レバノンの動き:ナスルッラー書記長演説(2014年10月27日追記)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はテレビ演説を行い、ダーイシュ(イスラーム国)の伸張に関して、「今や、イスラーム世界でこのイデオロギー(ダーイシュの思想)の浸透を止める最大の責任はサウジアラビア王国にかかっている」と述べた。

ナスルッラー書記長は「ダーイシュと戦うための国際的な同盟…を作るだけでは不十分だ…。このイデオロギーを支持する者たちに教育を施すような学校を閉鎖し…、とるにたらない理由で人々を多神教徒と非難し、戦うのを止めさせよ」と呼びかけた。

Naharnet, October 27, 2014
Naharnet, October 27, 2014

Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:イラクのダーイシュ、シリアのエリート戦闘員に援軍を要請(2014年10月27日)

『ハヤート』(10月28日付)は、イラクのモスル市内の信頼できる複数の消息筋の話として、同市を支配するダーイシュ(イスラーム国)は、米国など有志連合の空爆でイラク領内(とりわけモスル市)の喪失を恐れ、シリア国内で戦闘を行っている「エリート戦闘員」に援軍を要請している、と報じた。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:トリポリ市事態収拾へ(2014年10月27日)

ナハールネット(10月27日付)によると、北部県トリポリ市で、武装集団の掃討にあたるレバノン軍部隊は、バーブ・タッバーナ地区を制圧した。

また、NNA(10月27日付)によると、北部県ミニヤ郡ブハニーン市でも、レバノン軍部隊が武装集団を追撃し、同市を制圧した。

なお24日からの北部県各所での戦闘でレバノン軍は「テロリスト」162人を逮捕したという。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:アイン・アラブ一帯への爆撃を継続(2014年10月27日)

米中央軍によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市近郊に4回にわたって空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)が使用していたビルを破壊した。

またARA News(10月27日付)によると、米国など有志連合はまた、ハサカ県のマグルージャ地方一帯のダーイシュ拠点を空爆したほか、シャッダーディー市一帯で偵察飛行を行ったという。

さらにARA News(10月28日付)によると、米軍の無人偵察機と思われる航空機が、アレッポ県アフリーン市郊外上空を約5時間にわたって低空で飛行、偵察活動を行った。

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イラクとシリアでダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将は、クウェートでの有志連合国会合で、インターネットを通じたダーイシュの喧伝活動に関して「イスラーム国は、若者に向けられるそのメッセージの正当性を失墜させることなく、真に敗北することはないだろう」と述べ、各国に対応を求めた。

会合には、バーレーン、英国、フランス、エジプト、イラク、ヨルダン、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAEの代表が出席した。

AFP(10月27日付)が伝えた。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、October 28, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がイドリブ市を急襲(2014年10月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、シリア革命総合委員会によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が、イドリブ市(シリア政府支配下)で「特殊秘密作戦」を実行、県知事公邸、警察署などを襲撃した。

シリア軍、国防隊、警察は反体制武装集団を撃退し、事態は収束したが、この戦闘でシリア軍側に10人、ヌスラ戦線側に9人の死者が出た。

これに関連して、ドゥラル・シャーミーヤ(10月27日付)は、ヌスラ戦線などが、イドリブ県北部の検問所複数カ所を奇襲し、ガッサーン・アッブード検問所を制圧、またイドリブ県庁舎前でヌスラ戦線戦闘員が自爆攻撃を行い、シリア軍兵士ら数十人を殺害、同地一帯を一時占拠したと報じた。

またヌスラ戦線らは、イドリブ市とアリーハー市の間に位置するマストゥーマ高地を制圧し、戦車などを捕獲したという。

一方、スィラージュ・プレス(10月27日付)によると、ヌスラ戦線らは、イドリブ市に南部、西部、東部から攻め込み、シリア軍兵士12人(士官1人を含む)を捕捉した。

他方、Champress(10月27日付)によると、シリア軍が国防隊、人民諸委員会の支援のもと、イドリブ市内に潜入したヌスラ戦線など「テロ集団」を撃退した。

またイフスィム南部、カフルサジュナ村、ハーン・シャイフーン市、タッル・アース、タフタナーズ市、フバイト村、マアッラト・ヌウマーン市、ハミーシュ村、クマイナース村、アブー・ズフール町、マアッラトミスリーン市、カフルナブル市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、ハマー・ニュース・センターによると、軍事情報局ハマー支部長が、シリア軍のスハイル・ハサン大佐暗殺未遂容疑で逮捕された。

またハマー県治安委員会のジャマール・ユーヌス准将は、暗殺未遂事件に関連してハマー県知事をハマー航空基地で聴取したという。

クッルナー・シュラカー(10月27日付)によると、27日午前3:00にスハイル大佐を狙ったと思われる爆発(車に仕掛けられた爆弾による爆発)が発生したという。

ハサン大佐は「虎」の愛称で知られ、ムーリク市奪還などを主導してきた。

一方、Champress(10月27日付)によると、シリア軍ばブワイダ村で「テロリスト」多数を殲滅し、同地を制圧した。

また、カフルズィーター市、サイヤード村、ムーリク市北部、ラターミナ町、ダキーラ村、ファースィダ村、アトシャーン村、カッサービーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市内で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦、ダーイシュが対トルコ国境の国境通行所を砲撃した。

一方、Champress(10月27日付)によると、フライターン市、ハイヤーン町、アナダーン市、ハンダラート・キャンプ西部、カフルハラブ村、カフル・カルミーン村、アレッポ市ラームーサ地区、旧市街、カッラーサ地区、シャイフ・サイード地区、アレッポ城周辺、アーミリーヤ地区、アアザミーヤ地区、アグユール地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、Champress(10月27日付)によると、ハラスター市、アイン・タルマー村、ドゥーマー市、ハムーリーヤ市、バーラー村、ザバダーニー市、マダーヤー郊外、アッサール・ワルド町無人地帯、マシュラファ村無人地帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、Champress(10月27日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、Champress(10月27日付)によると、アイン・フサイン村、ラスタン市、タッルドゥー市、カフルラーハー市、ウンム・ダバービール村、シャーイル油田東部、ヒムス市ワアル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、Champress(10月27日付)によると、アトマーン村、タッル・フドル一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、Champress(10月27日付)によると、西サムダーニーヤ村、ジャバーター・ハシャブ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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シリア人権監視団は、過去1週間のシリア軍の602回におよぶ「樽爆弾」などによる空爆で、子供60人、女性38人、を含む182人が死亡、300人以上が負傷したと発表した。

シリア軍による空爆は、ダーイシュ(イスラーム国)が勢力を伸張するダイル・ザウル県、シャームの民のヌスラ戦線が潜伏するクナイトラ県、ダルアー県、イドリブ県をはじめ、ヒムス県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ラタキア県、ハマー県、アレッポ県などに対して行われた。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Hamah New Center, October 27, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、Siraj Press, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ハサカ市でYPG検問所撤去を要請(2014年10月27日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(10月27日付)が複数の消息筋の話として、シリア軍のムハンマド・ハッドゥール少将は、民主統一党の指導部に対して、ハサカ市内に展開する西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、アサーイシュの検問所を撤去するよう要請した。

要請は、ハサカ市グワイラーン地区などに潜伏していたダーイシュ(イスラーム国)支持者の脅威が排除されたことを受けた動きだという。

Kull-na Shuraka', October 27, 2014
Kull-na Shuraka’, October 27, 2014

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合事務局長、帰国への想いを吐露(2014年10月27日)

シリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー事務局長は「真の革命指導部とは、民衆のなかにあり…、かれらの苦しみを感じなければならない。こうしたことから縁遠い指導部は真の指導部とはなり得ない」としたうえで、「シリアへの帰国を求める呼びかけがなされている」と述べ、「シリアへの帰国計画における重要なステップを実現するため我々を支援してほしい」と訴えた。

ハリーリー事務局長によると、帰国への呼びかけは「残念ながら国外からなされているだけで…、国内の声は弱い」という。

クッルナー・シュラカー(10月27日付)が伝えた。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(10月28日付)によると、反体制武装集団が、ナスィーブ国境通行所制圧を目的とした「決意の民の戦い」の開始を宣言した。

AFP, October 27, 2014、AP, October 27, 2014、ARA News, October 27, 2014、Champress, October 27, 2014、al-Hayat, October 28, 2014、Kull-na Shuraka’, October 27, 2014、October 28, 2014、al-Mada Press, October 27, 2014、Naharnet, October 27, 2014、NNA, October 27, 2014、Reuters, October 27, 2014、SANA, October 27, 2014、UPI, October 27, 2014などをもとに作成。

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