ロシア軍はシャーム解放機構による憲兵隊29人の包囲への報復としてイドリブ県をカリブル巡航ミサイルで奇襲攻撃(2017年9月22日)

ロシア国防省は、地中海東部沖に展開する黒海艦隊所属の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドがイドリブ県で活動を続けるアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構の司令拠点、教練基地数カ所や車輌などの装備をカリブル巡航ミサイルで奇襲攻撃、これを破壊したと発表、その映像(https://youtu.be/Fwplpxqsego)を公開した。

巡航ミサイルの飛距離は300キロに及んだ。

ミサイル攻撃の標的となった車輌は、ハマー県北部に展開するロシア軍憲兵隊隊員29人の包囲に関与したものだという。

Ministry of Defence of Russia, September 22, 2017
Ministry of Defence of Russia, September 22, 2017

AFP, September 22, 2017、ANHA, September 22, 2017、AP, September 22, 2017、ARA News, September 22, 2017、Champress, September 22, 2017、al-Hayat, September 23, 2017、Kull-na Shuraka’, September 22, 2017、al-Mada Press, September 22, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 22, 2017、Naharnet, September 22, 2017、NNA, September 22, 2017、Reuters, September 22, 2017、SANA, September 22, 2017、UPI, September 22, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年9月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ラタキア県2件)確認した。

トルコ側の監視チームは4件(イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,235市町村、武装組織の数は233組織。

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、過去24時間で反体制武装集団戦闘員14人がヒムス県で投降し、シリア軍に従軍したと発表した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 22, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月21日、ラッカ市に対して7回の爆撃を実施(2017年9月22日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月21日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ラッカ市近郊で実施された。

CENTCOM, September 22, 2017をもとに作成。

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トルコ軍地上部隊が、アスタナ6会議の合意を受けるかたちでハタイ県ジルヴェギョズ国境通行所を通過し、イドリブ県に向かう(2017年9月21日)

ジャズィーラ(9月21日付)は、トルコ軍地上部隊が、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所(トルコ側はハタイ県のジルヴェギョズ国境通行所)を通過し、シリア領内に入ったと伝え、その写真を公開した。

トルコ軍地上部隊は装甲車輌など数十輌からなり、アスタナ6会議でロシア・トルコ・イラン合同停戦監視部隊のイドリブ県への派遣が合意されたことを受けた動きと見られる。

しかし、クッルナー・シュラカー(9月21日付)の特派員によると、バーブ・ハワー国境通行所は20日現在も旅行者に対して開放されているが、トルコ軍部隊の通過しておらず、ジルヴェギョズ国境通行所通過後シリア領内に入ったことは確認されていないという。

Aljazeera.net, September 21, 2017
Aljazeera.net, September 21, 2017
Aljazeera.net, September 21, 2017

AFP, September 21, 2017、Aljazeera.net, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍参謀本部ルドスコイ機動総局長「ハマー県でシャーム解放機構がロシア軍憲兵隊を包囲、戦闘でロシア軍兵士3人が死亡」(2017年9月21日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、ハマー県に展開するロシア軍憲兵隊の兵士3人がシャーム解放機構の攻撃によって殺害されたと発表した。

ルドスコイ局長によると、シャーム解放機構は29人からなるロシア軍憲兵隊を包囲、ロシア軍特殊部隊が介入し解囲に成功したが、一連の戦闘で3人の兵士が死亡したという。

なお、この戦闘でロシア軍側はシャーム解放機構の武器弾薬庫40棟、戦車1台、装甲車4台を破壊、戦闘員850人を殲滅したという。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省報道官は「ダイル・ザウル市近郊のユーフラテス川左岸に展開するシリア民主軍はこれまで2度にわたりシリア軍を砲撃した」と非難、米国に再発防止を求める(2017年9月21日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の戦況に関して、ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体)が米特殊部隊とともに、ダイル・ザウル市北東部のユーフラテス川東岸に複数の陣地を設置、シリア軍に対し、これまでに2度にわたって、迫撃砲、ロケット弾による攻撃を加えてきたと非難した。

コナシェンコフ報道官は「シリア軍はこれまで2度にわたり、シリア民主軍とロシア特殊部隊が展開するユーフラテス川東岸の複数拠点から発射された迫撃砲による集中砲火に曝された」としたうえで、「砲火に曝された地域には、シリア軍とともにロシア軍特殊部隊が現在展開している」と付言、米国に対してシリア民主軍の攻撃を停止させるよう警告した。

コナシェンコフ報道官はまた、ダーイシュとシリア民主軍との間にいかなる交戦も確認されておらず、ダーイシュが撤退した地域を支配下に置いているだけだと指摘、両者の関係に疑義を呈した。

その一方、ロシア軍の支援を受けるシリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が支配していた地域の85%を解放したと発表し、戦果を誇示した。

『ハヤート』(9月22日付)、SANA(9月21日付)などが伝えた。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構が一時侵攻していたハマー県北部一帯を再び解放(2017年9月21日)

ハマー県では、SANA(9月21日付)によると、19日に県北部に侵攻したシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団をシリア軍が撃退、一時占拠されていたトゥライスィーヤ村、シュウサ村などを再び制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を放逐するため、カフルズィーター市、カルアト・マディーク町を空爆し、民間人4人が死亡した。

SANA, September 21, 2017
SANA, September 21, 2017

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を放逐するため、ハーン・シャイフーン市、カフルナブル市を空爆し、民間人22人が死亡、数十人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(9月21日付)によると、県北部のザーウィヤ山に近いバルシューン村近郊の養鶏場にあるシャーム解放機構の拠点で爆発が起こり、メンバー4人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(9月21日付)によると、反体制武装集団がハドル村の農園地帯を砲撃した。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍はダイル・ザウル県で住民1,000人を保護する一方、ラッカ市でダーイシュ掃討を続ける(2017年9月21日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(9月21日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体)は、ユーフラテス川東岸でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦(「ジャズィーラの嵐」作戦)を継続し、ダーイシュ支配下に置かれていた住民1,000人あまりを保護し、安全地帯に移送した。

ANHA, September 21, 2017

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ラッカ県では、ANHA(9月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市内でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、戦闘員63人を殲滅した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュは県立競技場一帯、空軍情報部一帯、国立病院一帯で勢力を温存するのみだという。

ANHA, September 21, 2017

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投票日を翌日に控えロジャヴァによる北シリア民主連邦議会選挙(コミューン首長選挙)の準備完了:定数3,732に対し1万2,421人が立候補(2017年9月21日)

西クルディスタン移行期民政局支配地域で9月22日に投票が開始される北シリア民主連邦議会選挙の選挙監視委員会は、各地のコミューン議会(首長)選挙(定数3,732)の立候補者総数が1万2,421人にのぼったと発表した。

同委員会によると、ジャズィーラ地域のコニューン(首長)選挙は、定数2,495に対し、7,720人が立候補、候補者のうち3,917人が女性。

ユーフラテス地域は、定数825に対して、3,135人が立候補、うち女性は1,386人。

アフリーン地域は、定数412に対して、1,566人が立候補、うち女性は700人。

なお三地域には415カ所の投票所が設置され、2,075人が選挙監視にあたるという。

ANHA(9月21日付)が伝えた。

ANHA, September 21, 2017
ANHA, September 21, 2017
ANHA, September 21, 2017

 

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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PYDの支持母体TEV-DEMは、ロジャヴァによる北シリア民主連邦議会選挙へのボイコットを呼びかけたシリア・クルド国民評議会の声明を「裏切り、敵対行為」と非難(2017年9月21日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)の支持団体である民主連合運動(TEV-DEM)は声明を出し、22日から開始される北シリア民主連邦議会選挙へのボイコットを呼びかけたシリア・クルド国民評議会の声明に関して、「シリアのクルド人民、シリア北部の世論、そして殉教者の成果や価値観に対する裏切り、敵対行為であり…、シリア政府の姿勢に合致している」と厳しく批判した。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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シャーム解放機構はトルコ軍のアル=カーイダに対する軍事作戦への支持を表明した最高交渉委員会ヒジャーブ代表を非難(2017年9月21日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構はテレグラムを通じて声明を出し、イドリブ県での「アル=カーイダ」に対するトルコ軍と自由シリア軍の軍事行動を支援すると述べた最高交渉委員会代表で元首相のリヤード・ヒジャーブ氏の発言を非難した。

声明でシャーム解放機構は「最高交渉委員会はシリア国民に負託されていないことを行っtれきたばかりか…、非公式の会合や大会で行われていることを国民に明らかにしてこなかった…。国外の反体制派は…革命勢力を包囲、弱体化させ、自らが代表しているという国民の正統性を欠いている…。我々は今日、もっとも代表的な革命勢力であるシャーム解放機構との戦いを煽る最高交渉委員会代表の異常な発言に驚いている…。このような言動が外国のアジェンダに沿ったもので、犯罪者体制に利することを懸念する」と表明した。

Kull-na Shuraka’, September 21, 2017

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なお、ヒジャーブ氏は21日にジャズィーラ(9月21日付)の取材に対し「我々はトルコおよび自由シリア軍によるイドリブ県でのアル=カーイダに対するあらゆる軍事作戦を支援する」と述べていた。

Aljazeera.net, September 21, 2017

AFP, September 21, 2017、Aljazeera.net, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュはダイル・ザウル市を砲撃し、住民5人を殺害(2017年9月21日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月21日付)によると、ダイル・ザウル市北東部でシリア軍の包囲を受けるダーイシュ(イスラーム国)が、同市クスール地区、ジャウラ地区を砲撃し、住民5人を殺害、34人を負傷させた。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年9月21日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月21日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件)確認した。

トルコ側の監視チームは4件(イドリブ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,235市町村、武装組織の数は233組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 21, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月20日、ラッカ市などに対して15回の爆撃を実施(2017年9月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(14回)で実施された。

CENTCOM, September 21, 2017をもとに作成。

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シリア・クルド国民評議会はロジャヴァによる北シリア民主連邦議会選挙へのボイコットを呼びかける(2017年9月20日)

クルド民族主義政党の民主統一党(PYD)と対立関係にあるシリア・クルド国民評議会は声明を出し、9月22日に西クルディスタン移行期民政局支配地域で行われる北シリア民主連邦議会選挙のコミューン議会(首長)選挙の投票をボイコットするよう住民に呼びかけた。

シリア・クルド国民評議会は声明で、「このタイミングで(北シリア民主連邦議会の)選挙を行うことはシリア・クルディスタンのクルド人民の意思に対する明白な挑戦であり…、(25日に予定されているイラク・クルディスタン地域の独立にかかる)住民投票から耳目を反らそうとする試みで…、住民投票を歪めようとするものだ」と非難した。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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反体制武装集団はヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所をシリア政府に引き渡すことに同意か?(2017年9月20日)

リヤ・ノーヴォスチ(9月21日付)は、首都ダマスカスの消息筋の話として、ダルアー県のヨルダン国境に面するナスィーブ国境通行所を掌握する反体制武装集団が、シリア政府当局が拘置している逮捕者および捕虜100人の釈放への見返りとして、同通行所をシリア政府に引き渡すことで同意したと伝えた。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、RIA Novosti, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は国連総会でシリアの「ソフトな分割」を提唱(2017年9月20日)

『ハヤート』(9月21日付)は、複数の会合筋の話として、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表が、第72回国連総会に出席するために米国ニューヨークに参集している関係当時国に対して、シリア地図を五つに塗り分けた「ソフトな分割」案を提示したと伝えた。

デミストゥラ氏は、紛争当事者による支配地域の分割、あるいは「ソフトな分割」が、もっとも現実的且つ論理的だと考え、その実現をこれまで以上に楽観視しているという。

同消息筋によると、デミストゥラ氏が示した「ソフトな分割」案では、シリア地図は、①シャーム解放機構が支配を続ける北部、②ロシア、ヨルダン、米国が監督する南部の停戦地帯、③西クルディスタン移行期民政局が実効支配する北部、④(旧)ダーイシュ(イスラーム国)支配地域(東部)、⑤シリア政府支配下の主要都市部、沿岸地方、レバノン国境地帯、に塗り分けられているという。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣はティラーソン米国務長官と会談し、シリア情勢への対応について協議(2017年9月20日)

第72回国連総会に出席するため米国を訪問中のロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はニューヨークでレックス・ティラーソン米国務長官と会談し、シリア情勢への対応について意見を交わした。

ラブロフ外務大臣は会談後の記者会見で、「我々はティラーソン氏とシリアをめぐる連絡態勢について議論した…。両国軍の連絡は現在も行われている。これはラッカ市解放、ダイル・ザウル県回復などにかかる計画の実施を阻害する衝突を回避するためで、両国軍は「テロとの戦い」の諸目的に影響を及ぼさないようにするうえで必要な措置を継続実施する必要があることで合意している」と述べた。

『ハヤート』(9月21日付)などが伝えた。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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ダイル・ザウル軍事評議会はイラク国境地帯解放に向けて進軍を開始する一方、YPGはラッカ市の80%を解放(2017年9月20日)

「ジャズィーラの嵐」作戦を主導する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・アブー・ハウラ総司令官は、ANHA(9月20日付)に対して、ダイル・ザウル市北東部郊外のユーフラテス川左岸に位置する工場地区方面から東進し、ダイル・ザウル県北東部のハーブール川右岸に位置するスワル市および同市東部のイラク国境をダーイシュ(イスラーム国)の支配から解放するため進軍を開始したと発表した。

ANHA, September 20, 2017

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍総司令部が声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあったラッカ市北部の砂糖工場方面に進軍し、第17師団基地一帯、穀物サイロ地区を制圧、また市内のティシュリーン地区、ルマイラ地区、ラウダ地区、穀物粉砕工場一帯を制圧し、同市の80%を解放したと発表した。

ANHA, September 20, 2017

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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カーミシュリー市(ハサカ県)でロジャヴァとシリア政府の治安当局による逮捕合戦が激化、シリア政府側はロジャヴァの「環境大臣」を逮捕(2017年9月20日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)が、カーミシュリー市内で西クルディスタン移行期民政局のアサーイシュと国防隊がそれぞれの検問所で逮捕合戦を激化させていると伝えた。

17日にアサーイシュが国防隊のメンバー1人に暴行を加えて負傷させたことがきっかけ。

これに対して、シリア軍が西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)のルクマーン・イフミー環境委員長(環境大臣に相当)(クルディスタン緑の党書記長)を拘束すると、アサーイシュも空軍情報部の要員多数を逮捕して対抗したという。

カーミシュリー市内の匿名消息筋によると、イフミー環境委員長は、イランに批判的な発言を行っており、これが逮捕のきっかけとなったという。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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ダルアー県西部でダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が反体制武装集団と交戦(2017年9月20日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支援を受けるハーリド・ブン・ワリード軍がジュライン村、ハイト村を襲撃、同地の反体制武装集団が応戦し、これを撃退した。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍がハマー県北部、イドリブ県南部へのシャーム解放機構を受けて激しい爆撃を実施するなか、ホワイト・ヘルメットはロシアが病院を標的にしていると非難(2017年9月20日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構を中心とする反体制武装集団の北部への侵攻を受け、ロシア・シリア両軍がムーリク市、サイヤード村、ハスラーヤー村、カルアト・マディーク町一帯を激しく空爆し、シャーム解放機構の司令官1人が死亡した。

空爆はラターミナ町各所に対しても行われた。

これに対して、シャーム解放機構側は、カッラーフ村、カウカブ村を砲撃した。

なお、19日以降のロシア・シリア両軍による同地およびイドリブ県南部に対する空爆回数は330回を超えるという。

一方、SANA(9月20日付)によると、イドリブ県との県境に展開するシャーム解放機構がサルハブ市を砲撃し、子供1人と女性1人が死亡した。

SANA, September 20, 2017

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、ロシア軍戦闘機が、マアッラト・ヌウマーン市東部のジャルジャナーズ町を空爆し、ダマスカス郊外県ダーライヤー市から避難していた子供を含む5人が死亡した。

ロシア軍戦闘機はまた、県北部のザーウィヤ山にあるシャームの鷹旅団の拠点3カ所とシャーム自由人イスラーム運動幹部の一人フサーム・サラーマ氏の自宅を空爆した。

シャームの鷹旅団の拠点の一つにはアブー・イーサー・シャイフ総司令官、ザーウィヤ地区司令官のアブー・イスティーフ・スィルハーン氏がいたが無事だった。

また、シャーム自由人イスラーム運動のサラーマ氏も無事だった。

なお、19日にシャーム解放機構を中心とする反体制武装集団がハマー県北部に進軍したことを受け、ロシア・シリア両軍が同地およびイドリブ県南部への空爆を強化していることに関して、イドリブ県南部で活動するホワイト・ヘルメットのメンバーの一人アッバース・アスワド氏は、クッルナー・シュラカー(9月20日付)に対して、ロシア軍による空爆が主に医療施設や病院を標的としていると主張した。

一方、イドリブ市では、シャーム解放機構の幹部2人、チュニジア人のアブー・ヤフヤー・トゥーニースィー氏とモロッコ人のアブー・スライマーン・マグリビー氏がコルニーシュ通り何者かの発砲を受けて死亡した。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、シリア軍がラフマーン軍団支配下のジャウバル区、アイン・タルマー村一帯を砲撃した。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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米国の支援を受ける「土地は我らの者だ」作戦司令室はダマスカス郊外県東部マフルーサ地区でシリア軍、外国人武装勢力と交戦(2017年9月20日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(9月19日付)によると、米国の支援を受ける「土地は我らの者だ」作戦司令室(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍砂漠諸派)が県東部のマフルーサ地区(マフルーサ揚水所一帯)でイランの民兵(イラン革命防衛隊の支援を受けるアフガン人などの外国人民兵組織)の拠点1カ所を攻撃した。

「土地は我らの者だ」作戦司令室に参加する東部獅子軍のサアド・ハーッジ広報局長によると、攻撃は東部獅子軍と殉教者アフマド・アブドゥー軍団が、19日午後に進軍を開始したシリア軍とイラン革命防衛隊の支援を受ける外国人武装勢力を撃退、米国製のTOW対戦車ミサイルなどを使用して、シリア軍戦車を破壊したという。

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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イランが寄贈した1,000トンの人道支援物資を積んだ車列がダイル・ザウル市に到着(2017年9月20日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月20日付)によると、イランからの人道支援物資を積んだ車列が、シリア軍によって解囲されたダイル・ザウル市に到着した。

物資は、食糧品、医療物資、衣料、文具など約1,000トンで、外国による同市への人道支援は解囲後、これが初めて。

しかし、ヒズブッラーの中央戦争広報局によると、この車列がダイル・ザウル市県庁に到着したのに合わせて、ダーイシュ(イスラーム国)が同地を砲撃、1人が負傷した。

SANA, September 20, 2017

AFP, September 20, 2017、ANHA, September 20, 2017、AP, September 20, 2017、ARA News, September 20, 2017、Champress, September 20, 2017、al-Hayat, September 21, 2017、Kull-na Shuraka’, September 20, 2017、al-Mada Press, September 20, 2017、Naharnet, September 20, 2017、NNA, September 20, 2017、Reuters, September 20, 2017、SANA, September 20, 2017、UPI, September 20, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市とラッカ県マアダーン市の中間に位置するユーフラテス河畔のダーイシュの拠点ティブニー町に迫る(2017年9月20日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月20日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市とラッカ県のマアダーン町の中間地点にするティブニー町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同市周辺地域を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまたダイル・ザウル市の西約30キロに位置するシュマイティーヤ町、ムサッラブ村、ブワイティーヤ村、タリーフ村を制圧したほか、ティブニー町に近郊に位置するダーイシュ最大の拠点製塩工場を制圧した。

一方、SANAによると、ダーイシュはダイル・ザウル市ジャウラ地区、クスール地区を砲撃し、住民8人が負傷した。

SANA, September 20, 2017

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年9月20日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月20日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(アレッポ県3件、ハマー県1件)確認した。

トルコ側の監視チームは1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,235市町村、武装組織の数は233組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 20, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月19日、ラッカ市に対して30回の爆撃を実施(2017年9月20日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月19日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して44回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は30回で、ラッカ市近郊で実施された。

CENTCOM, September 20, 2017をもとに作成。

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欧米・アラブ諸国16カ国がシリア情勢への対応を協議するため会談「シリア復興に参加するため信頼できる政治プロセスが必要」「シリア国民が決めることだが、我々はアサドが権力の座にとどまるとは思っていない」(2017年9月19日)

第72回国連総会が開催されている米ニューヨークで、レックス・ティラーソン米国務長官の呼びかけにより、シリア情勢への対応を協議するための会合が国務長官が滞在するパレス・ホテルで開かれ、NATO加盟国およびサウジアラビアなどのアラブ諸国16カ国の外務大臣、EUの代表らが出席した。

会合に参加したのは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ヨルダン、トルコ、カタール、サウジアラビア、UAE、エジプト、カナダ、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの外務大臣、EU代表(フェデリカ・モゲリーニ欧州委員会副委員長兼欧州連合外務・安全保障政策上級代表)、国連代表(ジェフリー・フェルトマン国連事務次長(政務局長)。

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米国務省のデヴィッド・サトルフィールド中東和平問題担当次官補は会合記者団に対して、「軍事治安行動によって暴力の軽減はもたらされるが、それだけではシリアは安定しない…。大多数のシリア人の意思を反映した信頼できる政治プロセスのみがこの目的を実現させ得る」という点で意見が一致したことを明らかにした。

また「国際社会がシリア復興に参加するため、政治プロセスが推し進められなければならない」としつつ、「シリア政府とその支持者が色塗りされた地図上だけで勝利宣言することはできない。政治プロセスがなければ、国際社会、すなわちこの会議に参加するすべての国は、シリアでの正統性の回復や、復興に貢献はしないだろう」と強調した。

そのうえで会合では「どのようにジュネーブ(・プロセス)、そして政治プロセスに再び集中すべきか」について意見が交わされ、「すべての出席者が、プラグマティック、事務的、現実的である必要があると指摘したが、これはシリア政府とその支援者が決定する今後の行方に従うことではなく、早急に軍事的・治安的な問題解決から次の段階に移行するために行動することを意味する。しかしこれこそがもっとも困難なステップだ…。我々は政治プロセスの終わりにアサドが(権力の座に)留まるだろうとは見ていない。なぜなら、彼は正統性を失ったからだ…。しかし、これはシリア国民が決めることだ」と述べた。

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一方、フランスが提案しているシリア情勢にかかる連絡グループ設置構想に関して、サトルフィールド次官補は「今回の会合ではその他の議題はない」と述べ、審議されたことを示唆、また米国の匿名高官はAFP(9月19日付)に対して「イランが連絡グループに参加すれば、我々にとって事態は困難になるだろう」と述べ、同グループに関する米国の姿勢を明らかにした。

しかし、オランダのベルト・クーンデルス 外務大臣は「議論されていない」と述べた。

フランスは、シリアが分断され、新たなイスラーム過激派の温床になることに警戒し、国際社会が一致団結して対応する必要を強調し、国連安保理常任理事国と主要な紛争当事国からなる連絡グループの設置を提案している。

『ハヤート』(9月20日付)などが伝えた。

AFP, September 19, 2017、ANHA, September 19, 2017、AP, September 19, 2017、ARA News, September 19, 2017、Champress, September 19, 2017、al-Hayat, September 20, 2017、Kull-na Shuraka’, September 19, 2017、al-Mada Press, September 19, 2017、Naharnet, September 19, 2017、NNA, September 19, 2017、Reuters, September 19, 2017、SANA, September 19, 2017、UPI, September 19, 2017などをもとに作成。

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サウジ日刊紙でイランを酷評したロジャヴァ・アサーイシュ総司令官解任(2017年9月19日)

Rudaw(9月19日付)は、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュのジャワーン・イブラーヒーム総司令官が民政局を主導する民主統一党(PYD)によって解任されたと伝えた。

イブラーヒーム氏解任は、2週間ほど前に、サウジアラビア日刊紙『ウカーズ』7月27日付でイランを批判したことを受けたものだと見られる。

イブラーヒーム氏は『ウカーズ』のなかで、「イランの計画は、シリアやこの地域におけるダーイシュ(イスラーム国)の計画よりも危険だ…。問題は、この計画には、地域、国際社会のレベルがあって、慎重に検討されており、地域を支配することをめざしていることにある…。(イラク革命防衛隊ゴドス軍団司令官の)ガーセム・ソレイマーニーは地域でもっとも危険な人物だ」と批判していた。

‘Ukaz, July 27, 2017

AFP, September 19, 2017、ANHA, September 19, 2017、AP, September 19, 2017、ARA News, September 19, 2017、Champress, September 19, 2017、al-Hayat, September 20, 2017、Kull-na Shuraka’, September 19, 2017、al-Mada Press, September 19, 2017、Naharnet, September 19, 2017、NNA, September 19, 2017、Reuters, September 19, 2017、Rudaw, September 19, 2017、SANA, September 19, 2017、‘Ukaz, July 27, 2017、UPI, September 19, 2017などをもとに作成。

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米国はYPG主導のシリア民主軍に装甲車輌120台などからなる補給物資を支給、トルコはアレッポ県北西部進行に備えてキリス県に増援部隊を展開(2017年9月19日)

『ハヤート』(9月20日付)は、複数の反対消息筋の話として、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して、装甲車輌120台などからなる補給物資を新たに支給したと伝えた。

補給物資はトルコではなく、イラク・クルディスタン地域からハサカ県スィーマルカー国境通行所を経由して、西クルディスタン移行期民政局支配地域に搬入された。

これに関して、トルコ国営のアナトリア通信(9月19日付)は、米国は民主統一党(PYD)への武器供与の停止を求めるトルコ側の要請に耳を傾けようとしていない、と批判した。

こうしたなか、トルコ軍は、アスタナ6会議でのイドリブ県一帯の緊張地帯と緊張緩和地帯の峻別、ロシア・トルコ・イランによる合同停戦監視部隊の派遣にかかる合意を受けて、アレッポ県北部に面するキリス県に増援部隊を進駐させた。

アナトリア通信によると、同部隊は、国境地帯に展開している部隊を支援するために派遣されたという。

トルコは、アスタナ6会議を通じて、イドリブ県におけるシャーム解放機構の掃討に関して、ロシア、イランに与する一方、アレッポ県北西部のアフリーン市およびタッル・リフアト市一帯の西クルディスタン移行期民政局への進攻を準備していると思われる。

AFP, September 19, 2017、Anadolu Ajansı, September 19, 2017、ANHA, September 19, 2017、AP, September 19, 2017、ARA News, September 19, 2017、Champress, September 19, 2017、al-Hayat, September 20, 2017、Kull-na Shuraka’, September 19, 2017、al-Mada Press, September 19, 2017、Naharnet, September 19, 2017、NNA, September 19, 2017、Reuters, September 19, 2017、SANA, September 19, 2017、UPI, September 19, 2017などをもとに作成。

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