シリア反体制勢力の動き:政権支持者が政権打倒を求めるデモ(2014年10月14日)

反体制サイトのドゥラル・シャーミーヤ(10月15日付)によると、タルトゥース市内のアリード通りなど中心街で「アラウィー派」の若者が「現体制と反体制派双方のすべての幹部の退陣」を求めるデモを行った。

治安当局はデモ参加者「全員」を逮捕し、軍事情報局に連行したという。

タルトゥース市では、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線との戦闘で犠牲となった将兵の遺族の間で不満が鬱積していたが、ワーイル・ハルキー内閣が最近になって立ち上げたタルトゥース市の観光開発事業(1億20万ドル相当)がこうした感情を逆なでしたと見られている。

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ARA News(10月15日付)によると、イラク・クルディスタン地域自治政府実効支配下のドホーク市で、マスウード・バールザーニー大統領主催で、シリア・クルド国民評議会、民主統一党、民主連合運動(TEV DEM)の代表者が会合を開き、アイン・アラブ市を含む「西クルディスタン地域」情勢への対応などについて協議した。

ARA News, October 15, 2014、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:トルコ軍がダーイシュではなくPKKを爆撃(2014年10月14日)

ARA News(10月14日付)は、トルコの複数メディアの情報として、トルコ空軍がイラク国境に近いハッカリ県ダールジャ村にあるPKK(クルディスタン労働者党)の拠点を空爆した。

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米ワシントンDC近郊のアンドリューズ空軍基地で、ダーイシュ(イスラーム国)への対応を協議するための22カ国軍首脳会談が開催された。

会議に参加したのは、議長国の米国に加えて、英仏、トルコ、ドイツ、オーストラリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、スペイン、イタリア、ニュージーランド、オランダ、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAE、イラク、ヨルダン、クウェート、レバノン、カタール。

『ハヤート』(10月15日付)によると、会議では、シリア・トルコ国境での緩衝地帯の設置の是非などで対立が予想されるという。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ダーイシュが身代金を受け取り人質を解放(2014年10月14日)

LBCI(10月14日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で拘束していたレバノン人タウフィーク・ワフビーさんを解放した。

LBCIによると、ダーイシュは、身代金5万ドルと引き替えにワフビーさんを解放したという。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、ベカーア県東部を最近になって訪問し、党員らに対して「イスラエルと戦う同盟者が勝利するのと同じように、勝利はタクフィール主義者、テロリストと戦うジハード戦士らの同盟のものとなるだろう…。レジスタンスは弱くはなく、弱体化もしていない」と述べた。

『サフィール』(10月14日付)などが伝えた。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、LBCI, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、al-Safir, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブ郊外を21回爆撃(2014年10月14日)

米中央軍によると、米国とサウジアラビアは、13日晩から14日未明にかけて、アイン・アラブ市一帯に21回、またイラク領内に1回空爆を行った。

この空爆でダーイシュ(イスラーム国)が使用している複数の施設・拠点が破壊されたという。

これに関して、ARA News(10月14日付)は、米・サウジ軍の空爆が、ムシュタ・ヌール高地、タッル・シャイール村のダーイシュ拠点に対して集中的に行われたと伝えた。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:YPGがアイン・アラブ郊外の村と高地を奪還、シリア軍もダイル・ザウルでダーイシュに攻勢(2014年10月14日)

アレッポ県では、ARA News(10月14日付)によると、米・サウジアラビア軍の空爆が集中的に行われたタッル・シャイール村一帯に西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が攻勢をかけ、同村とその郊外の戦略的要衝とされる高地をダーイシュ(イスラーム国)から奪還した。

一方、SANA(10月14日付)によると、フライターン市、カフルカール村、ハンダラート・キャンプ一帯、ワディーヒー村、ハイヤーン町、タッル・ジーン村、マンスーラ村、サイファート村周辺、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、旧市街、カーディー・アスカル地区、バニー・ザイド地区、ラーシディーン地区、カースティールー地区、ラームーサ地区、サラーフッディーン地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市と同航空基地の間に位置するフワイジャト・サクル地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)などからなる反体制武装集団と交戦した。

SANA(10月14日付)によると、この戦闘で、シリア軍はダーイシュ戦闘員多数を殺傷した。

またSANA(10月14日付)によると、シリア軍はダイル・ザウル市工業地区、ジュバイラ地区、ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、シャイフ・ヤースィーン地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アイン・タルマー村をシリア軍が空爆し、子供3人、女性2人を含む12人が死亡した。

シリア軍はアルバイン市に対しても空爆を行い、5人が死亡したという。

一方、SANA(10月14日付)によると、ミスラバー村、ハラスター市、タッル・クルディー町郊外、アイン・タルマー村、ドゥーマー市、カースィミーヤ町郊外、バハーリーヤ村郊外、ザマーニーヤ村郊外、カーラ市・マシュラファ村間の無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(10月14日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(10月14日付)によると、ザーラ村郊外、カフルズィーター市、ラターミナ町、マアルカバ村、サルバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月14日付)によると、ダルアー市ビラール・ハバシー・モスク一帯など、アトマーン村、ハーッラ市、サイダー町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(10月14日付)によると、タイハ村、マスハラ丘、ウンム・バーティナ村、ダウハ村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月14日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ラッフーム村、ウンム・リーシュ村、アイン・フサイン村、ラスタン市、ジャッルーフ村、ジバーブ・ハマド村東部、ウンク・ハワー村周辺、ガズィーラ村周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(10月14日付)によると、ビンニシュ市、サラーキブ市、ワーディー・ダイフ周辺、マアッラト・ヌウマーン市、クーリーン村、マアッラト・ナアサーン村、サルミーン市、ジュダール・ビカフルーン村、ハーン・スブル村、アブー・ズフール航空基地周辺、ハーン・シャイフーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ヒムスの治安当局幹部2人が解任(2014年10月14日)

シリア人権監視団などによると、シリア政府は、軍事情報局ヒムス支部長のアブドゥルカリーム・サッルーム准将と、ヒムス市治安委員会委員長のアフマド・ジャミール少将を解任した。

ヒムス市アクラマ地区で10月1日に発生した連続自爆テロに関わる引責辞任だと思われ、事件をめぐっては2日に住民らがダラール・バラーズィー県知事の辞任などを求めるデモを行っていた。

なお、サッルーム准将の後任の軍事情報局ヒムス支部長にはヤースィーン・ダーヒー准将が任命された。

またジャミール少将の後任のヒムス市治安委員会委員長には、フアード・ハンムード少将が任命された。

AFP, October 14, 2014、AP, October 14, 2014、ARA News, October 14, 2014、Champress, October 14, 2014、al-Hayat, October 15, 2014、Kull-na Shuraka’, October 14, 2014、al-Mada Press, October 14, 2014、Naharnet, October 14, 2014、NNA, October 14, 2014、Reuters, October 14, 2014、SANA, October 14, 2014、UPI, October 14, 2014などをもとに作成。

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