October 22, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブへの爆撃続く(2014年10月22日)

シリア人権監視団によると、米軍など有志連合が22日未明からアイン・アラブ市一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員3人が死亡した。

ARA News(10月22日付)によると、米国など有志連合による空爆は4度にわたって行われたという。

AFP, October 22, 2014、AP, October 22, 2014、ARA News, October 22, 2014、Champress, October 22, 2014、al-Hayat, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 22, 2014、al-Mada Press, October 22, 2014、Naharnet, October 22, 2014、NNA, October 22, 2014、Reuters, October 22, 2014、SANA, October 22, 2014、UPI, October 22, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:アレッポ、ラタキア、タルトゥース、イドリブ、クナイトラの県知事交代(2014年10月22日)

アサド大統領は、アレッポ県、ラタキア県、タルトゥース県、イドリブ県、クナイトラ県の県知事を交代する人事を発令した。

新たに任命された知事は以下の通り:

アレッポ県知事:ムハンマド・マルワーン・アラビー(前任者はワヒード・アッカード)
ラタキア県知事:イブラーヒーム・フドル・サーリム(前任者はアフマド・シャイフ・アブドゥルカーディル)
タルトゥース県知事:サフワーン・アブー・サアダ(前任者はニザール・イスマーイール・ムーサー)
イドリブ県知事:ハイルッディーン・サイイド(前任者はサフワーン・アブー・サアダ)
クナイトラ県知事:アフマド・シャイフ・アブドゥルカーディル(前任者はマアン・サラーフッディーン)

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ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、ダマスカスで化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補と会談した。

SANA(10月22日付)によると、会談でムアッリム外務在外居住者大臣は、カーグ事務次長補に対して化学兵器禁止機構との協力関係の意思を改めて表明した。

AFP, October 22, 2014、AP, October 22, 2014、ARA News, October 22, 2014、Champress, October 22, 2014、al-Hayat, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 22, 2014、al-Mada Press, October 22, 2014、Naharnet, October 22, 2014、NNA, October 22, 2014、Reuters, October 22, 2014、SANA, October 22, 2014、UPI, October 22, 2014などをもとに作成。

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シリアの反体制勢力の動き:シリア国民連合が、国際社会によるアイン・アラブ支援を批判(2014年10月22日)

トルコで活動するシリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は「国際社会のコバネ(アイン・アラブ市)支援は私的な措置に過ぎず…、革命の行方とシリアの国土保全、主権にさらなる脅威を与える」と批判、トルコ政府に同調した。

AFP, October 22, 2014、AP, October 22, 2014、ARA News, October 22, 2014、Champress, October 22, 2014、al-Hayat, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 22, 2014、al-Mada Press, October 22, 2014、Naharnet, October 22, 2014、NNA, October 22, 2014、Reuters, October 22, 2014、SANA, October 22, 2014、UPI, October 22, 2014などをもとに作成。

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クルド民族主義勢力の動き:イラクで活動するシリアのクルド民族主義諸派が糾合(2014年10月22日)

イラク・クルディスタン地域のドホーク市で、民主統一党を除くシリアの主なクルド民族主義政党・政治組織が会合を開き、合同自治政府を設置する方針で合意した。

会合に参加したのは、イラク・クルディスタン地域自治政府が後援するシリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立)傘下の12組織、トルコのPKKが後援するとされる民主連合運動(TEV DEM)傘下の12組織など30組織。

「政治的権威(マルジャイーヤ)」、「合同執政府」、「合同軍」の設置に向けた折衝を続けることで合意するとともに、シリア・クルド国民評議会側代表6人とTEV DEM側代表6人の合わせて12人を次回の会合で選出し、協議を継続することを確認した。

この合同自治政府と、民主統一党が主導する西クルディスタン移行期民政局(自治政府)の関係は不明。

ARA News(10月22日付)などが伝えた。

ARA News, October 22, 2014
ARA News, October 22, 2014

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マスウード・バールザーニー大統領がアイン・アラブ市へのペシュメルガ派遣を決定したのを受け、イラク・クルディスタン地域議会が招集され、アイン・アラブ市(アレッポ県)への軍事支援についての審議がアルビル市で行われた。

審議にはムスタファー・サイイド・カーディル・ペシュメルガ大臣が出席し、アイン・アラブ市へのペシュメルガ派遣が「有志連合、トルコ、シリアの民主統一党の合意を受けて決定された」と証言するとともに、「ペシュメルガの任務は支援の提供であり、特定の政党ではなく、クルディスタン地域を公式に代表するものだ」と述べ、米軍によるアイン・アラブ市への武器・医療物資投下を主導したPUK(クルディスタン愛国同盟)を牽制した。

またペシュメルガ省のジャッバール・ヤールー事務局長は声明を出し、「コバネ(アイン・アラブ)市に投下された武器は、有志連合がペシュメルガに供与したものではない。なぜなら有志連合は、クルディスタン地域領内での使用を供与の条件としているからだ」と述べた。

一方、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、議会の審議に出席した後、記者会見を開き「コバネ(アイン・アラブ)市に送られた武器はクルドのものであり、クルド人に送られた。ペシュメルガ派遣の決定は、イラク・クルディスタン地域のクルド人の外交的勝利の結果だ」と述べた。

AFP, October 22, 2014、AP, October 22, 2014、ARA News, October 22, 2014、Champress, October 22, 2014、al-Hayat, October 23, 2014、Kull-na Shuraka’, October 22, 2014、al-Mada Press, October 22, 2014、Naharnet, October 22, 2014、NNA, October 22, 2014、Reuters, October 22, 2014、SANA, October 22, 2014、UPI, October 22, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:ダーイシュ戦闘員志望の日本人に関する捜査続く(2014年10月21日追記)

ダーイシュ(イスラーム国)への日本人の勧誘と潜入幇助をめぐる問題で、北海道大学大学院生(休学中)のほかに東京都在住の別の男性も、この大学院生とともにトルコ経由でシリアに潜入する計画だったことが、警視庁公安部の取材で明らかになった。

警視庁幹部によると、東京都在住のこの男性は、北大大学院生が住んでいた杉並区の民家で暮らし、この大学院生にシリアへの潜入方法などを助言していた中田考氏に接触、潜入を計画していたという。

また杉並区のこの民家には、「勤務地 シリア」という求人広告を貼った千代田区の古書店関係者の30歳代の男性も一緒に住んでいるほか、複数の男性が出入りしていたという。

北大大学院生は、8月半ばにシリアへの潜入を計画していたが、直前で中止、この際、同行する予定だった千葉県の男性も家族の反対で潜入を断念していた。

東京都在住のこの男性は、10月7日に改めて計画されたシリアへの潜入に同行する予定だったが、警視庁の捜査を受けて中止された。

この男性には、シリアでの取材経験が豊富なジャーナリストの常岡浩介氏が同行することになっていた。

なお、またこの2人以外にも、数人がシリアへの渡航を募る求人広告を見て、問い合わせをしていたことも判明、彼らは計画が具体化する前に潜入を中止したという。

『読売新聞』(2014年10月22日付朝刊)などが伝えた。

『読売新聞』2014年10月22日付朝刊などをもとに作成。

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シリア政府の動き:シリア軍、アイン・アラブへの支援を継続(2014年10月21日)

ウムラーン・ズウビー情報大臣は、シリア・アラブ・テレビ(10月21日付)のインタビューで、ダーイシュ(イスラーム国)の侵攻を受けるアイン・アラブ市(アレッポ県)に対して、軍事兵站支援を行っていると明言した。

ズウビー情報大臣は「国家は武装部隊をもって、直接、ないしは航空機によって、アイン・アラブ市に、軍事支援、兵站、弾薬、武器の支援を行ってきた。今後も最大限のエネルギーを注いでこれを継続する。なぜならこれは国家の存亡がかかった問題だからだ」と述べた。

またズウビー情報大臣は、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県のジャッラーフ航空基地で「旧式の…戦闘機3機」を捕獲していたことを認めたうえで、「テロリストたちは(飛行を)試みたが…、シリア軍戦闘機が直ちに出撃し…、着陸しようとしていた2機を滑走路で破壊した…。残る1機はダーイシュが隠している…が、使用できないと考えている」と付言した。

SANA, October 21, 2014
SANA, October 21, 2014

SANA, October 21, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米国務省報道官、民主統一党はテロ組織ではない(2014年10月21日)

米国務省のマリー・ハーフ副報道官は記者会見で、アイン・アラブ市でダーイシュ(イスラーム国)と戦う西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を主導する民主統一党について「テロ組織のリストにない…。米国の法律では二つの組織(民主統一党とPKK)は異なる組織とみなされる」と述べ、テロ組織とみなしていないとの姿勢を示した。

ハーフ副報道官はまた「イスラーム国と戦うクルド人精力の支援がいかに重要かをトルコに説明した」と付言した。

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マイケル・ファロン英国防大臣は、英無人戦闘機によるイラク・シリアでの偵察活動が近く開始されることを議員宛書簡で明らかにした。

国防省によるとシリア領空を飛行するのは、無人武装偵察機リーパーと電子偵察機RC135。

AFP(10月21日付)が伝えた。

AFP, October 21, 2014、AP, October 21, 2014、ARA News, October 21, 2014、Champress, October 21, 2014、al-Hayat, October 22, 2014、Kull-na Shuraka’, October 21, 2014、al-Mada Press, October 21, 2014、Naharnet, October 21, 2014、NNA, October 21, 2014、Reuters, October 21, 2014、SANA, October 21, 2014、UPI, October 21, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:米軍がアイン・アラブに投下した武器・弾薬の一部がダーイシュの手に(2014年10月21日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米軍が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のためにアイン・アラブ市に投下した武器・弾薬・医療物資のコンテナ2個が、ダーイシュ(イスラーム国)支配地区に着地、うち1個がダーイシュに捕獲された。

米中央軍によると、もう1個は米国など有志連合の空爆によって破壊されたという。

一方、SANA(10月21日付)によると、アレッポ市シュカイフ地区、ラームーサ地区、マアーッラト・アルティーク村、カフルハムラ村、アナダーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

al-Sharq al-Awsat, October 21, 2014
al-Sharq al-Awsat, October 21, 2014

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との戦闘の末、ダイル・ザウル市工業地区の大部分を制圧した。

この戦闘で、ダーイシュ、シリア軍双方に多数の死傷者が出たという。

これに対して、シリア軍はダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハウィーカ地区に対して空爆を行った。

一方、SANA(10月21日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハウィーカ地区、工業地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がナスィーブ村を空爆し、子供2人を含む8人が死亡した。

また対ヨルダン国境の税関地区で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、ジハード主義武装集団は、ウンム・マヤーズィン町近郊のファッラーヒーン・ガソリン・スタンド検問所、ジスル検問所、マアスィラ検問所の制圧を目的とした「アフル・アズムの戦い」を開始したと発表した。

このほか、SANA(10月21日付)によると、ナスィーブ村西部、ナーフタ町、タイバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラターミナ町、カフルズィーター市、ムーリク市、ラタミーン村一帯をシリア軍が22回にわたって空爆した。

なお、クッルナー・シュラカー(10月20日付)によると、ムーリク市一帯でのシリア軍との戦闘で、シャームの鷹旅団前線司令官のラッダード・ハルーフ氏が死亡、マアッラト・ヌウマーン市および郊外の鷹旅団司令官のアブー・アクラム氏が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーミディーヤ航空基地、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(10月21日付)によると、クーリーン村・ビカフルーン村間、バイニーン村、ラーミー村、マルイヤーン村、カフルシャラーヤー村、アイン・シーブ村、マアッラト・ヌウマーン市、フバイト村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ジュンド・アクサー、シャームの鷹旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ハミーディーヤ村、西サムダーニーヤ村一帯で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(10月21日付)によると、ウンム・イザーム村、西サムダーニーヤ村、アジュラフ村、ウンム・バーティナ村、ルワイヒーナ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(10月21日付)によると、アルバイン市、ハラスター市、ドゥーマー市、カフルバトナー町、ラアス・マアッラ町郊外無人地帯、マシュラファ村郊外無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(10月21日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月21日付)によると、西サラーム村、ウンム・サフリージュ村、トゥルール・ハワー村、ガジャル村、ガントゥー市、カニーヤト・アースィー村、アクラード・ダーフィニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 21, 2014、AP, October 21, 2014、ARA News, October 21, 2014、Champress, October 21, 2014、al-Hayat, October 22, 2014、Kull-na Shuraka’, October 21, 2014、al-Mada Press, October 21, 2014、Naharnet, October 21, 2014、NNA, October 21, 2014、Reuters, October 21, 2014、SANA, October 21, 2014、al-Sharq al-Awsat, October 21, 2014、UPI, October 21, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:トルコ外相、イラク・ペシュメルガの領内移動を認める(2014年10月20日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、イラク・クルディスタン地域自治政府の要請に応じるかたちで、「トルコはイラクのペシュメルガ戦闘員のコバネ(アイン・アラブ市)への移動を認める」と述べた。

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EU外相会議(ルクセンブルグ)は、第2次ワーイル・ハルキー内閣(2014年8月27日発足、http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/aljabal/biladalsham/syria/ministers/2014_08_27.htm)の新閣僚11人を含む16人を制裁(EU内の資産凍結、渡航禁止)対象リストに新たに追加した。

AFP, October 20, 2014、AP, October 20, 2014、ARA News, October 20, 2014、Champress, October 20, 2014、al-Hayat, October 21, 2014、Kull-na Shuraka’, October 20, 2014、al-Mada Press, October 20, 2014、Naharnet, October 20, 2014、NNA, October 20, 2014、Reuters, October 20, 2014、SANA, October 20, 2014、UPI, October 20, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:米軍がイラク・クルド自治区の武器・弾薬・医療物資をアイン・アラブに投下(2014年10月20日)

米中央軍司令部は声明を出し、米軍C130輸送機が、イラク・クルディスタン自治政府が供与した武器・弾薬・医療物資をアイン・アラブ市に投下したと発表した。

これに関して、ジョン・ケリー米国務長官は、トルコ政府に武器弾薬のアイン・アラブ市への投下を事前通告したことを明らかにした。

またイラクのクルディスタン愛国同盟(PUK)は声明を出し、アイン・アラブ市への空路での軍事支援をめぐる米国との10日にわたる交渉の結果、米空軍がPUKが用意した武器・兵站・医療物資24トンをアイン・アラブ市に投下したと発表した。

イラク・クルディスタン地域自治政府のマスウード・バールザーニー大統領も、自治政府がアイン・アラブ市に向けて武器、弾薬、装備を搬出したとしつつ、「地理的理由によりさらなる支援が阻まれている」と主張、「コバネ(アイン・アラブ)市への支援と保護のため米国とトルコ政府との折衝を継続する」と発表した。

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米中央軍によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点など20カ所を空爆し、車輌5台、施設5棟を破壊した。

シリア人権監視団によると、米国など有志連合はアイン・アラブ市内自由広場近くのダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを空爆し、ダーイシュ戦闘員15人が死亡したという。

AFP, October 20, 2014、AP, October 20, 2014、ARA News, October 20, 2014、Champress, October 20, 2014、al-Hayat, October 21, 2014、Kull-na Shuraka’, October 20, 2014、al-Mada Press, October 20, 2014、Naharnet, October 20, 2014、NNA, October 20, 2014、Reuters, October 20, 2014、SANA, October 20, 2014、UPI, October 20, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:トルコ大統領、ダーイシュとの「テロとの戦い」参加4条件を提示(2014年10月19日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、訪問先のアフガニスタンからの帰国途中、機内で声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の攻勢への対応に関して、欧米諸国に四つの条件を示したことを明らかにした。

四つの条件とは、①シリア領空における飛行禁止空域の設置、②安全地帯(緩衝地帯)の設置、③シリア人の教練と彼らへの武器供与、④アサド政権に対する作戦の実施。

この四つの条件が満たされない限り、トルコはいかなる作戦にも参加しないという。

『ハヤート』(10月20日付)が伝えた。

AFP, October 19, 2014、AP, October 19, 2014、ARA News, October 19, 2014、Champress, October 19, 2014、al-Hayat, October 20, 2014、Kull-na Shuraka’, October 19, 2014、al-Mada Press, October 19, 2014、Naharnet, October 19, 2014、NNA, October 19, 2014、Reuters, October 19, 2014、SANA, October 19, 2014、UPI, October 19, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃(2014年10月19日)

シリア人権監視団によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市一帯を3度にわたり空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員15人を殺害した。

AFP, October 19, 2014、AP, October 19, 2014、ARA News, October 19, 2014、Champress, October 19, 2014、al-Hayat, October 20, 2014、Kull-na Shuraka’, October 19, 2014、al-Mada Press, October 19, 2014、Naharnet, October 19, 2014、NNA, October 19, 2014、Reuters, October 19, 2014、SANA, October 19, 2014、UPI, October 19, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブ、ラッカ、ダイル・ザウルを爆撃(2014年10月18日)

米中央軍によると、米国など有志連合は、17日深夜から18日未明にかけて、アイン・アラブ市一帯、ラッカ市一帯、ダイル・ザウル県などシリア、イラク両国内で15回にわたり空爆を行った。

アイン・アラブ市一帯に対する空爆ではダーイシュの拠点2カ所を破壊し、ラッカ市一帯に対する空爆では軍事基地1カ所を破壊したという。

シリア人権監視団によると、この空爆で、シリア人(民間人)10人が死亡した。うち9人はヒシャーム村への空爆の犠牲者だという。

一方、トルコの地元高官によると、アイン・アラブ市一帯への空爆では、ダーイシュ戦闘員35人が死亡したという。

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ARA News(10月19日付)によると、米軍など有志連合はまたハサカ県アリーシャ町一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。

AFP, October 18, 2014、AP, October 18, 2014、ARA News, October 18, 2014、October 19, 2014、Champress, October 18, 2014、al-Hayat, October 19, 2014、Kull-na Shuraka’, October 18, 2014、al-Mada Press, October 18, 2014、Naharnet, October 18, 2014、NNA, October 18, 2014、Reuters, October 18, 2014、SANA, October 18, 2014、UPI, October 18, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:トルコで「穏健な反体制派」司令官暗殺未遂(2014年10月17日追記)

ARA News(10月18日付)によると、トルコのシャンウルファ市で、ラッカ革命家旅団司令官のアブー・イーサー氏が武装集団に襲撃された。

イーサー氏は息子とドライバーとともに市内を移動中に襲撃されたという。

ARA News, October 18, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:イラク・クルディスタン地域議会が民主統一党への支持を表明(2014年10月17日)

イラク・クルディスタン地域議会は、「クルディスタン各地区の行政局において(示されている)シリアのクルド人民の意思への支持」を圧倒的多数で承認し、西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区への支持を表明するとともに、イラク・クルディスタン自治政府に対して、西クルディスタン移行期民政局三地区との「公式に対応」するよう求めた。

シリア・クルディスタン自治政府はこれまで、シリア革命反体制勢力国民連立に与するシリア・クルド国民評議会を後援してきた。

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米中央軍報道官のパトリック・ライダー大佐は、ダーイシュ(イスラーム国)が捕獲した戦闘機3機の飛行をシリアで成功させたとのシリア人権監視団の発表に関して、シリア領空などでの偵察活動で、そうした情報は確認されていない、と発表した。

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米国務省のジェニファー・サキ報道官は、同高官が先週末に、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のメンバーと会談した、と発表した。

米匿名高官筋によると会談はパリで行われたという。

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イエメンで活動するアラビア半島の聖戦ジハードは声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)への支持を表明した。

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ロイター通信(10月17日付)によると、赤十字国際委員会は、ダマスカス県にあるヤルムーク・パレスチナ難民キャンプに初めて人道支援物資を搬入したと発表した。

AFP, October 17, 2014、AP, October 17, 2014、ARA News, October 17, 2014、Champress, October 17, 2014、al-Hayat, October 18, 2014、Kull-na Shuraka’, October 17, 2014、al-Mada Press, October 17, 2014、Naharnet, October 17, 2014、NNA, October 17, 2014、Reuters, October 17, 2014、SANA, October 17, 2014、UPI, October 17, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブへの爆撃続く(2014年10月17日)

シリア人権監視団によると、米軍など有志連合はアイン・アラブ市東部一帯などに対して6度にわたり空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員13人が死亡した。

空爆が行われた東部一帯では、ダーイシュと西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が交戦していたという。

AFP, October 17, 2014、AP, October 17, 2014、ARA News, October 17, 2014、Champress, October 17, 2014、al-Hayat, October 18, 2014、Kull-na Shuraka’, October 17, 2014、al-Mada Press, October 17, 2014、Naharnet, October 17, 2014、NNA, October 17, 2014、Reuters, October 17, 2014、SANA, October 17, 2014、UPI, October 17, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:ロシアは、米国とダーイシュ関連の情報交換合意を否定(2014年10月16日)

ロシア外務省は声明を出し、米ロ間でダーイシュ(イスラーム国)に関する情報交換の増進で合意したとの情報を否定した。

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米国務省は、シリアの空軍情報部のクサイ・マイフーブ大佐を制裁対象に追加した。

AFP, October 16, 2014、AP, October 16, 2014、ARA News, October 16, 2014、Champress, October 16, 2014、al-Hayat, October 17, 2014、Kull-na Shuraka’, October 16, 2014、al-Mada Press, October 16, 2014、Naharnet, October 16, 2014、NNA, October 16, 2014、Reuters, October 16, 2014、SANA, October 16, 2014、UPI, October 16, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブに14回爆撃(2014年10月16日)

米中央軍によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市近郊のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを14回にわたり空爆し、ダーイシュが選挙していたビル19棟と拠点2カ所を破壊した。

AFP, October 16, 2014、AP, October 16, 2014、ARA News, October 16, 2014、Champress, October 16, 2014、al-Hayat, October 17, 2014、Kull-na Shuraka’, October 16, 2014、al-Mada Press, October 16, 2014、Naharnet, October 16, 2014、NNA, October 16, 2014、Reuters, October 16, 2014、SANA, October 16, 2014、UPI, October 16, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:外務省がトルコのテロ支援を非難(2014年10月16日)

外務在外居住者省は国連安保理議長、事務総長宛に書簡を送り、そのなかで、トルコ政府が過去4年にわたり「自国の陳腐な政治的目標のためにテロリストを利用」しているとしたうえで、シリア国境地帯に緩衝地帯を設置しようとしている同国の動きを批判、厳正な対応を求めた。

AFP, October 16, 2014、AP, October 16, 2014、ARA News, October 16, 2014、Champress, October 16, 2014、al-Hayat, October 17, 2014、Kull-na Shuraka’, October 16, 2014、al-Mada Press, October 16, 2014、Naharnet, October 16, 2014、NNA, October 16, 2014、Reuters, October 16, 2014、SANA, October 16, 2014、UPI, October 16, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米アレン退役大将がダーイシュ掃討のための5段階プロセスを発表(2014年10月15日追記)

米軍は、シリアとイラクで行っているダーイシュ(イスラーム国)掃討のための軍事作戦を「不動の決意」(Inherent Resolve)と名付けたと発表した。

米軍は8月8日にイラクでの空爆を開始、また9月23日にアラブ5カ国とともにシリアへの空爆を開始したが、作戦名は決まっていなかった。

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イラクとシリアでダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将は国防総省で、5段階からなるダーイシュ掃討プロセスを明らかにした。

5段階のプロセスとは①自由シリア軍(シリアの穏健な反体制派)とイラク軍の軍事作戦および教練の支援、②外国人戦闘員の潜入、③資金流入の遮断、④人道支援、⑤ダーイシュの正統性や主張の打破。

AFP, October 16, 2014、AP, October 16, 2014、ARA News, October 16, 2014、Champress, October 16, 2014、al-Hayat, October 17, 2014、Kull-na Shuraka’, October 16, 2014、al-Mada Press, October 16, 2014、Naharnet, October 16, 2014、NNA, October 16, 2014、Reuters, October 16, 2014、SANA, October 16, 2014、UPI, October 16, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米ロ、ダーイシュ関連の情報交換で合意(2014年10月15日)

ジョン・ケリー米国務長官はパリでロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)に関する情報交換を増進させることで合意した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:IEA、爆撃でダーイシュの石油収入激減(2014年10月15日)

国際エネルギー機関(IEA)は、9月23日以降の米国など有志連合によるシリアへの空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の石油収入が大幅に減少したとするレポートを発表した。

同レポートによると、シリア国内のダーイシュの製油所への空爆により、ダーイシュの石油収入は、200万ドル/日から50万ドル/日に減少した、という。

ダーイシュはブラック・マーケットで20ドル/バレルで石油を密売、最大の買い手はトルコの密輸業者で、シリア政府もブローカーを通じて石油を入手しているという。

一方、欧州の密輸業者は、ダーイシュではなく、シャームの民のヌスラ戦線を取引相手にしているという。

『ハヤート』(10月16日付)などが伝えた。

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シリア人権監視団は、米軍など有志連合による過去1週間の空爆によって、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が32人以上死亡(32人しか死亡していない)したと発表した。

またこのほか17人が市内での戦闘で死亡、3人が自爆したという。

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米中央軍によると、米国など有志連合は、14日深夜から15日未明にかけて、アイン・アラブ市一帯に18回にわたって空爆を行い、ダーイシュの拠点複数カ所およびダーイシュが占拠する建物16棟を破壊した。

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シリア人権監視団によると、米国など有志連合は、14日深夜から15日未明にかけて、アイン・アラブ市内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点、車輌などに対して6度にわたって、また同市近郊の村に対して2度にわたって空爆を行った。

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のブーラーン・ジャーン報道官はロイター通信(10月5日付)に対して、人民防衛隊が米軍側に攻撃目標を連絡、その直後に空爆が行われたという。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:外務省は緩衝地帯設置を断固拒否(2014年10月15日)

外務在外居住者省は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)への対応を協議するための米国など22カ国軍首脳会談に関して、「主権と領土保全のために必要な措置を講じるため、友好国と対話を行う」としたうえで、「いかなる口実であれシリア領内に緩衝地帯を設置することを断固として拒否し、シリア領空での外国軍の軍事的介入も拒否する」と発表した。

そのうえで「トルコ領内に緩衝地帯を設置しようとするトルコの試みは、国連憲章、国際法に反している…。またテロとの戦いにかかわる安保理決議にも違反している」と非難した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:政権支持者が政権打倒を求めるデモ(2014年10月14日)

反体制サイトのドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)によると、タルトゥース市内のアリード通りなど中心街で「アラウィー派」の若者が「現体制と反体制派双方のすべての幹部の退陣」を求めるデモを行った。

治安当局はデモ参加者「全員」を逮捕し、軍事情報局に連行したという。

タルトゥース市では、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線との戦闘で犠牲となった将兵の遺族の間で不満が鬱積していたが、ワーイル・ハルキー内閣が最近になって立ち上げたタルトゥース市の観光開発事業(1億20万ドル相当)がこうした感情を逆なでしたと見られている。

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ARA News(10月15日付)によると、イラク・クルディスタン地域自治政府実効支配下のドホーク市で、マスウード・バールザーニー大統領主催で、シリア・クルド国民評議会、民主統一党、民主連合運動(TEV DEM)の代表者が会合を開き、アイン・アラブ市を含む「西クルディスタン地域」情勢への対応などについて協議した。

ARA News, October 15, 2014、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:トルコ軍がダーイシュではなくPKKを爆撃(2014年10月14日)

ARA News(10月14日付)は、トルコの複数メディアの情報として、トルコ空軍がイラク国境に近いハッカリ県ダールジャ村にあるPKK(クルディスタン労働者党)の拠点を空爆した。

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米ワシントンDC近郊のアンドリューズ空軍基地で、ダーイシュ(イスラーム国)への対応を協議するための22カ国軍首脳会談が開催された。

会議に参加したのは、議長国の米国に加えて、英仏、トルコ、ドイツ、オーストラリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、スペイン、イタリア、ニュージーランド、オランダ、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAE、イラク、ヨルダン、クウェート、レバノン、カタール。

『ハヤート』(10月15日付)によると、会議では、シリア・トルコ国境での緩衝地帯の設置の是非などで対立が予想されるという。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブ郊外を21回爆撃(2014年10月14日)

米中央軍によると、米国とサウジアラビアは、13日晩から14日未明にかけて、アイン・アラブ市一帯に21回、またイラク領内に1回空爆を行った。

この空爆でダーイシュ(イスラーム国)が使用している複数の施設・拠点が破壊されたという。

これに関して、ARA News(10月14日付)は、米・サウジ軍の空爆が、ムシュタ・ヌール高地、タッル・シャイール村のダーイシュ拠点に対して集中的に行われたと伝えた。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:サウジ外相、イラン・バッシングに終始(2014年10月13日)

サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、ジェッダでドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣と会談し、シリア、イラク情勢などについて協議した。

会談後の記者会見で、サウード・ファイサル外務大臣は「イラン軍はシリア占領軍だ。シリア紛争の部外者だ。問題の解決策の一部ではなく、問題そのものだ」と述べ、サウジアラビアの対シリア政策を自己批判するかのように、イランをバッシングした。

また「いかなる組織がその背後にいようとも、テロを撲滅するための包括的な戦略が不可欠だ。たとえ何年かかったとしてもだ。制度的な枠組みのなかでこの戦略は行われるべきで、限定的なミッションに限られるべきではい」と付言したが、「背後にいる組織」が何かについては明言を避けた。

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スーザン・ライス国家安全保障問題担当大統領補佐官は、トルコ政府が、米国など有志連合によるトルコ領内の基地使用に同意したと発表した。

基地使用は、イラク、シリアで活動するダーイシュ(イスラーム国)への攻撃や、シリアの「穏健な反体制派」教練のために使用されるという。

しかし、『ハヤート』(10月14日付)は、トルコのアフメト・ダウトオール首相府の複数の消息筋の話として、米国によるインジルリク空軍基地の使用をトルコ政府は認めておらず、いまだ協議中である、と報じた。

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ARA News(10月13日付)によると、アイン・アラブ市でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘に参加するため、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に合流していたPKK民兵司令官が、戦闘で負傷しシャンウルファ市の国立病院に搬送された後、同地でトルコの治安当局に逮捕された。

AFP, October 13, 2014、AP, October 13, 2014、ARA News, October 13, 2014、Champress, October 13, 2014、al-Hayat, October 14, 2014、Kull-na Shuraka’, October 13, 2014、al-Mada Press, October 13, 2014、Naharnet, October 13, 2014、NNA, October 13, 2014、Reuters, October 13, 2014、SANA, October 13, 2014、UPI, October 13, 2014などをもとに作成。

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