2014年4月27日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補はダマスカスで記者会見を開き、化学兵器廃棄プロセスの進捗状況に関して、化学兵器関連施設1カ所において、7.5~8%の化学兵器関連物質(6.5%は国外への搬出と廃棄が必要)が依然として廃棄・搬出されていないと発表した。

化学兵器関連物質の廃棄作業が進んでいない施設がどこなのかについては明言しなかった。

AFP, April 27, 2014、AP, April 27, 2014、ARA News, April 27, 2014、Champress, April 27, 2014、al-Hayat, April 28, 2014、Iraqinews.com, April 27, 2014、Kull-na Shuraka’, April 27, 2014、Naharnet, April 27, 2014、NNA, April 27, 2014、Reuters, April 27, 2014、SANA, April 27, 2014、UPI, April 27, 2014などをもとに作成。

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2014年4月26日のシリア情勢:諸外国の動き

ロイター通信(4月27日付)は、シリアでの化学兵器廃棄プロセスが90%以上完了するなか、西側の複数の外交・高官筋が、米英仏の諜報機関の情報だとして「アサド政権が化学兵器プログラムを完全に開示しておらず、化学兵器を拡散する能力を保持している」と発言し始めていると伝えた。

西側の複数の高官は、ロイター通信に対して「彼ら(アサド政権)がすべてを開示していないことを示す諜報を持っている」と述べたもの、アサド政権が隠蔽しているという化学兵器プログラムの規模に関して「大きい」としただけで、具体的な証拠は示さなかったという。

これに関して、バッシャール・ジャアファリー国連代表大使はロイター通信に「これらの国々(米英仏)は信頼できない…。もしそうした証拠を持っているのだというのなら、「極秘の証拠」があるふりをせずに、化学兵器禁止機関とそれを共有しなければならない」と批判した。

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ドイツ誌『フォークス』は、19日にトルコ領内アクチャカレ市近郊(ウルファ県)で発見、保護されたフランス人記者4人に関して、フランス政府がシリアの反体制武装集団に1,800米ドルの身代金を支払っていたと報じた。

AFP(4月26日付)が伝えた。

AFP, April 26, 2014、AP, April 26, 2014、ARA News, April 26, 2014、Champress, April 26, 2014、al-Hayat, April 27, 2014、Iraqinews.com, April 26, 2014、Kull-na Shuraka’, April 26, 2014、Naharnet, April 26, 2014、NNA, April 26, 2014、Reuters, April 26, 2014、SANA, April 26, 2014、UPI, April 26, 2014などをもとに作成。

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2014年4月25日のシリア情勢:諸外国の動き

ロシア外務省は声明を出し、ハマー県カフルズィーター市で軍が塩素ガスを使用したとする反体制勢力などの主張に関して「ねつ造」と非難した。

AFP, April 25, 2014、AP, April 25, 2014、ARA News, April 25, 2014、Champress, April 25, 2014、al-Hayat, April 26, 2014、Iraqinews.com, April 25, 2014、Kull-na Shuraka’, April 25, 2014、Naharnet, April 25, 2014、NNA, April 25, 2014、Reuters, April 25, 2014、SANA, April 25, 2014、UPI, April 25, 2014などをもとに作成。

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最新論考「混迷するアラブ情勢の今:シリアをめぐる紛争をどうとらえるか」(『地理・地図資料』)

青山弘之「混迷するアラブ情勢の今:シリアをめぐる紛争をどうとらえるか」
http://www.teikokushoin.co.jp/journals/geography/pdf/201401g/04_hsggbl_2014_01g_p07_p10.pdf

『地理・地図資料』2014年度1学期号、7~10ページ

チュニジアでの政権交代に端を発する「アラブの春」がアラブ各国を席巻してから3年が経った。「民主化革命」などと報道されたこの政治変動が当初の楽観的な期待から乖離し,各国政情を不安定化させたという現実は,最近になってようやく認知されつつある。しかし・・・

2014年4月24日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補はラタキア市で声明を出し、化学兵器搬出・廃棄プロセスが92.5%完了したと発表した。

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アフメト・ウズムジュ化学兵器禁止機関事務局長は、ハマー県カフルズィーター市での塩素ガス使用疑惑に関して、ロイター通信(4月24日付)に「調査を行う必要があると思う」と述べた。

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米法務省はプレス向け声明を出し、そのなかでペンシルベニア州出身の男性1人、シリア人男性2人の合わせて3人が、2003年から2012年にかけて、化学兵器攻撃に際して使用される携帯用探知機を米国からシリアに密輸しようとした容疑で、連邦裁判所に起訴されたと発表した。

起訴されたのは、ハロルド・リンコ容疑者(ペンシルベニア州出身、72歳)、アフマド・ディーリー容疑者(シリア人、39歳、英国在住)、弟のムアーウィヤ・ディーリー容疑者(36歳、シリア在住)の3人。

ロイター通信(4月24日付)が伝えた。

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『ハヤート』(4月25日付)は、英国警察当局が、シリアに不法入国し、アル=カーイダ系組織の活動に参加しようとしている男性の母、妻、娘に、こうした犯罪行為を思いとどまるよう説得するよう呼びかけるキャンペーンを開始したと報じた。

AFP, April 24, 2014、AP, April 24, 2014、ARA News, April 24, 2014、Champress, April 24, 2014、al-Hayat, April 25, 2014、Iraqinews.com, April 24, 2014、Kull-na Shuraka’, April 24, 2014、Naharnet, April 24, 2014、NNA, April 24, 2014、Reuters, April 24, 2014、SANA, April 24, 2014、UPI, April 24, 2014などをもとに作成。

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2014年4月23日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

ARA News(4月24日付)によると、トルコ軍の戦車6輌、装甲車12輌からなる部隊(300人)が、アイン・アラブ(コバネ)市の国境通行所を通過し、シリア領内に入り、アレッポ県内のスライマーン・シャー廟に駐留する部隊と交代した。

この部隊は、民主統一党人民民保護部隊の検問所、北の太陽大隊(自由シリア軍)の検問所を通過し、スライマーン・シャー廟に向かったという。

これに関して、現地で取材活動を続けるアーラーン・ジャーンを名乗る記者によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、トルコ軍部隊の交代を阻止しようとして車列を6時間にわたって包囲し、トルコ軍部隊がジャラーブルス市・マンビジュ市街道からトルコ領内に撤退することをダーイシュと合意し、包囲は解除されたという。

しかし、アナトリア通信(4月24日付)によると、アフメト・ダウトオール外務大臣はこうした動きを否定しているという。

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国連の潘基文事務総長は、国連安保理決議第2139号の実施状況に関する第2回報告書を安保理に提出した。

報告書のなかで、潘事務総長は、シリア国内への人道支援物資の搬入・配給が「成果を見せていない…。どの紛争当事者も安保理の要求を尊重していない」と非難した。

Anadolu Ajansı, April 24, 2014、ARA News, April 24, 2014、al-Hayat, April 25, 2014などをもとに作成。

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2014年4月23日のシリア情勢:諸外国の動き

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、ハマー県カフルズィーター市で塩素ガスが使用されたとの反体制勢力などの主張に関して、「正確な情報の収集を行っている。(塩素ガス使用に関する)情報が得られれば、安保理および化学兵器禁止機関がとるべき一連の措置を改めて講じることになる。(塩素ガスの)使用は、当事国の国際的な制約に反する犯罪行為だ」と述べた。

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国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長、アントニー・レイクUNICEF事務局長、アントニオ・グテーレス難民高等弁務官(UNCHR)、アーサリン・カズンWFP事務局長、マーガレット・チャンWHP事務局長は共同声明を出し、シリアにおけるすべての紛争当事者に対して、国際人道支援の受け入れを妨害しないよう呼びかけた。

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イランのアリー・アクバル・ヴェラーヤティー最高指導者顧問は、シリアでの大統領選挙実施およびアサド大統領の立候補への支持を表明した。

『ハヤート』(4月24日付)が伝えた。

AFP, April 23, 2014、AP, April 23, 2014、ARA News, April 23, 2014、Champress, April 23, 2014、al-Hayat, April 24, 2014、Iraqinews.com, April 23, 2014、Kull-na Shuraka’, April 23, 2014、Naharnet, April 23, 2014、NNA, April 23, 2014、Reuters, April 23, 2014、SANA, April 23, 2014、UPI, April 23, 2014などをもとに作成。

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2014年4月22日のシリア情勢:諸外国の動き

サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ副首相兼国防大臣はリヤドでシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と会談し、シリア情勢について協議した。

会談後にシリア革命反体制勢力国民連立が発表した声明によると、会談では、「革命家」支援の方途などについて検討したという。

会談には、ファールーク・タイフール副代表(シリア・ムスリム同胞団)、ヌーラー・アミール副代表、アブドゥルハキーム・バッシャール副代表、バドル・ジャームース書記長、アフマド・トゥウマ暫定内閣首班、アスアド・ムスタファー同国防大臣、サウジアラビアのムクリン・ビン・アブドゥルアズィーズ皇太子、サウード・ファイサル外務大臣が同席した。

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アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、シリア人民議会による大統領選挙日程決定に関して、「ジュネーブ合意(2012年6月)の違反…、政治的解決への努力を阻害する」と批判した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表と電話会談し、シリア情勢について協議した。

『ハヤート』(4月23日付)によると、電話会談でラブロフ外務大臣は、ジュネーブ2会議の交渉再開の必要を強調したという。

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ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、変革解放人民戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相とモスクワで会談し、シリア情勢について協議した。

RT(4月22日付)によると、会談で両氏は、迅速な危機解決の方途について検討したという。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、AKP所属議員との定例会合で、シリアからトルコへの避難民の数が100万人に達した、と述べた。

AFP(4月22日付)が伝えた。

AFP, April 22, 2014、AP, April 22, 2014、ARA News, April 22, 2014、Champress, April 22, 2014、al-Hayat, April 22, 2014、Iraqinews.com, April 22, 2014、Kull-na Shuraka’, April 22, 2014、Naharnet, April 22, 2014、NNA, April 22, 2014、Reuters, April 22, 2014、RT, April 22, 2014、SANA, April 22, 2014、UPI, April 22, 2014などをもとに作成。

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2014年4月21日のシリア情勢:諸外国の動き

米国務省のジェーン・サキ報道官は、ハマー県カフルズィーター市で毒ガスが使用されたとする反体制勢力などの主張に関して「工業用化学物質が使用されたことの兆候(indications)がある」と述べた。

「工業化学物質」は塩素ガスの可能性があるという。

サキ報道官はまた「(シリア)政府に責任があるとする主張を調べている」と付言した。

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人民議会による大統領選挙の日程決定に関して、国連のステファン・ドゥジャリック報道官(事務総長付)は異例の声明を出し、「潘基文事務総長とアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、これまでに何度も、現状での大統領選挙の実施が…政治プロセスを反故にし、政治的解決にいたる可能性を阻害すると警告してきた…。大統領選挙の実施はジュネーブ合意の文言およびその精神に合致しない」と非難した。

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英国のマーク・サイモンズ外務担当国務大臣は、人民議会による大統領選挙日程決定に関して「いかなる価値も信用もなく…、アサドによる選挙実施の唯一の目的は自らの独裁を支えること」と非難した。

AFP, April 21, 2014、AP, April 21, 2014、ARA News, April 21, 2014、Champress, April 21, 2014、al-Hayat, April 22, 2014、Iraqinews.com, April 21, 2014、Kull-na Shuraka’, April 21, 2014、Naharnet, April 21, 2014、NNA, April 21, 2014、Reuters, April 21, 2014、SANA, April 21, 2014、UPI, April 21, 2014などをもとに作成。

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2014年4月20日のシリア情勢:諸外国の動き

フランスのフランソワ・オランド大統領は、Euro 1(4月20日付)とのインタビューで、アサド政権が依然として化学兵器を使用しているとの情報は本当かとの問いに対し「このことに関して複数の情報を持っているが、証拠はない。つまり、証拠を示すことはできない」と述べた。

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ローマ法王フランシスコは、キリスト教復活祭(4月20日)を記念して、ヴァチカンのサン・ピエトロ広場で約15万人の信者を前に演説を行い、シリア情勢に関して「勇気をもって、長らく希求されてきた平和をめぐる交渉」を行うよう呼びかけた。

AFP(4月20日付)が伝えた。

AFP, April 20, 2014、AP, April 20, 2014、ARA News, April 20, 2014、Champress, April 20, 2014、Euro 1, April 20, 2014、al-Hayat, April 21, 2014、Iraqinews.com, April 20, 2014、Kull-na Shuraka’, April 20, 2014、Naharnet, April 20, 2014、NNA, April 20, 2014、Reuters, April 20, 2014、SANA, April 20, 2014、UPI, April 20, 2014などをもとに作成。

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2014年4月19日のシリア情勢:諸外国の動き

アル=カーイダのアイマン・ザワーヒリー氏のインタビュー音声(https://www.youtube.com/watch?v=MFuBuV__1CEhttps://www.youtube.com/watch?v=dvJNMkuJq_E)がインターネット上で公開された。

「痛みと希望の間にある現実」と題されたインタビューは、SITEによると2014年2月から4月にかけて収録されたものと思われ、そのなかでザワーヒリー氏は、シリア国内でのアル=カーイダ系組織間の内ゲバに警鐘を鳴らした。

ザワーヒリー氏はインタビューのなかで「我々は、ムジャーヒドゥーンどうしの戦闘に最も強い警告を発する。我々はこうした戦闘がシャームにおけるジハードに対する不吉な警告だと考えている。(シリア)政府による(アル=カーイダ系組織への)浸透があり、ムジャーヒドゥーンが互いに排除し合い、政権が自らの手で実現できなかったことを実現しかねないことを我々は否定しない」と述べ、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線の内ゲバがアサド政権の工作活動によるものだと主張した。

ザワーヒリー氏はまた、ダーイシュのアブー・ムハンマド・アドナーニー報道官の18日の音声声明に反論するかたちで、「我々の方法は米国と、その同盟者である十字軍、シオニスト、さらにはその手先に集中しており…、周辺的な戦いを放置するものである。我々の方法とは、流血を予防し…、市場、モスク、住宅地、そしてムジャーヒドゥーン組織どうしの流血をもたらすような作戦を回避することである」と主張した。

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ドーアン通信(4月19日付)は、2013年6月にシリアの反体制武装集団に拉致されたフランス人記者4人が、トルコ領内アクチャカレ市近郊(ウルファ県)で発見、保護されたと報じた。

トルコの警察が発見した際、4人は両手を縛られ、目隠しされていたという。

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化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は声明を出し、シリアでの化学兵器廃棄プロセスに関して「約80%」の作業が完了したと述べた。

AFP, April 19, 2014、AP, April 19, 2014、ARA News, April 19, 2014、Champress, April 19, 2014、DHA, April 19, 2014、al-Hayat, April 20, 2014、Iraqinews.com, April 19, 2014、Kull-na Shuraka’, April 19, 2014、Naharnet, April 19, 2014、NNA, April 19, 2014、Reuters, April 19, 2014、SANA, April 19, 2014、UPI, April 19, 2014などをもとに作成。

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2014年4月18日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

英外務省は、リビア系英国人のアブドゥッラー・ドゥガイス氏(18歳)がシリア国内での戦闘で死亡していたと発表した。

アブドゥッラー氏の父(アブー・バクル氏)は、『ガーディアン』(4月18日付)に対し、アブドゥッラー氏は1月にリビアにいると思っていたとしたうえで、フェイスブックを通じて14日、彼の死を知ったことを明らかにした。

アブドゥッラー氏のおじであるウマル・ドゥガイス氏は、パキスタンで拘束され、2002年から2007年にかけてグアンタナモ刑務所に収監されていた。現在はリビアに滞在しているという。

なお、『ハヤート』(4月19日付)によると、シリア国内では英国人約400人がジハード主義武装集団に参加し、戦闘を行っているという。

AFP, April 18, 2014、AP, April 18, 2014、ARA News, April 18, 2014、Champress, April 18, 2014、al-Hayat, April 19, 2014、Iraqinews.com, April 18, 2014、Kull-na Shuraka’, April 18, 2014、Naharnet, April 18, 2014、NNA, April 18, 2014、Reuters, April 18, 2014、SANA, April 18, 2014、UPI, April 18, 2014などをもとに作成。

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2014年4月18日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(4月18日付)は、信頼できる複数の外交筋の話として、バラク・オバマ米政権が、イラクでの「復興委員会」の経験を活かすかたちで、シリア国内の部族集団を強化し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線など、アル=カーイダ系の組織に対抗させようとしている、と報じた。

また、複数の米高官によると、パキスタンのアル=カーイダの戦闘員数十人が数ヶ月前にシリアに潜入し、活動を行っており、シリア国内でのテロが西側諸国に波及することを警戒しているのだという。

al-Hayat, April 18, 2014などをもとに作成。

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2014年4月17日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

『ハヤート』(4月19日付)によると、国連安保理の非公式会合で英国が、シリア政府にヒムス市への砲撃停止と国連安保理決議第2139号遵守を求める安保理声明の採択を求めたが、ロシアの反対でプレス声明に格下げとなった。

バッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、プレス声明採択に関して、記者団に対して「米英仏混成の外交は、ヒムス市旧市街にだけ注目し、カサブ(ラタキア県)でトルコが支援するテロを忘却しようと振る舞っているがゆえに、奇異であり、拒否されるべきだ」と述べた。

SANA(4月18日付)が伝えた。

al-Hayat, April 19, 2014、SANA, April 18, 2014などをもとに作成。

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2014年4月17日のシリア情勢:諸外国の動き

ARA News(4月17日付)は、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市郊外のスィフティク村で、トルコ領内に越境しようとした17歳の青年、ジュワーン・ムハンマド・アリー氏が16日にトルコの国境警備隊に逮捕され、死亡したと報じた。

AFP, April 17, 2014、AP, April 17, 2014、ARA News, April 17, 2014、Champress, April 17, 2014、al-Hayat, April 18, 2014、Iraqinews.com, April 17, 2014、Kull-na Shuraka’, April 17, 2014、Naharnet, April 17, 2014、NNA, April 17, 2014、Reuters, April 17, 2014、SANA, April 17, 2014、UPI, April 17, 2014などをもとに作成。

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2014年4月16日のシリア情勢:諸外国の動き(ヨルダン空軍による越境爆撃)

ヨルダン軍総司令部は声明を出し、軍戦闘機がシリア・ヨルダン国境を越境しようとした車輌多数を破壊した」と発表した。

声明によると、「水曜日午前10時半頃、シリア・ヨルダン国境の通行困難な地域を違法に越境しようとしていた多数の車輌を発見…、再三にわたる警告にもかかわらず(これを無視したため)…、空軍戦闘機多数がこれらの車輌に警告弾を使用したが、これに従わず進行したため、既知の交戦規則を実行し、(車輌を)破壊した」という。

『ハヤート』(4月17日付)は、高官筋の話として、空爆がシリア領内に対して行われ、四輪駆動車4台が破壊されたと報じた。

また同高官によると、破壊された車輌は、シリアからヨルダンへの密輸を行う犯罪集団が多く使用しているものだという。

なおこれに関して、SANA(4月16日付)は、シリア軍消息筋の話として、「対ヨルダン国境に向かってシリア・アラブ軍所属のいかなる車輌も移動しておらず、ヨルダン空軍の攻撃目標はシリア・アラブ軍に所属するものではない」と報じた。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ナースィル氏(政治委員会メンバー)は声明を出し、ヨルダン軍戦闘機による車輌破壊に関して、「アサド政権がヨルダン国境地帯に対して敵対行為を行い、車輌や装甲車を越境させようとした」と主張した。

AFP, April 16, 2014、AP, April 16, 2014、ARA News, April 16, 2014、Champress, April 16, 2014、al-Hayat, April 17, 2014、Iraqinews.com, April 16, 2014、Kull-na Shuraka’, April 16, 2014、Naharnet, April 16, 2014、NNA, April 16, 2014、Reuters, April 16, 2014、SANA, April 16, 2014、UPI, April 16, 2014などをもとに作成。

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2014年4月15日のシリア情勢:諸外国の動き

サウジアラビアのアブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は、勅令H1433年8月29日第A-161号を発し、バンダル・ビン・スルターン王子を総合情報庁長官職から解任し、ユースフ・ビン・アリー・イドリースィー大将を後任に任命した。

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サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣はリヤドで、アルジェリアのラマターン・アマーミラ外務大臣と会談し、二国間関係、シリア情勢などへの対応について協議した。

会談後の記者会見で、サウード・ファイサル外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立がアラブ連盟のシリア代表ポストを務めるとした連盟の決定の重要性を強調した。

また「王国は、シリア政府が大統領選挙の実施を発表したことが、ジュネーブ合意に基づき危機の平和的解決をめざすアラブ諸国と国際社会の努力を反故…にする行為とみなす」としたうえで、「ダマスカスの政府によって続けられるこうした行き過ぎに対して、国際社会が断固たる措置を講じ、国際社会、アラブ世界、イスラーム世界の意思への断続的な挑戦に対抗すべき」だと主張、シリア政府による人道犯罪の追求を行うべきだとの立場を示した。

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ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に対し、ジュネーブ2大会第3ラウンドの日程を確定するよう求めていることを明らかにした。

RT(4月15日付)が伝えた。

AFP, April 15, 2014、AP, April 15, 2014、ARA News, April 15, 2014、Champress, April 15, 2014、al-Hayat, April 16, 2014、Iraqinews.com, April 15, 2014、Kull-na Shuraka’, April 15, 2014、Naharnet, April 15, 2014、NNA, April 15, 2014、Reuters, April 15, 2014、RT, April 15, 2014、SANA, April 15, 2014、UPI, April 15, 2014などをもとに作成。

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2014年4月14日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関は声明を出し、シリア政府が13回目の化学兵器関連物質のラタキア港からの搬出を行ったと発表した。

同声明によると、この搬出作業で、シリア政府は化学兵器関連物質の65%を国外に搬出したことになるという。

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GCCのアブドゥッラティーフ・ズィヤーニー事務局長は声明を出し、カフルズィーター市での化学兵器使用疑惑に関して「シリア政府が…孤立した民間人に毒ガスを使用した」と断じ、「国際社会の沈黙が正統性のない政権による…国際法違反、人道的価値、人権侵害を促す」と警鐘を鳴らした。

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EU外相会議がルクセンブルグで開かれ、シリア情勢、ウクライナ情勢などが協議された。

キャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は会談後、シリア情勢に関して「民間人に対する残虐行為が日々行われているとの報告が伝えられ、事態は深刻」としたうえで、「この状態を終わらせる道は、政治的解決にいたることだけ」と述べ、ジュネーブ2会議の再開を呼びかけた。

アシュトン上級代表はそのうえで、アサド政権が、反体制勢力を「テロリスト」とみなし、ジュネーブ合意を拒否していることが、交渉再開の障害になっている、と批判した。

また会合後に出された声明において、EU各国外相は、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表による紛争和解に向けた交渉への支持を表明、アサド政権にジュネーブ合意、国連安保理決議第2118号、第2139号の遵守を求めた。

そのうえで「いかなる選挙も、ジュネーブ合意の枠内で行われなければならず…、現政権がジュネーブ合意の枠組みから外れておこなう大統領選挙などすべての選挙は…滑稽で、信頼を欠き、政治的解決追求の努力を脅かすことになる」と警鐘を鳴らした。

一方、シリア国内での人道犯罪、戦争犯罪については、シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会(パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)の活動への支持を表明、「シリア政府とその同盟者」にこれらの犯罪の大部分に責任があるとする一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などアル=カーイダとつながりがある組織の犯罪についても非難の意思を示した。

AFP, April 14, 2014、AP, April 14, 2014、ARA News, April 14, 2014、Champress, April 14, 2014、al-Hayat, April 15, 2014、Iraqinews.com, April 14, 2014、Kull-na Shuraka’, April 14, 2014、Naharnet, April 14, 2014、NNA, April 14, 2014、Reuters, April 14, 2014、SANA, April 14, 2014、UPI, April 14, 2014などをもとに作成。

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2014年4月11日のシリア情勢:諸外国の動き

シリアからの化学兵器関連物質の搬出を担当する化学兵器禁止機関・国連合同派遣団のサイモン・ルディー氏は、シャームのヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団のラタキア県カサブ町一帯への侵攻に伴い3月下旬から中断していた搬出プロセスが再開されたことを明らかにした。

ルディー氏によると、「治安状況はかなり良好」で、4月4日にデンマーク船籍によって14コンテナが搬出された。

「搬出プロセスは日程通り行われているが、猶予期間(6月30日)が遵守されるには、治安状況が重要な役割を果たすだろう」と付言した。

『ハヤート』(4月12日付)などが伝えた。

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トルコ人権機構は声明を出し、カタール、クウェート、南アフリカ、リビア、オーストラリアのイスラーム系団体30組織が集めた人道支援物資(食糧、医薬品、毛布など)約4トンが、シリア・トルコ間の国境通行所3カ所を経由して、134輌の貨物車輌で搬入されたと発表した。

AFP(4月11日付)が報じた。

AFP, April 11, 2014、AP, April 11, 2014、ARA News, April 11, 2014、Champress, April 11, 2014、al-Hayat, April 12, 2014、Iraqinews.com, April 11, 2014、Kull-na Shuraka’, April 11, 2014、Naharnet, April 11, 2014、NNA, April 11, 2014、Reuters, April 11, 2014、SANA, April 11, 2014、UPI, April 11, 2014などをもとに作成。

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2014年4月10日のシリア情勢:諸外国の動き

クウェート外務省報道官は記者団に対し、シリア国内で9日にクウェート人3人が何者かに拉致されたことを明らかにしたうえで、彼らの釈放に向けてトルコと連絡を取り合っていると発表した。

『アンバー』紙(4月10日付)によると、誘拐犯は138万ドルの身代金を要求しており、3人はトルコ国内にいると思われる。

AFP, April 10, 2014、al-Anba’, April 10, 2014、AP, April 10, 2014、ARA News, April 10, 2014、Champress, April 10, 2014、al-Hayat, April 11, 2014、Iraqinews.com, April 10, 2014、Kull-na Shuraka’, April 10, 2014、Naharnet, April 10, 2014、NNA, April 10, 2014、Reuters, April 10, 2014、SANA, April 10, 2014、UPI, April 10, 2014などをもとに作成。

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2014年4月9日のシリア情勢:諸外国の動き

国連安保理で、シリア情勢などに関する非公式会合が行われ、ナビ・ピレイ人権高等弁務官が同国の人道状況について報告、意見を述べた。

『ハヤート』(4月10日付)などによると、ピレイ人権高等弁務官は会合後に記者団に対し、「両当事者を比較することはできない…。なぜなら(シリア)政府にこそ(人権)侵害の主な責任があるからだ…。公正を実現しなければならない…。処罰を逃れることを食い止めねばならない」と述べた。

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『ハヤート』(4月10日付)によると、フランスは、シリアにおける人道犯罪、戦争犯罪の国際刑事裁判所への起訴を求める国連決議案を米英に回付した。

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ローマ法王フランシスコはヴァチカンの聖ペトロ広場で約4万5,000人の信者を前に演説し、7日にヒムス市で反体制武装集団メンバーに殺害されたイエズス会のオランダ人修道士、フランス・ヴァン・デル・ルフト氏の死に弔意を示すとともに、「武器の音を静め、戦争と破壊を停止」するよう呼びかけた。

AFP(4月9日付)が伝えた。

AFP, April 9, 2014、AP, April 9, 2014、ARA News, April 9, 2014、Champress, April 9, 2014、al-Hayat, April 10, 2014、Iraqinews.com, April 9, 2014、Kull-na Shuraka’, April 9, 2014、Naharnet, April 9, 2014、NNA, April 9, 2014、Reuters, April 9, 2014、SANA, April 9, 2014、UPI, April 9, 2014などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月8日付)は、シリア情勢への関与のありようをめぐって、バラク・オバマ政権内で意見の対立が生じていると報じた。

同報道によると、ジョン・ケリー国務長官とサマンサ・パワー米国連大使が、シリアの反体制勢力の教練のため米特殊部隊を派遣することをオバマ大統領に進言したのに対し、チャック・ヘーゲル国防長官、マーティン・デンプシー統合参謀本部議長は、反体制勢力に教練などの支援を行うべきという点で意見を同じくしているもの、こうした介入に消極的だという。

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国際刑事裁判所報道官は『ハヤート』(4月9日付)に対して、裁判所がシリアでの紛争における戦争犯罪、人道犯罪についての報告、証拠を収集しているが、シリアが加盟国でない現状において、起訴には安保理決議の承認が必要であるとし、起訴が事実上不可能であることを認めた。

国連安保理でフランスが訴追に向けた動きを本格させていることを受けた発言。

AFP, April 8, 2014、AP, April 8, 2014、ARA News, April 8, 2014、Champress, April 8, 2014、al-Hayat, April 9, 2014、Iraqinews.com, April 8, 2014、Kull-na Shuraka’, April 8, 2014、Naharnet, April 8, 2014、NNA, April 8, 2014、Reuters, April 8, 2014、SANA, April 8, 2014、UPI, April 8, 2014、The Wall Street Journal, April 8, 2011などをもとに作成。

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2014年4月8日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(4月8日付)は、米国が「穏健な反体制派」とみなしている武装集団に「漸進的に支援を増大させる」ことを決定し、対戦車砲供与、戦闘員の教練が行われていると報じた。

これを受け、自由シリア軍参謀委員会前政治広報調整官で参謀委員会を離反したルワイユ・ミクダード氏が指導しているとされる「ハズム運動」(12組織)に対戦車ミサイル600基が供与された、という。

事実、Youtubeでは、イドリブ県での戦闘で反体制武装集団が米国が開発したTOW対戦車ミサイルを使用している映像がアップされたという。

同紙が西側消息筋の話として伝えたところによると、バラク・オバマ米大統領は、米軍・治安当局高官やシリアの周辺諸国からの提言に従い、隣国(複数)で毎月300人から600人の戦闘員を教練すること、伝統的兵器、通信機器、対戦車砲などを供与することを決定したという。

提言のなかには、中東地域諸国から「使用を限定し、誤った者に手渡さないことを、指紋捺印のうえ誓約させる」ことを条件に携帯式の対戦車ミサイルを供与するとの案も示されたが、オバマ政権は慎重な態度を示したという。

「暫定的武器供与増大」には、二つの目的があり、第1の目的はシリア国内での「パワー・バランス」を変化させ、アサド政権に移行期統治委員会樹立に向けた交渉を通じた紛争の政治的解決を受け入れされることで、これが実現しない限りにおいて、米国はジュネーブ2会議の交渉再開には消極的な姿勢をとり続けることになるという。

第2の目的は、「穏健な反体制派」にアル=カーイダ系の武装集団に対抗する能力を与えることで、これに関して米国は、シリア領内のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点空爆の可能性さえも否定していないという。

なお、米国は反体制勢力への支援戦略として、シリア革命家戦線、ムジャーヒディーン軍、イスラーム戦線と「穏健な反体制派」の対話を通じて、タウヒード旅団、シャームの鷹旅団などの懐柔をめざしているが、シャーム自由人イスラーム運動については、シャームの民のヌスラ戦線に近いという理由で排除しようとしているという。

al-Hayat, April 8, 2014をもとに作成。

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2014年4月7日のシリア情勢:諸外国の動き

イスラエルのメディアは、同国高官の話として、シリア軍が3月27日にダマスカス県東部で2度にわたって化学兵器を使用したと報じた。

『ハヤート』(4月8日付)が伝えた。

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シリア訪問を終え、モスクワに戻ったロシアの学術団体「帝国正教パレスチナ協会」のセルゲイ・ステパシン代表は、記者会見で「アサド大統領はシリアでの戦闘が活発に行われる段階は今年中に終わるだろう。彼は自身とウクライナのヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領と比較しないようにと言った」と述べた。

イタルタス通信(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2014、AP, April 7, 2014、ARA News, April 7, 2014、Champress, April 7, 2014、al-Hayat, April 8, 2014、Iraqinews.com, April 7, 2014、Itar-tass, April 7, 2014、Kull-na Shuraka’, April 7, 2014、Naharnet, April 7, 2014、NNA, April 7, 2014、Reuters, April 7, 2014、SANA, April 7, 2014、UPI, April 7, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:諸外国の動き

ヨルダンの総合治安局のアーミル・サルターウィー広報局長は、『ハヤート』(4月7日付)に、5日晩にザアタリー・キャンプの避難民が暴徒化し、ヨルダン治安当局の拠点などを襲撃、キャンプ内のテントや住居6棟に放火したと述べた。

また同キャンプを担当するウィダーフ・ハンムード准将は、この暴動のさなか、避難民1人が「後ろから頭を撃たれ」死亡、また複数の避難民も負傷したことを明らかにした。

ハンムード准将によると、暴動は、カバンを持った避難民3人がキャンプに違法に潜入しようとし、ヨルダンの治安当局に逮捕されたことをきっかけとしており、治安当局と避難民の口論が衝突に発展したのだという。

しかし、複数の避難民によると、暴動は、キャンプの入り口で、女性避難民らが当局の嫌がらせを受けたことをきっかけとしたと反論するとともに、ヨルダン治安当局が実弾を無差別に発砲し、暴動を強制排除しようとしたと主張している。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014などをもとに作成。

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2014年4月4日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

化学兵器禁止機関(OPCW)は、シリア政府が12回目となる化学兵器関連物質の国外搬出を実施したと発表した。

国外搬出作業、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がラタキア県カサブ町一帯に侵攻したのを受け、3月20日から止まっていた。

AFP, April 4, 2014、AP, April 4, 2014、UPI, April 4, 2014などをもとに作成。

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2014年4月4日のシリア情勢:諸外国の動き

トルコ軍は声明を出し、ハタイ県ヤイラダーウ地方にシリアから発射された迫撃砲弾6発が着弾したのを受け、軍が砲弾の発射された地点に向けて砲撃を行ったと発表した。

AFP(4月4日付)が伝えた。

AFP, April 4, 2014、AP, April 4, 2014、ARA News, April 4, 2014、Champress, April 4, 2014、al-Hayat, April 5, 2014、Iraqinews.com, April 4, 2014、Kull-na Shuraka’, April 4, 2014、Naharnet, April 4, 2014、NNA, April 4, 2014、Reuters, April 4, 2014、SANA, April 4, 2014、UPI, April 4, 2014などをもとに作成。

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2014年4月3日のシリア情勢:諸外国の動き

国連のファルハーン・ハック副報道官は、ラタキア港からの化学物質搬出作業が3月20日以降中断していることを明らかにした。

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欧米諸国、湾岸アラブ諸国、トルコなど11カ国からなる「シリアの友連絡グループ」は共同声明を出し、2014年7月にシリアで予定されている大統領選挙に関して「民主主義のパロディー」だと批判した。

「シリアの友連絡グループ」は声明で、紛争の「政治的解決」をめざすアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表の活動を支援するとともに、シリア政府に対してジュネーブ2会議を通じた和平プロセスへの妨害を停止するよう警告した。

そのうえで「大統領選挙実施というシリア政府の一方的決定は、移行期統治機関を設置するとしたジュネーブ合意…とまったく合致しておらず…民主主義のパロディーに過ぎず、シリア政府がジュネーブでの対話を根本から拒否していることを暴露し、シリア分裂を助長するだろう」と非難した。

AFP, April 3, 2014、AP, April 3, 2014、ARA News, April 3, 2014、Champress, April 3, 2014、al-Hayat, April 4, 2014、Iraqinews.com, April 3, 2014、Kull-na Shuraka’, April 3, 2014、Naharnet, April 3, 2014、NNA, April 3, 2014、Reuters, April 3, 2014、SANA, April 3, 2014、UPI, April 3, 2014などをもとに作成。

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2014年4月2日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)は、ロイター通信(4月2日付)に対し「我々はバッシャール・アサドが生涯大統領のままであることを望んでいない。しかし、アサド大統領やシリア政府を打倒するため過激派勢力やテロを用いるという発想には与しない」と述べた。

Reuters, April 3, 2014などをもとに作成。

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