諸外国の動き:米アレン退役大将がダーイシュ掃討のための5段階プロセスを発表(2014年10月15日追記)

米軍は、シリアとイラクで行っているダーイシュ(イスラーム国)掃討のための軍事作戦を「不動の決意」(Inherent Resolve)と名付けたと発表した。

米軍は8月8日にイラクでの空爆を開始、また9月23日にアラブ5カ国とともにシリアへの空爆を開始したが、作戦名は決まっていなかった。

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イラクとシリアでダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将は国防総省で、5段階からなるダーイシュ掃討プロセスを明らかにした。

5段階のプロセスとは①自由シリア軍(シリアの穏健な反体制派)とイラク軍の軍事作戦および教練の支援、②外国人戦闘員の潜入、③資金流入の遮断、④人道支援、⑤ダーイシュの正統性や主張の打破。

AFP, October 16, 2014、AP, October 16, 2014、ARA News, October 16, 2014、Champress, October 16, 2014、al-Hayat, October 17, 2014、Kull-na Shuraka’, October 16, 2014、al-Mada Press, October 16, 2014、Naharnet, October 16, 2014、NNA, October 16, 2014、Reuters, October 16, 2014、SANA, October 16, 2014、UPI, October 16, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米ロ、ダーイシュ関連の情報交換で合意(2014年10月15日)

ジョン・ケリー米国務長官はパリでロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)に関する情報交換を増進させることで合意した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:北部県に迫撃砲着弾(2014年10月15日)

NNA(10月15日付)によると、北部県アッカール郡ヒクル・ジャニーン村、カシュラク村郊外に、シリア領から発射された迫撃砲弾が着弾した。

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NNA(10月15日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ブリータール村近郊で、ヒズブッラー戦闘員とシリア人武装集団が交戦した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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米軍などによるシリア爆撃:IEA、爆撃でダーイシュの石油収入激減(2014年10月15日)

国際エネルギー機関(IEA)は、9月23日以降の米国など有志連合によるシリアへの空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の石油収入が大幅に減少したとするレポートを発表した。

同レポートによると、シリア国内のダーイシュの製油所への空爆により、ダーイシュの石油収入は、200万ドル/日から50万ドル/日に減少した、という。

ダーイシュはブラック・マーケットで20ドル/バレルで石油を密売、最大の買い手はトルコの密輸業者で、シリア政府もブローカーを通じて石油を入手しているという。

一方、欧州の密輸業者は、ダーイシュではなく、シャームの民のヌスラ戦線を取引相手にしているという。

『ハヤート』(10月16日付)などが伝えた。

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シリア人権監視団は、米軍など有志連合による過去1週間の空爆によって、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が32人以上死亡(32人しか死亡していない)したと発表した。

またこのほか17人が市内での戦闘で死亡、3人が自爆したという。

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米中央軍によると、米国など有志連合は、14日深夜から15日未明にかけて、アイン・アラブ市一帯に18回にわたって空爆を行い、ダーイシュの拠点複数カ所およびダーイシュが占拠する建物16棟を破壊した。

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シリア人権監視団によると、米国など有志連合は、14日深夜から15日未明にかけて、アイン・アラブ市内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点、車輌などに対して6度にわたって、また同市近郊の村に対して2度にわたって空爆を行った。

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のブーラーン・ジャーン報道官はロイター通信(10月5日付)に対して、人民防衛隊が米軍側に攻撃目標を連絡、その直後に空爆が行われたという。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アイン・アラブでのYPG、ダーイシュの市街戦続く(2014年10月15日)

アレッポ県では、『ハヤート』(10月16日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市内でダーイシュ(イスラーム国)と市街戦を続け、ダーイシュ戦闘員7人、人民防衛隊戦闘員7人が死亡した。

シリア人権監視団によると、人民防衛隊がアイン・アラブ市内カーニー・アルバーン地区の拠点2カ所を奪還したという。

一方、SANA(10月15日付)によると、ハンダラート・キャンプ一帯、フライターン市、ハイヤーン町、マンスーラ村、クワイリス町、ムスリミーヤ村、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市カースティールー地区、ブスターン・バーシャー地区、シャッアール地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(10月15日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアブー・ラースィーン村議長をタッル・タムル町・ブワイダ村間の街道で要撃、議長と警護にあたっていた西クルディスタン移行期民政局隊員6人を殺害した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(10月15日付)によると、ダイル・ザウル市工業地区、ラシュディーヤ地区、アルディー地区、旧空港地区、スィヤーサ橋一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ヌウマーン市南部、マアッルハッタート村一帯などで、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦、ジハード主義武装集団がマアッルハッタート村近郊のグルナール・アブー・アラブ検問所を制圧した。

この戦闘でシリア軍兵士5人、ジハード主義武装集団戦闘員2人が死亡した。

またシリア軍は同地一帯を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(10月15日付)によると、ムウタリム村、ブサンクール村、マアッルハッタート村、サルジャ村、ダイル・ガルビー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「人民議会議員」だというライス・ユーヌス氏がサラミーヤ市・ハマー市間の街道を車で移動中に何者かに襲撃され、死亡した。

AFP(10月15日付)によると、ユーヌス氏は、タルトゥース選挙区選出の無所属議員で、ハマー県の国防隊の司令官も務めていた。

だが、ライス・ユーヌスという名の人民議会議員は2012年2月の選挙では当選していない(http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/aljabal/biladalsham/syria/parliament/2012.htm)。

また、シリア軍がムーリク市、ウカイリバート町一帯を空爆した。

一方、SANA(10月15日付)によると、ムーリク市、ウンム・リマール村、中カスタル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(10月15日付)によると、アトマーン村一帯、東カラク村、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市バジャービジャ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(10月15日付)によると、ハミーディーヤ村、マスハラ村、ウンム・バーティナ村、アジュラフ村、ダウハ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月15日付)によると、ラスタン市、スルターニーヤ村、ウンム・リーシュ村、ウンム・サフリージュ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(10月15日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:外務省は緩衝地帯設置を断固拒否(2014年10月15日)

外務在外居住者省は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)への対応を協議するための米国など22カ国軍首脳会談に関して、「主権と領土保全のために必要な措置を講じるため、友好国と対話を行う」としたうえで、「いかなる口実であれシリア領内に緩衝地帯を設置することを断固として拒否し、シリア領空での外国軍の軍事的介入も拒否する」と発表した。

そのうえで「トルコ領内に緩衝地帯を設置しようとするトルコの試みは、国連憲章、国際法に反している…。またテロとの戦いにかかわる安保理決議にも違反している」と非難した。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合がトゥウマ氏を再び首班に選出(2014年10月15日)

トルコのイスタンブールで11日から開催されていたシリア革命反体制勢力国民連立の総合委員会は、アフマド・トゥウマ暫定内閣首班に改めて暫定政府首班に選出し、組閣を要請することを決定した。

暫定政府首班選挙には総合委員会メンバー65人が参加し、トゥウマ氏は63票を獲得したという。

なお、シリア・クルド国民評議会、アッシリア教徒代表、シリア民主主義者連合などは投票を棄権し、会場を後にした。

AFP, October 15, 2014、AP, October 15, 2014、ARA News, October 15, 2014、Champress, October 15, 2014、al-Hayat, October 16, 2014、Kull-na Shuraka’, October 15, 2014、al-Mada Press, October 15, 2014、Naharnet, October 15, 2014、NNA, October 15, 2014、Reuters, October 15, 2014、SANA, October 15, 2014、UPI, October 15, 2014などをもとに作成。

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