「至高にして偉大なるアッラーの戦い」総司令部がダマスカス郊外県で先月から開始していた作戦の戦果を主張するなか、ズウビー情報大臣は西クルディスタン移行期民政局評議会についてカーミシュリー県のシリア国家への帰属を強調(2013年12月16日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、「至高にして偉大なるアッラーの戦い」総司令部を名乗る武装集団がビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=zaBEGoaG7eA&feature=player_embedded)を出し、ムハッラム月20日(11月23日)に開始したダマスカス郊外県グータ地方の包囲解除作戦で、東グータ地方40平方キロの地域の村々を解放し、シリア軍の第一防衛ラインを突破、シリア軍兵士や外国人戦闘員800人以上を殺害するなどの戦果をあげたと主張した。

同総司令部は、イスラーム軍、ジュンド・マラーヒム、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ラフマーン軍団、グータの光大隊、ジュンド・ハック大隊からなるという。

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ザマーン・ワスル(12月16日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団12団体が声明を出し、国際社会に対して同地域に人道物資の搬入を改めて求めた。

声明を出したのは、ドゥーマー殉教者旅団、アッラーの獅子大隊、革命治安部隊、シャーム旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、軍警察、マルハマ・クブラー軍、グータの獅子旅団、ラフマーン軍団、アダーラ旅団、イスラーム軍、信仰者の母たち旅団など。

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バーブ・ハワー・シャリーア最高法廷は告知を出し、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所の動産・不動産所有者に登記関連書類を提出するよう呼びかけた。

同法廷によると、2014年1月1日に、これらの動産・不動産の再登記を行うという。

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反体制活動家のワリード・ブンニー弁護士は声明を出し、2013年3月にシリア革命反体制勢力国民連立と絶縁し、自身およびブタペストにある自身の事務所と連立は無関係だと改めて表明した。

シリア政府の動き

ウムラーン・ズウビー情報大臣はイラク・クルディスタン地方のローダーウ・ネット(12月16日付)に出演し、民主統一党が発足を進めている西クルディスタン移行期民政局評議会に関して「シリア・クルディスタンなど存在せず、シリア・クルド人に関する国民的問題があるだけだ。カーミシュリーは行政上我々に帰属し、人民防衛隊は同市を防衛するとともに、シリアを防衛している」と述べた。

SANA, December 16, 2013
SANA, December 16, 2013

ズウビー情報大臣はまた「タッル・クージャル、すなわちヤアルビーヤ国境通行所はシリア国家の支配下にあり、近く開放される。シリア政府はクルド人がジュネーブ2会議に参加することを支持する…。テロとの戦いが、ジュネーブ2で議論されねばならないもっとも重要な問題である。テロを通じて成果を得ていない反体制勢力は政治でも成果を得られないだろう。我々は現地における強者であり、権力を譲り渡すことはない」と強調した。

一方、民主統一党との関係について、ズウビー情報大臣はシリア政府との関係を否定した。

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外務在外居住者省は国連安保理議長および事務総長に宛てて書簡を送り、ダマスカス郊外県アドラー市労働者住宅地区でシャームの民のヌスラ戦線とイスラーム戦線イスラーム旅団が行った「住民虐殺」を行ったことを報告、サウジアラビア、トルコによるテロ支援を阻止するための責任を行使するよう求めた。

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クッルナー・シュラカー(12月16日付)は、ドゥルーズ派のシャイフ・アクルであるユースフ・ジャルブーア師が14日に義勇兵組織の「ムワッヒディーン軍」の車輌多数をスワイダー県のシリア軍第17師団本部に派遣するよう命じた、と報じた。

ムワッヒディーン軍は同師団の支援を行うという。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(12月17日付)などによると、軍の第156旅団、第67連隊などがアドラー市ウンマーリーヤ地区を占拠する反体制武装集団に対して激しい砲撃を加え、攻撃を続けた。

一方、SANA(12月16日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市および同市一帯、リーマー農場、ナブク市、アーリヤ農場、アッブ農場、シャイフーニーヤ農場、バイト・サフム市南部で、軍が反体制武装集団の追撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、アレッポ市のハナーヌー地区、サーフール地区、バーブ街道地区などを軍が前日に引き続き樽爆弾を投下し、民間人数十人が死傷した。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市インザーラート地区、アンサーリー地区への軍の爆撃により、子供4人を含む20人が死亡した。

一方、SANA(12月16日付)によると、ワディーヒー村、カフルカール村、バンーン・フッス村、アルバイド村、クワイリス村、カスキース村、ナイラブ村周辺、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、マンスーラ村、バーブ街道、ラスム・アッブード村、ハンダラート・キャンプで、軍が反体制武装集団の追撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、スッカリー地区、カルム・マイサル地区、カーディー・アスカル地区、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほかアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、少女1人が死亡、3人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カルダーハ市周辺の農地に迫撃砲弾複数発が着弾した。死傷者は出なかった。

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ヒムス県では、SANA(12月16日付)によると、レバノン領内からタッルカラフ市郊外に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またヒムス県サフサーファ地区、ワルシャ地区、バーブ・フード地区、ラスタン市、ドゥワイル村近郊、バルグースィーヤ村、アルシューナ村、サラーム・ガルビー村、サラーム・シャルキー村、タイバ村で、軍が反体制武装集団の追撃を行い、サウジアラビア人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月16日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

Kull-na Shuraka', December 16, 2013
Kull-na Shuraka’, December 16, 2013

またバーブ・トゥーマー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、カスル・バッルール・レストラン近くの民家が被害を受けた。

このほか、SANA(12月16日付)によると、ダマスカス県の国連本部前で労働者数百名がデモを行い、ダマスカス郊外県アドラー市ウンマーリーヤ地区での「武装テロ集団」による住民「虐殺」に抗議し、国連および関連機関に対して「サウジアラビア、カタール、トルコといったテロ・傭兵支援国家に対して、迅速かつ実効的な介入」を行うよう求めた。

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ダルアー県では、SANA(12月16日付)によると、ダルアー市各所、ズィムリーン村、ジャースィム市、ブスラー・シャーム市で、軍が反体制武装集団の追撃を行い、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

国連難民高等弁務官事務所は、レバノン(推計総人口350万人)に避難したシリア人避難民の総数が84万2,000人、パレスチナ人の数が52,000人に達していると発表した。

諸外国の動き

国連安保理で非公式会合が開かれ、シリアでの化学兵器使用・廃棄問題が審議された。

会合には、シリアの化学兵器使用に関する国連調査団のアキ・セルストロム団長が出席した。

『ハヤート』(12月17日付)によると、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は会合で、米国をはじめとする西側諸国が「何らの証拠も示さず、シリア政府が(化学兵器を)使用したとの世論を醸成したと非難した。

チュルキン大使は「米国はシリアの反体制勢力が化学兵器を生産できることを知っていた。だから、彼らが保有する化学兵器が使用されないよう、彼らに防毒マスクを供与しなかった」と述べた。

また潘基文事務総長は、8月21日のダマスカス郊外県グータ地方以外でも化学兵器が使用されたと思うと述べたうえで「化学兵器の使用に関与した者は、法廷に立たされねばならない。適切な行動としていかなるものがあるかを踏まえたうえで、関係諸国とこの件について議論を続けるだろう」と述べた。

さらに潘基事務総長は会合後「ジュネーブでの政治的対話を開始する前にシリアで停戦に至る必要がある」と述べた。

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『ヒュッリイェト』(12月16日付)は、トルコ内外の公式文書から、トルコが2013年6月以降、シリアの反体制勢力に47トンの武器弾薬を供与していることが明らかになったと報じた。

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クッルナー・シュラカー(12月16日付)によると、イラク・クルディスタン地方から国連の人道支援物資を積載して離陸した貨物機2機が、ハサカ県カーミシュリー市の空港に到着した。

AFP, December 16, 2013、al-Hayat, December 17, 2013, December 18, 2013、Hurriyet, December 16, 2013、Kull-na Shuraka’, December 16, 2013、Naharnet, December 16, 2013、Reuters, December 16, 2013、Rihab News, December 16, 2013、Rudaw.net, December 16, 2013、SANA, December 16, 2013、UPI, December 16, 2013、Zaman al-Wasl, December 16, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍がアレッポ市内の複数区を「樽爆弾」で爆撃したとの疑いを持たれるなか、イスラーム戦線報道官は自組織が米使節団と会談したとの情報を否定(2013年12月15日)

反体制勢力の動き

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県アドラー市ウンマーリーヤ地区を占拠するシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍が「虐殺」したとされるアラウィー派、ドゥルーズ派、シーア派住民の死者数が28人にのぼると発表した。

死者のなかには、子供2人、女性4人が含まれている、という。

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イスラーム戦線報道官のイスラーム・アッルーシュ大尉はクッルナー・シュラカー(12月15日付)に、反体制サラフィー主義組織との接触の可能性について言及した米高官の発言に関して「戦線と米使節団が会談、会合を行ったとの情報を否定する」と述べた。

シリア政府の動き

人民議会は2014年度の予算(1兆3,900億リラ)を承認した。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、軍がアレッポ市ハイダリーヤ地区、アルド・ハムラー地区、サーフール地区を「樽爆弾」で爆撃し、子供14人を含む22人が死亡した。

「樽爆弾」に関して、シリア人権監視団にラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、シリア軍が使用している「樽爆弾には2種類ある。一つは手製のもの、もう一つは工場で作られたより高度なもので、後者がアレッポ爆撃に使用されている…。樽爆弾は当初は原始的だったが、次第に開発が進み、より大きな破壊力を持つに至っている」と述べた。

しかし、シリア治安筋はAFP(12月15日付)に、「航空機は昨日、アレッポに爆弾を投下したが、テロリストがそれを樽爆弾と呼んでいるだけだ」と述べ、樽爆弾の使用を否定した。

一方、SANA(12月15日付)によると、カフルカール村、バイナーン・フッス市、カスィース村、アルバイド村、クワイリス村、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、バヤーヌーン町、マンスーラ村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ラーシディーン地区、マサーキン・ハナーヌー地区、シャイフ・サイード地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ハラブ・ニュース(12月15日付)は、アレッポ中央刑務所の収監者8人が飢えと寒さが原因で死亡したと報じた。

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クッルナー・シュラカー(12月15日付)は、ダルアー県殉教者登録局からの情報として、シャームの民のヌスラ戦線のアミールであるアブー・ワリード氏とアブー・カターダ氏がジャースィム市での戦闘で死亡したと報じた。

一方、SANA(12月15日付)によると、ダルアー市のハムザ・モスク周辺などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月15日付)によると、アブー・ズフール町、サルジャ村、ビンニシュ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月15日付)によると、ドゥーマー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月15日付)によると、カストゥーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月15日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、ラスタン市、ラスタン湖で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、カーディムーン大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

AFP(12月15日付)は、シリア北東部の避難民のための国連の人道支援物資40トンを積んだ航空機がイラク・クルディスタン地方のエルビル市の空港からシリアに向かったと報じた。

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ジョン・ケリー米国務長官は、反体制武装集団への非殺傷兵器の供与凍結に関して、ABC(12月15日付)で「早急に再開されるだろう…。しかし、注意と慎重に行われることの保証が必要だと思う。誰もシリアの戦争への関与を望んでいない。なせなら、この国は周知の通り、あらゆる介入がなされたことで宗教的な対立に埋没してしまっているからだ」と述べた。

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サウジアラビア前総合情報庁長官のトゥルキー・ファイサル王子は世界政策大会に出席するために訪問中のモナコで「戦車やロケット弾といった兵器で…武装した当事者(アサド政権)と、アサドが持つ兵器に対抗するための自衛の武器を求めて叫ぶ当事者(反体制勢力)がいるという状況があり、これこそが自由シリア軍が台頭できない理由だ。また国際社会の支援も当然欠如している。こうしたなかで、戦闘は続き、殺戮は続くだろう」と述べ、米英による反体制武装集団への非殺傷兵器の供与凍結に疑義を呈した。

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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、世界政策大会に出席するために訪問中のモナコで「ジュネーブ2会議が成功しなければ、苦難に苛まれているこの国(シリア)、さらには隣国の苦しみは続くだろう…。残念ながら、私は完全に悲観的だ…。バッシャール・アサドはジュネーブに代表を送ると言ったが、彼はバカじゃない…。彼が権力を譲り渡す理由を見つけることはできない。我々が支援する反体制勢力は、大きな困難に直面している」と述べた。

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イタリア外務省は、シリアの化学物質の積み替え作業を自国内の港湾施設(場所は発表せず)で行うことに同意したと発表した。

シリアの化学物質は、デンマーク、ノルウェー籍貨物船がラタキア港から搬出したのち、イタリアで、廃棄作業を行うための米国の貨物船に積み替えられることになる。

AFP, December 15, 2013、al-Hayat, December 16, 2013、Kull-na Shuraka’, December 15, 2013、Naharnet, December 15, 2013、Reuters, December 15, 2013、Rihab News, December 15, 2013、SANA, December 15, 2013、UPI, December 15, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長および連立内の軍幹部らが対シリア国境に近いトルコ領内に新たな作戦司令室を設置したと報じられる(2013年12月14日)

反体制勢力の動き

『クドス・アラビー』(12月14日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立筋の話として、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長および連立内の軍幹部が、対シリア国境に近いトルコ領内に作戦司令室を新たに設置したと報じた。

イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所近くの自由シリア軍参謀委員会施設・武器庫がサラフィー主義者に奪取され、シリア国内で活動が困難に直面したことが理由だという。

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自由シリア軍参謀委員会報道官のカースィム・サアドッディーン大佐は「参謀委員会報道官兼シリア革命家戦線総司令官」の名で声明を出し、「我々がイスラーム組織と戦うであろう…との新聞やフェイスブックの書き込みは根拠がない」と述べ、イスラーム戦線との対立関係を否定した。

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これに対して、シリア革命家戦線は声明を出し、「トルコや外国のホテルで引きこもっている自称戦線司令官…のカースィム・サアドッディーン大佐」との関係を否定し、「彼の発言の…いかなる効力も承認しない」と反論した。

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クッルナー・シュラカー(12月14日付)によると、ダマスカス郊外県カラムーン地方で活動する「自由シリア軍」の複数の部隊がリーマー地方作戦司令室を結成し、統合した。

司令官はアブドゥッラー・リファーイー大佐が務め、第11師団、ヤブルード作戦司令室、ファールーク独立師団、ハック旅団、コマンド軍団、ファトフの鷹旅団、カラムーン解放戦線、サイフ・アドル大隊、クサイル旅団、殉教者サーイル・ブーザーン大隊、シャーム解放旅団などが参加しているという。

シリア政府の動き

AP(12月14日付)は、複数の活動家の話として、シリア政府が拘束中の聖タクラー教会の修道女開放に向けて反体制武装集団との交渉を開始した、と報じた。

ハビーブ・ムスタファー大隊のアブー・ニダールを名乗る報道官は、反体制武装集団が修道女12人と、政府が拘束している活動家数百人の交換を要求していることを明らかにした。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、SANA(12月14日付)などによると、軍はアドラー市ウンマーリーヤ地区に近い要衝のバグダード陸橋をシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍から奪還・完全制圧した。

シリア人権監視団も「軍と国防隊がアドラー市労働者住宅地区で若干の進軍を実現した」と発表した。

またハバル・チャンネル(12月14日付)は、アドラー市ウンマーリーヤ地区を占拠する反体制武装集団が市民77人を処刑したと報じた。

うち35人は「宗派的背景、ないしはシリア国家を支持している理由で」処刑されたという。

これに関して、シリアの複数のメディアは、軍がこの「虐殺」に関与した「タクフィール主義武装集団」メンバーを捕捉したと報じた。

このほか、シリア人権監視団によると、ヤブルード市が軍の砲撃を受けた。

一方、SANA(12月14日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区周辺、アドラー水利機構南部、アドラー市役所西部、ルハイバ市郊外、ドゥーマー市、リーマー農場、ヤブルード市、ドゥマイル市、ダーライヤー市、ハラスター市、シャイフーニーヤ農場、アーリヤ農場、アッブ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市各所を軍が爆撃・砲撃した。

一方、SANA(12月14日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、ハーン・アサル村、マンスーラ村、アブティーン村、バーブ・アレッポ街道、ハンダラート・キャンプ、ウワイジャ地区、アルバイド村、クワイリス村、ザルズール丘、ティヤーラ村北部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ザバディーヤ地区、ジャンドゥール地区、ハイダリーヤ地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(12月14日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がハマー県軍事評議会のアフマド・ビッリー議長を拘束した。

また、シリア人権監視団によると、カフルウバイド村で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月14日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャームの鷹旅団の前線司令官がヒムス市で凍死した。

この前線司令官は40代男性で、ヒムス県での戦闘を支援するためイドリブ県から派遣されていたという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ヒムス県ハウラ地方からヒルブナフサ村に向かおうとしていた男性2人(戦闘員か、民間人かは不明)の凍死体が発見された。

一方、SANA(12月14日付)によると、ムーリク市近郊、フワイズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月14日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月14日付)によると、ダルアー市各所、ジャディーヤ村、キータ村、インヒル市、ズィムリーン村、ジャースィム市、カフルシャムス町、タファス市、ナワー市、ナースィリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(12月14日付)によると、ベカーア県バアルベック

民主統一党のアサーイシュがハサカ県、アレッポ県などでイスラーム国メンバー54名を逮捕したと発表するなか、シリアの友連絡グループ会合で西側諸国11カ国の高官とシリア革命反体制勢力国民連立の代表が会談(2013年12月13日)

反体制勢力の動き

シリア革命家戦線は声明を出し、イドリブ県バーブ・フード国境通行所付近の自由シリア軍参謀委員会武器庫襲撃・制圧をめぐって身柄拘束していたイスラーム戦線の戦闘員複数名を釈放したと発表した。

そのうえで、シリア革命家戦線は、イスラーム戦線に対して武器庫および国境通行所からの撤退を要求した。

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シリア革命総合委員会は声明を出し、ハサカ県ラアス・アイン市で民主統一党がクルド語の教育を強要、クルド語を覚えなかった10歳のアラブ人児童を逮捕した、と主張した。

シリア政府の動き

ワーイル・ハルキー内閣は、シャームの民のヌスラ戦線とイスラーム軍のダマスカス郊外県アドラー市労働者住宅地区襲撃と住民「虐殺」を非難、テロ撲滅とシリア復興への意志を改めて示した。

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軍武装部隊総司令部は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍が占拠するアドラー市ウンマーリーヤ地区に対して、軍が「包括的な掃討作戦」を開始したと発表した。

国内の暴力

クッルナー・シュラカー(12月13日付)によると、民主統一党のアサーイシュ(治安組織)は声明を出し、クルド人が多く住む地域(ハサカ県、アレッポ県)で破壊行為を行ったイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のメンバー54人を逮捕した、と発表した。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(12月13日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市の国立病院に配備予定だった救急車両5台を強奪した。

ダーイシュは2週間前にもトルコから入国した救急車両2台を強奪したという。

一方、『アラブ』(12月13日付)は、ラッカ県ラッカ市で女性活動家のスアード・ヌーファルさんがイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などサラフィー主義武装集団の活動に抗議し、ハンストを始めたと報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアアザーズ市に近いイフラス村で女性6人を含むクルド人市民120人以上を誘拐した。

一方、SANA(12月13日付)によると、ナイラブ航空基地東部、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、ティヤーラ村北部、アブティーン村、マンスーラ村、ザルズール村、アレッポ市シャイフ・サイード地区、旧市街、ブスターン・カスル地区、アシュラフィーヤ地区、ジャンドゥール地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月13日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、ドゥワイル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(12月13日付)によると、北部県アッカール郡のカシュラク村、ヌーラー村、ワーディー・フール村、ハクル・ジャニーン村、アマル・バイカート村に、シリア領から発射された迫撃砲弾複数発が着弾、住民が一時避難した。

諸外国の動き

シリアの友連絡グループの会合がロンドンで開催され、西側諸国11カ国の高官とシリア革命反体制勢力国民連立の代表が会談した。

会合後に出された声明では、ジュネーブ2会議実施に先立って避難民支援のための人道回廊設置の必要があるとする点などで合意したことが発表された。

また同声明は「過激派を負かすことができるのは自分だけだとするアサドの言葉を拒否する」としつつ、「イラク・シャーム・イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線など革命による民主主義の実現を拒否するすべての組織の台頭を懸念している」との意思を示した。

そのうえで「我々の目標を実現する唯一の道は、反体制武装集団が民主主義と多元主義の価値を尊重し、連立のもとで活動することのなかにある」と強調した。

シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・アークビーク氏は会合後、記者団に「我々には問題があることは分かる。自分たちが望むような軍事組織を持っていないことは分かっている…。資金でも装備でもいいから支援が必要だ。それ現地の混乱を解消する唯一の手段だ」と懇願した。

一方、『ハヤート』(12月18日付)は、カタールとトルコの複数の高官の話として、両国がロンドンでのシリアの友連絡グループ会合で突然、イスラーム戦線の代表者の議場への入場を求めたと報じた。

これに対する「欧米諸国の印象は前向きだった」という。

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『ワシントン・ポスト』(12月13日付)は、複数の米国高官の話として、アル=カーイダとつながりのないイスラーム主義武装集団などを含む反体制武装集団をより大規模な政治同盟に参加させるべく支援する可能性がある、と報じた。

同報道によると、そのために、ロバート・フォード駐シリア米大使が、イスラーム戦線の幹部と会談する可能性もあるという。

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マイケル・ヘイデン元CIA長官は、ジェームズタイン財団による第7回テロ対策専門家年次大会で、シリア情勢に関して、武装集団の勝利はシリアの紛争の結末として期待されていないとしたうえで「第三の選択肢はアサドの勝利だ…。現時点で私がいうことは卑劣に思えるかもしれないが、私は卑劣な三つの選択肢なかではもっともましと思える第三の選択肢に傾きつつある」と述べた。

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ロシアの複数のメディアが伝えたところによると、ゲンナージー・ガティロフ外務次官は、ロシアの専門家をシリアに派遣し、シリア国内の化学兵器をラタキア港の武器庫に搬送する任務に当たらせることを明らかにした。

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ヘルヴェ・ラドス国連平和維持活動担当事務次長は記者会見で、安保理が合意すればシリアに平和維持軍を派遣する用意があると述べた。

AFP, December 13, 2013、al-‘Arab, December 13, 2013、al-Hayat, December 14, 2013, December 18, 2013、Kull-na Shuraka’, December 13, 2013、Naharnet, December 13, 2013、NNA, December 13, 2013、Reuters, December 13, 2013、Rihab News, December 13, 2013、SANA, December 13, 2013、UPI, December 13, 2013、The Washington Post, December 13, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

バーブ・ハワー国境通行所近くの自由シリア軍参謀委員会の武器庫がイスラーム戦線によって制圧され両者の間で緊張が高まる、化学兵器使用に関する国連調査団はこれまでに5か所で化学兵器が使用されたとの最終報告書をまとめる(2013年12月12日)

反体制勢力の動き

シリア革命家戦線(ムハンマド・ラッハール)は声明を出し、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所近くの自由シリア軍参謀委員会の拠点・武器庫喪失に関して、イスラーム戦線が攻撃したと暴露し、シャームの民のヌスラ戦線やイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の襲撃を否定した。

同声明によると、イスラーム戦線の攻撃によって収奪されたのは、ファールーク大隊本部、リジャールッラー本部、第313旅団本部、シリア殉教者大隊旅団本部、市民保護委員会本部だという。

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またシリア革命戦線を構成する第7師団司令官のハイサム・ウサイフィー大佐も、クッルナー・シュラカー(12月12日付)の取材に対し、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所付近の自由シリア軍参謀委員会の武器庫・拠点を占拠したのは、イスラーム戦線だったことを明らかにし、シャームの民のヌスラ戦線やイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の襲撃を否定した。

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これに対して、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・サーリフ報道官はイスタンブールで、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所近くの自由シリア軍参謀委員会の武器庫・拠点がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって襲撃され、サリーム・イドリース参謀長がイスラーム戦線に武器庫の防衛を要請したと主張した。

サーリフ報道官によると、これを受け、イスラーム戦線が応援に駆けつけ、ダーイシュを放逐、武器庫を防衛したのだという。

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また『ハヤート』(12月13日付)は、イスラーム戦線が、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所近くの自由シリア軍参謀委員会の武器庫制圧に関して、「武器庫が空だった」ことを明らかにした、と報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は、自由シリア軍参謀委員会とイスラーム戦線に対して、「宗派主義的民兵を駆使してシリア人を殺害する犯罪者政権に対する統一的な国民プログラムのもと戦列を統一」するよう呼びかけた。

また米英の軍事支援に関して「以前から非殺傷兵器・装備の支援に限定されてきた」としつつ、「そもそも米国製の武器はなかったが、米国の承知のもと友好国から供与されてきた…。(米英による支援)凍結は一時的なものに過ぎない」と付言した。

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自由シリア軍参謀委員会のルワイユ・ミクダード政治広報調整官は、サリーム・イドリース参謀長が国境地帯でイスラーム戦線の指導者らと会し、事態の収拾にあたっていると述べる一方、米英両国に、非殺傷兵器の支援凍結を撤回するよう求めた。

ジャズィーラ・チャンネル(12月12日付)が伝えた。

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『ウォール・ストリート・ジャーナル』(12月12日付、http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303747904579252931317913794.html)は、当局者の話として、イドリブ県の武器庫喪失を受け、自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長が、トルコに逃走、その後カタールの首都ドーハに入ったと報じた。

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これに対して、自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長はザマーン・ワスル(12月12日付)に、トルコ経由でカタールに逃走したとの『ウォール・ストリート・ジャーナル』の報道を否定した。

イドリース参謀長は「参謀委員会とイスラーム戦線の間の騒動は、怒号のようなものだが、現時点でそれについて言及することは避けたい…。しかし事態を収束させるため、戦線と連絡は続いている…。それ以外の武器庫は依然として参謀委員会が掌握しており、攻撃を受けてはいない…。革命家たちが参謀委員会に助けを求めに来て、武器庫を制圧するのは非礼だ」と述べた。

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リハーブ・ニュース(12月12日付)は、クルド人部隊の戦闘員の話として、ハサカ県の対イラク国境に位置するヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町の国境通行所を修復し、通行を再開するための特別委員会が設置されたと報じた。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム氏は、ジュネーブ2会議に関して、シリア革命反体制勢力国民連立メンバーと同じ代表団に参加することはないだろう、と述べた。

ラジオ・ロザナ(11月30日付)が報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は、アレッポ県アレッポ市、ヒムス県ラスタン市で、11日から12日にかけて、6歳の児童など子供3人が凍死したと発表した。

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シリア革命総合委員会は、アレッポ県にあるアレッポ中央刑務所で13人が凍死したと主張した。

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ドゥーマー市シューラー評議会は声明を出し、ラッザーン・ザイトゥーナ女史の拉致を非難した。

国内の暴力

ヒムス県では、SANA(12月12日付)によると、ガースィビーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月12日付)によると、ズィムリーン村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月12日付)によると、ドゥーマー市、リーマー農場、ハーン・シャイフ・キャンプ、ルハイバ市周辺の丘陵地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また反体制武装集団の襲撃を受けたアドラー市労働者住宅地区では、軍が多数の戦闘員を殺傷した。

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ダマスカス県では、SANA(12月12日付)によると、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(12月12日付)によると、サルマー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月12日付)によると、ハンダラート・キャンプ、アレッポ中央刑務所周辺、アレッポ市シャイフ・サイード地区、ブスターン・カスル地区、旧市街で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、フライターン市内の発電所で火災が発生した。火災の原因は軍の砲撃だという。

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イドリブ県では、SANA(12月12日付)によると、ウンム・ジャリーン村、マジャース村、アブー・ズフール町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

チャック・ヘーゲル米国務長官は、シリア情勢に関して、西側諸国が支援してきた「穏健な反体制勢力」や自由シリア軍参謀委員会が敗北を喫しつつあることを認めた。

ヘーゲル国務長官はシンバポールの国防大臣との会談後の記者会見で、「最近の情勢は、予見できないほど事態の混迷を反映しているのだと思う…。事態は困難な問題をなげかけている。我々はサリーム・イドリース少将や穏健な反体制勢力にどのように対処するかを知らねばならないだろう…。穏健な反体制勢力が大敗を喫すれば、それは悪い事態だ。だが、こうした事態に我々は直面している」と述べた。

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ロイター通信(12月12日付)は複数の高官の話として、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表がシリア政府と反体制勢力双方に対して、12月27日までにジュネーブ2会議に出席する代表者を確定するよう求めている、と報じた。

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『ハヤート』(12月12日付)は、ヨルダン公式筋の話として、シャームの民のヌスラ戦線がヨルダン諜報機関に協力したヨルダン人戦闘員を裁くための特別法廷を設置した、と報じた。

これに関して、ヨルダンのジハード主義潮流の指導者ムハンマド・シャラビー氏(アブー・サイヤーフ)は「ヌスラ戦線には義勇兵の受け入れに携わる特殊部隊があり、ヨルダンなどから来た戦闘員は全員、その調査対象となっている…。シリアのムジャーヒドゥーンは治安活動に関する豊富な経験をもっており…、エージェントを探し出す能力を持っている…。イスラーム主義部隊の一つは最近、ヨルダンに戦闘員2人に関して疑惑が生じたため、帰還させる命令を出した…。ヌスラ戦線がヨルダン当局に協力するヨルダン人を多数見つけ出したとの情報がある。しかしその数は少なく、死刑判決が出た」と述べた。

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シリアでの化学兵器使用に関する国連調査団は、2013年8月21日のダマスカス郊外県グータ地方での攻撃など、計5カ所で化学兵器が使われた可能性があるとする最終報告書(https://unoda-web.s3.amazonaws.com/wp-content/uploads/2013/12/report.pdf)をまとめた。

82ページからなる報告書によると、うち4件はサリンが使用されたとみられ、複数の攻撃で政府軍の兵士や市民も被害に遭ったとみられる。

調査団のアキ・セルストロム団長は、報告書で「シリアで進行中の紛争で化学兵器が使用されていると結論付けた」と明言した。

シリアで化学兵器が使用されたとの指摘がなされている攻撃は以下の通り:

2013年3月19日のアレッポ県ハーン・アサル村での攻撃(シリア政府が告発)
2013年3月19日のダマスカス県ウタイバ市での攻撃(英仏が告発)
2012年12月23日のヒムス市での攻撃(英仏が告発)
2013年3月13日と4月25日のダマスカス郊外県ダーライヤー市での攻撃(英国が告発)
2013年4月24日のダマスカス郊外県アドラー市での攻撃(英国が告発)
2013年4月25日のダマスカス郊外県ダーライヤー市での攻撃(英国、カタールが告発)
2013年4月29日のイドリブ県サラーキブ市での攻撃(英仏が告発)
2012年10月17日のイドリブ県サルキーン市での攻撃(フランスが告発)
2013年4月13日のアレッポ県アレッポ市シャイフ・マクスード地区での攻撃(米国が告発)
2013年5月14日のハマー県カスル・アブー・サムラ市での攻撃(米国が告発)
2013年5月23日のダマスカス郊外県アドラー市での攻撃(米国が告発)
2013年4月12~14日のダマスカス県ジャウバル区での攻撃(フランスが告発)
2013年8月22日のダマスカス郊外県バハーリーヤ市での攻撃(シリア政府が告発)
2013年8月24日、ダマスカス県ジャウバル区での攻撃(シリア政府が告発)
2013年8月25日のダマスカス郊外県アシュラフィーヤ・サフナーヤー市での攻撃(シリア政府が告発)

うち今回の報告書作成にあたって、新たに使用が告発されたのは以下の7つの攻撃:

2013年8月21日のダマスカス郊外県グータ地方での攻撃
2013年3月19日のアレッポ県ハーン・アサル村での攻撃(シリア政府が告発)
2013年8月24日のダマスカス県ジャウバル区での攻撃(シリア政府が告発)
2013年4月29日のイドリブ県サラーキブ市での攻撃(英仏が告発)
2013年8月25日のダマスカス郊外県アシュラフィーヤ・サフナーヤー市での攻撃(シリア政府が告発)
2013年8月22日のダマスカス郊外県バハーリーヤ市での攻撃(シリア政府が告発)
2013年4月13日のアレッポ県アレッポ市シャイフ・マクスード地区(米国が告発)

このうち化学兵器が使用された疑いが高いと判断されたのは以下の5件:

2013年8月21日のダマスカス郊外県グータ地方での攻撃
2013年3月19日のアレッポ県ハーン・アサル村での攻撃(シリア政府が告発)
2013年8月24日のダマスカス県ジャウバル区での攻撃(シリア政府が告発)
2013年4月29日のイドリブ県サラーキブ市での攻撃(英仏が告発)
2013年8月25日のダマスカス郊外県アシュラフィーヤ・サフナーヤー市での攻撃(シリア政府が告発)

AFP, December 12, 2013、Aljazeera.net, December 12, 2013、al-Hayat, December 13, 2013, December 14, 2013、Kull-na Shuraka’, December 12, 2013, December 18, 2013、Naharnet, December 12, 2013、Reuters, December 12, 2013、Rihab News, December 12, 2013、SANA, December 12, 2013、UPI, December 12, 2013、The Wall Street Journal, December 12, 2013、Zaman al-Wasl, December 12, 2013などをもとに作成。

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米・英がシリア北部への非殺傷兵器の支援を全面的に凍結したと発表するなか、GCC首脳会議が閉幕声明のなかでシリア革命反体制勢力国民連立を「ジュネーブ2会議におけるシリア国民の正統な代表」として位置づけ(2013年12月11日)

反体制勢力の動き

自由シリア軍参謀委員会のルワイユ・ミクダード政治広報調整官は、9日に結成された(イドリブ・)シリア革命家戦線に関して、その武器がアサド政権のみに向けられ「ほかの目的には使用されない…。戦線の結成は誰に対するメッセージでもない。そのように理解する者だけの問題だ」と述べた。

Champress, December 11, 2013
Champress, December 11, 2013

自由シリア軍参謀委員会のカースィム・サアドッディーン報道官も、シリア革命家戦線に関して「自由シリア軍の言葉と努力を統合するために結成された。戦線は体制打倒に向かっている。シリア国民や革命に危害を与えるいかなる行為とも無縁であり、将来の国軍の中核となるだろう」と述べた。

シリア政府の動き

ワーイル・ハルキー首相は、アサド大統領の名代として駐シリア南ア大使館を訪問し、大使と面談、ネルソン・マンデラ元大統領死去への弔慰を伝えるとともに、ジェイコブ・ズマ大統領宛てのアサド大統領の親書を手渡した。

SANA(12月11日付)が報じた。

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外務在外居住者省は声明を出し、クウェートでのGCC首脳会議の閉幕声明の内容を断固拒否すると発表した。

国内の暴力

ラッカ県では、ラッカ国境なし記者団の活動家によると、イラク・シャーム・イスラーム国が対トルコ国境に位置するタッル・アブヤド国境通行所のハサン・スライマーン局長を拉致した。

Champress, December 1, 2013
Champress, December 1, 2013

同活動家によると、タッル・アブヤド国境通行所は現在、イスラーム戦線のシャーム自由人運動が制圧している。

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ダマスカス郊外県では、Champress(12月11日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線がイスラーム軍の支援を受け、アドラー市労働者住宅地区に侵入、同市をほぼ完全に制圧した。

同報道によると、ヌスラ戦線とイスラーム軍は悪天候に乗じて、ドゥーマー市方面からアドラー市労働者住宅地区に侵入し、国際幹線道路(ダマスカス・ヒムス街道)を封鎖、市民を「虐殺」したという。

これに関して、『ハヤート』(12月13日付)は、ヌスラ戦線とイスラーム軍は、ドゥルーズ派やアラウィー派の宗徒15人を殺害したとしたうえで、死者数が40人以上にのぼるとの報告もあると報じた。

また、SANA(12月11日付)によると、ドゥーマー市、ダーライヤー市、リーマー農場、ナブク市南西部一帯、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム解放旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月11日付)によると、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月11日付)によると、アレッポ市ファイイド地区、メリディアン地区、サイフ・ダウラ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲複数発が着弾し、市民12人が死亡、50人が負傷した。

また、ワディーヒー村、アルバイド村、クワイリス村、カスキース村、ハンダラート・キャンプ、ウワイジャ地区、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、バーブ市、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)南部、ナイラブ村東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらに、アレッポ県では、カーディー・アスカル地区、ターディフ地区、ハイダリーヤ地区、アイス地区、シャイフ・サイード地区、ブスターン・カスル地区、アシュラフィーヤ地区、旧市街、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クルド友愛調整によると、アイン・アラブ(コバネ)市で、民主統一党による教員養成学校閉鎖に抗議するデモが発生した。

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ヒムス県では、SANA(12月11日付)によると、ガースィビーヤ村、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、ザアフラーナ村、ヒムス市クスール地区、ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月11日付)によると、アイン・ラールーズ村、アルバイーン山周辺、タッル・ダマーン村、マアッラト・ヌウマーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月11日付)によると、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、ラシュディーヤ地区、ジュバイラ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、チュニジア人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、10日から11日にかけて、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・アブヤド市で、クルド人15世帯を民主統一党および人民防衛隊支持者だとして、追放した。

レバノンの動き

NNA(12月11日付)によると、北部県トリポリ市で、ジャバル・ムフスィン地区住民が何者かに撃たれ、負傷した。

諸外国の動き

駐トルコ米大使館報道官は、米国がシリア北部への非殺傷兵器の支援を全面的に凍結したと発表した。

『ハヤート』(12月12日付)によると、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所がイスラーム戦線によって制圧されたことを受けた動きで、同報道官は、米国が自由シリア軍参謀委員会に供与した非殺傷兵器・装備が、サラフィー主義者の手に渡ったかどうかについては現在確認作業中だという。

また同報道官によると、人道支援は継続されるという。

米ホワイト・ハウスのジョシュ・アーネスト報道官も「バラク・オバマ政権は、イスラーム戦線がシリアの最高軍事評議会(自由シリア軍参謀委員会)の施設を占拠したとの報告を懸念している」と述べ、シリア北部への非殺傷兵器の供与を停止したと発表した。

アーネスト報道官はまた「米国は自由シリア軍の米国の装備提供について、サリーム・イドリース司令官のみと協議する」と付言した。

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駐トルコ英国大使館は、米国に続いて、シリアの反体制勢力への非殺傷兵器の支援を凍結すると発表した。

英国のデヴィッド・キャメロン首相は下院で「シリアの唯一の反体制勢力が過激派だとする考え方が広まることを許すわけにはいかない…。シリアの民主主義やその将来に関心がある人々との協力を我々が止めれば、そうした事態は現実になってしまう」と述べた。

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イスラーム戦線、シャームの民のヌスラ戦線による自由シリア軍参謀委員会武器庫制圧・補足に関連して、ロイター通信(12月11日付)は、トルコがバーブ・ハワー国境通行所に面するハタイ県レイハンル市郊外のジルヴェキョズ国境通行所を閉鎖したと報じた。

バーブ・ハワー国境通行所一帯での戦闘激化が閉鎖の理由だという。

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クウェートで開催されていたGCC首脳会議が閉幕声明を発表し、閉幕した。

閉幕声明は、シリア情勢に関して「アサド政権のシリア国民に対する集団虐殺行為の継続」を非難する一方、自らが支援するシリア革命反体制勢力国民連立を「ジュネーブ2会議におけるシリア国民の正統な代表」と位置づけた。

また「シリア国民の血でその手を染めたシリア政府の幹部は、移行政府やシリアの政治的将来において役割を得てならない」と主張した。

しかし、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が求めていた救済基金については言及しなかった。

このほか、レバノン情勢との関連で、声明は、ヒズブッラーの民兵のシリアからの撤退を求めた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は訪問中のイランの首都テヘラン(10日に到着)で、ハサン・ロウハーニー大統領、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣らと会談し、核開発問題、シリア情勢などについて協議した。

ザリーフ外務大臣との共同記者会見で、ラブロフ外務大臣は「責任あるすべての国が、ジュネーブ2会議で良い結果をもたらすべく何かを市無ければならない…。こうした結果に至ることを望んでいない者は、国際社会の要求にコミットしていないことになる」と述べた。

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ファルス通信(12月11日付)は、イラン・イスラーム革命防衛隊のモハンマド・アリー・ジャアファリー司令官が「我々にとってシリアは最前線をなしており…、革命防衛隊はその維持のため、シリア支援の努力を惜しまない。我々はシリアがイランとともにレジスタンスの前線にいることを誇りに思う。しかし、我々はシリアに軍事専門家や顧問を配置しているだけだ」と述べたと報じた。

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イラクやシリアのジハード主義武装集団の動静についての報道に力を入れているフナイン・ネット・フォーラム声明を出し、「イラク・シャーム・イスラーム国の我らが同胞たち」に「スペイン人記者のハヴィエル・エピノーサ(Javier Espinosa)氏(『エル・ムンド』記者)とリカルド・ガルシア・ヴィラノヴァ(Ricardo Garcia Vilanova)氏(フリーのカメラマン)の釈放を要求する」と呼びかけた。

2人は10日、ラッカ県内の検問所で拘束・拉致された。

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米ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは、シリアの紛争発生から1000日が経過したのに合わせて声明を出し、ジュネーブ2会議をシリアの紛争の真の転換点とするよう呼びかけた。

AFP, December 11, 2013、al-Hayat, December 12, 2013, December 13, 2013、Kull-na Shuraka’, December 11, 2013, December 12, 2013、Naharnet, December 11, 2013、NNA, December 11, 2013、Reuters, December 11, 2013、Rihab News, December 11, 2013、SANA, December 11, 2013、UPI, December 11, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長がGCC首脳会議に出席し「アサド政権がイスラーム国を作り出した」と主張、アレッポ県ではイスラーム国とシャーム自由人運動が衝突し双方に死者が発生(2013年12月10日)

反体制勢力の動き

AKI(12月10日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部筋の話として、アフマド・トゥウマ暫定内閣(ガズィアンテップ)は…各省に合わせて約400人のスタッフを雇用しようとしたが、必要な資金がなく、最低限の政務も行えていない、と報じた。

al-Hayat, December 10, 2013
al-Hayat, December 10, 2013

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、クウェートで開催されたGCC首脳会議で、「シリア政府は過激派集団のなかに道を踏み外した者を探し出し、刑務所から出所させ、武装させた」と主張、アサド政権がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を作り出したと主張した。

ジャルバー議長はまた、「シリアの戦争に宗派主義的なスローガンのもとにヒズブッラーが参加したことで過激派の怒りを激化させた」との持論を展開した。

そのうえで、シリア国民を救済・支援するための基金の設立と、連立によるその運営を求めた。

ロイター通信(12月10日付)が伝えた。

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シリア人権監視団は、12月7日のイスラーム戦線による自由シリア軍参謀委員会の武器庫掌握に関して、アレッポ県アターリブ市の活動家からの情報として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ではなく、シャームの民のヌスラ戦線が6日深夜に参謀委員会武器庫を制圧、自走式高射機関砲(シルカ)数十輌を捕獲、その後、7日早朝にイスラーム戦線が同武器庫を掌握し、対空ロケット、対戦車ロケットを捕獲した、との追加情報を発表した。

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ダマスカス郊外県革命調整連合のユースフ・ブスターニー報道官は、クッルナー・シュラカー(12月10日付)に、アサド政権が、イスラエルとの連絡調整のもと、ゴラン高原の兵力引き離し地域(AOS)に隣接する地域に爆撃を行っていることを複数の消息筋が確認したと主張した。

ブスターニー報道官によると、クナイトラ県のムムティナ村、ハワーリド村、アイン・アブド村などがイスラエルとの連絡調整のもとに爆撃されたという。

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ラッカ国境なき記者団は声明を出し、ラッカ県で避難生活を続ける市民への人道支援を呼びかけた。

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イスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ司令官は声明を出し、ダマスカス郊外県ドゥーマー市でのラッザーナ・ザイトゥーナ女史の拉致への関与を否定し、犯人の公正な裁判を望んでいると発表した。

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シリア民主主義者連合、自由シリア女性連合、自由シリア弁護士連合は相次いで声明を出し、ダマスカス郊外県ドゥーマー市で拉致されたラッザーナ・ザイトゥーナ女史、サミーラ・ハリール女史、ワール・ハマーダ氏、ナーディム・ハマーディー氏の4人の即時釈放を求めた。

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ヨルダンを拠点とする反体制派系NGOのシリア研究世論調査センターは、自由シリア軍参謀委員会に関する世論調査を実施、その結果(http://all4syria.info/wp-content/uploads/2013/12/هيئة-الاركان-التقرير-المختصر.pdf)を発表した。

調査は、活動家を対象にインターネットを通じて実施した。サンプル数は165人、うち男性90%、女性10%、61%が高等教育修了者、21%が国内居住者、79%が国外居住者だった。

質問と結果は以下の通り:

1. 参謀委員会は軍事的な運動の必要性を代表していると感じていますか?はい54%、いいえ43%
2. 参謀委員会の活動に満足していますか?はい90.5%、いいえ5%
3. 参謀委員会は再編されるべきだと考えますか?はい73%、いいえ21.4%
4. 参謀委員会は役割を終え、解体されるべきと考えますか?はい41%、いいえ50%

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、ドゥーマ地元評議会が声明を出し、ラッザーン・ザイトゥーナ女史とその同僚3人がドゥーマ-市で誘拐されたと発表、「シリア政府の行為に似た卑劣な行為」と非難、反体制武装集団による犯行を示唆した。

一方、シャーム・イフバーリーヤ・ネット(12月10日付)によると、軍がムウダミーヤト・シャーム市、リーマー農場、バービッラー市、ヤブルード市、ランクース市、ザバダーニー市、ダーライヤー市、アドラー市を爆撃・砲撃、リーマー農場で軍と反体制武装集団が交戦した。

また同ネットによると、ヒズブッラーとズー・フィカール旅団の支援を受けた軍部隊が、奪還したナブク市の民家を放火するなど「新たな虐殺」を働いたと主張した。

シリア人権監視団は、軍がナブク市とヤブルード市を結ぶ農場地帯で軍事作戦を集中的に行い、カラムーン地方最後の反体制武装集団の拠点であるヤブルード市攻略の準備を進めている、との見方を示した。

他方、SANA(12月10日付)によると、リーマー農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、カッサース・アーディル連隊司令官ら複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアーリヤ農場、ムウダミーヤト・シャーム市、ダーライヤー市、ドゥマイル市北東部の丘陵地、ルハイバ市東部の山間部、アドラー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カーブーン区で軍と反体制武装集団が交戦する一方、シャーグール区で治安部隊が活動家の逮捕摘発活動を行った。

一方、SANA(12月10日付)によると、ジャウバル区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、マスカナ市で9日から、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャーム自由人運動が指名手配者の処遇などをめぐって衝突し、シリア人権監視団によると、この戦闘で、ダーイシュの戦闘員5人とシャーム自由人運動の戦闘員7人が死亡した。

これに関して、Champress(12月10日付)は、マスカナ市でシャーム自由人運動と対立・交戦していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、同運動に属すマスアブ・ビン・ズバイル旅団を放逐し、同市を完全制圧したと報じた。

複数の消息筋によると、交戦に先だって、同運動に属すマスアブ・ブン・ウマイル旅団のムハンマド・ナッブー司令官、「アブー・ジャアファル」を名乗る副司令官を含む旅団幹部を逮捕していたという。

事態悪化を受け、イスラーム戦線は声明を出し、アレッポ県マスカナ市でシャーム自由人運動と対立を深めるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対して、第三者の仲裁のもと司法の判断に服し、対立を解消するよう呼びかけた。

一方、シリア人権監視団によると、キンディー大学病院周辺で、軍が反体制武装集団と交戦した。

また、アレッポ市では、軍が、マサーキン・ハナーヌー地区、カーディー・アスカル地区、カラム・トゥラーブ地区、ダフラト・アワード地区に対して爆撃を、スッカリー地区、シャッアール地区に対して砲撃を行う一方、ハーリディーヤ地区、シャイフ・サイード地区、シャイフ・サイード地区で反体制武装集団と交戦した。

他方、SANA(12月10日付)によると、アブタイン市、アッザーン市、ハーン・トゥーマーン村、ワディーヒー村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院近く、ズィルバ村、ダイル・ハーフィル市、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ムスリミーヤ村北部、マーリア市南部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またキンディー大学病院周辺の戦闘で、シャーム自由人運動の司令官の一人「アブー・ダルダー・カタリー」が軍の爆撃により死亡した。

さらに、アレッポ市では、スッカリー地区、ザバディーヤ地区、サラーフッディーン地区、ハイダリーヤ地区、アシュラフィーヤ地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、アレッポ市内の複数カ所に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民12人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イスラーム戦線が、バーブ・ハワー国境通行所の別の反体制武装集団の拠点を制圧し、同通行所を封鎖・制圧した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(12月10日付)は、複数の消息筋の話として、イスラーム戦線がバーブ・ハワー国境通行所を占拠していたファールーク大隊を放逐し、同地を制圧するとともに、一部医療関係者以外の同通行所通行を一時禁止することを決定した、と報じた。

一方、SANA(12月10日付)によると、サルミーン市、ナフラ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(12月10日付)によると、シブル・クブーア村、サーキヤト・クルト村、カンタラ村、ダッラ村、カルマリーヤ村、ラビーア町、サルマー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国員戦闘員30人以上を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月10日付)によると、ヒムス市旧市街、カラービース地区、バーブ・フード地区、カフルラーター市、タッルドゥー市、ラスタン市、ザアフラーナ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月10日付)によると、フラーク市、アドワーン村、ナワー市、アービディーン村、シャジャラ町、インヒル市、アトマーン村、ダーイル町郊外、タファス市、ダルアー市旧税関地区など、タスィール町、ムザイリーブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

『ナハール』(12月10日付)は、シリア国内での戦闘で死亡したとされるヒズブッラーのアリー・バッズィー司令官に関して、レバノン国内のヒズブッラーの軍事教練キャンプで射撃訓練中に誤って撃たれて死亡した、と報じた。

諸外国の動き

国連は、シリア政府およびイラク政府と、イラク・クルディスタン地方のエルビルからハサカ県への人道支援物資の空輸を行うことで合意した。

UNHCRのアミーン・アワド中東北アフリカ局長によると、支援活動は12日から開始され、15日まで4回にわたりイリューシン76による搬入作業を行う予定だという。

ロイター通信(12月10日付)が伝えた。

AFP, December 10, 2013、AKI, December 10, 2013、Champress, December 10, 2013、al-Hayat, December 10, 2013、Kull-na Shuraka’, December 10, 2013, December 11, 2013、al-Nahar, December 10, 2013、Naharnet, December 10, 2013、Reuters, December 10, 2013、Rihab News, December 10, 2013、SANA, December 10, 2013、UPI, December 10, 2013などをもとに作成。

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イドリブ県で活動する武装集団14組織が「イドリブ・シリア革命家戦線」の結成を発表するなか、軍がダマスカス郊外県ナブク市をほぼ完全に制圧しダマスカス・ヒムス街道を奪還(2013年12月9日)

反体制勢力の動き

イドリブ県などで活動する武装集団14組織は共同ビデオ声明を出し、イドリブ・シリア革命家戦線を結成すると発表した。

同戦線に参加を表明したのは以下の組織。

1. イドリブ県軍事評議会
2. シリア殉教者旅団大隊連合
3. 来たるべき勝利旅団
4. アレッポ第9師団
5. 北部自由人旅団
6. 北部ファールーク大隊
7. ダマスカス・リヤード・サーリヒーン大隊
8. ザーウィヤ自由人連合
9. アンサール旅団
10. ハマー・ファールーク大隊
11. 第7師団
12. ガーブの狼旅団
13. ダマスカス特殊任務連隊
14. イドリブ殉教者旅団

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は訪問先のクウェートで、連立が「複数の大国から文書および口頭で、ジュネーブ2会議後の…政治プロセスにおいてバッシャール・アサド大統領に未来はないとの保証を得た」と述べた。

ロイター通信(12月9日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は『シャルク・アウサト』(12月9日付)に「シリア政府が政権存続の見返りとして、アル=カーイダとジハード主義者の根絶を約束する…との取引を米国が拒否したことを(米国から)伝えられた」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は「剣によって!」と題した報告書を発表、そのなかでアサド政権が「死の師団」を複数編成し、反体制運動を行う町や村での虐殺を行っていると主張した。

「死の師団」は「革命」発生直後に編成され、共和国護衛隊、イラン・イスラーム革命防衛隊、「シャッビーハ」、ヒズブッラーの戦闘員などからなっているのだという。

連立はこの報告書で、アサド政権によって「これまでに15万人以上の民間人がさまざまな方法で殺害された」としたうえで、ヒムス県、ハマー県、タルトゥース県、イドリブ県、アレッポ県などですくなくとも20件の虐殺行為が行われ、子供200人、女性120人を含む2,885人がその犠牲となったと主張した。

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シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー事務局長は、イランと米英仏独露中との核開発に関する合意に関して、『ハヤート』(12月10日付)に「この合意を我々は懸念せざるを得ない。なぜなら、イランがスポットライトを浴び、国際社会に復帰することで、シリア国民が、化学兵器問題のときいと同じように、イランの核問題のつけを払わされることを恐れているからだ」と述べた。

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シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、アサド政権にジュネーブ合意(2012年6月)を承認するよう圧力をかけるよう国際社会に要求し、同政権が人道状況を混乱させ続ける限り、ジュネーブ2会議の議論は無益なものになると警鐘を鳴らした。

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クッルナー・シュラカー(12月9日付)は、アレッポ県マスカナ市でシャーム自由人運動とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、指名手配者の処遇をめぐって対立を深めていると報じた。

同報道によると、ダーイシュが、マスカナ市シャリーア委員会によって指名手配されていた男性を拘束したのが発端。

男性の身柄引き渡しのため、シャーム自由人運動の使節団が派遣されたが、ダーイシュは面談と引き渡しを拒否、またダーイシュのパトロール隊が使節団長を拉致しようとして、シャリーア委員会やシャーム自由人運動と衝突した。

その後、今度はシャーム自由人運動が、ダーイシュの司令官の一人を検問所で一時拘束したという。

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自由シリア軍国内合同司令部のファフド・ミスリー中央広報担当官は、レバノンのミシェル・アウン氏率いる自由国民潮流が「シリアの複数地区で教会や修道院を守るとの口実で、シリアに支持者を送り込み、戦わせている」と主張した。

ミスリー担当官はまた、レバノンのキリスト教徒民兵にヒズブッラーが「兵站、技術、軍事支援を行っている」と断じた。


ナハールネット(12月9日付)が伝えた。

シリア政府の動き

外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を提出、サウジアラビアがシリア国内のサラフィー主義武装テロ集団を武器、資金、戦闘員教練を援助し、破壊行為に荷担していると非難、迅速且つ適切な対応を求めた。

SANA(12月9日付)が伝えた。

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通信技術省は声明を出し、「光ケーブルの故障」により、国内電話回線、国際電話回線、インターネット回線が一時普通となった」と発表、復旧作業を行い、早急に回線を再開すると発表した。

『ハヤート』(12月10日付)などが伝えた。

国内の暴力

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、灯油業者のイブラーヒーム・カッスーム氏を7日にサラーキブ市で逮捕、「アッラーを侮辱した」との罪で頭を切断し、処刑した。

ダーイシュの戦闘員がカッスーム氏から購入した灯油を「まがいもの」だと言ったのに対し、カッスーム氏が「知るか、俺が「灯油の主(ぬし、アラビア語で「ラッブ」)」とでも言うのか」と言ったのが逮捕・処刑の理由だという。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がナブク市をほぼ完全に制圧、また国際幹線道路(ダマスカス・ヒムス街道)の奪還に成功した。

また、SANA(12月9日付)によると、軍がナブク市を制圧し、同市周辺での残党追撃を続けた。

また軍はリーマー農場、ドゥーマー市、ハラスター市、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月9日付)によると、フマイリー市、ヒルバト・アーリフ市で、反体制武装集団が仕掛けた爆弾が爆発し、市民3人が死亡した。

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ダマスカス県では、SANA(12月9日付)によると、サーリヒーヤ区の市場に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民2人が死亡、多数が負傷した。

また、バルザ区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月9日付)によると、軍がヒムス市グータ地区、カラービース地区、バーブ・フード地区、ラスタン市郊外、ガースィビーヤ村などで、反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点、装備、地下トンネルを破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月9日付)によると、東ムライハ町、ナーフタ町、ダルアー市各所、ヒルバト・ガディール・ブスターン村、ラスム・カター村、タファス市、ナワー市、アブー・ガーラ村、アイン・フライハ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月9日付)によると、ダッバーガート村、ワディーヒー村、アルバイド村、クワイリス村、カスキース村、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、ナイラブ航空基地東部、キンディー大学病院周辺、アレッポ市カースティールー地区、アナダーン市、カッファイン市、マフドゥーム村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、アシュラフィーヤ地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月9日付)によると、カフルラーター市、マルイヤーン村、シュワイハ市、バラーギースィー市、ジュッブ・アフマル村、カストゥーン村、タンジャラ村、ハミーマート・ダーイル村、ムスタリーハ村、タルマラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(12月9日付)によると、タッル・ブラーク町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元国軍司令官)はMTV(12月9日付)のインタビューに応じ、シリア情勢などについて語った。

Naharnet, December 9, 2013
Naharnet, December 9, 2013

インタビューのなかで、アウン議員は、自由国民潮流がキリスト教徒の戦闘員をシリアに派遣しているとの自由シリア軍幹部の主張に関して「この主張に驚いた。そうした意思が仮にあったとしたら、公然とやっていたはずだ」と述べ、強く否定した。

またアウン議員は「シリアの反体制勢力は…そこ(シリア国内の教会・修道院)で戦争犯罪を行っている。すべての国際法廷が彼らを裁くべきだ。なぜなら教会・修道院は軍事施設ではなく、信仰の場だからだ…。彼らがマアルーラー市や同市の教会に進入する権利があるというのか?」と非難した。

一方、ヒズブッラーに関しては「イスラエルに対するレジスタンスは選択肢であり、北東部の対シリア国境の防衛も選択肢だ…。ヒズブッラーはシリアに干渉せざるを得なかった」と擁護した。

他方、2014年のレバノン大統領選挙に関して、アウン議員は「議員が望まないのであれば、私は大統領候補にはならない…。私が国家を作るのであれば、レバノン国民が従属者であってはならない…。歴史を通じて、外国の意思が介在せず、レバノン人が選んだ大統領などいない…。しかし大統領任期の延長にも、政治的真空にも反対だ。新大統領選出を支持している」と述べた。

諸外国の動き

AFP(12月9日付)によると、ベルギーの司法当局は、ブリュッセルおよびロンデルゼールで8日、ベルギー警察テロ対策課が、著名なイスラーム教伝道師のジャン・ルイ・デニス氏と親戚4人を、シリアに戦闘員を派遣していた容疑で逮捕したと発表した。

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フランスのローファン・ファビウス外務大臣は、ラジオ・フランス・アンテルナショナル(12月9日付)に「ジュネーブ2会議は開催されるだろうが、非常に困難な状況にある。なぜなら、バッシャール・アサドが自らの代表を派遣すると言っているからだ」と述べ、アサド政権の参加に疑義を呈した。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、シリアでの紛争開始から1,000日目にあたる9日、「シリアにおける交渉を通じた政治的転換こそが紛争を終わらせる唯一の道だ…。紛争を悪化させたアサドは、シリアの未来を構成し得ない」と述べた。

UPI(12月9日付)が伝えた。

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化学兵器禁止機関(OCPW)のアフメト・ウズムジュ事務局長は、シリアの化学兵器廃棄に関して「12月31日の期日までに危険度の高い化学兵器を全廃することは難しい」と述べた。

ロイター通信(12月9日付)が報じた。

AFP, December 9, 2013、al-Hayat, December 10, 2013、Kull-na Shuraka’, December 9, 2013、MTV, December 9, 2013、Naharnet, December 9, 2013、Reuters, December 9, 2013、Rihab News, December 9, 2013、SANA, December 9, 2013、al-Sharq al-Awsat, December 9, 2013、UPI, December 9, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がダマスカス郊外県ナブク市内の複数区を新たに制圧、野党国民青年公正成長党党首は西クルディスタン移行期民政局評議会が「ダマスカスの政府に帰属すること」を明言(2013年12月8日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はロイター通信(12月8日付)に、米国とイランの接近がアサド政権を資金面で強化することへの懸念を表明した。

ジャルバー議長は「私は資金面でこの接近を懸念している。なぜなら、世界中の銀行に凍結されたイランの資金があり、これらの資金が凍結解除されたら…、その一部がシリア政府に渡り、事態が複雑さを増すからだ」と述べた。

シリア政府の動き

野党国民青年公正成長党党首のバロウィーン・イブラーヒーンム女史(クルド人)は、民主統一党による西クルディスタン移行期民政局評議会発足に向けた動きに関して「シリアからの分離ではない。なぜなら、民政局はダマスカスの政府に帰属し、治安上の混乱に起因する真空を埋めるためのものだからです。またこのプロジェクトはハサカ県を構成するアラブ人、クルド人、シリア正教徒、アッシリア教徒によって同意されています。マスウード・バールザーニー氏にはこの計画を批判する権限などないのです」と述べた。

リハーブ・ニュース(12月8日付)が報じた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がナブク市で、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、同市内の複数地区を新たに制圧した。

また、シリア人権監視団は、シリア軍がナブク市で子供2人を含む市民5人を射殺したと発表した。

一方、SANA革命通信(12月8日付)は、ダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町一帯で、シャーム自由人運動、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がヒズブッラー戦闘員とアブー・ファドル・アッバース旅団の戦闘員50人を殺害した、と発表した。

これに関して、AFP(12月8日付)は、レバノン治安筋の話として、ヒズブッラーの士官のアリー・バッスィー氏が死亡したと報じた。

ただし同消息筋は、戦死した場所の詳細を明らかにしなかった。

他方、SANA(12月8日付)によると、リーマー農場、ナブク市および同市周辺、ザバダーニー市、ドゥーマー市、アーリヤ農場、ハラスター市、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またマナール・チャンネル(12月8日付)は、爆弾が仕掛けられた4台をシリア軍がナブク市で押収したと報じた。同報道によると、この4台はレバノンに向かおうとしていたという。

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アレッポ県では、『ハヤート』(12月9日付)によると、反体制武装集団が軍との戦闘の末、ナキーリーン村を制圧した。

またキンディー大学病院周辺、カフルハムラ村、クワイリス航空基地周辺、フライターン市、アッラーン村、ワディーヒー村、バーブ市、アレッポ市シャイフ・マクスード地区で、軍が反体制武装集団と交戦、同地を砲撃、多数の市民が死亡した。

一方、SANA(12月8日付)によると、キンディー大学病院周辺、マアーッラト・アルティーク村、ハンダラート・キャンプ、アナダーン市、アターリブ市・アレッポ市街道、アレッポ中央刑務所周辺、ワディーヒー村、カースティールー街道、ハーン・アサル村、アルバイド村、クワイリス村、カフルハムラ村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団の戦闘ら員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、バニー・ザイド地区、アシュラフィーヤ地区、ブスターン・カスル地区、カッラーサ地区、ジュダイダ地区、旧市街、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、シリア人権監視団は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアレッポ県内で米民間軍事企業ブラック・ウォーター社と関係があるメディア活動家を、裁判の末に処刑したと発表した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月8日付)によると、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月8日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ハーリディーヤ村、ラスタン市郊外、ガースィビーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月8日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、サラーキブ市、カフルハーヤー村、イドリブ市西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(12月8日付)によると、サバーフ・ハイル地域の穀物サイロを反体制武装集団が襲撃しようとしたが、軍が撃退した。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(12月8日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ラッカ市内にある「ラッカ国境なき記者団」の拠点を襲撃し、カメラや機材などを強奪した。

その後、シャームの民のヌスラ戦線がこの拠点から、ダーイシュ戦闘員を放逐し、同拠点を奪還したという。

レバノンの動き

NNA(12月8日付)によると、レバノン軍はシリア領からベカーア県アルサール村に潜入しようとしたシリア人7人を逮捕、武器・爆弾、弾薬などを押収した。

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マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教は、聖タクラー教会修道女の拉致・連行問題に関して「国連特使に修道女を修道院に戻すために介入するよう求めている」と述べた。

諸外国の動き

シリア人権監視団は、アルジェリア政府がシリア人避難民197人をレバノンに強制送還するとの決定を下したと発表、非難した。

これらのシリア人がアルジェリア入国・滞在に必要な4,000ユーロの支払いに応じず、また滞在許可証ないしはアルジェリア人からの召喚状を所持していなかったのが理由だという。

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『ハヤート』(12月9日付)によると、イラクの治安部隊は未明にシリア領からアンバール県に不法に潜入しようとした武装集団を撃退した。

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イラク・クルディスタン地域のファトワー最高委員会は声明を出し、シリアでの戦闘参加に関して「イスラームのウンマに資さない」として禁止するファトワーを発表した。

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化学兵器禁止機関のアフメト・ウズムジュ事務局長はシリアの化学物質の国外への搬出作業の開始が「技術的な問題」により数日遅れる見通しだと述べた。

AFP(12月7日付)が報じた。

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米国の調査報道記者のシーモア・ハーシュ(Seymour M. Hersh)氏は「誰のサリン?」(http://www.lrb.co.uk/2013/12/08/seymour-m-hersh/whose-sarin)と題した記事をロンドン・レビュー・オブ・ブックス(12月8日付)で発表、そのなかでバラク・オバマ政権が、シャームの民のヌスラ戦線がサリンガスを製造する能力を持っていたとの情報を得ていたにもかかわらず、これを無視し、8月21日の化学兵器使用をアサド政権によるものと断じていたと暴露した。

ハーシュ氏は、米諜報機関や軍の高官からのインタビューをもとに書かれたこの記事のなかで、「諜報機関のある高官は同僚にメールで、オバマ政権がアサド政権による化学兵器使用を断定したことを「策略」と評し「攻撃はアサド政権によるものでない」と書いていた」ことを明らかにした。

また別の高官も、オバマ政権が情報を改ざんし、大統領やその顧問らがそれ以前に収集されていた諜報を後日操作し、あたかもリアルタイムで収集・分析されていたかのように見せていた、と証言し、怒りを露わにしていたことも明らかにした。

AFP, December 8, 2013、al-Hayat, December 9, 2013、Kull-na Shuraka’, December 8, 2013, December 9, 2013、London Review of Books, December 8, 2013、al-Manar, December 8, 2013、Naharnet, December 8, 2013、NNA, December 8, 2013、Reuters, December 8, 2013、Rihab News, December 8, 2013、SANA, December 8, 2013、UPI, December 8, 2013などをもとに作成。

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イスラーム戦線がバーブ・ハワー国境通行所にある自由シリア軍参謀委員会の武器庫・拠点を完全制圧するなか、ラッカ県ではヌスラ戦線・イスラーム国間の緊張が高まる(2013年12月7日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(12月7日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はアレッポ県アターリブ市で犠牲者遺族に対する慰安会を開催し、遺族に補償金を支給した、と報じ、その写真を掲載した。

Kull-na Shuraka’, December 7, 2013
Kull-na Shuraka’, December 7, 2013

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『ラアユ』(12月7日付)は、ダイル・ザウル市中央シャリーア委員会が、ウマル油田周辺の油田の明け渡しを拒否した者を処罰せず、免罪とすることを決定したと報じた。

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クッルナー・シュラカー(12月7日付)によると、シリア民主主義者連合のマイス・クライディー氏、アマル・カワーリート女史が脱会を発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がクウェートを「公式」訪問した。

クウェート滞在中、ジャルバー議長は、スバーフ首長らと会談する予定。

シリア政府の動き

DP-News(12月7日付)は、シリア正教会アンタキア総大司教区のルーカー・フーリー副大司教が、祖国、教会、修道院防衛のため、キリスト教徒の若者に武装するよう呼びかけた、と報じた。

国内の暴力

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イスラーム戦線が、対トルコ国境に位置するバーブ・ハワー国境通行所にある自由シリア軍参謀委員会の武器庫および拠点複数カ所を戦闘の末に完全制圧した。

この武器庫には、トルコ経由で供与されていた外国からの武器弾薬などが貯蔵されていたという。

イスラーム戦線はまた、バーブ・ハワー国境通行所近くにある使徒末裔旅団(自由シリア軍)の拠点、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拠点も「制圧」したという。

さらにイスラーム戦線は、アティマ国境通行所周辺に設置された自由シリア軍参謀委員会の拠点複数カ所も制圧したという。

これに関して、シリア革命総合委員会の広報局は、イラク・シャーム・イスラーム国がこれに先立ち、バースキヤー村(アレッポ県)にある自由シリア軍参謀委員会第1師団の拠点複数カ所と、バーブ・ハワー国境通行所の近くにある同師団の武器庫を制圧し、司令官を含む約200人を連行したと発表した。

同広報局によると、イスラーム戦線はこれを受けて、事態に介入し、自由シリア軍とダーイシュの対立を解消させたのだという。

またクッルナー・シュラカー(12月7日付)は、反体制筋の話として、イラク・シャーム・イスラーム国による自由シリア軍参謀委員会拠点襲撃に対して、シャーム自由人運動が介入し、自由シリア軍の戦闘員を保護、これを受け、「サリーム・イドリース参謀長の事務局長がバーブ・ハワーにある参謀委員会の拠点複数カ所のカギを渡した」と報じた。

一方、イスラーム戦線のイスラーム・アッルーシュ大尉は、バーブ・ハワー国境通行所近く(バーブサカー村)の自由シリア軍参謀委員会の武器庫の引き渡しに関して、自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長から「何者かが武器を襲撃、制圧した」との電話連絡を受け、部隊を派遣、同武器庫の守衛、士官が撤退・待避していることを確認、その後同武器庫のカギを参謀委員会から受け取り、武器庫を明け渡されたとの声明を出した。この声明の日付は12月6日晩となっている。

他方、SANA(12月7日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、ハミーディーヤ村、ウンム・ジャリーン村、イドリブ市・サルキーン市間、ハーリム市、マストゥーマ村・煉瓦工場地区間、ジュッブ・アフマル市、カフルジャーリス市、ブワイダル市、マアッラトミスリーン市、ハーッス村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、キンディー大学病院周辺で軍と反体制武装集団が交戦する一方、軍はマアーッラト・アルティーク村郊外の山間部、クワイリス航空基地周辺などを爆撃・砲撃した。

また、自由シリア軍参謀委員会の発表によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が参謀委員会のアフマド・ジハーズ少将、ムハンマド・カーディー中将、および両士官と同行していたドライバーを殺害した。

参謀委員会によると、3人はシリア北部に物資を搬入する任務についていたが、前日に消息を絶ち、その後、遺体で発見されたという。

3人は、殺害される前にアアザーズ市にあるダーイシュの拠点で目撃されているが、処刑方法がダーイシュの手法と異なっており、政権の関与も疑われているという。

一方、SANA(12月7日付)によると、キンディー大学病院、ワディーヒー村、ハンダラート・キャンプ、ハーナート村、ハーン・アサル村、マンスーラ村、アレッポ市カースティールー地区、アレッポ刑務所周辺、ハーディル村、クワイリス村、アッラーン村、ブザーア村、マスカナ市、ダイル・ハーフィル市、アターリブ市・ハーン・アサル村間、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市では、サラーフッディーン地区、ザバディーヤ地区、ブスターン・カスル地区、旧市街、マルジャ地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ナブク市郊外の国際幹線道路で、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員が、反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月7日付)によると、リーマー農場、ダブラ市、ダイル・サルマーン市、バハーリーヤ市、イバーダ市、ファリーファ市、キーサー市、ザマルカー回廊、ハラスター市、ダーライヤー市、ザバダーニー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アシャーラ市長が何者かによって暗殺された。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市バーブ・フード地区で、軍と反体制武装集団が交戦し、軍が旧市街を砲撃した。

一方、SANA(12月7日付)によると、ヒムス市クスール地区、バーブ・フード地区、ハーリディーヤ村周辺、ダール・カビーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月7日付)によると、ジャウバル区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(12月7日付)によると、キンサッバー町、グナイミーヤ村、バーシューラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、チュニジア人やパキスタン人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が7日深夜から8日に未明にかけてラッカ市内の検問所などで交戦した。

両者は7日のヌスラ戦線検問所でのダーイシュ戦闘員(サウジ人)殺害を機に一気に緊張を高めていたという。

また同監視団によると、第17師団基地周辺で、軍と反体制武装集団が交戦した。

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クナイトラ県では、ロイター通信(12月7日付)によると、イスラエル占領下のゴラン高原の境界に設置されたフェンスに複数のシリア人が爆弾を仕掛け爆破させた。

イスラエル軍によると死傷者はなかったという。

レバノンの動き

ナハールネット(12月7日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区内のスーク・カムフ(穀物市場)にあるアラウィー派の商店が何者かに放火され、全焼した。

諸外国の動き

BBC(12月7日付)は、英国人などアル=カーイダの系譜を汲む外国人サラフィー主義者が、トルコ南部の「安全な家」(safe houses)を利用・経由し、シリア国内に潜入、破壊活動を行っていると報じた。

ハタイ県レイハンル市にあるこうした家の一つは、過去3ヶ月で英国人20人を含む150人以上の外国人戦闘員が利用していたという。

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ハバレーンの首都マナーマで安全保障フォーラムが開催され、チャック・ヘーゲル米国防長官、ウィリアム・ヘイグ英外務大臣、アラブ諸国の外務大臣らが出席、講演した。

ヘーゲル国防長官は、シリアの化学兵器廃棄問題に関して「廃棄プロセスが完了したとき、化学兵器の脅威はなくなるだろう。これは地域全体、そして世界にとって有益なことだ」と述べた。

またシリアでの紛争に関して「我々はシリアの暴力的過激集団の台頭に対抗しなければならない。我々の反体制勢力への支援が誤った者たちの手に渡らないようにしなければならない」と述べる一方、シリア政府に対して「シリア国民に人道支援を届けることを認めるべきだ」と主張した。

一方、ヘイグ英外務大臣は「紛争が続けば、シリアそのものが解体してしまう。過激派が台頭し、中東の心臓部に無政府地帯が創出されてしまう…。2014年は紛争解決の年になってほしい」と述べた。

このほか、イラクのホシェル・ゼバリ外務大臣は、シリア情勢に関して「いつの日か、アッラーのお許しがないまま、新たなイスラーム国が作られてしまう」と述べ、シリア国内でのサラフィー主義武装集団の台頭に警鐘を鳴らした。

AFP, December 7, 2013、BBC, December 7, 2013、DP-News, December 7, 2013、al-Hayat, December 8, 2013、Kull-na Shuraka’, December 7, 2013、Naharnet, December 7, 2013、al-Ra’y, December 7, 2013、Reuters, December 7, 2013、Rihab News, December 7, 2013、SANA, December 7, 2013、UPI, December 7, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領が南アフリカのマンデラ元大統領を称賛しつつ同大統領への弔意を示すなか、ラッカ県内のヌスラ戦線の検問所でイスラーム国のサウジ人戦闘員が殺害される(2013年12月6日)

al-Hayat, December 7, 2013
al-Hayat, December 7, 2013

反体制勢力の動き

カラムーン自由人大隊の広報局メンバーを名乗るマフマド・アブー・フィダー氏は、『シャルク・アウサト』(12月6日付)に対して、シャームの民のヌスラ戦線などが拉致・連行した聖タクラー教会修道女に関して、「シリア政府の刑務所にいるシリア人女性逮捕者1,000人の釈放など、複数の要求が満たされてからでないと解放しない」と述べた。

しかし、シリア革命総合委員会広報局のアーミル・カラムーニー氏は「『シャルク・アウサト』紙の情報源であるカラムーン自由人広報局高官を名乗るマフナド・アブー・フィダーなる人物は…無名の人物で…「カラムーン自由人」などという集団は存在しておらず、マアルーラー解放作戦にも参加していない」と述べた。

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シリア革命総合委員会広報局のアーミル・カラムーニー氏は声明を出し、ダマスカス郊外県ナブク市(ミフターフ地区)で軍が市民41人を「焼き殺した」と主張した。

カラムーニー氏はまた、軍がダマスカスカス郊外県東グータ地方のマルジュ・スルターン村、アルバイン市、マダーラー市、ザマルカー町周辺、西グータ地方のザバダーニー市、ブカイン市、マダーヤー町を砲撃したと付言した。

さらにカラムーニー氏は、アレッポ県アレッポ市に対する軍の爆撃で女性、子供を含む6人が死亡したと主張する一方、アレッポ市ブスターン・カスル地区、ハルク地区、サラーフッディーン地区、マサーキン・ハナーヌー地区、カッラーサ地区、シャッアール地区で「包囲解除の金曜日」と銘打って反体制デモが行われたと述べた。

同氏によると、アレッポ県アレッポ県ではこのほかに、「自由シリア軍」がクワイリス航空基地の軍拠点を攻撃する一方、キンディー大学病院周辺で軍と交戦、カフル・フード村への軍の爆撃では住民17人が「虐殺」されたという。

一方、イドリブ県に関しては、イドリブ市クスール地区の学校近くで、車に仕掛けられた車が爆発し、軍兵士など複数が死傷したと発表した。

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ジャズィーラ・チャンネル(12月6日付)は、シャームの民のヌスラ戦線などが拉致・連行したとされる聖タクラー教会修道女らの映像を公開した。

拉致・連行されたのは修道女13人と民間人3人で、彼女らは、軍の砲撃を逃れるために聖タクラー教会から避難したと述べ、誘拐されたとの報道を否定、また砲撃から逃れるのを手助けしてくれた「兄弟たち」の手で保護されていることを明らかにした。

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クッルナー・シュラカー(12月6日付)は、イスラーム軍医療委員会が、前線で必要とされているパラセタモール(鎮痛剤)などの医薬品の一部の生産が可能になったと報じた。

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クッルナー・シュラカー(12月6日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が、スハイル・アタースィー女史に副議長職からの辞任を求める文書の撤回を求めた、と報じた。

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自由アレッポ県議会は声明を出し、アレッポ市およびアレッポ県各所で地元評議会メンバーを選出するための選挙が実施され、アレッポ市議会議員25人、自由アレッポ県第2期地元評議会議員40人を選出したと発表した。

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『ハヤート』(12月7日付)は、ダマスカス郊外県ナブク市の反体制活動家らが、「ナブク市でナパーム弾の一種と思われる…発火性の発煙弾」による軍の砲撃で、薬品庫が被弾、火災炎を住民が吸引することで、呼吸困難や口内のただれといった症状が引き起こされたと述べ、軍による化学兵器使用疑惑を撤回したと報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領は、12日5日に死去した南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領に弔意を示した。

SANA(12月6日付)によると、アサド大統領はこのなかで、マンデラ元大統領を「自由、公正、平等のための人類にとってもっとも崇高な闘争を探求し、博愛と同胞愛の諸価値をインスパイアーした闘争家」、「人種差別、排外主義、占領、抑圧に対するレジスタンスと解放運動の灯火」、「世界の抑圧された国民にインスピレーションを与える存在」と讃えるとともに、「不義や侵略をはたらいてきた者は、結局は敗北者になるという教訓を学ぶ」と述べた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、カラムーン報道センターを名乗る組織が、マアルーラー市が激しい砲撃を受ける一方、同市周辺で激しい戦闘があったと発表した。

一方、SANA(12月6日付)によると、ナブク市、ヤルダー市、ダーライヤー市、リーマー農場、ダブラ市、ダイル・サルマーン農場、ハラスター市、ザマルカー回廊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、シリア人権監視団は、ナブク市内のシリア軍が制圧するファッターフ地区で子供や老人の遺体17体が発見されたと発表した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(12月7日付)は、地元の活動家の話として、虐殺はイラク人のズー・フィカール旅団とヒズブッラー戦闘員によって行われ、死者数は70人以上に達すると報じた。

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ダルアー県では、ダルアー合同軍事作戦司令室のアブー・マジド大佐(ダム街道地区前線司令官)によると、反体制武装集団の攻勢を受け、軍がダルアー市のシャマール・ハット地区、電力機構地区、国立病院地区、タルビヤ検問所近くのSadkop社地区などから撤退した。

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ダマスカス県では、SANA(12月6日付)によると、カーブーン区、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月6日付)によると、アルバイド村、クワイリス村、ワディーヒー村、ハッダーディーン村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、ハンダラート・キャンプ、バービース村、バヤーヌーン町、バシャンティル村、ハイダリーヤ村、ナイラブ村北部、ラスム・バズルー村、タッル・ダマーン村、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)、フライターン市、ハーディル村東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ジュンド・ハック大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サラーフッディーン地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月6日付)によると、ジュブ・サファー村、タッル・ラマーン村、アブー・ズフール町西部、マルイヤーン村、タッル・サラムー村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッルシャムシャ市、マアッラ・ハルマ市、カフルラーター市、カフルナジュド市、マアッラトミスリーン市ムーリーン市、ジュダール・ブカフルーン市、マジャーリズ市、ブカフルーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月6日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、ハミーディーヤ地区、クスール地区、ラスタン市、アイン・フサイン村に近いタッル・ガールで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市の国防隊拠点で、自爆テロが発生し、SANA(12月6日付)によると、20人が死亡、多数が負傷した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線の検問所で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のサウジ人戦闘員が殺害された。

ラッカ市の信頼できる消息筋によると、このサウジ人は、ヌスラ戦線の検問所を停車せずに車で通過しようとして、殺害されたという。

またクッルナー・シュラカー(12月7日付)によると、ラッカ市のタアミール地区、シュハダー地区、フィルドゥース地区の児童公園などを軍が爆撃し、約20人が死亡した。

レバノンの動き

タウヒード潮流のウィアーム・ワッハーブ代表(ドゥルーズ派)は、マナール・チャンネル(12月6日付)で、北部県トリポリ市で続く武装集団どうしの戦闘に関して、「武装集団がジャバル・ムフスィン地区を攻撃したいと考えるのなら、彼らはシリア軍に爆撃されるだろう」と述べ、「トリポリやアルサール地方(ベカーア県)へのシリア軍の介入を回避するため、レバノン軍は事態を収拾する責任を果たべきだ」と主張した。

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ワリード・ジュンブラート進歩社会主義党党首(ドゥルーズ派)は、北部県トリポリ市で続く武装集団どうしの戦闘に関して「軍に任せるべきだ」と述べ、政局化することに異議を唱える一方、シリアでの聖タクラー教会修道所の拉致・連行に関して「個人の自由や人道に反した…シリア政府の行為のレプリカで…、革命の目標にとって有害」と批判した。

諸外国の動き

クッルナー・シュラカー(12月5日付)は、経済対外通商省内の反体制筋の話として、シリア国内にとどまるパレスチナ難民「たった35,000人」を支援するため、英国がUNRWA事務所に1,500ポンドを提供したと報じた。

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化学兵器禁止機関(OPCW)は、化学物質が充填されていない砲弾やロケット弾の破壊をシリア政府が完了したと発表した。

シリア政府は当初砲弾などの数を1,239発と報告、その後1,260発と上方修正、重機などを用いて破壊作業を進めてきた。

破壊作業は2014年1月末までに完了する予定だったが、1ヶ月前倒しで完了した。

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イスラエルのナザレ市検察局は、ゴラン高原のマジュダル・シャムス村出身のファアファト・ハラビー氏(28歳)がシリアのためにスパイ活動を行っていたとする起訴状を中央裁判所に提出した。

同起訴状によると、ハラビー氏は2013年9月にイスラエルからシリア領内に潜入し、「ハドル村」のシャイフを通じて、「アブー・アリー」を名乗るシリアのムハーバラート士官らと接触、イスラエルが占領するゴラン高原のアラブ人の村の住民の活動などを報告したのだという。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は訪問先のクウェートで「アサド大統領が将来にわたってとどまることができるなどと想像することはできない」と述べた。

AFP, December 6, 2013、al-Hayat, December 7, 2013, December 8, 2013、Kull-na Shuraka’, December 6, 2013, December 7, 2013、al-Manar, December 6, 2013、Naharnet, December 6, 2013、Reuters, December 6, 2013、Rihab News, December 6, 2013、SANA, December 6, 2013、al-Sharq al-Awsat, December 6, 2013、UPI, December 6, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

自由シリア軍が「国土の40%を制圧した」との主張がなされるなか、ダマスカス郊外県ナブク市で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がサラフィー主義諸組織と激しく交戦(2013年12月5日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、過去2週間で、「自由シリア軍」がシリア軍の戦闘機4機などを破壊、兵士79人を殺害するといった「勝利」を収め、ダマスカス郊外県、アレッポ市郊外など、「国土の40%を制圧した」と主張した。

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シリア革命総合委員会報道官を名乗るアーミル・カラムーニーなる活動家は、クッルナー・シュラカー(12月5日付)に、シリア軍がナブク市制圧のため、化学物質を装填したと思われる迫撃砲弾多数を使用したと主張した。

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アレッポ・シャリーア委員会は声明を出し、アレッポ市フルカーン地区での4日の迫撃砲着弾に関して、キンディー大学病院での戦闘で軍が発射したものであることを確認したと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は、フランスのローラン・ファビウス外務大臣と会談し、シリア情勢などについて協議した。

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『ニューヨーク・タイムズ』(12月5日付)は、アル=カーイダのアイマン・ザワーヒリー師が最近、アブー・ハーリド・スーリー氏をシリアに派遣、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の対立の仲介に乗り出している、と報じた。

シリア政府の動き

外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、トルコがシリアでの武装テロ集団支援に関与していると報告、抗議した。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ナブク市で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員と、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線が激しく交戦、軍が同市およびマアルーラー市近郊、アーリヤ農場(ドゥーマー市近郊)などを爆撃した。

またマヤーディーン・チャンネル(12月5日付)は、ナブク市・リーマー農場間で、レバノン人のアフマド・フジャイリー氏と13人の武装集団が、シリア軍の要撃を受けて、死亡した、と報じた。

同チャンネルによると、11月18日にも、レバノン人戦闘員2人(ユースフ・フジャイリー氏、ハーリド・フジャイリー氏)がシリア国内で地雷に触れて死亡しているという。

一方、SANA(12月5日付)によると、リーマー農場、ナブク市北東部の農場地帯、イバーダ農場、ダイル・サルマーン農場、アーリヤ農場、ザマルカー回廊、アルバイン市、ザマルカー町、ヤルダー市、ザバダーニー市東部の山岳地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・シャリーア大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、タウヒードの獅子旅団のアブー・アナス・バイルーティー司令官がヤルムーク区の自宅で何者かに暗殺された。

バイルーティー司令官は、アブー・ヌール・ドゥライド前司令官の暗殺を受けて司令官に就任したばかりだった。

タウヒードの獅子旅団は、ダマスカス郊外県スバイナ町を拠点とし、ヤルムーク・キャンプにおいてパレスチナ・コマンド大隊として活動しており、スバイナ町での敗北・撤退後は、ダマスカス県ヤルムーク区、タダームン区、ハジャル・アスワド市にメンバーを移動させていたという。

一方、SANA(12月5日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(12月6日付)が、反体制筋の話として、アブドゥッラッザーク・ミシュアル氏が何者かに暗殺されたと報じた。

ミシュアル氏は、ハーン・アサル村の作戦司令部のメンバーで、アブドゥルジャッバール・ウカイディー大佐の「右腕」と目されてきた活動家。

またクッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、反体制武装集団が、キンディー大学病院の複数カ所を爆破し、同病院の一部を制圧した。

一方、SANA(12月5日付)によると、キンディー大学病院に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またアレッポ市アシュラフィーヤ地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、旧市街、タッラト・ガーリー市、ナッカーリーン村、バヤーヌーン町、シャイフ・サイード市、アレッポ中央刑務所周辺、アレッポ市カースティールー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらに、シャーム・プレス(12月5日付)は、信頼できる消息筋の話として、軍がアレッポ市東部の発電所を占拠するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員に対する作戦を成功させ、同発電所を制圧したと報じた。

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クナイトラ県では、『ハヤート』(12月6日付)によると、ウンム・ルーカス村のシリア軍部隊基地を反体制武装集団が制圧、基地内の兵士を殺害した。

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イドリブ県では、SANA(12月5日付)によると、アルバイーン山一帯、アアッルザーフ村、バドリーヤ村、サルジャ村で、軍と国防隊が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月5日付)によると、タルビーサ市、マッラーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区で、反体制武装集団が軍のパトロール隊を狙って、路上に仕掛けた爆弾が爆発させ、複数の兵士が負傷した。

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ラタキア県では、SANA(12月5日付)によると、タルティヤーフ村、アイン・サームール村、アーラー村で、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら31人を殺害、41人を負傷させた。

またカスタル村、デードゥー村でも、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら32人を殺害、31人を負傷させた。

さらに、グマーム村、カサブ村、ズワイク村では、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら69人を殺害、105人を負傷させた。

加えて、サルマー町では15人の戦闘員を殺害、19人を負傷、ハドラー村、リーハーニーヤ村では35人を殺害、44人を負傷、ザーヒヤ村で12人を殺害、58人を負傷、ワーディー村で42人を殺害、51人を負傷、バーシューラ村では46人を殺害、63人を負傷、サルマー町、ラビーア町では44人を殺害、52人を負傷させたという。

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AFP(12月5日付)などによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は「解放区」と呼ばれる地域で、イラク人カメラマンのヤースィル・ファイサル・ジュマイリー氏を処刑した。

レバノンの動き

ナハール・ネット(12月5日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区を取材中のジャディーダ・チャンネルの取材チームが武装集団の攻撃を受け、軍がこれに介入し交戦状態となり、兵士1人を含む7人が死亡した。

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NNA(12月5日付)によると、北部県アッカール郡のザハビーヤ村、ヌーラー村、クウィーシュラ村郊外に、シリア領から発射された迫撃砲弾が着弾した。

諸外国の動き

OPCW・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は、現在ハーグで開催中の化学兵器禁止機関(OPCW)の締結国会議で4日に行われた審議内容に関して、米国貨物船へのシリアの化学物質の積み込みを行う港湾施設の使用に関して某国の承諾を待っている状況にあることを明らかにした。

シリアの化学物質は、シリアから一端、第3国に搬出されたのち、米国船に積み込まれることになっており、現在、イタリア、ノルウェー、デンマークが名乗りをあげているという。

『ハヤート』(12月6日付)が報じた。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領はテヘラン訪問中のイラクのヌーリー・マーリキー首相と会談し、シリア情勢などについて協議した。

イラン大統領府によると、ロウハーニー大統領は会談で、「ジュネーブ2会議がシリアでの完全無条件の自由選挙の実施の道を開く…。我々には、ジュネーブ2会議などを通じて、シリア国民の理想と要求を守る責任がある…。シリアからのテロリストの完全放逐が和平会議で今日されねばならない」と述べた。

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ロシアのチェチェン共和国のラムザン・カディロフ大統領(首長)は声明を出し、ロシアの治安機関がシリアで戦っているサラフィー主義戦闘員に対抗するための軍事教練を受けていることを明らかにした。

カディロフ大統領は「あの悪党どもは、ビデオ声明のなかで、シリアの次は北コーカサスに移動し、テロ破壊活動を行うと言っていた。この手の脅しを黙って聞いていることも、こうした流行病がロシアに来ることを待っているわけにもいかない」と述べた。

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ヨルダンの国境警備隊司令官のフサイン・ズユード准将は「ヨルダンは、シリアからヨルダン領内および近隣諸国への武器持ち込みの試みに対して、力と決意を持って立ち向かうだろう」と述べた。

UPI(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2013、Champress, December 5, 2013、al-Hayat, December 6, 2013、Kull-na Shuraka’, December 5, 2013、al-Mayadeen, December 5, 2013、Naharnet, December 5, 2013、The New York Times, December 5, 2013、NNA, Deccember 5, 2013、Reuters, December 5, 2013、Rihab News, December 5, 2013、SANA, December 5, 2013、UPI, December 5, 2013などをもとに作成。

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イスラーム国がマンビジュ市およびジャラーブルス市で子供・老人を含むクルド人市民37人を身柄拘束、また同組織はラアス・アイン市とアフリーン市の民主統一党の拠点を包囲(2013年12月4日)

反体制勢力の動き

イスラーム戦線シューラー会議のアフマド・イーサー・シャイフ議長と同戦線軍事委員会のザフラーン・アッルーシュ議長が連名で声明を出し、同戦線が自由シリア軍参謀委員会の指揮下から離れて久しいと発表、自由シリア軍からの離反を改めて表明した。

Kull-na Shuraka’, December 4, 2013
Kull-na Shuraka’, December 4, 201

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アレッポ・シャリーア委員会は、電気設備容量別の電気料金表を発表、1アンペアにつき5~6シリア・ポンドの電気料金を設定したと発表した。

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クッルナー・シュラカー(12月4日付)は、反体制筋の話として、シリア民主主義者連合執行部(11人)メンバーのサーイル・ムーサー氏がメンバーと対立し、執行部を辞任したと報じた。

また同消息筋は、これに先立ち、サーブト・イバーラ氏も、連合の大会を欠席し、執行部を辞任していた、と報じた。

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クッルナー・シュラカー(12月4日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立が、次回の総合委員会会合で、議長、事務局長などの任期の6ヶ月から1年への延長を審議することを決定したと報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長、アフマド・トゥウマ暫定内閣首班、アスアド・ムスタファー同国防大臣、自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長はイスタンブールで会合を開き、ダマスカス郊外県などの人権状況、戦況への対応について協議した。

クッルナー・シュラカー(12月4日付)などが伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダマスカス郊外県マアルーラー市へのシャームの民のヌスラ戦線代表などによる襲撃・占拠に関して、軍とヒズブッラーが「マアルーラーの礼拝堂(教会・修道院)に直接、意図的、そして無差別に砲撃を加えている」と断じた。

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AKI(12月4日付)は、ダマスカス郊外県カラムーン地方の反体制武装集団司令官の話として、聖タクラー教会の修道女がヤブルード市の教会で「保護」されており、現在国連を介して、身柄引き渡しの交渉が行われている、と報じた。

シリア政府の動き

ウムラーン・ズウビー情報大臣は「我々がダマスカスのカギを反体制勢力に手渡すためにジュネーブ2会議に行くと一人でも考えているのだとすれば、行く必要などない。決断はアサド大統領が下すのであり、移行期が来れば、彼がその指導者、すなわちシリアの指導者となる。彼はシリアの大統領でい続けるだろう」と述べた。

SANA(12月4日付)が伝えた。

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『ワタン』(12月4日付)は、シャームの民のヌスラ戦線などによる聖タクラー教会(マアルーラー市)の修道女ら15人の拉致・連行に関して、反体制武装集団が修道女を「人間の盾」として利用しようとしていると批判するとともに、軍がマアルーラー市一帯の治安回復のために増援部隊を派遣したと報じた。

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シリア政府は声明を出し、ヒズブッラーの軍事部門の指導者の一人ハッサーン・フールー・ラキース氏暗殺をイスラエルの犯行と断じ、非難した。

SANA(12月4日付)などが伝えた。

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エジプトのMENA(12月4日付)は、シリア・アラブ航空が、ダマスカス・カイロ便、ラタキア・カイロ便の運航を週17便から3便に削減することを決定した、と報じた。

乗客の減少が理由だという。

国内の暴力

アレッポ県では、シリア人権監視団が信頼できるクルド人筋の話として、マンビジュ市およびジャラーブルス市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が子供2人、女性1人、少女7人、老人1人を含むクルド人市民37人を身柄拘束した、と発表した。

拘束されたクルド人のうち3人はアルジェリアから、5人はトルコからシリアに入国し、ジャラーブルス市で逮捕されたのだという。

またSANA(12月4日付)によると、アレッポ市フルカーン地区に反体制武装集団が撃った手製の迫撃砲弾2発が着弾し、女性3人を含む市民20人が死亡、30人以上が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団は犠牲者のうち9人が民間人、5人が士官1人を含む軍人、身元不明が4人だと発表した。

このほか、SANAによると、クワイリス村、アレッポ中央刑務所・発電所周辺、ダイル・ハーフィル市東部、フライターン市、バービース村、マンスーラ村、マルジャ村、アレッポ市カースティールー地区、ナイラブ航空基地東部、キンディー大学病院、タッル・アッザーン村、カフルダーイル村、バーブ市西部、アブティーン村、ハンダラート・キャンプ、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またシリア人権監視団によると、アッサーン村、バーブ街道地区、アンジャーラ村などに軍が砲撃・爆撃を行ったという。

一方、アレッポ市郊外で活動する反体制武装集団「カルブ・ワーヒド作戦司令室」はビデオ声明を出し、「キンディー大学病院解放」作戦を開始したと宣言した。

またシリア革命総合委員会は、アレッポ市イザーア地区で「自由シリア軍」がヒズブッラーの戦闘員7人と軍兵士20人を殺害したと主張した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月4日付)によると、ナブク市および同市周辺、アルクーブ地方、サキー農場、ズライバート農場、ヤブルード市郊外(リーマー農場)、ハーン・シャイフ・キャンプ、ドゥーマー市、イバーダ農場、アーリヤ農場、アッブ農場、ハラスター市、サクバー市、ダーライヤー市、ザバダーニー市で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア革命総合委員会は、マアルーラー市郊外のアイン・ティーナ地方で軍と「自由シリア軍」が交戦し、軍兵士多数が死傷したと主張した。

また同委員会は、東グータ地方での戦闘で、「自由シリア軍」がヒズブッラー戦闘員8人を殺害したと主張した。

これに関して、シリア人権監視団は、国防隊の戦闘員10人が東グータ地方アフマディーヤ市周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線との交戦中に死亡したと発表した。

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ダマスカス県では、SANA(12月4日付)によると、ジャウバル区、カーブーン区、バルザ区で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月4日付)によると、ダイル・ザウル市・マヤーディーン市街道、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、シャイフ・ヤースィーン地区で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市工業地区にある軍の拠点を反体制武装集団が攻撃、また同市の航空基地内で軍と反体制武装集団が交戦した。

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ハマー県では、SANA(12月4日付)によると、サラミーヤ市郊外のバルグースィーヤ村で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月4日付)によると、クマイナース農場、タッル・サラムー村、アブー・ズフール市、ハーミディーヤ市で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(12月4日付)によると、ヒラーブ・アスカル村、ヒルバト・サッド村、カーミシュリー市郊外などで、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月4日付)によると、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、タルビーサ市、フーシュ・ハッジュー市で、反体制武装集団と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、マヤーディーン・チャンネル(12月4日付)によると、タウヒード旅団の指導者の一人ラビーア・アバーザイド氏が県内の検問所でシャームの民のヌスラ戦線に撃たれ死亡した。

またSANA(12月4日付)によると、アトマーン村、ダルアー市で、反体制武装集団と交戦、タウヒード旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クッルナー・シュラカー(12月4日付)は、アレッポ郊外のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に近い消息筋の話として、ダーイシュが、ハサカ県ラアス・アイン市とアレッポ県アフリーン市の民主統一党とクルディスタン労働者党(PKK)の支配地域を包囲した、と報じた。

レバノンの動き

ヒズブッラーの軍事部門の指導者の一人ハッサーン・フールー・ラキース氏が正午、ベイルート県南部郊外のハダス市にある自宅前で2人組の男に銃で撃たれ、死亡した。

AFP(12月4日付)などが伝えた。

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ラキース氏暗殺を受けて、ヒズブッラーは声明を出し、同氏がこれまでにもたびたび暗殺未遂に遭っていたとしたうえで、「この憎むべき犯罪の責任はすべてイスラエルにある」と非難した。

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ナハールネット(12月4日付)によると、「バアルベック・スンナ派自由人旅団」を名乗る集団が声明を出し、ヒズブッラーの軍事部門の指導者の一人ハッサーン・フールー・ラキース氏暗殺を行ったと認めた。

また「アンサール・ウンマ・イスラーミーヤ大隊」を名乗る集団も声明を出し、「クサイルでの虐殺」に対する報復として暗殺を実行したと発表した。

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NNA(12月4日付)によると、レバノン軍が全面介入し「平穏を取り戻した」北部県トリポリ市で、武装した男性4人が逮捕された。

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サウジアラビアで事実上の亡命生活を送るサアド・ハリーリー元首相は声明を出し、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長のOTVでの発言を「サウジアラビアが地域全体で戦争を行い、イラン大使館に対する爆破を行ったと非難することで、アラブ諸国とレバノンの結びつきを破壊しようとしている」と非難した。

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レバノンのマロン派総大司教府は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線などによる聖タクラー教会(マアルーラー市)の修道女ら15人の拉致・連行を非難した。

また、レバノン共和国ムフティーのムハンマド・ラシード・カッバーニー師も拉致・連行を非難した。

諸外国の動き

ヒズブッラーの軍事部門の指導者の一人ハッサーン・フールー・ラキース氏の暗殺に関して、イスラエル外務省のイガル・パルモール報道官は「イスラエルはこの事件と何ら関係はない…。(イスラエルへの)機械的な非難はヒズブッラー生来の反射神経のようなもので…、彼らには証拠も事実も必要ない。あらゆることについてイスラエルを非難してくるだけだ」との声明を出した。

イスラエルが、レバノンやシリアで関与・実行したとされる暗殺テロ・攻撃に対して、沈黙を続けるのが常であることを踏まえると、異例の対応の早さである。

またイスラエルのスィルヴァン・シャロム資源大臣も「イスラエルはこの事件とは関係ない…。もしこの事件に喜んだとしても、それを実行したのはサラフィー主義者だ」と述べた。

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ローマ法王フランシスコは、シャームの民のヌスラ戦線などによる聖タクラー教会(マアルーラー市)の修道女ら15人の拉致・連行に関して、サンピエトロ広場で約3万人の一般信者を前に「武装した男たちによって連行された」と非難、「修道女たち、そして紛争で拉致されたすべての人々のために祈り、平和のために祈りと行動を続けましょう」と呼びかけた。

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『デイリー・テレグラフ』(12月4日付)は、英国人300人以上がシリアの反体制武装集団に参加しており、同国政府が国家安全保障上最大の脅威とみなしていると報じた。

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イラクのヌーリー・マーリキー首相がイランを訪問した。

2日間の滞在期間中、マーリキー首相はハサン・ロウハーニー大統領らと会談し、シリア情勢などについて協議する予定だという。

AFP, December 4, 2013、AKI, December 4, 2013、The Daily Telegraph, December 4, 2013、al-Hayat, December 5, 2013、Kull-na Shuraka’, December 4, 2013、al-Mayadeen, December 4, 2013、MENA, December 4, 2013、Naharnet, December 4, 2013、NNA, December 4, 2013、Reuters, December 4, 2013、Rihab News, December 4, 2013、SANA, December 4, 2013、UPI, December 4, 2013、al-Watan, December 4, 2013などをもとに作成。

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ナスルッラー書記長が単独インタビューに応じヒズブッラー戦闘員の全国展開を否定するなか、シリア革命反体制勢力国民連立に合流したシリア・クルド国民評議会の指導者2人が「西クルディスタン移行期民政局評議会」構想を批判(2013年12月3日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は「民主統一党はシリアの現支配体制と分かつことのできない一部をなしている。その姿勢を正当化することはできない。なぜならこの党が政権を直接且つ確実に支持していることは皆にとって周知の事実だからだ」と述べた。

リハーブ・ニュース(12月3日付)が伝えた。

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クッルナー・シュラカー(12月3日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立のスハイル・アタースィー副議長が正式に辞意を表明、辞表を提出した。

同辞表は総合委員会でその是非が採決される予定だという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のミシェル・キールー氏は、『クドス・アラビー』が報じたアサド大統領の発言に関して、ラジオ・ロザナ(12月3日付)に「革命に勝利すれば、私は家に戻り、政治とは何の関係もなくなるだろう。大統領にも門番にもなるつもりはない…。アサドに次期大統領を決める権利などない…。次期大統領はシリア人のみが決めるだろう」と述べた。

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自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長は『ワシントン・ポスト』(12月3日付)に対して、「自由シリア軍は二つの戦線で戦闘を試みている。シリア国内の24地点でアル=カーイダと戦う一方、アサドの軍と戦っている」と述べた。

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シリア革命総合委員会は、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がダマスカス県マアルーラー市を襲撃し、聖タクラー教会・修道院の修道女らを拉致したとの報道を否定、「ヌスラ戦線と自由シリア軍の戦闘員は、修道女らをより安全な場所に避難させようとし、これを妨害しようとした軍の狙撃や砲撃によって多くが負傷した」と主張した。

これに関して、サイドナーヤー修道院のセヴィロニア・ナッバハーン修道長はAFP(12月3日付)に対し、ヌスラ戦線などに拉致されたとされる修道女12人を含む15人はダマスカス郊外県ヤブルード市で、危害を加えられることなく、快適な状態にある、と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立に合流したシリア・クルド国民評議会の指導者2人は、民主統一党が設置をめざす西クルディスタン移行期民政局評議会を非難した。

イラク・クルディスタン地域政府のマスウード・バールザーニー大統領とエルビルでの会談を終えたシリア・クルド進歩民主党のアブドゥルハミード・ダルウィーシュ書記長は、『ハヤート』(12月4日付)に「愛国的諸勢力(クルド民族主義勢力)から乖離した(クルド問題の)いかなる解決策も拒否する」と述べた。

また同じく会談を終えたシリア・クルド民主党(パールティ)のアブドゥルハキーム・バッシャール書記長も「クルド問題は…シリアでのコンセンサスから乖離したかたちで解決し得ない…。我々は連邦制を求めているが、クルド人だけがそれを決めるのではない。国民的なコンセンサスがなければならない」と述べた。

シリア政府の動き

『クドス・アラビー』(12月3日付)は、アサド大統領と会談したヨルダンの弁護士組合使節団メンバーの話として、同大統領が在外の反体制活動家を酷評したと報じた。

同報道によると、アサド大統領は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長に関して「ジャルバーがバッシャール・アサドの代わりになることを決して受け入れない。例えば、ミシェル・キールーが代わりだったとしたら、話は別で、受け入れたかもしれないが、ジャルバーなら決してダメだ」と述べたという。

またアサド大統領は、現下のシリア軍の優先事項がダマスカス郊外県カラムーン地方の解放にあり、ダルアー県については「ヨルダンの問題であって、シリアだけの問題ではない。ヨルダンはテロ活動や潜入者を認めてしまったからには、国境地帯の掃討を行わねばならない」と述べたという。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、アサド大統領を含む政権幹部が戦争犯罪と人道に対する罪に関与したことを示す証拠を入手したとのナビ・ピレイ国連人権高等弁務官の発表に関して、BBC(12月3日付)に「ピレイ氏は前からナンセンスなことばかり言ってきた。我々は彼女に耳を傾けてなどいられない」と一蹴した。

国内の暴力

ダマスカス県では、シリア・アラブ・テレビ(12月3日付)などによると、ジスル・アブヤド地区にある戦死者補償局(国防省)事務所(第205ユニット)前で「自爆ベルトを着用した「テロリスト」が自爆し、市民4人が死亡、17人が負傷した。

またSANA(12月3日付)によると、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、マアルーラー市周辺で、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が軍と交戦した。

一方、SANA(12月3日付)によると、ナブク市周辺の主な回廊地帯で、軍が反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

またナブク市および同市東部、ヤルダー市、ザバダーニー市、イバーダ市、ムライハ市、ドゥーマ-市、サクバー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア革命総合委員会によると、アレッポ市シャイフ・サイード地区、アシュラフィーヤ地区、ハーン・サーブーン地区で軍と反体制武装集団が交戦し、軍兵士20人が死亡したという。

一方、SANA(12月3日付)によると、アルバイド村、クワイリス村、アレッポ・バーブ街道、ダーラト・イッザ市、カブターン・ジャバル村、フライターン市東部、カフルハムラ村、マンスーラ村、ダイル・ハーフィル市東部、アブー・ジャッバール市、シャイフ・ナッジャール市、アレッポ市カースティールー地区、ムスリミーヤ村、カフルダーイル村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、ヒーラーン村、ナッカーリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、シャイフ・サイード地区、アシュラフィーヤ地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、クッルナー・シュラカー(12月3日付)によると、タアーラ村、ダウル村に対して軍が爆撃を行い、反体制武装集団(スワイダー革命軍事評議会)と激しく交戦した。

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ヒムス県では、SANA(12月3日付)によると、シューマリーヤ山地、ハワー丘陵、ウンム・サフリージュ村周辺の山岳地帯で、軍が反体制武装集団の掃討を完了し、同地を完全制圧した。

またガースィビーヤ村、ダール・カビーラ村・ハーリディーヤ村間、キースィーン村、西ハブラ村、アブー・ハワーディード村、ラッフーム村、ラスム・タウィール村、カフラ山、タッルカラフ市郊外、ヒムス市クスール地区、バーブ・フード地区、ワルシャ地区、ジャウラト・シヤーフ地区、ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月3日付)によると、マアッラトミスリーン市、ラーム・ハムダーン市、マアッルディブスィー市・サラーキブ市間、イドリブ市・ハーリム市間、イブリーン村、カフルラーター市、サルジャ村、マアッルバリード市、サルジャ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、タウヒード旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月3日付)によると、アトマーン村、バイト・ハジャル村、ダルアー市、シャイフ・マスキーン市、ダルアー市旧税関地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、タウヒード旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月3日付)によると、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、旧空港地区、ハウィーカ地区、ジュバイラ地区、ラシーディーヤ地区、ラサーファ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はOTV(12月3日付)の単独インタビューに応じ、シリア情勢などについて語った。

このなかでナスルッラー書記長は「我々はシリア人のために戦っているのではない…。ダルアー、ダイル・ザウル、ラッカ、ハサカ、イドリブ、ラタキア、タルトゥースにヒズブッラーの戦闘員は一人もいない。我々はレバノン国境に近い、ヒムスとダマスカス(郊外)に限定的にいるだけだ…。東グータ地方で、350人、500人、あるいは1,000人のヒズブッラーの戦闘員が死んだという主張は願望に過ぎず、シリアで捕虜となっているヒズブッラーのメンバーは一人もいない。何人かの殉教者が行方不明なだけだ」と述べた。

また「我々がシリアに介入するためにシリア軍が一部地域から撤退したとの情報は正しくない…。シリア軍の戦況や戦闘の性格ゆえに、同軍は一部地域から後退しただけで…、我々がシリアに徐々に介入していったのは当然のことだった…。レバノン人が暮らす村々を武装集団が侵略しようとしたのを受け、我々はクサイルに戦闘員を派遣した…。我々が(クサイルへの介入を)決断し、イラン人にそれを伝えただけだ」と述べた。

そのうえで「クサイル市郊外のレバノン人を攻撃するために持ち込まれた武器は、レバノンから密輸されていた…。我々が責任を放棄すれば、レバノン・シリア国境は武装集団の手に落ちていただろう…。東西グータ地方の陥落とサイイダ・ザイナブ廟への脅威が、ダマスカス郊外県に介入する動機となった」と主張した。

さらに「サウジアラビア、カタール、トルコ、欧州諸国は軍事的にシリアの体制を打倒しようとし、政治的対話を拒否してきた…。アサド大統領は最大限の改革を行う準備が出来ていたが、地域各国は彼を退陣させようとした…反体制派の一部は、我々がシリアに関する立場を表明する前から我々を脅迫してきた…」と非難した。

一方、ナスルッラー書記長はベイルート県郊外ビイル・ハサン地区にあるイラン大使館前での自爆テロに関して「我々はアブドゥッラー・アッザーム大隊の…司令官がサウジ人で、サウジアラビアの諜報機関とつながりがあると考えている…。爆破はイランに対するサウジの怒りと関係がある」と述べた。

このほか、イランの核開発問題に関して、「イランは大国とジュネーブで合意する意思があった…。だがトルコがシリア情勢をめぐるその姿勢ゆえに、政治的、心理的、経済的に地域において妨害を行ってきた…。イスラエルが米国からの青信号なしにイランの核施設攻撃を推し進めるとは考えていない。戦争回避の最大の勝利者はそれゆえ、地域の諸国民だ」と述べた。

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ナハールネット(12月3日付)などによると、武装集団どうしの戦闘が続く北部県トリポリ市にレバノン軍が全面介入し、武装集団の逮捕・摘発活動を本格化させた。

諸外国の動き

フランス外務省報道官は、マアルーラー市の聖タクラー修道院の修道女12人がシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団に拘束された問題に関して、「強い懸念」を表明し、「もし事実であれば、即時解放を求める」と発表した。

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はモスクワを訪問したサウジアラビアのバンダル・ビン・スルターン総合情報庁長官と会談し、イランの核開発問題、シリア情勢などについて協議した。

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『ハヤート』(12月4日付)は、国連安保理宛の事務総長報告の内容として、シリアで化学兵器の廃棄作業を進めている化学兵器禁止機関と国連の合同派遣団が、タルトゥース港からの化学物質搬出のため、シリア軍に対して化学物質の梱包技術などの教練を行っている、と報じた。

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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はスイスのRTS(12月3日付)に対して「シリアに民主的で非宗派主義的な新たな共和制を樹立されねばならないというのが私の明確な見解で、それによりいわゆる新シリア共和国への門戸が開かれる…。すべてのシリア人がこの新体制がどのようになるかを決定することになる」と述べた。

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サウジ通信(12月3日付)は、ムハンマド・ビン・ナーイフ内務大臣は、周辺諸国で避難生活を送るシリア人避難民に対して総額3,200万リヤル相当の冬期支援を行うことを決定したと報じた。

AFP, December 3, 2013、BBC, December 3, 2013、al-Hayat, December 4, 2013、Kull-na Shuraka’, December 3, 2013、Naharnet, December 3, 2013、Reuters, December 3, 2013、Rihab News, December 3, 2013、SANA, December 3, 2013、UPI, December 3, 2013、The Washington Post, December 3, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

化学兵器禁止機関の締結国会議がハーグで開幕するなか、国連のピレイ人権高等弁務官が「アサド大統領を含む政権幹部が戦争犯罪と人道に対する罪に関与したことを示す証拠を入手した」と発表(2013年12月2日)

反体制勢力の動き

シリア人権監視団は2011年3月から13年12月1日にかけての紛争による死者数を発表した。

それによると、死者総数は12万5,835人で、うち民間人は4万4,381人(うち子供が6,627人、女性が4,454人、武装した民間人が1万9,254人)、反体制武装集団戦闘員は2万7,746人、軍・親政権武装集団戦闘員は5万927人(うち軍兵士が3万1,174人、国防隊戦闘員が1万9,256人)、離反兵は2,221人、外国人戦闘員は6,261人(うちヒズブッラー戦闘員が232人、親政権の外国人戦闘員が265人)、身元不明者2,781人。

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『ハヤート』(12月3日付)は、信頼できる複数の消息筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立幹部が、ジュネーブ2会議の使節団選定などを協議するため、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流、イスラーム戦線と連絡をとっており、ロバート・フォード駐シリア米大使も、イスタンブールで数日前にシリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表と会談し、反体制勢力間の協力を求めたと報じた。

なお、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、シリア革命反体制勢力国民連立に対して、12月27日までにジュネーブ2会議に参加する使節団を選定するよう求めている。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会メンバーのアブドゥルマジード・マンジューナ弁護士は声明を出し、「シリア国民連立は自分自身ではなく、11カ国(シリアの友連絡グループ)の諜報機関の命令で決定に従って決定を下していることは周知」(11月30日)との発言に関して、自身の見解ではなく、カマール・ルブワーニー氏、サミール・ナッシャール氏がこれまで繰り返し述べてきた内容だと釈明した。

シリア政府の動き

外務在外居住者省は、国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、そのなかで、ダマスカス郊外県マアルーラー市を「タクフィール主義テロリスト」が襲撃し、教会や民家などに対して破壊行為を行っていると報告し、国際社会によるテロとの戦いを徹底するよう求めた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、AFP(12月2日付)によると、マアルーラー市旧市街の大部分を占拠し、市の中心部に進軍するシャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団が、爆弾をくくりつけたタイヤを高台から軍検問所などに向けて転がし爆破させ、軍が後退を余儀なくされた。

これに関して、ヴァチカン放送局(12月2日付)は、駐シリア大使の話として、マアルーラー市でシリア人およびレバノン人修道女12人が、反体制武装集団によって聖タクラー修道院を追われ、ヤブルード市方面に連行されたと思われると報じた。

またSANA(12月2日付)は、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がマアルーラー市の聖タクラー教会に押し入り、破壊活動を行い、修道女や孤児を拉致したと報じた。

一方、軍はナブク市攻略を続け、同市西側の入り口を制圧、また同市に砲撃を加え、民間人2人、反体制武装集団の司令官1人と戦闘員1人が死亡した。

また軍は、ザバダーニー市を砲撃する一方、反体制武装集団はナブク市近郊のハラファー村にある軍拠点を攻撃した。

このほか、マルジュ・スルターン村一帯で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、反体制武装集団の戦闘員4人が死亡した。

他方、SANA(12月2日付)によると、ナブク市、ダイル・アティーヤ市郊外の農場、ヤブルード市、マアルーラー市、ダイル・サルマーン市、マルジュ・スルターン村、ダーライヤー市、ウタイバ村周辺、ハラスター市、アルバイン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またキスワ市では、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、火災が発生した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が占拠する西サムダーニーヤ村、シャルキーヤ村、ムムティナ村、ウンム・バーティナ村、ムラッバアート村を軍が砲撃、迫撃砲弾1発がマジュダル・シャムス村にも着弾した。

一方、SANA(12月2日付)によると、軍が国防隊の支援のもと、西サムダーニーヤ村、ラスム・ブガール村、ラスム・シューラー村、アジュラフ村、ヒルバト・ウンム・イザーム村で反体制武装集団の掃討を完了し、同地の治安を回復した。

また軍は、ウンム・バーティナ村などで反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、「自由シリア軍」がナワー市東部のアブー・ヤービス丘、アブー・ラヒーヤ丘を制圧し、イズラア市と第61旅団基地の兵站線を遮断した。

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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(12月2日付)によると、マヤーディーン市から17キロ離れた砂漠地帯で、「自由シリア軍」の総合治安大隊が、後ろ手に縛られた遺体多数を発見した。

一方、SANA(12月2日付)によると、ダイル・ザウル市・ヒムス市街道沿いのカバージブ地方、ダイル・ザウル市・マヤーディーン市間の街道などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月2日付)によると、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ファジュル・イスラーム旅団、パレスチナ機械化中隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月2日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、カラービース地区、クスール地区、タラス村、タッルドゥー市、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、ハーリディーヤ村周辺、キースィーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(12月2日付)によると、カーミシュリー市郊外のジャイラク地方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月2日付)によると、アルバイド村、カフルハムラ村、アレッポ市カースティールー地区、ダイル・ハーフィル市東部、バーブ市・アレッポ市間の街道、マンスーラ村、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、ハッダーディーン村、ハンダラート・キャンプで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市シャイフ・サイード地区に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退する一方、旧市街、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アレッポ市ブスターン・カスル地区を占拠する反体制武装集団がジャミーリーヤ地区を迫撃し、女性・子供8人を含む市民10人が死亡、数十人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(12月2日付)によると、タルナバ村、サルミーン市、タフタナーズ市、サラーキブ市、アイン・ラールーズ村、アーリヤ村、アブー・ズフール町、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村、シュワイヤ村、マジャース村、マアッラト・ヌウマーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月3日付)によると、ハザーヌー町にあるイスラーム軍の検問所をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が攻撃、戦闘により民間人1人とダーイシュの戦闘員2人が死亡した。

死亡した戦闘員はベルギー人とチュニジア人で、これ以外にも多数の外国人戦闘員が負傷したという。

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ハマー県では、SANA(12月2日付)によると、ドゥワイル・アクラード村一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊する一方、ハマー市内で爆弾が仕掛けられた車を反体制武装集団が爆発させ、子供3人が死亡した。

レバノンの動き

NNA(12月2日付)によると、レバノン軍は、シリア領からの武装車輌などの進入・通行を阻止するため、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方、カーア地方の複数の道路をブルドーザー、バリゲードなどで封鎖した。

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ナハールネット(12月2日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしの交戦が続き、7人が負傷した。

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NNA(12月2日付)によると、南部県サイダー市郊外のアイン・フルワ・パレスチナ難民キャンプで、ジュンド・シャームのメンバー、アリー・アブーカマール氏がパレスチナ人(サアディー家)によって銃で撃たれ、負傷した。

諸外国の動き

化学兵器禁止機関(OPCW)の締結国会議がオランダのハーグで開幕した。会議は5日間の予定。

アフメト・ウズムジュ事務局長は、シリアの化学兵器廃棄に関して、「国連と連携し、大きく進展した。シリアは協力している」と述べるとともに、廃棄処理に必要な資金などの拠出を締結国に呼びかけた。

一方、OPCWと国連の合同派遣団の特別調整官であるスィグリッド・カーグ国連事務次長補は「非常に短い期間で多くの進展が成し遂げられたもの、より困難で複雑な活動が今後も行われる…。シリアの化学物質の国外への持ち出しと廃棄は大胆の集団的努力と大きな調整を必要とするだろう」と述べた。

締結国会議にシリア代表として出席したファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は「シリアは、自らの主権のもとに自発的に化学兵器禁止条約への加入を決定し、会議において初めて発言する」としたうえで、「シリアは、中東地域における大量破壊兵器を撤廃するという国際社会の責任に応えた」と強調し、化学兵器の全廃に向けて協力すると改めて述べた。

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米国防省報道官は、化学兵器廃棄機器を搭載した貨物船「MV Cape Ray」の配備を開始したことを明らかにした。

AFP(12月2日付)などが伝えた。

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国連のナビ・ピレイ人権高等弁務官はジュネーブで記者会見し、アサド大統領を含む政権幹部が戦争犯罪と人道に対する罪に関与したことを示す証拠を入手したと発表した。

ピレイ人権高等弁務官は、国連が実施した33か月に及ぶシリア内戦での人権侵害に関する調査により、「非常に重大な罪、戦争犯罪、人道に対する罪の証拠が大量に見つかった…その証拠は、国家元首を含む政府の最高位に責任があることを示している」と述べた。

また、ピレイ人権高等弁務官は、国連の調査委員会は、犯罪行為に及んだとみられる人物を列挙した名簿を作成したことを明らかにしたが、「名簿は信用できる捜査への提出要請がない限り非公開とする」と付言、説明責任を明確にするために、その捜査については国際刑事裁判所に一任すべきとの考えを示した。

AFP, December 2, 2013、al-Hayat, December 3, 2013、Kull-na Shuraka’, December 2, 2013, December 3, 2013、Naharnet, December 2, 2013、NNA, December 2, 2013、Reuters, December 2, 2013、Rihab News, December 2, 2013、SANA, December 2, 2013、UPI, December 2, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

民主統一党のムスリム共同党首はシリア国内のクルディスタンが自治を有する3県に分割されることを明らかに、ハルキー首相がイランのロウハーニー大統領と会談しシリア情勢や二国間関係について協議(2013年12月1日)

反体制勢力の動き

民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は、フランス東部のマルセイユで「シリアのクルディスタンは自治を有する三つの県、すなわちコーバーニー(アイン・アラブ)、アフリーン、カーミシュリーに分割されるだろう。その狙いは分離ではなく、クルド人はシリアにおいて連邦制を要求する」と述べた。

また、西クルディスタン移行期民政局評議会に関して「独立した政府を樹立したのではないが、7月に任命された19人の任務は、憲法の起草、選挙法案の策定、地域行政の方法の確定にあり…、その活動を終え、近く選挙が実施されるだろう」と付言した。

そのうえで「我々が政府軍を放逐すれば、トルコが派遣・支援しているジハード主義者の攻撃に我々は曝されてしまう。ジハード主義者との戦いは2012年11月に始まり、今も続いている」と強調した。

AFP(12月1日付)が伝えた。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(12月1日付)が、アラブ人筋の話として、ラアス・アイン市で、民主統一党人民防衛隊が、同市制圧(11月)以降、「自由シリア軍」などと関係があるとされる活動家60人以上を逮捕している、と報じた。

シリア政府の動き

アサド大統領はダマスカス訪問中のイラクのファーリフ・ファイヤード国家安全保障顧問と会談し、シリア情勢について協議した。

Champress, December 1, 2013
Champress, December 1, 2013

SANA(12月1日付)が報じた。

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テヘランを訪問中のワーイル・ハルキー首相はハサン・ロウハーニー大統領と会談、シリア情勢や二国間関係について協議した。

IRNA(12月1日付)によると、ロウハーニー大統領は会談で「テロと過激主義が…地域を苦しめている…。みながテロと過激主義の脅威に立ち向かわねばならない」と述べた。

また「地域および外国でもっとも危険なテロリストが今日、シリアに集まっている。テロと過激主義の問題は世界全体にとって脅威だ」としたうえで、「シリアでの戦争勃発を回避するため外交努力を行ってきた」と強調した。

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テヘランを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣はモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と会談、シリア情勢や二国間関係について協議した。

IRNA(12月1日付)によると、両外相は、ジュネーブ2会議の開催の成否が、テロを抑止し、テロ組織を支援する国々に、資金武器援助や潜入支援の停止を通じて、テロとの戦いを行わせることにかかっているとの点で意見が一致した。

またジュネーブ2会議に前提条件なしで参加する必要がある点を強調した。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、「ジュネーブ2会議に行くことになる(政府)使節団は、アサド大統領の指導、支持、姿勢、解釈を担い、(大会で示される)解決策は、アサド大統領の同意なしには成立しないだろう」と述べた。

また「我々はテーブルについて、いかなる外国の干渉もなしに審議を行う。すべての問題を検討せねばならず、最終的には拡大政府が発足しなければならない」と付言した。

『ワタン』(12月1日付)が伝えた。

国内の暴力

ダマスカス県では、AFP(12月1日付)によると、フランス人学校(シャルル・ド・ゴール・フランス学校)に迫撃砲弾一発が着弾した。

校内には多くの生徒、教師らがいたが、死傷者はなかった。

ド・ゴール学校は、シリア人と外国人生徒約220人が通っている(紛争前の生徒数は900人だった)。

一方、SANA(12月1日付)によると、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市に軍ヘリコプターが「樽爆弾」で爆撃、女性2人と子供4人を含む24人が死亡した。

またクッルナー・シュラカー(12月1日付)によると、国家建設潮流メンバーで医師のナーイル・ハリーリー氏がアレッポ市からダマスカス県に移動する途中で何者かに拉致された。

一方、SANA(12月1日付)によると、バーブ市のシャリーア委員会法廷を軍が破壊、またアナダーン市、ハッダーディーン村、ハンダラート・キャンプ、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、アレッポ市カースティールー地区、アッサーン村、バナーン町、バッラース村、アッザーン村、ターディフ市、ジュッブ・ガブシャ村、ダイル・ハーフィル市、フライターン市、ハーン・トゥーマーン村で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、カーディー・アスカル地区、サイイド・アリー地区、アカバ地区、サラーフッディーン地区で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ザーウィヤ山のカフルナブル市の複数カ所を軍が爆撃し、子供2人と女性2人が死亡した。

軍はまた、ブサーミン村も爆撃し、複数が負傷したという。

一方、SANA(12月1日付)によると、ブズダナ村、サルミーン市、ジュダール・ビカフルーン村、カフルラーター市、バザーブール村、カフルタハーリム市、カフルナジュド市、ナフラ市、マアッルシャムシャ市で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(12月1日付)によると、武装集団が、ラッカ県シャリーア委員会司法局長のラシード・ムスタファー氏を含む3人を誘拐した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月1日付)によると、ザバダーニー市、ナブク市、リーマー農場、マルジュ・スルターン村、バハーリーヤ市、ダイル・サルマーン市、ムライハ市、ドゥーマー市、ハラスター市、アルバイン市、ザマルカー町などで、軍が反体制武装集団を追撃、サウジ人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団が軍との戦闘の末、マアルーラー市旧市街の大部分を占拠した。

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ヒムス県では、SANA(12月1日付)によると、ヒムス市カラービース地区、クスール地区、バイト・アーガー村、ガースィビーヤ村、ドゥワイル村、タラス村、キースィーン村、タルビーサ市、タドムル市周辺で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月1日付)によると、ダルアー市、ダーイル町、アトマーン村、ガラーヤー市で、軍が反体制武装集団を追撃、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、『ハヤート』(12月3日付)によると、「バイト・マクディス大隊」を名乗る武装集団がビデオ声明を出し、ブスル・ハリール市にある補給大隊基地を完全制圧したと発表した。

同声明によると、作戦にはシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・マクディス旅団大隊、ウマリー旅団、バドル・ハウラーン旅団、アフマド・ハウラーン旅団が参加したという。

なおこの声明発表を受け、軍が補給大隊基地に対して激しい砲撃を加えた。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(12月2日付)によると、ミシュラーファ村の民主統一党人民防衛隊検問所に爆弾を積んだ車が突っ込み自爆、同部隊戦闘員3人が負傷した。

レバノンの動き

NNA(12月1日付)によると、南部県サイダー市郊外のアイン・フルワ・パレスチナ難民キャンプで、ジュンド・シャームがファタハのメンバーに対して発砲、1人が死亡、2人が負傷した。

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NNA(12月1日付)によると、北部県トリポリ市ザフリーヤ地区で、ジャバル・ムフスィン地区で前日に続き、武装集団どうしが交戦し、2日間での死者数は11人に達し、また70人が負傷した。

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ナハールネット(12月2日付)によると、ベカーア県ザフレ郡クサル・ナバー村で、村人たちが同村に設営された臨時避難民キャンプからシリア人避難民数百人を追放し、放火した。

キャンプには約100張が設営され、約400人の避難民が身を寄せていた。

事件は、キャンプ設営地の所有者の家族が、シリア人避難民4人から身内の障害者が性的暴行を受けたと非難したことが発端となった。

諸外国の動き

ダマスカス県にあるフランス人学校(シャルル・ド・ゴール学校)への迫撃砲攻撃に関して、フランスのローラン・ファビウス外務大臣は声明で、「フランスは、幼い生徒に犠牲をもたらしかねないこうした卑劣な行為を厳しく非難する…。民間人は紛争の第一の被害者であり…、暴力継続を止めねばならない」と発表した。

AFP, December 1, 2013、al-Hayat, December 2, 2013, December 3, 2013、Kull-na Shuraka’, December 1, 2013, December 2, 2013、Naharnet, December 1, 2013, December 2, 2013、NNA, December 1, 2013、Reuters, December 1, 2013、Rihab News, December 1, 2013、SANA, December 1, 2013、UPI, December 1, 2013、al-Watan, December 1, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

使徒末裔連合アッラー・アクバル旅団司令官が反体制武装集団からの離反を宣言、シリアによる化学兵器廃棄をめぐり「海上に浮かべた米国船上で危険化学物質を処理する」との提案が行われたことが明らかに(2013年11月30日)

反体制勢力の動き

ダマスカス郊外県カラムーン地方で戦う「自由シリア軍」の各部隊は共同声明を出し、「カーブーン戦線」の名で統合したと発表した。

司令官はアブー・アンマール・ガイス氏、前線司令官はカースィル・アブー・ラアド大尉が務めるという。

クッルナー・シュラカー(11月30日付)が伝えた。

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シャバーブ・フダー大隊司令官はビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=jslQ-mGZHxk)を出し、ダマスカス県・同郊外県などで戦う反体制武装集団6組織が「アジュナード・シャーム・イスラーム連合」として糾合したと発表した。

「アジュナード・シャーム・イスラーム連合」に参加した武装集団は、ハビーブ・ムスタファー旅団、サハーバ旅団大隊、シャバーブ・フダー大隊、アムジャード・イスラーム連合、首都の盾旅団。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会メンバーのアブドゥルマジード・マンジューナ弁護士はラジオ・ロザナ(11月30日付)の電話取材に対し、委員会をシリア国民の正統な代表とみなさないとするアラブ連盟のナビール・アラビー書記長の発言に関して「委員会に敵対し、その役割を反故にしようとする姿勢は新しいものではない」と批判した。

また「シリア革命反体制勢力国民連立が自分自身ではなく、11カ国(シリアの友連絡グループ)の諜報機関の命令で決定に従って決定を下していることは周知で、アラビー書記長もこうした点を踏まえて連立に対処している」と非難した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダマスカス県旧市街ウマイヤ・モスク近くに対する迫撃砲着弾(29日)を「革命家が保有する武器で、宗派主義的民兵が攻撃した」と断じ、非難した。

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自由シリア軍参謀委員会東部戦線司令官で使徒末裔連合アッラー・アクバル旅団司令官のサッダーム・ジャマル氏が、ビデオ声明(https://www.youtube.com/watch?v=RKSbkbIi79E)で反体制武装集団からの離反を宣言、また反体制武装集団に対して「改悛」し、戦闘を止めるよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka', December 1, 2013
Kull-na Shuraka’, December 1, 2013

ダイル・ザウル県で活動してきたというジャマル氏は、アサド政権を打倒するために使徒末裔連合に加わっていたが、アラブ湾岸諸国から武器・資金の支援を受けていることを知り、またアラブ湾岸諸国の諜報機関が、使徒末裔連合の結成を後押ししてきたと証言した。

また、アラブ湾岸諸国など近隣諸国や欧米諸国の諜報機関が、自由シリア軍参謀委員会や軍事評議会の会合に参加し、その活動を直接支援してきたと暴露した。

さらに、サラフィー主義者への対応を協議することが目的だった最近の会合では、某アラブ湾岸国の皇太子、国防省幹部も同席、この皇太子は、シリア軍を標的とした攻撃を行うよう要請したのだという。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立に関しては、某アラブ湾岸国が、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長を盗聴、またその選出そのものも連立の意思を無視した西側の諜報機関の押しつけだったと述べた。

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イスラーム・シャーム自由人運動は声明を出し、ハーン・トゥーマーン村での反体制武装集団の敗北の責任を否定する一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とのいかなる共闘も行わないと発表した。

シリア政府の動き

イランを訪問中のワーイル・ハルキー首相ら閣僚使節団は、イランのエスハーク・ジハーンギーリー第一副大統領と会談し、両国間関係、シリア情勢などについて協議した。

SANA(11月30日付)によると、ハルキー首相は「シリアの国土において現在、武装テロ集団とその残党の殲滅に向けたシリア・アラブ軍による大勝利を通じて、勝利の時代が作られようとしている」と述べた。

これに対して、ジハーンギーリー副大統領は「シリア政府はシリア領内において、1人たりともテロリストがいることを許さないだろう」と述べたという。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団がマアルーラー市を再び襲撃し、軍と交戦した。

『ハヤート』(12月1日付)によると、マアルーラー市攻撃は、ナブク市に対する軍の包囲の緩和を試みる動きだという。

またシリア人権監視団によると、ナブク市、ヤブルード市、リーマー農場を軍が爆撃する一方、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員とともにナブク市でシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国などからなる反体制武装集団と交戦した。

これに関連して、シリア革命反体制勢力国民連立は「アサド軍、シャッビーハ、傭兵がダイル・アティーヤ市郊外の農園で民間人35人を虐殺した」と発表した。

一方、SANA(11月30日付)によると、ナブク市周辺、マアルーラー市周辺(サフィール・ホテル周辺)、リーマー農場、ダイル・サルマーン市、ドゥーマ-市郊外、ムライハ市、カイサー市、ハラスター市、アルバイン市、ダーライヤー市、ザバダーニー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またキスワ市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、市民2人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、アルシューナ村、アサーフィラ村を反体制武装集団が襲撃し、両村を制圧し、軍の戦車、兵員輸送車などを捕獲した。

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アレッポ県では、バーブ市で軍がクラスター爆弾を投下し、市民12人を「虐殺」した、とシリア革命総合委員会が主張した。

これに関して、『ハヤート』(12月2日付)は、女性7人、子供4人、戦闘員3人を含む26人が死亡したと報じた。

一方、SANA(11月30日付)によると、ティヤーラ村で軍が反体制武装集団の掃討を完了し、同村を制圧した。

またアルバイド村、キンディー大学病院周辺、カフルハムラ村、ワディーヒー村、アウラム・クブラー町、アレッポ中央刑務所周辺、ハーン・トゥーマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市では、シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月30日付)によると、バルザ区、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、鷹中隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月30日付)によると、マアッラシャムシャ市、ワーディー・ダイフ村、ジダール・ブカフルーン市、サルジャ村、アルバイーン山周辺などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月30日付)によると、キースィーン村、シャーイル山(ハマー県)西部一帯、マハッサ地区、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村周辺、ヒムス市バーブ・フード地区、カラービース地区、ワルシャ地区、サフサーファ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(11月30日付)によると、レバノン軍がベカーア県バアルベック郡アルサール地方のワーディー・フマイドでサラフィー主義武装集団に属する男性1人を逮捕した。

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ナハールネット(11月30日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしが交戦し、少なくとも6人が死亡、22人が負傷した。

諸外国の動き

化学兵器禁止機関アフメト・ウズムジュ事務局長声明を出し、シリアの化学兵器の廃棄作業に関して、米国が危険性の高い化学物質(数百トン)について、海上に浮かべた自国船上で処理するとの提案を行ったことを明らかにした。

この提案は非公式の執行理事会でなされたという。

また化学兵器禁止機関によると、無害化が比較的容易な18種類、約800トンの化学物質の廃棄処理に関する公募に対して、企業35社が応じたという。

さらに、化学兵器製造施設18施設のうちの12施設を「産業用」に転換することを求めるシリア政府の申請に対しては、これを認めないことを決定した。

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ローマ法王フランシスコはヴァチカンでギリシャ・カトリック教会アンチオキア(アンタキア)総大司教のグレゴリウス3世ラッハームと会談した。

AFP(11月30日付)によると、会談でフランシスコは「我々は祈りと和解の力を信じている。あらゆる暴力行為から手を引き、すでに多くの被害をもたらしてしまっている問題の公正且つ持続的な解決策を対話を通じて案出するよう改めて呼びかけたい」と述べたという。

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AFP(12月1日付)は、ヨルダンのサラフィー主義消息筋の話として、シリアのダルアー県での戦闘に参加していたサラフィー主義戦闘員のムハンマド・アブー・ラバーダ氏(アブー・ハフス)が重傷を負い、搬送されていた病院で死亡した。

AFP, November 30, 2013, December 1, 2013、al-Hayat, December 1, 2013、Kull-na Shuraka’, November 30, 2013, December 1, 2013,
December 2, 2013、Naharnet, November 30, 2013、NNA, November 30, 2013、Reuters,
November 30, 2013、Rihab News, November 30, 2013、SANA, November 30, 2013、UPI,
November 30, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハルキー首相を団長とするシリアの閣僚使節団がテヘランに到着、同首相はイランが各国と結んだ核開発と制裁解除をめぐる合意を「地域における勝利の序曲」として高く評価(2013年11月29日)

反体制勢力の動き

独立系NGOの共和国研究センター(http://drsc-sy.org/)は、2011年3月から13年10月31日にかけての紛争での死者数をまとめた報告書(http://drsc-sy.org/wp-content/uploads/sites/11/2013/11/Syrian-Statistics-End-of-Oct-2013.pdf、11月7日付)を発表した。

同報告書によると、死者数は95,981人、うちパレスチナ人は1,680人、子供は8,639人、女性は7,670人、拷問による死者は3,252人だという。

また負傷者数は14万9,420人、逮捕者は24万8,957人、失踪者は9万920人にのぼるという。

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シャーム自由人運動(ハッサーン・アッブード)、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、東部地方シャリーア委員会は共同声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏に、「アッラーの法とスンナの裁定」に基づき、ハサカ県ヒシャーム村(CONOCOガス工場)の支配権をめぐる対立を収束させるための介入人を派遣するよう求めたと発表した。

ザマーン・ワスル(11月29日付)が伝えた。

シリア政府の動き

ワーイル・ハルキー首相を団長とするシリアの閣僚使節団がイランの首都テヘランに到着した。

3日間滞在予定中、ハルキー首相ら一行は、ハサン・ロウハーニー大統領、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣、アリー・シャムハーニー国家安全保障最高評議会書記らと会談予定。

SANA(11月29日付)によると、テヘランに到着したハルキー首相は、イランの核開発と制裁解除をめぐる米英独仏中ロとの合意に関して、「地域における勝利の序曲であり、シリア国民勝利の始まり」と評した。

国内の暴力

ダマスカス県では、各紙によると、旧市街にあるウマイヤ・モスク近くの住宅地に迫撃砲弾1発が着弾、シリア・アラブ・テレビ(11月29日付)によると、4人が死亡、26人が負傷した。

またヤルムーク区では、反体制活動家によると、同地区への包囲解除を求めるデモが発生、軍がこれに発砲し、多数が死傷したという。

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ダマスカス郊外県では、AFP(11月29日付)によると、軍が、カラムーン地方制圧に向けた作戦を継続した。

シリア人権監視団によると、軍はダイル・アティーヤ市制圧に続いて、ナブク市の奪還をめざしており、同市を包囲しているという。

また同監視団によると、東グータ地方などでの戦闘で、ヒズブッラーの戦闘員17人、アブー・ファドル・アッバース旅団の戦闘員11人が死亡した。

一方、SANA(11月29日付)によると、ダイル・アティーヤ市東部の農場地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サラーフッディーン地区のアムーリー検問所近くで、「自由シリア軍」が軍兵士5人を襲撃・殺害した。

また軍はカーディー・アスカリー地区などを空爆した。

クッルナー・シュラカー(11月29日付)は、複数の活動家の話として、取材のためにアレッポ市カーディー・アスカル地区に入った活動家3人が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)本部近くで、27日に失踪し、現在も行方不明もままだと報じた。

一方、SANA(11月29日付)によると、バーブ市、ハンダラート・キャンプ、フライターン市、アウラム・クブラー町、ヒーラーン村、カフルハムラ村、ワディーヒー村、マンスーラ村、ムスリミーヤ街道、ナイラブ村北部、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、ラーシディーン地区、サラーフッディーン地区、マルジャ地区、シャイフ・サイード地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ラスタン氏を軍が砲撃した。

一方、SANA(11月29日付)によると、キースィーン村、ダール・カビーラ村、ラスタン市、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、バーブ・フード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、マスアダ村、ムカイマン村を軍が砲撃した。

また、クッルナー・シュラカー(11月29日付)は、カルアト・マディーク町のモスクのイマームが何者かによって誘拐されたと報じた。

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ダルアー県では、SANA(11月29日付)によると、ヨルダン領からマターイーヤ村に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

レバノンの動き

NNA(11月29日付)によると、南部県サイダー市郊外のアイン・フルワ・パレスチナ難民キャンプで、ファタハとジュンド・シャームが交戦した。

諸外国の動き

AFP(11月29日付)は、複数の外交筋・諜報筋の話として、今年5月以降、欧州各国が、段階的にシリア政府との関係を秘密裏に再開し、月1、2度のペースでダマスカスを訪問し、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長らと会談し、サラフィー主義対策や関係改善などを協議するようになっている、と報じた。

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アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官がベカーア県バアルベック郡アルサール村にあるシリア人避難民キャンプを訪問視察、「ヨルダン、レバノン、トルコ、イラク、エジプトに300万人以上のシリア人が避難している」と警鐘を鳴らした。

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イランのレザー・バカルディー駐アンカラ大使は「イランは、トルコがシリアとの関係を改善するのをあらゆる手段を駆使して支援する用意がある」と述べた。

『ヒュッリイェト』(11月29日付)が伝えた。

AFP, November 29, 2013、al-Hayat, November 30, 2013、Kull-na Shuraka’, November 29, 2013、Naharnet, November
29, 2013、NNA, November 29, 2013、Reuters, November 29, 2013、Rihab News,
November 29, 2013、SANA, November 29, 2013、UPI, November 29, 2013、Zaman
al-Wasl, November 29, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍がイスラーム国やヌスラ戦線などによって占拠されていたダイル・アティーヤ市を完全奪還するなか、シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長はジュネーブ2会議からアサド大統領を排除する必要性を改めて強調(2013年11月28日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はロイター通信とUPIのインタビューに応じ、「ジュネーブ(2大会)に行く準備している」とする一方、アサド大統領については「国家破壊の責任を負う個人が国家建設の責任を負うことはない」と述べ、排除の必要を改めて示唆した。

またイランのジュネーブ2会議参加の是非については、「イランはシリアでの殺戮に明らかに関与している…。イランがシリアの危機解決に真摯に対応したいのなら、まずは革命防衛隊とヒズブッラーの傭兵をシリアから撤退させるべきだ」と非難、参加を拒否する姿勢を示した。

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自由シリア軍参謀委員会のサリーム・イドリース参謀長はドバイのアーン・テレビ(11月28日付)のインタビューに応じ、「革命を行っている者は周知の通り、イスラーム教徒で、我々は皆イスラーム教徒だ…。すべての部隊における教義はイスラーム教であり、イスラーム教から力を得ている」と述べた。

しかし「見ず知らずの外国人がやって来て、我々にイスラーム教を教え込み、我々にさまざまな習慣を押しつけようとしている。そして、誰それがイスラーム教徒で、誰それが無神論者で、誰それが背教者だと分けようとし、斬首さえ行う。おかしなことだ。イスラーム教の穏健さこそ、我々が愛し、誇示しようとしているものなのに」と強調し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を批判した。

また外国人記者などを拉致する反体制武装集団に関して「革命シャッビーハ」と非難した。

さらに、イドリース参謀長は、自由シリア軍への資金、武器弾薬の支援が不充分だと強調し、それが反体制武装集団の統合を妨げ、一部の武装集団のダーイシュやシャームの民のヌスラ戦線への合流をもたらしているとの見方を示した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアディーブ・シーシャクリー氏は、ロシアがリフアト・アサド前副大統領をジュネーブ2会議における反体制勢力の使節団に参加させ、反体制勢力を分断しようと画策していると非難した。

また、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などが、連立の承認を拒否していることに関して「連立もダーイシュを承認しない」と反論した。

さらに、ザフラーン・アッルーシュ司令官率いるイスラーム軍については、「新しい軍で、現地における実態はない」と述べた。

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アブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領は、声明を出し、ジュネーブ2会議開催を主導する米露が、アサド大統領の退陣を明確に要求しないことで「解放、体制打倒、殺戮者の処罰を求めるシリア国民の意思を無視している」と非難した。

そのうえで反体制勢力のジュネーブ2会議への参加が「事態のさらに複雑化させる危険な結果」となると指摘、反体制勢力に大会への参加のボイコットを呼びかけた。

シリア政府の動き

アサド大統領は2013年政令第71号を発し、2013年政令第70号の適用期間を1ヶ月延長し、2013年12月30日までとすることを承認した。

2013年政令第70号(10月29日)は、2013年10月29日以前に犯された軍刑法、兵役法などへの違反(国外逃亡法、国内逃亡法)に対する恩赦を定めた政令。

SANA(10月29日付)が報じた。

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軍武装部隊総司令部は声明を出し、ダイル・アティーヤ市に潜入していたテロ集団の掃討を完了し、残党の追撃にも成功したと発表した。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線、ハドラー大隊などが占拠していたダイル・アティーヤ市を軍が奪還、完全制圧した。

またAFP(11月28日付)は、軍消息筋からの情報として、軍がナブク市にも突入・制圧し、ヤブルード市に進軍していると報じた。

一方、SANA(11月28日付)によると、軍がダイル・アティーヤ市でのシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団の掃討を完了し、同市を完全制圧、またレバノン(ベカーア県バアルベック郡アルサール地方)に逃走を試みた武装集団を追撃、拘束した。

また軍は、ナシャービーヤ町、バハーリーヤ市、イバーダ市、カイサー市、ダイル・アサーフィール市、バービッラー市、ザバダーニー市で、反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(11月29日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアターリブ市本部前で、シャーム外国人大隊前司令官のハザン・ジャズラ氏と戦闘員6人を銃殺処刑した。

また、シリア人権監視団によると、ダイル・ハーフィル市を軍が「樽爆弾」などで空爆し、女性・子供を含む11人が死亡、またアレッポ市カーディー・アスカル地区に対しても空爆を行い、5人が死亡した。

一方、SANA(11月28日付)によると、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)周辺、ハンダラート・キャンプ、マアーッラト・アルティーク村、マンスーラ村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ市ではサラーフッディーン地区、マルジャ地区、ラーシディーン地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月28日付)によると、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またロシア外務省は声明を出し、ロシア大使館のあるダマスカス県アダウィー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、シリア人が死亡、9人が負傷、大使館の本棟および近隣のビルが被害を被ったと発表した。

一方、クッルナー・シュラカー(11月28日付)は、地元活動家が、シリア軍がダマスカス県のジャウバル区で早朝、化学兵器を使用し、8人が呼吸困難に陥ったと主張していると報じた。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(11月28日付)が地元の活動家の話として、ラッカ市旧市街の2月23日通りに、スカッド・ミサイルが着弾し、少なくとも市民40人が死亡、200人あまりが負傷したと報じた。

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ダルアー県では、SANA(11月28日付)によると、アトマーン村、ワルダート村、ナースィリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(11月28日付)によると、ブライカ村で、軍が反体制武装集団の拠点を攻撃、複数の戦闘員を殺傷した。

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ハサカ県では、SANA(11月28日付)によると、カルアト・ハーディー村、シャッダーディー市一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またクッルナー・シュラカー(11月27日付)によると、民主統一党のアサーイシュがシリア・クルド国民評議会メンバーのズィナール・スライマーン氏(クルド青年運動)をカーミシュリー市東部郊外の検問所で逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(11月28日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区での反体制武装集団との戦闘で、共和国護衛隊のイサーム・ザフルッディーン准将が重傷を負った。

ザフルッディーン准将はドゥルーズ派で、10月に戦死したジャーミア・ジャーミア少将の後任として、軍事情報局東部地域局長を務めていたという。

レバノンの動き

ビント・ジュベイル.org(11月28日付)やムスタクバル・テレビ(11月28日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方での戦闘で死亡したヒズブッラーの戦闘員の司令官、ウィサーム・シャラフッディーン氏の葬儀が南部県の生地リシュクナニーヤ村で行われたと報じた。

シャラフッディーン氏は「ナスルッラー師」の名で呼ばれていた。

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NNA(11月28日付)などによると、北部県トリポリ市ザフリーヤ地区で、ジャバル・ムフスィン地区住民3人が何者かに撃たれ、負傷した。

この直後、バーブ・タッバーナ地区に何者かが手榴弾を投げ込んだ。

諸外国の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、RT(11月28日付)に対し、連盟がシリア革命反体制勢力国民連立をシリア人の代表として支持していると改めて述べるとともに、民主的変革諸勢力国民調整委員会をシリア国民の正統な代表とはみなさないとの意思を示した。

そのうえで、アラブ連盟の代表権を連立が要求してきたことを明らかにしたうえで、ジュネーブ2会議の結果をふまえたうえで、現在凍結中のシリア代表権の凍結解除を行うと述べた。

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国連安保理はメディア声明(SG/SM/15504、http://www.un.org/News/Press/docs//2013/sgsm15504.doc.htm)を発表し、シリア駐在のロシア大使館が迫撃砲で襲撃された事件を強く非難した。

同声明は「安保理加盟国は、この醜いテロ襲撃行為に憤りを覚えるとともに、犠牲者の遺族や負傷者に慰問の意を表す」として、「いかなるテロリズムも、世界の平和と安全に対する最も恐ろしい脅威であり、テロリズムは、いつ、いかなる場所、それが誰であろうと、いかなる動機であって実施されようとも、全て犯罪行為であり、その罪を逃れることは出来ない」と強調した。

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『読売新聞』(11月29日朝刊)によると、シリア政府は現在廃棄作業を進めている化学兵器製造施設18施設のうちの12施設を「産業用」に転換する申請を化学兵器禁止機関に対して行った。

同申請は26日の化学兵器禁止機関執行理事会で審議され、目的を明確にするようシリア側に打診、29日に再協議されるという。

AFP, November 28, 2013、al-An TV, November 28, 2013、Bintjbeil.org, November 28, 2013、al-Hayat, November 29, 2013、Kull-na Shuraka’, November 28, 2013、al-Mustaqbal TV,
November 28, 2013、Naharnet, November 28, 2013、NNA, November 28, 2013、Reuters,
November 28, 2013、Rihab News, November 28, 2013、RT, November, 28, 2013、SANA,
November 28, 2013、UPI, November 28, 2013、『読売新聞』2013年11月29日朝刊などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアがジュネーブ2会議開催の日程が2014年1月22日に決定されたことへの歓迎を表明するなか、トルコのダウトオール外務大臣がイランを訪問し同国大統領および外務大臣と会談(2013年11月27日)

反体制勢力の動き

イスラーム戦線は「イスラーム戦線憲章:ウンマ計画」(http://all4syria.info/wp-content/uploads/2013/11/ميثاق-الجبهة-الإسلامية.pdf)を発表し、自らの活動方針およびヴィジョンを発表した。

「イスラーム戦線憲章」は、序論、結論、および4部からなり、イスラーム戦線を「政権の完全打倒とアッラーの法に主権が帰するイスラーム国家の建設をめざすイスラーム的・包括的な政治・軍事・社会体」と位置づけている。

第1部では、イスラーム戦線がいかなる外国勢力にも従属しない独立した組織だと明言、その存在と活動方針がイスラームから発していると主張している。

また武装集団を単一の軍事組織へと統合するために活動するとしている。

第2部では、体制の完全打倒、現体制の行政、軍事、司法の停止、政権幹部の処罰、独立イスラーム国家の樹立、社会復興のための資源・財の運営、社会におけるイスラーム的アイデンティティの保持、というイスラーム戦線の目標が明示されている。

第3部では、シリア分割への拒否の姿勢を強調される一方、外国との関係に関しては、「政治化されない」ことを条件に支援を歓迎すると主張している。

第4部では、世俗主義、民主主義、市民国家、クルド問題、マイノリティ問題、外国人戦闘員(ムハージリーン)などに関するイスラーム戦線の姿勢が説明されている。

このなかで、イスラーム戦線は、世俗主義、議会制民主主義、市民国家を「専制と権利喪失を見出すことができる」として拒否する一方、クルド人、マイノリティ、外国人戦闘員の権利を尊重するとしている。

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シリア自由人旅団は声明を出し、各地の司令官の人事改編を行うとともに、第16師団からの脱会を発表した。

クッルナー・シュラカー(11月27日付)によると、第16師団はバドル殉教者旅団が指導する武装集団の連合体で、当初はイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)も参加していたが、旅団とダーイシュの対立を受け、ダーイシュが脱会を発表していたという。

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シリア革命反体制勢力国民連立メンバーでシリア・クルド左派党のシャッラール・カッドゥー氏は、民主統一党が推し進める西クルディスタン移行期民政局評議会に関して、「シリアの国土保全をめざすものでなく…、クルド人地域住民の自治に反する」と批判した。

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イフバーリーヤ・チャンネル記者のムハンマド・タウフィーク・サギール氏とカメラマンのジャミール・トゥース氏が、ハサカ県ラアス・アイン地方で「自由報道連合」(クルド最高委員会)の許可無く取材活動を行い、「シリア軍が同市を解放した」とのリポートを行った直後、アサーイシュに逮捕された。

クッルナー・シュラカー(11月27日付)が伝えた。

シリア政府の動き

SANA(11月27日付)は、外務在外居住者省高官の話として、「シリア・アラブ共和国は国連潘基文事務総長がジュネーブ2会議開催の日程を2014年1月22日に決定したことを歓迎する」と報じ、アサド大統領の指示に沿ってシリアが正式な使節団を派遣することを改めて確認した。

また「移行期間においてアサド大統領の居場所はない」と主張する西側諸国の外務大臣らの発言に関しては、「植民地時代を想起させるものであり…、こうした国の政府を孤立させる」と非難した。

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アサド大統領はイランのハサン・ロウハーニー大統領と電話会談を行い、イランの核開発問題の進展などについて協議した。

アサド大統領は会談で、ジュネーブでのイランと米英独仏中ロの6カ国の核開発縮小と制裁緩和に関する合意に祝意を示すとともに、開発途上国が平和的核エネルギーを手に入れる権利を確立した、と賞賛した。

一方、ロウハーニー大統領は、イランがシリア国内のテロとの戦いにおいてシリアを支持するとの姿勢を表明した。

SANA(11月27日付)が報じた。

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クッルナー・シュラカー(11月27日付)は、アブー・ファドル・アッバース旅団が、ダマスカス郊外県で捕捉した反体制武装集団の負傷者を拷問にかけ、シリアの衛星放送がアル=カーイダのメンバーだと断じる映像を配信している、と報じた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方のマルジュ・スルターン村で、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が反体制武装集団と交戦し、シリア人戦闘員12人と外国人戦闘員5人が死亡した。

同監視団によると、軍はヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団の支援を受け、反体制武装集団の進軍を止めることに成功したという。

一方、SANA(11月27日付)によると、軍がカーラ市の西に位置するアイン・バイダー農場で反体制武装集団を掃討し、同市を制圧した。

また、ダイル・アティーヤ市、ナブク市、バービッラー市、ダイル・アサーフィール市、ザマルカー陸橋、ハラスター市、ハーン・シャイフ・キャンプで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対し、反体制武装集団はジャルマーナー市、アドラー市の警察団地などに迫撃砲で攻撃を加え、子供1人が死亡、市民多数が負傷した。

他方、ダマスカス郊外県革命調整連合のユースフ・ブスターニー報道官は、クッルナー・シュラカー(11月27日付)の電話取材に対し、東グータ地方での戦闘で「自由シリア軍」がヒズブッラーの戦闘員250人以上を殺害、ヒズブッラーとアブー・ファドル・アッバース旅団の戦闘員約100人を捕捉したと主張した。

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クナイトラ県では、シリア革命総合委員会が、ビイル・アジャム地方のハワーリド中隊基地を「自由シリア軍」が完全制圧したと主張した。

同委員会によると、「自由シリア軍」は早朝から、「タウヒードの夜明け」と銘打って、クナイトラ県での戦闘を激化させたのだという。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月27日付)によると、26日から、ウガイバシュ村で、民主統一党人民防衛隊がムハンマド軍、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と激しく交戦し、サラフィー主義戦闘員10人以上を殺害し、同村を制圧、民家50件を焼き討ち、「自由シリア軍」やシャームの民のヌスラ戦線を支持していた住民6人を殺害した。

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イドリブ県では、シリア革命総合委員会が、アサド政権を支援する外国人戦闘員が拠点としているイドリブ市内の「人民軍」の本部や、競技場近くの「シャッビーハ」拠点を「自由シリア軍」が戦車で砲撃したと主張した。

また『ハヤート』(11月28日付)によると、軍はカフルタハーリーム町、アイン・ラールーズ市を空爆した。

一方、SANA(11月27日付)によると、カフルタハーリーム町で、軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またカフルルーマー村からアルバイーン山、マアッラト・ヌウマーン市方面に潜入しようとした武装集団を軍が撃退したほか、アルバイーン山周辺、アイン・シーブ村、カフルジャーリス村、ヒーシュ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、『ハヤート』(11月28日付)によると、複数の活動家が、ナワー市のコンコース大隊基地を「自由シリア軍」が攻撃する一方、軍がブスル・ハリール市、タスィール町、ナーフタ町を空爆したと主張した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(11月28日付)によると、複数の活動家が、「自由シリア軍」がヌッブル市、ザフラー町を砲撃する一方、シャイフ・ユースフ市周辺に位置する丘陵地帯を制圧したと主張した。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市のシャイフ・サイード地区で、軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、サラフィー主義戦闘員20人を殺害した。

一方、SANA(11月27日付)によると、アレッポ市アーミリーヤ地区、サラーフッディーン地区に潜入を試みた反体制武装集団を軍が撃退した。

また、バナーン町、ハーン・アサル村、マスカナ市、ハイヤーン町、マアーッラト・アルティーク村、ハンダラート・キャンプ、バービース村、ワディーヒー村、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、アッザーン市、カフルダーイル村、アウラム・クブラー町、アレッポ市カースティールー地区、アイタイン市、ムスリミーヤ村、シャイフ・ナッジャール市、アレッポ市ブスターン・カスル地区、スッカリー地区、シャイフ・サイード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月27日付)によると、バルザ区、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(11月27日付)によると、ガーブ地方サルマーニーヤ村で、軍が反体制武装集団を殲滅した。

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ヒムス県では、SANA(11月27日付)によると、タッルドゥー市、カフルラーハー市、ヒムス市バーブ・フード地区、カラービース地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月27日付)によると、ムサイフラ町で、シャリーア法廷本部を軍が攻撃・破壊、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷した。

またダルアー市各所、アトマーン村、ナースィリーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(11月27日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、シューラー村、マヤーディーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

クッルナー・シュラカー(11月27日付)は、レバノンの信頼できる複数の消息筋からの情報として、シリア軍が9月に化学物質をレバノン国内に移転させ、化学兵器国際機関の査察をかわしていたと報じた。

同報道によると、化学物質は、シリア国境に近いベカーア県バアルベック郡マシュルーア・カーア=ジャウラ地方に9月7日に運び込まれたのだという。

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AFP(11月28日付)は、フサイン・ハーッジ・ハサン農業大臣(ヒズブッラー)の甥アリー・リダー・フアード・ハーッジ・ハサン氏(22歳)が27日、ヒズブッラーの戦闘員3人とともに、ダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘で死亡したと報じた。

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『ワールド・トリビューン』(11月27日付)は、レバノンの複数の消息筋の話として、ヒズブッラーが対シリア国境地域などで、イランの無人戦闘機200機を使用して、偵察・監視活動を行っていると報じた。

諸外国の動き

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣がイランを訪問し、ハサン・ロウハーニー大統領、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣らと会談、シリア情勢などについて協議した。

イラン通信(IRNA)によると、会談でダウトオール外務大臣は「人道支援、戦争停止、避難民の帰還、テロリストの追放と治安回復、平和的な問題の正常化」といった点でイラン大統領と意見の一致を見たという。

一方、ザリーフ外務大臣は、イラン、トルコ両国がジュネーブ2会議開催前にシリア国内での戦闘を停止すべく互いに努力し合うだろうと述べた。

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ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣は、ジュネーブ2会議に、イラク、ヨルダン、レバノン、トルコの代表も参加することになるだろうと述べるとともに、シリア政府の使節団団長がワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣になるだろうとの見方を示した。

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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は声明を出し、1月22日開催予定のジュネーブ2会議ジュネーブ2会議に関して、シリア政府の使節団にアサド大統領は参加しないと発表した。

ただし、アサド大統領は、ジュネーブ2会議の使節団を率いることはないとこれまでにたびたび明言している。

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『ハヤート』(11月28日付)は、イラク・クルディスタン地域政府の治安当局が、シリアで反体制武装活動を行うサラフィー主義集団に参加していたクルド人1人を逮捕したと報じた。

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クッルナー・シュラカー(11月27日付)によると、ベルギー当局は、シリアへの帰国を拒否した駐ブリュッセル・シリア大使館に勤務していたフサイン・S氏の滞在期間を1年間延長することを決定した。

AFP, November 27, 2013, November 28, 2013、al-Hayat, November 28, 2013、Kull-na Shuraka’, November 27, 2013、Naharnet, November
27, 2013、Reuters, November 27, 2013、Rihab News, November 27, 2013、SANA,
November 27, 2013、UPI, November 27, 2013、The World Tribune, November 27, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長がアラブ連盟事務総長およびエジプト外務大臣と会談、アラブ連盟内のシリア代表ポストを求める申請を数日以内に出すことを明らかに(2013年11月26日)

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のファーイズ・サーラ氏(議長顧問)は、ジャズィーラ・チャンネルがフェイスブックを通じて行った対話のなかで、イスラーム軍司令官のザフラーン・アッルーシュ氏の姿勢を非難した。

サーラ氏はこのなかで「ザフラーン師には、事態を見聞できないという問題があり、また多くのシリア人が言っていることをおそらく理解できていない…。彼が自分の意見を言うことは好ましいし、当然の権利だが、自分がシリア人の唯一の代弁者だとするのは時期尚早だ」と述べた。

ザフラーン司令官は以前、「イスラーム国家を望んでいないシリア人を一人も知らない」と述べていた、という。

クッルナー・シュラカー(11月26日付)が伝えた。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会の幹部はAKI(11月26日付)にジュネーブ2会議開催に先立って、反体制勢力の合意のもとに使節団を統合すべきだと述べた。

同幹部は、シリアの民主的移行プログラムをすべての反体制勢力が受け入れるための対話会合をあらかじめ開催し、そのなかでジュネーブ2会議の使節団メンバーについても合意されるべきだと主張した。

また使節団統合の方法をめぐって、同幹部は、シリア革命反体制勢力国民連立の使節団に調整委員会メンバーが加わることを拒否していると述べた。

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シリア・イスラーム解放戦線のアフマド・イーサー・シャイフ司令官(シャームの鷹旅団司令官)は声明を出し、イスラーム戦線結成を受け、シリア・イスラーム解放戦線を解体すると正式に発表した。

シリア・イスラーム解放戦線はイドリブ県ザーウィヤ山で2012年9月12日に結成され、アンサール・イスラーム(ダマスカス県および同郊外県)、ファールーク大隊(各地)、シャームの鷹旅団(各地)、ダイル・ザウル革命家評議会、アムル・ブン・アース旅団(アレッポ)、クルドの鷹大隊(ハサカ県、ヒムス県)、ヒムス・アディーヤ大隊、ムハンマド・ブン・アブドゥッラー大隊、殉教者アフマド・アウダ大隊、ヒムスの砦大隊、バーバー・アムル殉教者大隊、フルサーン・ハック大隊、バッラー・ブン・マーリク大隊、アブドゥッラー・ブン・マスウード大隊、ジュンドッラー大隊、ヒムスの鷹大隊、国民解放運動(ファーティフ・ハッスーン)、ズー・ヌーライン大隊、イーマーン旅団(ハマー県)、イッズ・ブン・アブドゥッサラーム大隊、ナースィル・サラーフッディーン大隊(クルド山)からなっていた。

なおシャイフ司令官はイスラーム戦線のシューラー評議会議長を務める。

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クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(アレッポ国)は声明を出し、男性教員が学校で女子生徒に教えること、および男女共学の授業開講を禁じる決定を下したと発表した。

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アレッポ県シャリーア評議会は声明を出し、イスラーム軍の結成による反体制武装集団の統合に祝意を示すとともに、アサド政権打倒を実現するよう呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はエジプトを訪問し、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長、ナビール・ファフミー外務大臣と会談した。

エジプト外務省報道官によると、会談では、ジュネーブ2会議開催に向けた準備などが協議され、ジュネーブ合意(2012年6月)を実行するかたちですべての当事者の政治的意思を実現し、会議を成功させることが重要だという点で意見が一致したという。

一方、ジャルバー議長は会談後、連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣によるアラブ連盟内のシリア代表ポストの獲得に関して協議したことを明らかにしたうえで、数日中に連盟に正式に申請すると述べた。

アラブ連盟は2013年3月の首脳会議で、「行政委員会」(暫定政府)発足を条件にシリア革命反体制勢力国民連立に代表ポストを付与することを決定していた。

またジュネーブ2会議への参加に関して、「最終的な決定はまだしていないが、ジュネーブ2に向かうという真の精神を持ってはいる。シリア政府こそが大会に行きたくないと考えており、ロシアの圧力がなければ拒否すると考えている…。ジュネーブ合意に基づいて対話がなされれば、我々にとって有益なものとなろう…。しかし、バッシャール・アサドには移行期において何らの役割はない。これだけは確固たるものだ」と述べ、アサド政権の退陣を参加の条件とする意向を示した。

また「イランはシリアの占領国だ。我々シリア国民を多数殺してきた。我々はイラン・イスラーム革命防衛隊の撤退を求めてきたし、ヒズブッラーにシリアからの撤退を求めている…。いかなる政治プロセスも、イラン、レバノン、イラクの過激な民兵を排除したかたちで進められるべきだ」と述べた。

しかし、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)やシャームの民のヌスラ戦線の活動に関して言及することはなかった。

他方、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は声明を出し、潘基文国連事務総長が1月22日にジュネーブ2会議を招集すると発表したことに関して、「日程に関して今のところ正式な決定を受け取っていないが歓迎する」と述べた。

リハーブ・ニュース(11月26日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立の使節団の一人としてジュネーブを訪問していたアブドゥルアハド・アスティーフー氏は、リハーブ・ニュース(11月26日付)に対して、国際社会、とりわけロシアが、アサド政権による暴力停止、人道回廊の設置などに向けて圧力をかけていなかったため、ジュネーブ2会議をめぐるアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表、米露高官との会談は必ずしも前向きではなかったと述べた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方のヤブルード陸橋近くで、軍、国防隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線などからなるサラフィー主義武装集団と激しく交戦した。

Champress, November 26, 2013
Champress, November 26, 2013

ダーイシュ、ヌスラ戦線、ハドラー大隊などによるダイル・アティーヤ市制圧に伴う国際幹線道路封鎖解除をめざした動きだという。

また東グータ地方のバイト・サフム市では、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、反体制武装集団の進軍を阻止すべく、ダーイシュ、ヌスラ戦線、ハビーブ・ムスタファー旅団大隊などと交戦した。

クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、東グータ地方ダイル・サルマーン市での戦闘で、カアカーア旅団司令官のアブドゥルガユール・ダルウィーシュ氏が死亡した。またシリア人権監視団によると、同司令官の他にも反体制武装集団戦闘員8人が死亡した。

ダルウィーシュ氏は、カアカーア旅団を率いる前は、ハビーブ・ムスタファー旅団の司令官を、さらにそれ以前はアビー・ウバイダ・ブン・ジャッラーフ大隊司令官を務めていた。

一方、SANA(11月26日付)によると、バービッラー市、ザバダーニー市、カラムーン山地一帯、バハーリーヤ市、カースィミーヤ市、ダイル・アサーフィール市、ナシャービーヤ町一帯、アルバイン市、ダイル・アティーヤ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線、ムスタファー旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

しかし、ダイル・アティーヤ市では、反体制武装集団が救急車を爆弾で爆破し、医師5人、看護師5人、運転手2人を殺害した。

また、ベイルート行きのバス・タクシーの発着所で知られるスーマリーヤ・バス発着所前で、反体制武装集団が爆弾を仕掛けた車を爆発させ、女性・子供を含む市民11人が死亡、35人が負傷した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(イドリブ国)が声明を出し、「解放作戦」の開始と、イドリブ県作戦司令室の結成を宣言した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が「バラカ作戦」を開始、イラクからの戦闘員を派遣すべく、シリア・イラク国境地帯に設置された土壁(割り塚)の破壊を開始した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マーリキー地区、マイサート広場、バグダード通りに、迫撃砲弾が複数発着弾した。

また、クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、11月12日にPLO駐ダマスカス大使とシリア政府高官の間で行われたダマスカス県ヤルムーク区での「中立化」に向けた協議を受け、パレスチナ人以外の武装集団がヤルムーク区からの撤退を始めた。

一方、SANA(11月26日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月26日付)によると、ザーラ村の農場、カルアト・ヒスン市、ガースィビーヤ村、ドゥワイル市周辺、ヒムス市カラービース地区、ジャウラト・シヤーフ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(11月26日付)によると、反体制ジャーナリストのムハイミン・ハラビー(マーリク・ワスミー)氏が、アレッポ市東部郊外で武装した何者かによって拉致された。

一方、SANA(11月26日付)によると、キンディー大学病院周辺、マンスーラ村、アレッポ中央刑務所周辺、バービース村、アルバイン市、クワイリス村、ハンダラート・キャンプで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

アレッポ県では、マルジャ地区、アンサーリー地区、ブスターン・カスル地区、ラーシディーン地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月26日付)によると、インヒル市、サナマイン市、タスィール町、ダルアー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月26日付)によると、ハントゥーティーン村、マアッラトミスリーン市、ビンニシュ市、ナフリヤー市、アイン・ラールーズ村、ハーミディーヤ市、ジャーヌーディーヤ町、カストゥーン村、アルバイーン山周辺、アブー・ズフール市、タッル・サラムー村、イブリーン村、クライズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(11月26日付)によると、アスィール村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月26日付)によると、サルマー町、ワーディー・ハズィーリーン、ガマーム村、ハドラー村、アイン・カンタラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は、ジュネーブでの特別会合に、シリアでの国連の人道支援活動に関する非公式文書を提出した。

ロイター通信(11月26日付)が入手したこの文書において、アモス事務次長は、650万人のシリア人が国内で避難生活を余儀なくされている一方、これとは別に220万人が国外に避難したとの数値を報告した。

またシリア国内では、930万人(その半分は子供)が支援を必要とし、また治療を必要としている患者の数が57万5,000人に達することを明らかにした。

一方、シリア政府の対応に関して、アモス事務次長は、政府軍が包囲するダマスカス郊外県のムウダミーヤト・シャーム市、東グータ地方、ダーライヤー市、ヒムス県ヒムス市旧市街、ダマスカス県ヤルムーク区への国連チームによる人道物資の搬送が拒否されたことを明らかにした。

これらの地域には約18万人の住民がとどまっているという。

また反体制武装集団も、アレッポ県ヌッブル市、ザフラー町を包囲し、同地で暮らす約4万5,000人の住民に支援物資を届けることを妨害している、と指摘した。

国連による人道支援物資の搬入に関しては、シリア政府を唯一のチャンネルとし、タルトゥース港、ラタキア港、レバノンとヨルダンの指定された国境通行所を経由しているほか、イラクのヤールービヤー国境通行所経由での搬入をシリア政府許可(11月20日)したことを明らかにした。

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『ハヤート』(11月27日付)は、ジュネーブ2会議開催の準備が進められるなか、欧州各国の専門家らが、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部らに、国際会議での交渉術やそのしくみなどを教練している、と報じた。

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エジプトのナビール・ファフミー外務大臣は、潘基文国連事務総長が1月22日にジュネーブ2会議を招集すると発表したことに歓迎の意を示した。

リハーブ・ニュース(11月26日付)が伝えた。

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ロイター通信(11月26日付)は、トルコのシャンウルファ市などの青年数百人が、シリアに潜入し、サラフィー主義武装集団に参加しており、トルコ社会の不安が高まっている、と報じた。

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ロイター通信(11月26日付)によると、スウェーデン大使館は、シリア国内で取材中にスウェーデン人記者2人が失踪したと発表、その行方を調査していると発表した。

AFP, November 26, 2013、AKI, November 26, 2013、al-Hayat, November 27, 2013、Kull-na Shuraka’, November 26, 2013、Naharnet, November 26, 2013、Reuters, November 26, 2013、Rihab News, November 26, 2013、SANA, November 26, 2013、UPI, November 26, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国がアティマ村内および避難民キャンプ内でメディア関係者らに対する大規模な逮捕キャンペーンを実施、シリア民主主義者連合が民主統一党のムスリム共同党首に対し「西クルディスタン移行期民政局」評議会発足の決定を撤回するよう求める(2013年11月25日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(11月25日付)は、住民らの話として、イドリブ県の対トルコ国境に位置するアティマ村を制圧したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、村内および避難民キャンプ内で、活動家に対する大規模な逮捕活動を行っていると報じた。

同報道によると、ダーイシュはメディア関係の活動家の摘発に力点を置いているという。

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クッルナー・シュラカー(11月25日付)によると、ハサカ県タッル・ハミース市一帯で戦う反体制武装集団が「第114旅団」の名で統合した。

第114旅団に参加した武装集団は以下の通り:

ムラービティーン大隊
ファジュル・タウヒード大隊
ウスマーン・ブン・アッファーン大隊
メソポタミア自由人大隊
ウサーマ・ブン・ザイド大隊
フルサーン・スンナ大隊

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シリア民主主義者連合は声明を出し、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首に、西クルディスタン移行期民政局評議会発足の決定を撤回するよう求めるとともに、こうした自治行政府の一方的な設置が「革命が祖国分断のために行われているという印象を与える」と批判した。

シリア政府の動き

アサド大統領は2013年法律第23号を発し、法務省の傘下に最高司法学院の設置を承認した。

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外務在外居住者省は国連安保理議長、事務総長に宛てて書簡を提出し、カタールやサウジアラビアなどが支援するサラフィー主義武装集団が、シリアの歴史的文化遺産やキリスト教徒を標的とした「野蛮な戦い」を行っていると報告、厳正なる対応を求めた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方マルジュ・スルターン村での軍とサラフィー主義反体制武装集団との戦闘で、ヒズブッラーの戦闘員5人が死亡、12人が負傷した。

同監視団によると、東グータ地方での戦闘は、ヒズブッラーが数百人の戦闘員を派遣し、主導しているという。

これに関連して、ナハールネット(11月25日付)などは、反体制活動家がインターネット上に、目隠しされ、両手を縛られた軍服姿の複数男性の写真を、東グータ地方の戦闘で捕捉したヒズブッラーの戦闘員だとして公開している、と報じた。

このほか、シリア人権監視団によると、軍はザバダーニー市、ナブク市、ヤブルード市一帯を空爆し、またナブク市などで軍、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線と交戦した。

『ワタン』(11月25日付)によると、軍がダイル・アティーヤ市周辺に再展開し、同地奪還の準備を本格化させた。

一方、SANA(11月25日付)によると、ナバクし、ダイル・アティーヤ市、リーマー農場、バハーリーヤ市周辺、ジャルバー市、サクバー市、アルバイン市、アイン・フィージャ町、ザバダーニー市、バービッラー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イブン・タイミーヤ大隊、ムハージリーン大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カッサーア地区、アッバースィーイーン地区、マズラア地区に迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(11月25日付)によると、カーブーン区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、シャイフッディーン地区、アッバースィーイーン地区、オートストラード・アダウィー地区に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、複数の市民が負傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、軍がムサイフラ町、シャイフ・マスキーン市、ウンム・ワラド村を砲撃・空爆する一方、カフルシャムス町、ナースィリーヤ村で反体制武装集団と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がジャラーブルス市の地元評議会を制圧する一方、反体制武装集団がアレッポ市南部のカーシューティーヤ村、バーシュクウィー村を制圧した。

またアレッポ市ではシャイフ・マクスード地区の軍拠点を反体制武装集団が襲撃した。

一方、SANA(11月25日付)によると、ズィルバ村、アレッポ市カースティールー地区、ワディーヒー村、ハンダラート・キャンプ、マンスーラ村、フライターン市、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、マスカナ市、アウラム・クブラー町、シャイフ・ナッジャール市、アズィーザ村、アレッポ市ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アレッポ市ジャミーリーヤ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、市民11人が死亡、20人が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スーハー村、サフサーフィーヤ検問所などで軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(11月25日付)によると、サフサーフィーヤ村近くで爆弾が仕掛けられた車が爆発し、市民1人が死亡、複数が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区、ジャウラト・シヤーフ地区を軍が砲撃した。

一方、SANA(11月25日付)によると、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、クスール地区、ラスタン市、バルダイヤート村、ザーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月25日付)によると、サルジャ村、ナフリヤー市、ジャディーダ村、アブー・ズフール市、タッル・サラムー村、アルバイーン山周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(11月25日付)によると、タッル・ガザール地方、アブー・カサーイブ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月25日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(11月25日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区の街道を走行中だったシリアのトラック複数台(積み荷はリン酸塩)に何者かが発砲、ドライバー1人(シリア人)が負傷した。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は党機関誌『アンバー』で、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラク大使館近くでの同時自爆テロを、ヒズブッラーのシリアで活動の結果だとする3月14日勢力各党の批判に関して「結びつけることは正しくない…。こうした連中はいわゆるタクフィール主義集団を掌握する能力をほぼ持っていない…。タクフィール主義的手法を作り出した者が今度はそれと敵対しているだけだ。こうしたセンシティブな問題に巻き込まれないよう気をつけねばならない」と述べた。

諸外国の動き

AFP(11月25日付)は、ヨルダン公式筋の情報として、シリア人避難民約10万人がこれまで自発的に帰国したと報じた。

同消息筋によると、現在ヨルダン領内には56万9,000人のシリア人避難民がおり、うち12万858人がザアタリー・キャンプなどの難民キャンプに収容されている。

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ヨルダンのサラフィー主義イデオローグのイサーム・バルカーウィー氏(アブー・ムハンマド・マクディスィー)は獄中で、シリアのサラフィー主義戦闘員たちに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏に忠誠を誓うにあたって慎重を期するべきだと述べた。

ジハード主義潮流の指導者ムハンマド・シャラビー氏(アブー・サイヤーフ)が『ハヤート』(11月26日付)宛書簡のなかで明らかにした。

バルカーウィー(マクディスィー)氏は「アブー・バクル・バクダーディー氏に…忠誠を誓うことについて、ムジャーヒドゥーンに義務として求めるアブー・フマーム・アサリー氏らに、検討を要する…重大な事柄をウンマに義務づけるファトワーを発するにあたっては慎重を期するよう呼びかける」と述べたという。

また「アサリー氏らが人々の間の意見対立の原因となってはならない。シャリーアが意図しているのは、すべての隊列を糾合し、それを分かたないことにあるからだ」と付言した。

『ハヤート』(11月26日付)によると、アブー・フマーム・アサリー氏とは、アレッポ県で反体制武装活動を行うバーレーン人指導者で、インターネットを通じたファトワー発布の「イスラーム法的顧問」だという。

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イラク・クルディスタン地域政府は、クルド人青年のシリアのアル=カーイダ系組織への参加の実態調査・対処を目的とする委員会を設置することを閣議決定した。

委員会は内務大臣を委員長とする。

イラク・クルディスタン地域政府のマリーワーン・ナクシュバンディー宗教問題大臣によると、100人から150人のクルド人青年がシリアに潜入し、アル=カーイダ系の組織に参加し、うち9人(16~25歳)が死亡したという。

戦闘員の多くはスライマーニーヤ県ハラブジャ郡出身者だという。

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国連報道官は、潘基文事務総長が来年1月22日にジュネーブ2会議を招集し、2012年6月のジュネーブ合意の実現をめざすと発表した。

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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はジュネーブで、ウェンディー・シャーマン米政治担当国務次官、ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣、ゲンナージー・ガティロフ外務次官と会談し、ジュネーブ2会議について協議した。

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ジョン・ケリー米国務長官は、1月22日のジュネーブ2会議招集(予定)に関して、移行期政府樹立の「最善の機会」と歓迎の意を示した。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、ジュネーブ2会議に関して、「政治的移行は、アサドがシリアの将来において役割を担わないことを意味する。シリア革命反体制勢力国民連立の(大会への)参加を大いに歓迎する。同連立が反体制勢力使節団の核をなし、ジュネーブ2のプロセスを通じて拡大・継続することを支持している」と述べた。

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は訪問先のローマでローマ法王フランシスコと会談した。

ヴァチカン市国の発表によると、会談は35分間に及び、シリア情勢の平和的解決に向けたイニシアチブを発揮する必要などが確認されたという。

AFP, November 25, 2013、al-Hayat, November 26, 2013、Kull-na Shuraka’, November 25, 2013、Naharnet, November 25, 2013、NNA, November 25, 2013、Reuters, November 25, 2013、Rihab News, November 25, 2013、SANA, November 25, 2013、UPI, November 25, 2013、al-Watan, November 25, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命反体制勢力国民連立の使節団がブラーヒーミー共同特別代表や米露高官らと会談しジュネーブ2会議の開催延期を求めるなか、ダマスカス郊外県では軍がイスラーム国などのサラフィー主義武装集団と激しく交戦(2013年11月24日)

反体制勢力の動き

『ハヤート』(11月25日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立の使節団がジュネーブを訪問し、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表、米露高官と会談、ジュネーブ2会議の開催を2014年2月に延期するよう求めた。

延期要請の理由は、武装集団との調整に時間が必要なためだという。

使節団は、バドル・ジャームース書記長(団長)、アブドゥルカリーム・バッシャール氏、ナズィール・ハキーム氏、アブドゥルアハド・アスティーフー氏からなる。

シリア政府の動き

外務在外居住者省高官は、イランと米英独仏中ロの6カ国がジュネーブでの外相級協議で、イランによるウラン濃縮活動などの核開発縮小と、同国への西側諸国の制裁の一部緩和を骨子とする「第1段階措置」について合意に達したことに関して「イラン国民の国益を保障し、核エネルギーの平和的利用の権利を同国に付与する歴史的合意」と賞賛した。

SANA(11月24日付)が伝えた。

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SANA(11月24日付)は、人民議会予算委員会で、新IDカード発行予算2,800ユーロ相当を含む内務省の予算が承認されたと報じた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方(ウタイバ村一帯)で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるサラフィー主義武装集団が交戦し、双方に100人以上の死者が出た。

反体制武装集団の死者数は55人で、うちダーイシュの戦闘員が41人、司令官も7人だという。

またシリア軍側の死者数は56人で、うちシリア軍兵士が36人、アブー・ファドル・アッバース旅団と国防隊の戦闘員が20人だという。

なお戦闘に巻き込まれ、反体制組織に同行していた記者5人も死亡した。

しかし、クッルナー・シュラカー(11月24日付)によると、死亡した記者のうち4人がイスラーム軍の記者、1人がダマスカス郊外革命指導評議会報道官。

この戦闘に関連して、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、「自由シリア軍」がダマスカス国際空港に近いダマスカス郊外県の6市を制圧し、東グータ地方への兵站路を確保するという「大勝利」を収めたと発表した。

連立によると、制圧されたのは、ザマーニーヤ市、カイサー市、バハーリーヤ市、カースィミーヤ市、ダイル・サルマーン市、ダイル・アティーヤ市。

また同声明によると、「自由シリア軍」はアレッポ市各所、ラタキア県ドゥーリーン高地などでも進軍を続けており、これらは「合同軍事作戦の計画・実施の調整の結果」なのだという。

ダマスカス郊外県ではこの他にも、ナブク市などが軍の空爆を受けた。

一方、SANA(11月24日付)によると、バービッラー市、ダイル・アティーヤ市、カーラ市、バハーリーヤ市・カースィミーヤ市回廊、シャーミーヤ村周辺、ダイル・サルマーン市周辺、ハラスター市、アドラー市、アルバイン市、ザマルカー回廊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、アバービール・ハウラーン大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム(ダーイシュ)とシャーム自由人運動などからなるサラフィー主義武装集団が、アレッポ・ハナースィル・ムスリミーヤ街道を制圧した。

しかし、SANA(11月24日付)によると、シリア軍消息筋は、アレッポ・ハナースィル・ムスリミーヤ街道が制圧されたとするシリア人権監視団の発表を否定した。

一方、SANAによると、アレッポ市ラーシディーン地区、シャイフ・サイード地区、サーフール地区、ジュダイダ地区、ハーン・トゥーマーン村、ワディーヒー村、クワイリス村、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市、フライターン市、ナッカーリーン村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月24日付)によると、バルザ区、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、特殊任務中隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月24日付)によると、ラスタン市、ダイル・フール村、ザアフラーナ村、タッルドゥー市、タイバ村、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、マシュラファ村、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月24日付)によると、イドリブ市南東部、ハーミディーヤ村・ワーディー・ダイフ村間、マアッラトミスリーン市郊外、アブー・ズフール市郊外、サラーキブ市、ビンニシュ市、サルミーン市、ラーミー村、ナフリヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月24日付)によると、ダルアー市各所、ムアーウィヤ村、アトマーン村、タファス市、ヒーラーン村、ナースィリーヤ村、タイバ町・アルシューナ村間で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア革命総合委員会が、マンスーラ村のイマーム・ガザーリー学校に対して軍が砲撃を加え、子供5人が死亡、市民6人が負傷したと主張した。

レバノンの動き

ナビーフ・ビッリー国民議会議長はイランを訪問し、アリー・ラリージャーニー国会議長と会談した。

会談後、ビッリー議長は空港で、イランと米英独仏中ロの6カ国がジュネーブでの外相級協議で、イランによるウラン濃縮活動などの核開発縮小と、同国への西側諸国の制裁の一部緩和を骨子とする「第1段階措置」について合意に達したことに関して「政治は今後、イラン、とくにテヘランから生まれることになろう…。(こうした合意は)政治的な核爆弾となり…、シリアにおける問題解決の素地を作り出すだろう」と述べた。

NNA(11月24日付)が報じた。

諸外国の動き

オックスフォード・リサーチ・グループは「Stolen Futures」と題した報告書(http://oxfordresearchgroup.org.uk/sites/default/files/Stolen%20Futures.pdf)を発表、そのなかでシリアの紛争で命を失った11,420人以上の子供(17歳以下)のうち、128人が化学兵器で、389人が狙撃されて死亡し、また764人が処刑され、100人が拷問で死亡したと発表した。

死者数は、シリアの4団体(シリア統計調査センター、シリア追跡者、シリア人権ネットワーク、違反文書センター)が発表したデータをもとに算出されているという。

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カタール通信(11月25日付)によると、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣がドーハを急遽訪問し、タミーム・ビン・ハマド首長と会談した。

『ハヤート』(11月25日付)によると、会談では、シリア情勢や、駐カイロ・トルコ大使の国外追放などで緊迫化するエジプト情勢について協議されたという。

AFP, November 24, 2013、al-Hayat, November 25, 2013、Kull-na Shuraka’, November 24, 2013、Naharnet, November
24, 2013、NNA, November 24, 2013、Reuters, November 24, 2013、Rihab News,
November 24, 2013, November 25, 2013、SANA, November 24, 2013、UPI, November
24, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サラフィー主義武装集団7組織が「独立した政治・軍事・社会的運動体」としてのイスラーム戦線の結成を発表するなか、プーチン大統領がエルドアン首相と会談、後者は「過激派集団も暴力の責任の一端を担っている」との見解を示す(2013年11月22日)

反体制勢力の動き

サラフィー主義武装集団7組織がビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=3QVZmtity7A)を出し、イスラーム戦線を結成したと発表した。

Kull-na Shuraka', November 22, 2013
Kull-na Shuraka’, November 22, 2013

イスラーム戦線は、シャームの鷹旅団のアフマド・イーサー・シャイフ司令官がシューラー評議会議長を、またタウヒード旅団のアブー・ウマル・フライターン市が副議長を、ハック旅団のアブー・ラーティブ・ヒムスィー氏が書記長を務める。

またシャーム自由人大隊のアブー・アッバース氏が法務責任者に、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官が軍事司令部の司令官に、イスラーム自由人運動のハッサーン・アッブード司令官が政治委員会議長に就任した。

イスラーム戦線に所属した7組織は、イスラーム軍、シャーム自由人運動、シャームの鷹旅団、タウヒード旅団、アンサール・シャーム大隊、ハック旅団、クルド・イスラーム戦線で、『ハヤート』(11月23日付)によると、50,000人以上の戦闘員を擁する。

Youtube, November 22, 2013
Youtube, November 22, 2013

シャイフ議長によると、イスラーム戦線は、単なる軍事組織ではなく「独立した政治・軍事・社会的運動体」だという。

イスラーム戦線は、アサド政権の「完全打倒」と「アッラーの主権が確立したイスラーム国家の建設」をめざし、「社会におけるイスラームのアイデンティティを維持し、イスラーム的人格を完成させ、構成、独立、相互扶助の原則のもと、イスラームの原則に合致したかたちでのシリアを再建する」という。

また「シャリーアの原則に依拠…、イスラーム社会においては何人たりともこの原則に疑義を呈することは許されず、憲法などの法律の制定やその執行はこの原則に依拠すべき」としている。

『ハヤート』(11月23日付)は、信頼できる消息筋の話として、イスラーム戦線は、シャームの民のヌスラ戦線と共闘する一方、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対抗するだろうと報じた。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム報道官はフェイスブック(11月22日付)で、ラジャー・ナースィル書記の逮捕に関して、委員会が、メンバーを含む逮捕者の釈放がなければ、ジュネーブ2会議への出席を見合わせることを真剣に検討している、と綴った。

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シリア・ムスリム同胞団のムハンマド・リヤード・シャカファ最高監督者はアラビーヤ(11月22日付)に「バッシャール・アサドを支援する国があるが、これらの国は共犯者だ。イランは自分たちが革命的だと言うが、ハーフィズ・アサド体制と同様の犯罪者だ。ヒズブッラーはシリア国民を殺してパレスチナを解放しようとしている…。ハサン・ナスルッラーはパレスチナを解放するためにシリアで戦っている!」と批判した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のファールーク・タイフール副議長(シリア・ムスリム同胞団)は、反体制勢力の統一使節団が結成されなければ、ジュネーブ2会議に参加しないだろうと述べた。

クッルナー・シュラカー(11月22日付)が報じた。

シリア政府の動き

カドリー・ジャミール前経済問題担当副首相はDPA(11月22日付)の電話取材に対して、「アサド大統領は大統領選挙に再出馬を禁じるものはないが、それは個人的な願望と国民の願望による、と述べた。第1の願望についてだが、私はあると思う。しかし第2の願望について話すことは時期尚早だ…。アサド大統領は次期選挙実施まで留任するだろう。これは国際社会において合意されている」と述べた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線が、国際幹線道路上に位置する要衝ダイル・アティーヤ市をほぼ完全に制圧した。

これに関して、ラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(11月22日付)に「軍は依然としてダイル・アティーヤ市のバースィル病院や、同市周辺の丘陵地帯に展開している」と述べた。

また同監視団によると、ダイル・アティーヤ市に近いナバク市でも、ダーイシュ、ヌスラ戦線が軍と交戦しているという。

しかし、シリア軍治安筋は、AFPに対して反体制武装集団によるダイル・アティーヤ市制圧を否定、「テロリストはカーラ市から逃走、同市周辺の建物に立てこもっており、軍がこれに対処している」と述べた。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、「自由シリア軍」が軍との数日にわたる戦闘の末、ダイル・アティーヤ市を完全制圧したと発表し、「政権が勝利しているという幻想の嘘を明らかにする成果」と鼓舞した。

このほか、シリア人権監視団によると、軍は、カラムーン地方の16以上の村を空爆する一方、ザバダーニー市、ダイル・アティーヤ市、ムウダミーヤト・シャーム市、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ザマルカー町に対して砲撃を加えたほか、バービッラー市一帯で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、サラフィー主義武装集団と交戦した。

他方、SANA(11月22日付)によると、アルバイン市、リーハーン農場、ハラスター市、バハーリーヤ市郊外、ダイル・アティーヤ市周辺、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、サイドナーヤー町のシールービーム修道院周辺、ジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民4人が負傷した。

しかし、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリア軍がダマスカス郊外県サイドナーヤー町のシールービーム修道院をカラムーン地方に対する砲撃の拠点として利用していると主張、非難した。

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ダマスカス県では、シリア革命総合委員会、カーブーン区周辺で、軍と反体制武装集団が交戦した。

また、シリア人権監視団によると、カッサーア地区、クスール地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(11月22日付)によると、カーブーン区、バルザ区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、カッサーア地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、市民2人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ナッカーリーン村で軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線と交戦、シャイフ・ナッジャール市(工業団地地区)を軍が空爆した。

一方、SANA(11月22日付)によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地、アレッポ市カースティールー地区、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、ハーン・アサル村、アナダーン市、フライターン市、ICARDA周辺、ナッカーリーン村一帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区を軍が空爆した。

またCONOCOガス工場一帯で、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするサラフィー主義武装数段が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月22日付)によると、ウガイバシュ村での民主統一党人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘を受け、ダイル・ザウル県に展開していたイスラーム軍の偵察部隊がハサカ県ラアス・アイン市方面に向かった。

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イドリブ県では、SANA(11月22日付)によると、アリーハー市、タッル・サラムー市、アブー・ズフール市西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(11月22日付)によると、シャイフ・サアド村、シャイフ・マスキーン市、ナースィリーヤ村、アブー・ガーラ村、アイン・フライハ村、サフム・ジャウラーン村、ヒーラーン村、ザアルーラ村、ラフィード村、ラスム・ダルブ村、ダルアー市内各所、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月22日付)によると、ラスタン市、タルビーサ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

ナハールネット(11月22日付)などによると、爆弾を積んだ自動車8台がレバノン国内に入国したとする内務治安軍総局 宛の総合情報総局文書のコピーがインターネットなどで公開されていると報じた。

この文書には、8台の車種、色などが列記されている。

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NNA(11月22日付)によると、レバノン軍は、ベカーア県バアルベック郡マクナ村・ユーニーン村間で、武装集団と交戦の末、500キロのTNT爆弾が仕掛けられた車を押収、爆弾を解除した。

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LBCI(11月22日付)は、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラン大使館前での自爆テロの実行犯の1人の身元が判明したと報じた。

同報道によると、実行犯の1人は南部県サイダー市出身のムイーン・アブー・ダフル氏で、サラフィー主義シャイフのアフマド・アスィール師と近しい関係にあったという。

ジャディード・チャンネル(11月22日付)によると、アブー・ダフル氏は、クウェート、シリアに滞在していたという。

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OTV(11月22日付)は、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラン大使館前での自爆テロの実行犯が使用していたとされる偽造IDカードの写真を入手、公開した。

諸外国の動き

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、サンクトペテルブルクを訪問中のトルコのレジェップ・チイプ・エルドアン首相と会談し、シリア情勢などについて協議した。

会談後の共同記者会見では、両首脳は、ジュネーブ2会議を早期に開催する必要があることを確認したと述べた。

プーチン大統領は「多くの過激派が現在、シリアで戦っているという事実を無視することはできない。彼らに混乱の責任はある」と述べた。

また「トルコ首相が述べた通り、我々はおしなべて、この方向(ジュネーブ2会議開催)に向けて前進している。この大会はまもなく開催されるだろう」と述べた。

そのうえで「モスクワはシリア政府に大会参加を説得すると約束し、それを実行した。現在、西側のパートナーが反体制を同じように説得しなければならない」と述べた。

一方、エルドアン首相は「民間人殺戮の根本的責任」がアサド政権にあるとしつつ、「過激派集団も暴力への責任の一部を負っている」と述べた。

また「シリア情勢が悪化するなかこれ以上時間を無駄にはできない…。当初から我々はシリアに関する国際会議の開始を支持してきた。しかし残念ながら、最初の大会(2012年6月のジュネーブ合意)は望ましい結果をもたらしていない」と述べた。

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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表はジュネーブで、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と会談し、ジュネーブ2会議の準備などについて協議した。

AFP, November 22, 2013、Alarabia.net, November 22, 2013、DPA, November 23, 2013、al-Hayat, November 23, 2013、Kull-na Shuraka’, November 22, 2013、al-JadeedI, November
22, 2013、LBCI, November 22, 2013、Naharnet, November 22, 2013、NNA, November
22, 2013、OTV, November 22, 2013、Reuters, November 22, 2013、Rihab News,
November 22, 2013、SANA, November 22, 2013、UPI, November 22, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国がアル=カーイダのザワーヒリー指導者の指令に反するかたちでシリアでのジハードを継続するよう呼びかけ、ハサカ県では自由シリア軍とサラフィー主義武装集団がウガイバシュ村にある検問所を襲撃するも人民防衛隊がこれを撃退(2013年11月21日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(11月21日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のアブー・ムハンマド・アドナーニー氏が音声声明を出し、アイマン・ザワーヒリー氏の声明に反するかたちで、ダーイシュへの参加を通じてシリアでのジハードを継続するよう呼びかけた。

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クッルナー・シュラカー(11月21日付)は、アレッポ県アターリブ市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、住民に対して支援物資や金銭の提供など、水道設備などの修復などを行い、自治に積極的に関与しようとしていると報じた。

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シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、イドリブ県内の支配地域にある小学校5年生から高校3年生の女子生徒に対してヒジャーブ着用を呼びかけるとともに、着用義務に従わない女子生徒の入校を認めないとの姿勢を示した。

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イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官はクッルナー・シュラカー(11月21日付)に対して、同軍の殉教者数が3,000人に達していることを明らかにした。

アッルーシュ司令官によるとこの数は、イスラーム旅団の殉教者数1,500人の倍におよぶという。

アッルーシュ司令官はまた、イスラーム軍の武器入手経路に関して、90%がシリア軍から捕獲、残り10%がブラック・マーケットで購入していると主張し、外国からの支援を否定した。

しかし、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で結成した作戦司令室に関して、クウェートの支援者会議が支援を約束したが、同司令室は47万ドルしか資金を得ることができなかったことを明かした。

この資金のうち、10万ドルはダマスカス県カーブーン区の作戦に使用され、7万ドルが司令室結成にかかる費用として支出され、残りの資金は、6つの武装部隊に5万ドルずつ配給されたという。

なおイスラーム旅団は5万ドルの資金しか受け取っていないという。

一方、イスラーム軍の参加組織に関して、アッルーシュ司令官は、サハーバ大隊、シャーム自由人大隊、ハビーブ・ムスタファー大隊が脱会したことを明らかにした。

シャームの民のヌスラ戦線に関しては、「シリアの武装部隊で、彼らと多くの戦いに参加した。彼らのなかに大胆さ、ジハードを見出している。ヌスラ戦線なしではいられない。彼らが逸脱しているとは思っていない」と述べ、共闘の必要を強調した。

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オリエント・ネット(11月21日付)は、民主的変革諸勢力国民調整委員会のラジャー・ナースィル書記逮捕(20日付)に関して、シリア革命反体制勢力国民連立とともに統一使節団を結成し、ジュネーブ2会議に参加する案を提示したことが主因だと報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ベイルート郊外のビイル・ハサン地区にあるイラン大使館近くでの自爆テロに関して、「あらゆる場所であれ民間人に対して及ぶ犯罪行為をシリア革命は非難する」と発表し、犠牲者に弔意を示した。

そのうえで、イランやヒズブッラーが犯罪・テロ行為に与することなくアサド政権は存続し得ないと主張、イランのジュネーブ2会議への参加を拒否した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、軍によるヒムス市国立病院攻撃に関して、紛争の政治的解決に真摯でない、と批判した。

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『ハヤート』(11月23日付)は、複数の消息筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班がトルコ高官と会談し、トルコ側から「政治、経済、人道面での全面支援」を約束されたと報じた。

国内の暴力

イドリブ県では、ロイター通信(11月21日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が対トルコ国境に位置するアティマ村を制圧、同市を掌握していたイスラームの鷹旅団のムスタファー・ワッダーフ司令官を拘束した。

Kull-na Shuraka', November 21, 2013
Kull-na Shuraka’, November 21, 2013

一方、SANA(11月21日付)によると、ザアラーナ地方、クーリーン村、マアッルバリード村、アブー・ズフール市、タフタナーズ市、マアッラト・ヌウマーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア革命総合委員会によると、軍がナバク市を空爆した。

またシリア革命総合委員会は「カラムーンの戦い」で「自由シリア軍」がダイル・アティーヤ市のハーフィズ・アサド前大統領の像を破壊したと発表し、写真を公開した。

一方、シリア人権監視団によると、ハラスター市近郊の国際幹線道路での軍と反体制武装集団との交戦に、女性1人が巻き込まれて死亡、士官1人を含む4人が負傷、ダイル・アティーヤ市でも子供1人が狙撃され、負傷した。

また、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、バービッラー市にも迫撃砲弾が着弾、ザマルカー町が軍の空爆を受けた。

他方、クッルナー・シュラカー(11月21日付)によると、ダイル・アティーヤ市では、反体制武装集団が爆弾を仕掛けた車を爆発するなどして軍事情報局検問所複数カ所を攻撃、軍事情報局ダイル・アティーヤ局長のナースィル・ハーッジ・アフマド少佐らを殺害した。

このほか、SANA(11月21日付)によると、ザマルカー回廊、バービッラー市、ダーライヤー市、カーラ市周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ハムラー地区、シャアラーン地区(スィブキー講演)、旧市街のマナーヒリーヤ地区、アスルーニーヤ地区、マッザ86地区に迫撃砲弾が着弾した。

一方、SANA(11月21日付)によると、カーブーン区、バルザ区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ルクンッディーン区、バーブ・トゥーマー地区、カッサーア地区、アッバースィーイーン地区、マサーキン・バルザ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民10人が負傷した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月21日付)によると、ハサカ市・タッル・タムル町間に位置するウガイバシュ村にある民主統一党人民防衛隊検問所を、「自由シリア軍」とサラフィー主義武装集団が襲撃し、人民防衛隊の戦闘員10人を殺害した。

しかし人民防衛隊は武装集団を撃退した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サラーフッディーン地区に、反体制武装集団が迫撃砲弾を撃ち込む一方、軍もジャズマーティー地区を砲撃した。

また、クッルナー・シュラカー(11月21日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアターリブ市郊外のバータブー村の地元評議会本部を制圧した。

一方、SANA(11月21日付)によると、ICARDA、ナイラブ村北部、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、アナダーン市、フライターン市、カフルダーイル村、カフルハムラ村、ダフラ・シャルファ市、ダイル・ジャマール回廊、カースティールー街道、ムスリミーヤ街道、ナッカーリーン村北部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、旧市街、ブスターン・カスル地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市のカラム・シャーミー地区にあるハーッジ・アーティフ講演に迫撃砲が着弾し、市民9人が死亡した。

一方、SANA(11月21日付)によると、ラスタン湖、ハーリディーヤ村、ダール・カビーラ村、ガースィビーヤ村、カフルラーハー市、シャーイル山(ハマー県)西部、ヒムス市バーブ・フード地区、ジャウラト・シヤーフ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、ヒムス市マハッタ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民3人が死亡、25人が負傷した。

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ダルアー県では、SANA(11月21日付)によると、インヒル市、ダルアー市国立病院周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また対ヨルダン国境地帯では、ヨルダンのジャーナリストらを乗せたバスに対して、反体制武装集団が爆弾を仕掛け車を爆破させ、5人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線など複数の武装集団が制圧していたCONOCOガス工場一帯をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に属す武装部族集団が制圧、シャリーア委員会メンバー多数を拘束した。

またダイル・ザウル市ハウィーカ地区、フシャーム市が軍の砲撃を受けた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、タブカ市が軍の砲撃を受ける一方、第17師団基地周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。

レバノンの動き

『ナハール』(11月22日付)は、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラン大使館前での自爆テロに関して、容疑者1人が逮捕されたと報じた。

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『サフィール』(11月22日付)は、治安筋の話として、ベイルート県郊外ビイル・ハサン地区のイラン大使館前での自爆テロの実行犯がレバノン人ではなく、ヨルダンから入国した外国人である可能性が高いと報じた。

また同紙によると、実行犯は犯行の前日にヴェルダン地区のフォー・シーズンズ・ホテルに宿泊、ホテルを出た70分後に自爆テロが発生したという。

諸外国の動き

エジプト外務省報道官は、シリア人避難民、とりわけ大学生など学生の状況改善のための会合を開催したと発表した。

AFP, November 21, 2013、al-Hayat, November 22, 2013, November 23, 2013、Kull-na Shuraka’, November 21, 2013、al-Nahar, November 21, 2013、Naharnet, November 21, 2013、Orient.net, November 21, 2013、Reuters, November 21, 2013、Rihab News, November 21, 2013、al-Safir, November 21, 2013、SANA, November 21, 2013、UPI, November 21, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

露副外相との会談が内定していた民主的変革諸勢力国民調整委員会のナースィル書記がダマスカス県内で逮捕・拘束される、ダマスカス郊外県ではイスラーム国とヌスラ戦線が爆弾を爆発させ軍兵士23人が死亡(2013年11月20日)

反体制勢力の動き

『ハヤート』(11月21日付)は、民主的変革諸勢力国民調整委員会のラジャー・ナースィル書記が、ダマスカス県内で拘束・逮捕された、と報じた。

Rihab News, November 20, 2013
Rihab News, November 20, 2013

ナースィル書記は、逮捕の2時間前、ロシアを訪問し、ミハイル・ボクダノフ外務副大臣と会談すると発表していた。

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クッルナー・シュラカー(11月20日付)によると、バッラー旅団とアブー・ムーサー・アシュアリー旅団が共同声明を出し、東グータ革命軍事評議会からの脱会を発表した。

両旅団司令官が評議会内で阻害され、支援を受けられないことが理由だという。

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AFP(11月20日付)は、ヨルダン治安筋の話として、ヨルダン人サラフィー主義戦闘員(アフマド・ファーフーリー氏)が、シリアに不法入国し、戦闘に参加、死亡したと報じた。

また別のサラフィー主義戦闘員(ビラール・ファイサル氏)も負傷し、イルビド県の病院に搬送されたという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がカタールを訪問し、アブドゥッラー・ナースィル・ブン・ハリーファ首相と会談し、シリア情勢について協議した。

ジャルバー議長はまた、世界イスラーム教徒ウラマー連合のユースフ・カラダーウィー会長とも会談した。

シリア政府の動き

クッルナー・シュラカー(11月20日付)は、複数の消息筋の話として、ダマスカス国際空港周辺の農地をイラク人戦闘員が1ヶ月ほど前から不法に占拠し、住民(所有者)の立ち入りを禁止している、と報じた。

イラク人戦闘員はアブー・ファドル・アッバース旅団ではなく、「フサイン・ムジュタバー旅団」を名乗り、同地域を浄化するためにやって来たと主張している、という。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ナバク市の軍事情報局ビルとジャッラーブ検問所に対して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線が爆弾を爆発させ、軍兵士23人が死亡した。

またダイル・アティーヤ市とナバク市を結ぶ街道では、カーラ市のバースィル病院に負傷兵を搬送していた軍が、ダーイシュとヌスラ戦線の襲撃を受けたが、軍の反撃によりダーイシュ、ヌスラ戦線の戦闘員8人が死亡した。

このほか、バービッラー市周辺などで、軍、国防隊、ヒズブッラーの戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が反体制武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(11月20日付)によると、武装集団がダマスカス郊外県東グータ地方にある「自由シリア軍」(シリア・コマンド大隊)の武器庫から武器弾薬を盗もうとして、逮捕された。

他方、SANA(11月20日付)によると、カーラ市周辺、ダイル・アティーヤ市、バハーリーヤ市郊外、ダブラ市郊外、ナシャービーヤ町郊外、アッブ農場、ハラスター市、ザマルカー回廊、バービッラー市、ヤルダー市、バイト・サフム市、ダーライヤー市、ナバク市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区に対して、軍が砲撃を加えたほか、タダームン区で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月20日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、マヤーズィン市に対して軍が激しい砲撃を加えたほか、アトマーン村、ヌアイマ村で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月20日付)によると、軍がヒルバト・ガディール・ブスターン村で反体制武装集団の掃討を完了、同村を完全制圧した。

また軍は、ダルアー市各所、アトマーン村、ウンム・マヤーズィン町、インヒル市で、反体制武装集団の追撃を続け、ヤルムーク旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(11月20日付)によると、第17師団基地周辺で、軍と反体制武装集団(自由シリア軍)が交戦、武装集団が基地内の施設の一部を制圧した。

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ヒムス県では、SANA(11月20日付)によると、レバノン領からの占領を試みる武装集団を国境警備隊が撃破する一方、ザーラ村、ハーリディーヤ村、ガースィビーヤ村、アーミリーヤ村、タルビーサ市、ヒムス市ワアル地区、バーブ・フード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(11月20日付)によると、キンディー大学病院周辺、アレッポ中央刑務所周辺、マディーナ・スィナーイーヤ、フライターン市、マーイル町、バービース村、ハイヤーン町、マンスーラ村、アルバイド村、クワイリス村、ハーン・アサル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、マサーキン・ハナーヌー地区、ジュダイダ地区、ライラムーン地区、カースティールー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月20日付)によると、マアッラシャムサ村、タッルミンス村、マアッラシューリーン村、ハッルーズ村、アルバイーン山周辺、バザーブール村、マアッラトミスリーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月20日付)によると、サルマー町、ラウダ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、SANA(11月20日付)によると、ティシュリーン油断、ハサカ県ガザル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(11月20日付)によると、北部県アッカール郡のアッブーディーヤ村、ヌーラ村、ワーディー・フール村郊外に、シリア領から発射された迫撃砲弾複数発が着弾し、またシリア領から発砲があった。

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ナジーブ・ミーカーティー暫定首相は、レバノンを訪問したホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣と会談し、シリア情勢などについて協議した。

アブドゥッラフヤーン外務副大臣は記者団に対して、シリアの危機の政治的解決をめざしていると強調した。

諸外国の動き

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣はイスタンブールでの記者会見で「シリア政府は最近、砲撃を激化させ人的虐殺を続け、飢餓に苦しむ国民を包囲し、放置している」と非難したうえで、「ジュネーブ2会議は結果をもたらさねばならない。開催期限の延期が利用されるのを許してはならない。我々トルコは、すべての外交イニシアチブを支持するが、5月から行われている折衝は希望を募らせたが、よい結果をもたらさず、失望感のなかで終わろうとしている」と述べた。

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トルコのジハン通信(11月20日付)によると、イスメト・ユルマズ国防大臣が、シリア・トルコ国境地帯に613~715基の地雷が埋設されていると述べた。

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サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、クウェートで開催されたアラブ・アフリカ首脳会議で、アブドゥッラー国王の声明を代読し、国連安保理に対して、シリアの危機を解決するための決議を採択するよう求めた。

声明は、アラブ諸国とアフリカ諸国がテロ撲滅に向けて協力・調整を推進すべきだとの言葉をもって締めくくられた。

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ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、シリアの化学兵器廃棄に関して、ドイツが解体・廃棄作業を受け入れることはないと述べた。

『ハヤート』(11月20日付)などが報じた。

AFP, November 20, 2013、al-Hayat, November 21, 2013、Kull-na Shuraka’, November 20, 2013、Naharnet, November 20, 2013、NNA, November 20, 2013、Reuters, November 20, 2013、Rihab News,
November 20, 2013、SANA, November 20, 2013、UPI, November 20, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍がダマスカス郊外県カラムーン地方にあった最後のテロリストの拠点を殲滅し「カラムーンの戦い」を終結させるなか、国連総会ではアサド政権による「化学兵器使用、人権侵害、周辺諸国への領土侵害など」を非難する決議が採択される(2013年11月19日)

反体制勢力の動き

ダマスカス郊外県で活動する反体制武装集団5組織が「シャームの民のイスラーム連合」を結成したと発表した。

参加した5組織は、ハビーブ・ムスタファー旅団、アムジャード・イスラーム連合、サハーバ大隊、シャバーフ・フダー大隊、首都の盾旅団。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は声明を出し、人権および国際法の完全遵守を宣言するとともに、アサド政権による人権侵害を批判した。

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シリア人権監視団は、18日のハラスター市近郊にある軍車輌管理局に対する反体制武装集団の攻撃での死者数が士官13人を含む68人に達したと発表した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(11月19日付)は、攻撃でアフマド・シャアバーン・ルストゥム中将が死亡したと政権側が発表したと報じた。

また、アサド政権支持者がフェイスブックで、マフムード・アリー・ハサン少将も死亡したと綴っていると報じた。

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バフル世論調査機構は、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣(暫定政府)の発足に関する世論調査を行い、その結果を発表した。

シリア国内外の1,500人を対象とした世論調査では、59%が暫定政府樹立を支持したもの、89%が政府の本拠地を国内に置くべきだと答えた。

また70%が閣僚の人選方法に満足していないと答えたほか、57%がシリア革命反体制勢力国民連立のメンバーに閣僚ポストが与えられることに同意しないと答えた。

さらに81%が宗教・宗派、民族に基づく閣僚ポストの配分に反対すると答えた。

世論調査のサンプリングに関して、世代、性別、学歴などの割合は公表されたが、居住地(国内か国外か)は明示されていない。

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クッルナー・シュラカー(11月19日付)によると、アレッポ市のシャリーア委員会が12日以来閉鎖していたブスターン・カスル地区の通行所の閉鎖を解除した。

シリア政府の動き

軍武装部隊総司令部は声明を出し、ダマスカス郊外県カーラ市を完全制圧したと発表した。

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シリア政府は声明を出し、ベイルート郊外のイラン大使館近くで発生した同時爆弾テロに関して「シリア、レバノン、イラクに対するテロ活動のすべてにはオイルダラーの臭いがただよう」と非難、米国とサウジアラビアの関与を暗示した。

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ウムラーン・ズウビー情報大臣もまた、ベイルート郊外のイラン大使館近くで発生した同時爆弾テロに関して「オイルダラーの臭いがただよう」と非難、米国とサウジアラビアの関与を暗示した。

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バアス党シリア地域指導部はベイルート郊外のイラン大使館近くで発生した同時爆弾テロに関して、「新植民地主義とその買弁であるアラブの退行主義勢力の計略であり…こうしたテロで得するのはシオニスト政体」だと非難した。

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アサド大統領は、ダマスカスで開催中のアラブ政党大会事務局代表と会談し、シリア情勢などについて意見を交わした。

SANA, November 19, 2013
SANA, November 19, 2013

会談で、アサド大統領は、ウルーバ(アラブ性)、市民意識、平等意識を強調し、アラブ民族主義政党どうしの関係を活性化することで、タクフィール主義の台頭に対抗するための努力を糾合すべきだと述べた。

SANA(11月19日付)が伝えた。

会談には、レバノンのヒズブッラー、アマル運動、シリア民族社会党、アラブ社会主義連合、ナセル主義機構のほか、エジプト、パレスチナ、ヨルダン、モロッコ、チュニジア、バーレーンの政党代表が出席した。

『サフィール』(11月20日付)によると、アサド大統領は「サウジアラビアは、国際社会や地域における諸概念を覆そうとし…、ジュネーブ2会議を延期しようとしている…。彼らはジュネーブ2で、我々がシリアをジャルバーに明け渡して欲しいと思っている。またこうした動きになれなければ、ジュネーブに行く必要がないと考えている…。しかし、シリア人が自分たちの国の将来を描くことのない大会は成功しない」と述べたという。

一方、『ディヤール』(11月21日付)によると、アサド大統領は「バンダル・ブン・スルターン皇太子とサウード・ファイサル外務大臣が主導するサウジアラビアの一部の勢力が、レジスタンスをやめさせるため、シリアの国家崩壊、テロ支援を行っている」と非難した。

また「シリアで起きたことのすべてが外国の陰謀によるものではなく、国内において誤りがあった。しかしテロリストの目標は、この誤りに対処することではなく、シリアの破壊だ」と述べたという。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、SANA(11月19日付)によると、軍がカラムーン地方のカーラ市にあった「最後のテロリストの拠点」を殲滅し、同市を完全制圧、シャームの民のヌスラ戦線やイスラーム旅団の外国人戦闘員らはレバノン方面に逃亡した。

イフバーリーヤ・チャンネル(11月19日付)は、「カラムーン地方にいた武装集団はアルサール方面の山間部(東レバノン山地)に逃走した」と報じた。

またAFP(11月19日付)は、治安筋の話として、カーラ市制圧の作戦が「避難民を待避させる必要があったため…3日を要した」としたうえで、軍がマヒーン町(ヒムス県)からの逃れてきた残党を放逐するために作戦を行った」と伝えた。

なおUNHCR報道官によると、「カラムーンの戦い」で住民約6,000人がレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に避難した。

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同じく、ダマスカス郊外県では、SANA(11月19日付)によると、ドゥーマー市郊外、ナシャービーヤ町西部、バービッラー市、ダーライヤー市郊外、ムウダミーヤト・シャーム市郊外、ザバダーニー市西部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マイサル地区、ナッカーリーン村を軍が空爆した。

またアレッポ国際空港を防衛する第80旅団基地周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団とイラク・シャーム・イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線などが交戦した。

これに関して、リハーブ・ニュース(11月19日付)は、シャーム・イスラーム自由人運動がアレッポ市南部の丘陵地を制圧し、第80旅団基地、運輸局施設、タッラト・シャイフ・ユースフの三つの戦線で軍、国防隊と交戦を続けている、と報じた。

一方、SANA(11月19日付)によると、マーリア市、タッル・ガーニヤ市、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、ハンダラート・キャンプ、ライラムーン地区、ズィルバ村、アブタイン市、カフルナーハー村郊外、ナイラブ村北部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ナッカーリーン地区、バニー・ザイド地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

しかし、アレッポ市のジャミーリーヤ地区にある裁判所ビルなどに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民5人が死亡、14人が負傷した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(11月19日付)によると、ハサカ市の検問所の配置をめぐってシリア軍と民主統一党人民防衛隊が交戦した。

戦闘は約10分続いたが双方に死傷者は出なかった。

同報道によると、ハサカ市内の検問所設置に関しては、軍と人民保護部の間でその配置に関する合意がなされているかのようで、軍が市内中心部に、人民防衛隊が市の周辺部や北部、北東部に重点的に展開している。

また同じく、ハサカ市では、軍と人民防衛隊が、アッシリア民主機構の本部に突入し、幹部2人(サンヒールー・ダーシュー氏、ジョルジュ・ウーディーシュー氏)を逮捕した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区の国立病院を軍が地対地ミサイルで攻撃した。

一方、SANA(11月19日付)によると、ヒムス市にある石油鉱物関連職業研究所に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、生徒1人が死亡、複数が負傷した。

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イドリブ県では、リハーブ・ニュース(11月19日付)などによると、シャームの鷹旅団が、タウヒード旅団のアブドゥルカーディル・サーリフ司令官の死に対する「復讐作戦」を開始し、アルバイーン山一帯の軍拠点への攻撃を強めたという。

一方、SANA(11月19日付)によると、ビンニシュ市、カフルラーター市、マアッラト・ヌウマーン市、タッル・サラムー村、ムアスラーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(11月19日付)によると、カーブーン区、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

しかし、アッバースィーイーン地区、バグダート通り(赤新月社病院近く)、旧市街のウマイヤ・モスク外壁、ティジャーラ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民9人が負傷した。

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ダルアー県では、SANA(11月19日付)によると、ナースィラ市、ムライハト・アトシュ村・フラーク市間、アトマーン村、ヒーラーン村、ガズィール・ブスターン市、ダルアー市、旧税関局で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

レバノンの動き

ベイルート県南部郊外のビイル・ハサン地区にあるイラン大使館近くで、2件の自爆テロが相次いで発生し、保険章の発表によると、23人が死亡、約150人が負傷した。

この同時自爆テロに関して、アル=カーイダとつながりがあるアブドゥッラー・アッザーム大隊のスィラージュッディーン・ズライカート氏(フサイン・ブン・アリー細胞)がツイッターに犯行を認める書き込みをした。

ズライカート氏の書き込みによると、同時自爆テロは、シリアからのヒズブッラーの戦闘員撤退、レバノンにおける逮捕者釈放を目的として行われたのだという。

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MTV(11月19日付)によると、シリア軍戦闘機が、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方の無人地帯を空爆した。

「カラムーンの戦い」で敗走する反体制武装集団を追撃するための空爆と思われる。

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『ハヤート』(11月19日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方の無人地帯で、レバノン軍が、シリア領から密入国しようとした武装集団14人(シリア人9人、アルジェリア人5人)を逮捕した。

14人は「カラムーンの戦い」を逃れて、レバノンに入ろうとしていたという。

諸外国の動き

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワでファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官と会談、ジュネーブ2会議ジュネーブ2会議などについて協議した。

ラブロフ外務大臣は会談で、ジュネーブ2会議開催の必要を改めて強調するとともに、大会参加に前提条件を設けることに反対の意思を示した。

しかし「すべての当事者は、議論したい問題を提起するために参加する権利が100%ある」と述べ、大会での議題については干渉しない意向を示した。

そのうえで「ロシアのパートナー(西側諸国)はこれまで以上に、アサド大統領の退任ではなく、テロとの戦いが今日、シリア危機における最優先事項であることを理解するようになっている」と述べたという。

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セルゲイ・ラブロフ外務大臣は『ロシースカヤ・ガゼタ』(11月19日付)に「援助を必要としている人々に早急、かつ官僚的な手続きなしに、人道物資を届けることを保障するためのさらなる措置が必要」と述べる一方、「国際的慣例では、人道支援は政府のチャンネルを通じて行われる」と述べ、西側諸国などが主張する「人道回廊」の設置に改めて拒否の姿勢を示した。

また「シリアの反体制勢力のなかに徐々に現実的な兆候が見られるようになっている」と述べた。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は下院で「サリーム・イドリース少将が代表を務める自由シリア軍最高軍事評議会(参謀委員会)に非殺傷装備を贈与する計画がある」と述べた。

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英国政府のシリア反体制勢力担当特使のジョン・ウィルクス氏は『ハヤート』(11月20日付)に、ジュネーブ2会議の開催に向けて英国が支援していると述べる一方、「我々は軍事的・戦略的状況の本質的を変化を期待していない…。シリアを現状のまま維持することに集中したい。すなわち、現状の国境、国家を維持し、混乱と分割を避けることにだ」と述べた。

またイランに関しては、ジュネーブ合意(2012年)を受け入れていないとして、ジュネーブ2会議に参加させることに慎重な姿勢を示した。

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国連総会第3委員会は、シリアのアサド政権による化学兵器使用(疑惑)、人権侵害や周辺諸国への領土侵害などを非難する決議を採択した。

決議ではまた、「シリア政府のために戦う外国人戦闘員、とりわけヒズブッラー」の介入を非難したが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線など、サウジアラビア、トルコが支援するテロ組織の活動については非難しなかった。

サウジアラビアなど湾岸アラブ諸国が中心となって作成・提出した決議案の採決では、123カ国が支持、13カ国が反対、46カ国が棄権した。

支持票を投じた主な国は、サウジアラビア、カタール、UAE、クウェート、エジプト、イラク、モロッコ、チュニジア。

反対票を投じた主な国は、ロシア、イラン、中国、ヴェネズエラ、キューバ、北朝鮮など。

レバノンは棄権した。

総会決議の全文は以下の通り:

The General Assembly,

Guided by the Charter of the United Nations,

Reaffirming the purposes and principles of the Charter, the Universal Declaration of Human Rights and relevant international human rights treaties, including the International Covenants on Human Rights,

Reaffirming its strong commitment to the sovereignty, independence, unity and territorial integrity of the Syrian Arab Republic and to the principles of the Charter,

Recalling its resolutions 66/176 of 19 December 2011, 66/253 A of 16 February 2012, 66/253 B of 3 August 2012, 67/183 of 20 December 2012 and 67/262 of 15 May 2013, Human Rights Council resolutions S-16/1 of 29 April 2011,3 S-17/1 of 23 August 2011,3 S-18/1 of 2 December 2011,4 19/1 of 1 March 2012,5 19/22 of 23 March 2012,5 S-19/1 of 1 June 2012,6 20/22 of 6 July 2012, 21/26 of 28 September 2012, 22/24 of 22 March 2013, 23/1 of 29 May 2013, 23/26 of 14 June 2013 and 24/22 of 27 September 2013, and Security Council resolutions 2042 (2012) of 14 April 2012, 2043 (2012) of 21 April 2012 and 2118 (2013) of 27 September 2013 and presidential statement 2013/15 of 2 October 2013,

Expressing outrage at the continuing escalation of violence in the Syrian Arab Republic, which has caused over 100,000 casualties, mostly by conventional weapons, and in particular at the continued widespread and systematic gross violations, as well as abuses, of human rights and violations of international humanitarian law, including those involving the continued use of heavy weapons and aerial bombardments, such as the indiscriminate use of ballistic missiles and cluster munitions, by the Syrian authorities against the Syrian population,

Expressing alarm at the failure of the Government of the Syrian Arab Republic to protect its population and to implement the relevant resolutions and decisions of United Nations bodies,

Expressing grave concern at the spread of extremism and extremist groups, and strongly condemning all human rights abuses and violations of international humanitarian law in the Syrian Arab Republic,

Strongly condemning the large-scale use of chemical weapons on 21 August 2013 in the Ghouta area of Damascus, as concluded in the report of the United Nations Mission to Investigate Allegations of the Use of Chemical Weapons in the Syrian Arab Republic, condemning the killing of civilians that resulted from it, affirming that the use of chemical weapons constitutes a serious violation of international law, and stressing that those responsible for any use of chemical weapons must be held accountable,

Recalling that the League of Arab States, in its resolution 7667 adopted by the Ministerial Council of the League at its 140th ordinary session on 1 September 2013, and the Organization of Islamic Cooperation, in the final communiqué of its Annual Coordination Meeting of the Ministers of Foreign Affairs of 27 September 2013, have held the Syrian Government fully responsible for the chemical attacks against the Syrian people, which took place in the Ghouta area of Damascus,

Also recalling the statements made by the Secretary-General and the United Nations High Commissioner for Human Rights that crimes against humanity are likely to have been committed in the Syrian Arab Republic, stressing that the Syrian authorities have failed to prosecute such serious violations, and noting the repeated encouragement by the High Commissioner that the Security Council refer the situation to the International Criminal Court,

Strongly condemning the continued border violations from the Syrian Arab Republic into neighboring countries, which have led to casualties among and injuries to the civilians of those countries, including Syrian refugees, and underlining that such incidents have violated international law and highlighted the grave impact of the crisis in the Syrian Arab Republic on the security of its neighbors and on regional peace and stability,

Deploring the further deterioration of the humanitarian situation and the failure of the Government of the Syrian Arab Republic to ensure the immediate, safe and unimpeded provision of humanitarian assistance to all areas affected by the fighting,

Expressing deep concern at the more than 2.2 million refugees, including more than one million children, and the millions of internally displaced persons fleeing as a result of the extreme violence in the Syrian Arab Republic, and at the escalating violence causing an influx of Syrian refugees into neighboring countries and other countries in the region,

Welcoming the hosting by the Government of Kuwait, on 30 January 2013, of the pledging conference for the United Nations joint appeal, and also welcoming with appreciation the hosting by the Government of Kuwait of a second international humanitarian pledging conference for Syria in January 2014,

Expressing its deep appreciation for the significant efforts that have been made by neighboring countries and other countries in the region to accommodate Syrian refugees, while acknowledging the increasing political, socioeconomic and financial impact of the presence of large-scale refugee populations in these countries, notably in Lebanon, Jordan, Turkey, Iraq, Egypt and Libya,

Welcoming the efforts of the United Nations, the League of Arab States and the Joint Special Representative of the United Nations and the League of Arab States for Syria to achieve a solution to the Syrian crisis,

1. Strongly condemns the use of chemical weapons in the Syrian Arab Republic, which is prohibited under international law, amounts to a serious crime and has a devastating impact on civilians, and in particular the massacre in the Ghouta area of Damascus, and notes in this regard the report of 16 September 2013 prepared by the United Nations Mission to Investigate Allegations of the Use of Chemical Weapons in the Syrian Arab Republic, which provides clear evidence that surface-to-surface rockets were fired on 21 August from Government-held territory into opposition areas, using professionally made munitions containing Sarin, which strongly points to use by the Syrian Government;

2. Also strongly condemns the continued widespread and systematic gross violations of human rights and fundamental freedoms and all violations of international humanitarian law by the Syrian authorities and the Government affiliated shabbiha militias, including those involving the use of heavy weapons, aerial bombardments, cluster munitions, ballistic missiles and other force against civilians, attacks on schools, hospitals and places of worship, massacres, arbitrary executions, extrajudicial killings, the killing and persecution of protestors, human rights defenders and journalists, arbitrary detention, enforced disappearances, violations of women’s rights, unlawful interference with access to medical treatment, failure to respect and protect medical personnel, torture, systemic sexual and gender-based violence, including rape in detention, and ill-treatment, and strongly condemns all human rights abuses or violations of international humanitarian law by armed extremists, as well as any human rights abuses or violations of international humanitarian law by armed anti-Government groups;

3. Condemns all grave violations and abuses committed against children in contravention of applicable international law, such as their recruitment and use, killing and maiming, rape and all other forms of sexual violence, attacks on schools and hospitals, as well as arbitrary arrest, detention, torture, ill-treatment and their use as human shields;

4. Also condemns all violence, irrespective of where it comes from, and calls upon all parties to immediately put an end to all forms of violence, including terrorist acts and acts of violence or intimidation that may foment sectarian tensions, and to comply strictly with their obligations under international law, including international humanitarian law;

5. Demands that all parties immediately put an end to all violations and abuses of international human rights law and international humanitarian law, and recalls, in particular, the obligation under international humanitarian law to distinguish between civilian populations and combatants, the prohibition against indiscriminate and disproportionate attacks and all attacks against civilians and civilian objects, also demands that all parties to the conflict take all appropriate steps to protect civilians, including by desisting from attacks directed against civilian objects, such as medical centers, schools and water stations, immediately demilitarize such facilities, avoid establishing military positions in populated areas and enable the evacuation of the wounded and all civilians who wish to do so from besieged areas, and recalls in this regard that the Syrian authorities bear primary responsibility for protecting its population;

6. Strongly condemns the intervention of all foreign combatants in the Syrian Arab Republic, including those fighting on behalf of the Syrian authorities, and in particular Hezbollah, and expresses deep concern that their involvement further exacerbates the deteriorating human rights and humanitarian situation, which has a serious negative impact on the region;

7. Demands that the Syrian authorities immediately release all persons arbitrarily detained, including the members of the Syrian Centre for Media and Freedom of Expression, publish a list of all detention facilities, ensure that conditions of detention comply with applicable international law and immediately allow access of independent monitors to all detention facilities;

8. Also demands that the Syrian authorities fully cooperate with the independent international commission of inquiry on the Syrian Arab Republic and provide it and individuals working on its behalf with immediate, full and unfettered entry and access to all areas of the country, and further demands that all parties cooperate fully with the commission in the performance of its mandate;

9. Stresses the importance of ensuring accountability and the need to end impunity and hold to account those responsible for violations of international humanitarian law and violations and abuses of human rights, including those violations that may amount to crimes against humanity, notably in the Ghouta area of Damascus on 21 August 2013, and encourages the Security Council to consider appropriate measures to ensure accountability in the Syrian Arab Republic, and stresses the important role that international criminal justice could play in this regard;

10. Underlines the importance that the Syrian people, on the basis of broad, inclusive and credible consultations, should determine, within the framework provided by international law and based upon the complementarity principle, the domestic process and mechanisms to achieve reconciliation, truth and accountability for gross violations, as well as reparations and effective remedies for the victims;

11. Reminds the Security Council of its primary responsibility for the maintenance of international peace and security and to take measures to put an end to all serious violations of international humanitarian law and all serious violations and abuses of international human rights law committed in the Syrian Arab Republic;

12. Strongly condemns all attacks by the Syrian authorities or any other party against medical facilities, personnel and vehicles as well as the use of medical and civilian facilities, including hospitals, for armed purposes, recalls that under international humanitarian law the wounded and sick must receive, to the fullest extent practicable, and with the least possible delay, the medical care and attention required by their condition, and urges that free passage for medical personnel and supplies, including surgical items and medicine be provided to all areas in the Syrian Arab Republic;

13. Stresses that the magnitude of the humanitarian tragedy caused by the conflict in the Syrian Arab Republic requires immediate action to facilitate the safe and unimpeded delivery of humanitarian assistance throughout the entire country, in particular in areas and districts where humanitarian needs are especially urgent, condemns all cases of arbitrary denial of humanitarian access, and recalls that depriving civilians of objects indispensable to their survival, including willfully impeding relief supply and access, can constitute a violation of international humanitarian law;

14. Demands that the Syrian authorities take immediate steps to facilitate the expansion of humanitarian relief operations and lift bureaucratic impediments and other obstacles, including through immediately facilitating safe and unimpeded access to people in need, through the most effective ways, including across conflict lines and across borders, and urges all parties to take all appropriate steps to facilitate the efforts of the United Nations, its specialized agencies and all humanitarian actors engaged in humanitarian relief activities to provide immediate humanitarian assistance to the affected people in the Syrian Arab Republic and to nominate empowered interlocutors who can work with humanitarian agencies to resolve difficulties in gaining such access, in order to fully implement the humanitarian response plan;

15. Expresses grave concern at the increasing numbers of refugees and internally displaced persons as a result of the ongoing violence, reiterates its appreciation for the significant efforts that have been made by neighboring countries and countries of the region to assist those who have fled across the borders of the Syrian Arab Republic as a consequence of the violence, urges all relevant United Nations agencies, in particular the Office of the United Nations High Commissioner for Refugees, and other donors to provide urgent and coordinated support to Syrian refugees and their host countries, and calls upon Member States, based on burden-sharing principles, to host the Syrian refugees in coordination with the Office of the High Commissioner;

16. Demands that the Syrian Government implement the relevant resolutions and decisions of United Nations bodies and the Organization for the Prohibition of Chemical Weapons;

17. Stresses its support for the aspirations of the Syrian people for a peaceful, democratic and pluralistic society, with the full and effective participation of women, in which there is no room for sectarianism or discrimination on ethnic, religious, linguistic, gender or any other grounds, based on the promotion of universal respect for and observance of human rights and fundamental freedoms;

18. Reaffirms its support for the Geneva communiqué of 30 June 2012, and demands in this regard that all Syrian parties to the conflict rapidly implement the transition plan set forth in the final communiqué in a way that assures the safety of all in an atmosphere of stability and calm, provides for clear and irreversible steps in the transition according to a fixed time frame and establishes a consensus transitional governing body with full executive powers to which all functions of the presidency and Government are transferred, including those pertaining to military, security, and intelligence issues, as well as a review of the constitution on the basis of an inclusive national dialogue and free and fair multiparty elections held in the framework of this new constitutional order, and calls for the convening as soon as possible of the international conference on the Syrian Arab Republic to implement the Geneva communiqué.

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シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は国連総会で、サウジアラビア政府および、同政府を支援するトルコとカタールの両国政府がシリア国内の民間人、軍人、インフラへのテロ行為の継続に対して全責任を負っていると非難した。

またジャアファリー大使は、シリア政府が全世界に代わって、カタール、サウジアラビアが支援するタクフィール主義組織に対するテロとの戦いを行っていると強調した。

AFP, November 19, 2013、Champress, November 20, 2013、al-Diyar, November 21, 2013、al-Hayat, November 20, 2013, November 21, 2013、al-Ikhbariya, November 19, 2013、Kull-na
Shuraka’, November 19, 2013、MTV, November 19, 2013、Naharnet, November 19,
2013、Reuters, November 19, 2013、Rihab News, November 19, 2013、al-Safir, November 20, 2013、SANA, November 19, 2013、UPI, November 19, 2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

今月11日にアレッポ県で負傷していたタウヒード旅団のサーリフ司令官が死亡、民主的変革諸勢力国民調整委員会はシリア革命反体制勢力国民連立が発足したトゥウマ暫定内閣を拒否すると発表(2013年11月18日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(11月18日付)は、複数の消息筋の話として、アレッポ県ムスリミーヤ村郊外で11日に負傷し、トルコのガズィアンテップ市に搬送されていたタウヒード旅団のアブドゥルカーディル・サーリフ司令官が死亡したと報じた。

Kull-na Shuraka', November 18, 2013
Kull-na Shuraka’, November 18, 2013

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クッルナー・シュラカー(11月18日付)は、シリア・ムスリム同胞団のズハイル・サーリム氏、イサーム・アッタール氏がフェイスブックなどを通じて、タウヒード旅団のアブドゥルカーディル・サーリフ司令官の死に弔意を示したと報じた。

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タウヒード旅団はビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=ldaLO6FIgxM&feature=player_embedded)を出し、アブドゥルアズィーズ・サラーマ総司令官がアブドゥルカーディル・サーリフ司令官の死に弔意を示した。

しかし、同声明では、後任の司令官の氏名は発表されなかった。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、タウヒード旅団のアブドゥルカーディル・サーリフ司令官の死に関して、「アレッポ郊外で最初に平和的デモを立ち上げ、アレッポでアサドの悪党の拠点を最初に攻撃し、タウヒード旅団を創設した」と賛美、弔意を示した。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会の執行部は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣を拒否すると発表した。

声明は「いかなる政体、政府、首長も拒否する」としたうえで、トゥウマ政府を「反体制勢力によるシリア分割の手段で…外国の国益に資する」と批判した。

一方、「政権の支配が及ばない地域における市民は、分権的な行政局を結成する権利がある」と付言、民主統一党が設置を進める西クルディスタン移行期民政局評議会を暗に支持した。

さらに、ジュネーブ2会議に関しては、クルド最高会議や政権を支持する一部の野党とともに使節団を結成し、参加する用意があると表明した。

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シリア・ムスリム同胞団のリヤード・シャカファ最高監督者は『シャルク・アウサト』(11月18日付)に対し、アサド大統領の退陣を「あらゆる対話の前提条件」としたうえで「アサドとその治安体制がシリアの未来の一部をなすことを受け入れない」と主張した。

また「革命」が成就しない理由に関して「イランの宗派主義的で敵対的な姿勢」が原因との見方を示し、「我々は宗派主義には反対だ」としつつ、「イラン・シーア派の計略に対抗するには、スンナ派のプロジェクトが必要だ。サウジアラビアがスンナ派のプロジェクトを準備している」と述べ、スンナ派の介入の必要を強調した。

一方、反体制武装集団との関係に関して、シャカファ最高監督者は「一部のイスラーム過激派は我々を背教者とみなしている」とする一方、「タウヒード旅団との関係は良好だが、支援はしていない。彼らの思想は穏健だ。シャームの鷹についても同様だ。一方、(首都の)盾(旅団)は、同胞団ではないが、我々の思想に近く、限定的な支援を行っている。我々は外国からの支援を受けていない。我々の支援はどれもが国内のメンバーからのものだ…。武装集団のほとんどとの関係は良好だ。だが、イラク・シャーム・イスラーム国は例外だ…。我々は多くの武装集団と対話してきた。シャームの鷹、タウヒード、シャーム自由人などだ」と述べた。

シリア政府の動き

リヤード・ハッダード駐モスクワ・シリア大使は、シリアでの化学兵器廃棄に関して、廃棄のための資金が不充分だと述べた。

インテルファクス通信(11月18日付)が報じた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(11月19日付)によると、軍と反体制武装集団がカラムーン山地一帯で一進一退の攻防戦を続け、軍が同市に対して激しい砲撃・空爆を加えた。

マヤーディーン・チャンネル(11月18日付)によると、シリア軍はカーラ市郊外にある反体制武装集団の第一防衛線を突破し、進軍を続けているという。

一方、SANA(11月18日付)によると、スィフル市、ジャラージール町、カーラ市南部、サイドナーヤー町郊外、ハラスター市、バハーリーヤ市郊外、ザマルカー回廊、アドラー市、ヤルダー市、バービッラー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャバーブ・イスラーム旅団、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、バーティブー市にある反体制勢力の地元評議会本部を制圧した。

この制圧は、地元評議会議長がダーイシュに忠誠を誓ったことを受けた動きだという。

またシリア人権監視団によると、軍がズィルバ村を砲撃した。

一方、SANA(11月18日付)によると、軍がドゥワイリーナ村で反体制武装集団の掃討を完了、同村を制圧した。

またアレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、ザバディーヤ村、マンスーラ村、ズィルバ村、アブティーン村、カフルダーイル村、カフルハムラ村、マアーッラト・アルティーク村、ハーン・アサル村、ヒーラーン村、クワイリス村、アルバイド村、カスキース村、シャイフ・ナッジャール市で、軍が反体制武装集団の追撃を続けた。

アレッポ市でも、ブスターン・カスル地区、旧市街(大モスク周辺)、サイイド地区、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続けた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アルバイーン山の軍拠点に対して、反体制武装集団が砲撃を加える一方、軍もナイラブ村、クマイナース村、ビンニシュ市、タッルマンス市、マアッラト・ハルマ村を砲撃した。

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ダマスカス県では、SANA(11月18日付)によると、カッサーア地区とザバダーニー地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、市民2人が死亡、複数が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(11月18日付)によると、カルヤタイン市周辺の農場を軍が完全制圧した。

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ハサカ県では、SANA(11月18日付)によると、ハサカ市西部郊外の畜産農場地区、トゥワイナ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続けた。

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イドリブ県では、SANA(11月18日付)によると、アルバイーン山周辺、イドリブ・マストゥーマ街道、サラーキブ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(11月18日付)によると、ヒルバト・バーズ村に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退し、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またタルティヤーフ村、サルマー町、ズワイク村、カフルダブラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続けた。

レバノンの動き

ナハールネット(11月18日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール市郊外で、シリア軍ヘリコプターの越境攻撃により、同市長のおい2人が死亡した。

しかし、これに関して、レバノンの声(11月18日付)は2人が武装集団に殺害されたと報じ、AFP(11月18日付)は2人が地雷に触れて死亡したと報じた。

一方、アルサール市では、オートバイに乗った武装集団の発砲により2人が負傷した。

諸外国の動き

ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣とゲンナージー・ガティロフ外務次官は、モスクワを訪問中のファイサル・ミクダード外務副大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官と会談し、ジュネーブ2会議準備などについて協議した。

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ロシアのミハイル・ボクダノフ外務大臣は、イランのハサン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣とモスクワで会談し、ジュネーブ2会議などシリア情勢について協議した。

またロシア大統領府によると、ヴラジミール・プーチン大統領がイランのハサン・ロウハーニー大統領と電話会談を行い、シリア情勢について協議した。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は訪問先の米国でジョン・ケリー米国務長官と会談し、シリア情勢について協議した。

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国連の潘基文事務総長は、訪問先のリトアニアで、「現時点で期日を発表はできないが、たびたび延期されているジュネーブ2会議は、来月(12月)に開催されるだろう」と述べた。

潘事務総長は「アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は今月25日の米露の代表との会談で期日を決定しようとしている」と付言した。

AFP, November 18, 2013、al-Hayat, November 19, 2013、Kull-na Shuraka’, November 18, 2013、al-Manar, November
18, 2013、al-Mayadeen, November 18, 2013、Naharnet, November 18, 2013、Reuters,
November 18, 2013、Rihab News, November 18, 2013、SANA, November 18, 2013、al-Sharq al-Awsat, November 18, 2013、UPI, November 18, 2013、Voice of Lebanon, November 18,
2013などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

軍が前日に引き続きカラムーン山地一帯に対して激しい空爆を実施するなか、シリア革命反体制勢力国民連立のジャルバー議長が近くロシアを訪問する予定であることが明かされる(2013年11月17日)

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(11月17日付)は、ラタキア県のトルクメン山(ラビーア町一帯)で活動するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と自由シリア軍のウマル・ムフタール大隊が、捕虜の交換、互いが捕獲した武器の変換、ラビーア町の検問所などからのダーイシュの撤退、自由シリア軍によるイスラーム教の遵守などを骨子とする停戦合意を結んだと報じた。

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シャヒード大隊司令官のハルドゥーン・ザインッディーン司令官は声明を出し、スワイダー県革命軍事評議会に対して、集団的決定と遵守した透明性のあるかたちでの組織改編を求めた。

ザインッディーン司令官はまた、革命運動を代表しない個人・組織を拒否するとしつつ、軍事評議会のマルワーン・ママド司令官を支持すると表明した。

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カタールの首都ドーハで、米国のシンクタンク、シリア政治戦略研究センター(ラドワーン・ズィヤーダ所長)が、シリアにおける民主的変革に関する非公式シンポジウムを開催した。

シンポジウムには、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長、シリア国民評議会のジョルジュ・サブラー議長、ブルハーン・ガルユーン氏、ファーイズ・サーラ氏らが参加し、体制転換後の民主化の行程について議論した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長の顧問を務めるムンズィル・アクビーク氏は、AFP(11月17日付)に、議長がモスクワ訪問を求めるセルゲイ・ラブロフ外務大臣の招待に応じ、ロシアを訪問する予定であることを明らかにした。

ラブロフ外務大臣は、シリア政府の使節団(ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官)がモスクワを訪問する18~21日の訪問を求めていたが、ジャルバー議長は、UAEなどの訪問日程と重なっていたため、この招待は辞退していた。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍が前日に引き続き、カラムーン山地一帯に対して激しい空爆を行った。

また同監視団によると、ハラスター市郊外にあるシリア軍の車輌管理局で、反体制武装集団が爆弾を爆破、士官3人を含む軍兵士31人が死亡した。

Elaph(11月18日付)、スカイ・ニュース(11月18日付)によると、この攻撃は首都の盾旅団が行い、軍兵士、ヒズブッラーの戦闘員など合わせて75人が死亡したという。

これに関して、爆破攻撃に参加したというドゥーマー殉教者旅団のアフマド・ターハー司令官は、クッルナー・シュラカー(11月18日付)の電話取材に対して、車輌管理局周辺のビルも爆発によって全壊したことを明らかにした。

また攻撃は、ビルの地下に数ヶ月間かけてトンネルを建設し、そこに爆弾を仕掛けて行われたとしたうえで、攻撃には首都の嵐旅団だけではなく、ドゥーマー殉教者旅団など複数の武装集団も参加していたと主張した。

一方、SANA(11月17日付)によると、ナシャービーヤ町郊外、バハーリーヤ市郊外、ダブラ市郊外、フタイタト・トゥルクマーン市郊外、フジャイラ村周辺、スバイナ町周辺、ヤブルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハウラーン・アバービール旅団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾市、5人が死亡、多数が負傷した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区に軍が砲撃・空爆を行った。

またバーブ・トゥーマー地区、カッサーア地区に反体制武装集団が撃ったと思われる迫撃砲弾複数発が着弾し、市民1人が死亡、複数が負傷した。

これに関して、SANA(11月17日付)は、カッサーア地区、バーブ・トゥーマー地区、バグダード街道、アッバースィーイーン地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、3人が死亡し、複数が負傷したと報じた。

またSANA(11月17日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、イマード・ムハンマド・ディーブ・ハミース電力大臣は、シリア・アラブ・テレビ(11月18日付)で、ダマスカス県南部およびダマスカス郊外県の複数地区で「武装テロ集団」の破壊工作によって、電気が不通となったと発表した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カスル・イブン・ワルダーン村、ジャズダーニーヤ村、ラスム・ワルド・ザラーキヤート村、ザウル・フスン村、ウカイリバート町近郊などに対して、軍ヘリコプターが空爆を行う一方、ハマー・アスラヤー街道で政府軍の軍服を着た反体制武装集団が軍検問所を攻撃し、軍兵士と国防隊戦闘員を殺傷、捕捉した。

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アレッポ県では、SANA(11月17日付)によると、ナイラブ航空基地東部の綿繰機工場地区で、軍が反体制武装集団の掃討を完了、同地を制圧した。

またタッル・ダマーン村、アウラム・クブラー地区、ハーン・アサル村、フライターン市、カフルダーイル村、アレッポ中央刑務所周辺、キンディー大学病院周辺、カスキース村、ハンダラート・キャンプ、ザバディーヤ市、シュワイヒナ村、ワディーヒー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらにアレッポ市サイフ・ダウラ地区、イザーア地区、アシュラフィーヤ地区、サーリヒーン地区、マルジャ地区、ジュダイダ地区などに潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

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イドリブ県では、SANA(11月17日付)によると、サラーキブ市、アリーハー市郊外、アルバイーン山周辺、カフルラーター市、ビンニシュ市、サルミーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月17日付)によると、マシュラファ村、ハーリディーヤ村、ガントゥー市、ラスタン市、ダール・カビーラ村、ヒムス市ワアル地区、クスール地区、ワルシャ地区、サフサーファ地区、ジャウラト・シヤーフ地区、バーブ・フード地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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リハーブ・ニュース(11月17日付)は、ロシアの複数のサイトからの情報として、ロシア人傭兵がアサド政権に雇われ、シリア国内の戦闘に参加していると報じた。

レバノンの動き

社会問題省は、カラムーン地方での軍と反体制武装集団の戦闘激化を受け、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方に、これまでにシリア人1,700人の避難した、と発表した。

諸外国の動き

『ハヤート』(11月18日付)は、シリアの通商公社のターリク・タウィール総裁が、フランスにあるアラブ・フランス銀行連合(UBAF)が、シリアの食品購入に関する制裁緩和に同意したと伝えた。

フランス政府は2013年9月、人道目的で食品購入に充てることを認めたEUの人道支援プログラムの枠組みのなかで、対シリア経済制裁の一環として凍結していたシリアの銀行資産の活を解禁していた。

フランスをはじめとするEU、米国、トルコ、一部アラブ湾岸諸国は、2011年以来、シリアに対して経済制裁を科している。

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トルコのドーアン通信(11月17日付)によると、16日深夜から17日未明にかけて、メルディン県のイェニヨル村郊外の地雷原で、トルコ軍がシリア領内から潜入しようとしたシリア人「密輸業者」3人を殺害した。

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AFP(11月17日付)は、ヨルダンの国家治安裁判所の検事局筋の話として、先週、アンマン国際空港からトルコに向かう途中、空港で当局に身柄拘束されたジハード主義潮流の指導者ムハンマド・ナジュル氏(アブー・マーリヤ・フィラスティーニー)に関して、テロ組織に参加しようとしたとの容疑で起訴された、と伝えた。

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パレスチナ自治政府のイブラーヒーム・ハニーヤ暫定首相は、シリアからガザ地方に避難してきたパレスチナ人に対して、住宅を提供し、就職先を斡旋すると述べた。

AFP(11月17日付)が伝えた。

AFP, November 17, 2013、Elaph, November 18, 2013、al-Hayat, November 18, 2013、Kull-na Shuraka’, November 17, 2013, November 18, 2013、Naharnet,
November 17, 2013、Reuters, November 17, 2013、Rihab News, November 17, 2013、SANA,
November 17, 2013、Sky News Arabic, November 18, 2013、UPI, November 17,
2013などをもとに作成。

 

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軍、国防隊、ヒズブッラーがアレッポ県タッル・ハースィル村の大部分を激しい戦闘の末制圧するなか、民主統一党が自治区内での憲法案の起草、選挙法の制定、閣僚選出などを任務とする「小委員会」を設置(2013年11月15日)

反体制勢力の動き

ハサカ県では、西クルディスタン移行期民政局評議会発足を進めるため、民主統一党の代表ら52人が会合を開き、「小委員会」を設置した。

「小委員会」は、シリア北東部の6ヶ月間の暫定自治を行うとともに、憲章(憲法)案を起草、また選挙法を制定し、閣僚選出などを行うという。

『ハヤート』(11月16日付)が報じた。

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アレッポ・ウラマー戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のメンバーに対して、自由シリア軍に参加し戦闘を行うよう呼びかけた。

『ハヤート』(11月16日付)が報じた。

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アッシリア民主機構は声明を出し、西クルディスタン移行期文民評議会に同機構が参加するとした民主統一党の声明を否定した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は、イスタンブールで閣議を開き、同政府の暫定拠点をトルコのガズィアンテップに定めることを決定した。

閣議には9閣僚中7人が出席した。

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トルコのイスタンブールで開催されていたアラウィー派の反体制活動家らの「我らはみなシリア人」の大会が閉幕した。

閉幕声明で、参加者は、反体制勢力を糾合するための国民総会の開催を呼びかけるとともに、政治解決を通じて独裁政権の打倒する意思を表明した。

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クッルナー・シュラカー(11月16日付)によると、ハサカ県カーミシュリー市で合同移行期局結成総評議会(13日発足)の活動を具体化するため、ジャズィーラ地方(ユーフラテス川以東部一帯)、コバネ(ラアス・アイン市)、アフリーン市の代表が集まり、合同移行期局計画実行フォローアップ委員会会合が開かれた。

会合では、合同移行局計画の起草、社会契約文書の準備、選挙制度の準備が審議されたという。

シリア政府の動き

軍武装部隊総司令部は声明を出し、ヒムス県のハダス村、フワーリーン村、マヒーン町、そして同村に近い武器弾薬庫に対する軍事攻撃を成功させ、同地を制圧したと発表した。

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バアス党民族指導部と同シリア地域指導部は、矯正運動(ハーフィズ・アサド前大統領による政権掌握)記念日(第43回)に合わせてそれぞれ声明を出し、「シリアに対する陰謀が、レジスタンスと独立性の文化の普及を阻止しようとしている」(地域指導部声明)と主張、「矯正運動は制度的国家を崩壊させようとするあらゆる陰謀に43年を費やしてきた」(民族指導部)と自賛した。

国内の暴力

Champress, November 15, 2013
Champress, November 15, 2013

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・ハースィル村で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アブー・ファドル・アッバース旅団が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線などと激しく交戦、軍が同村の大部分を制圧した。

また、軍はダイル・ハーフィル市を空爆する一方、アレッポ市サラーフッディーン地区で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(11月15日付)によると、軍がタッル・ハースィル村で反体制武装集団を掃討、同地を制圧した。

またアレッポ市バニー・ザイド地区、ラーシディーン地区、旧市街、カルム・マイサル地区、カラム・トゥラード地区、アレッポ中央病院周辺、キンディー大学病院周辺、タッル・シュワイフナ村、カフルダーイル村、アンジャーラ市、アウラム・クブラー町、マンスーラ村、アルバイド村、ダイル・ハーフィル市、ラスム・マイヤーラ村、ビーシャ村、バーカート村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団、SANA(11月15日付)によると、バーブ・トゥーマー地区に迫撃砲弾3発が着弾し、マンスール学校、カルディア教会、ラテン教会、シリア・カトリック教会が被害を受けた。

また軍がアサーリー地区を迫撃砲で攻撃し、バルザ区、カーブーン区で反体制武装集団と交戦した。

一方、『ハヤート』(11月16日付)によると、ヤルムーク区で、「自由シリア軍」とPFLP-GCが停戦に合意、住民らがこれを支持するデモを行ったという。

また、SANA(11月15日付)によると、バルザ区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線など複数の武装集団がCONOCOガス工場(シリア最大のガス採掘所)を制圧したと東部地域シャリーア委員会(ヌスラ戦線)が発表した。

同監視団によると、その後、ヌスラ戦線をはじめとする武装集団は、ヒシャーム地方に進軍、同地を支配する部族の武装集団と交戦したという。

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ヒムス県では、SANA(11月15日付)によると、軍がハダス市、マヒーン町、フワーリーン村で反体制武装集団を掃討、同地を完全制圧した。

またアイドゥーン村、ドゥワイル村、ラスタン市、キースィーン村、タドムル市郊外、ヒムス市カラービース地区、タッルカラフ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(11月15日付)によると、ザマルカー回廊、ダイル・サルマーン市郊外、ダブラ市郊外、ナシャービーヤ町郊外、フジャイラ村郊外、ダーライヤー市、ヤブルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(11月15日付)によると、サラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市、マアッルシャムシャ村、ザアラーナ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

諸外国の動き

化学兵器禁止機関の執行理事会は、シリアが保有する化学物質約1,300トンを年内に国外に搬出することなどを骨子とする廃棄計画を決定した。

計画は、化学物質の危険度に応じて国外への搬出・廃棄の行程を設定、マスタードガスやサリンガスなどの化学兵器の原料となる化学物質の大半を年内に搬出し、2014年3月までの廃棄を目指している。

またこれと並行して、シリア国内で、化学物質を充填していない弾頭を2014年1月末までに破壊する予定。

しかし、廃棄処理の受入を米国から要請されていたアルバニア政府は、エディ・ラマ首相がテレビ演説を行い、この要請を拒否すると発表した。

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トルコのアブドゥッラ・ギュル大統領は、訪問先のアゼルバイジャンで「トルコは事態を容認できない。シリアでのこの事態を受け入れることないだろう…。混乱へと向かうようなシリア分割は容認できない」と述べ、民主統一党による西クルディスタン移行期民政局執行評議会発足の動きを非難した。

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AFP(11月15日付)によると、フランス当局はパリ郊外で、シリアにサラフィー主義を派遣するネットワークを摘発・解体、22歳から35歳の男性4人を逮捕した。

AFP, November 15, 2013、AKI, November 15, 2013、al-Hayat, November 16, 2013、Kull-na Shuraka’, November 15, 2013, November 16, 2013、Naharnet,
November 15, 2013、Reuters, November 15, 2013、Rihab News, November 15, 2013、SANA,
November 15, 2013、UPI, November 15, 2013などをもとに作成。

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