カタールのムハンマド首相兼外務大臣:「シリアのアラブ連盟への復帰報道は「憶測」」(2023年4月14日)

カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン・アール・サーニー首相兼外務大臣はカタール・テレビ(4月14日付)のインタビューのなかで、シリアのアラブ連盟への復帰について「憶測」だと述べ、依然消極的であることを明らかにした。

ムハンマド首相は、シリアの紛争が政治的に解決されるべきだとしたうえで、「カタールの立場へ明確で、アラブ連盟におけるシリアの加盟資格停止には理由があり、その理由は我々にとっていまだに存在している」、「シリアがアラブ連盟に復帰するとの報道は憶測だと考えている」などと述べた。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Qatar TV, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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GCC加盟諸国、ヨルダン、エジプト、イラクの外務大臣がサウジアラビアのジェッダで協議会合を開き、シリア危機の解決、シリアのアラブ世界への復帰を支持する声明を発表(2023年4月14日)

湾岸協力会議(GCC)加盟国6ヵ国(サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、クウェート、バーレーン、オマーン)、ヨルダン、エジプト、イラクの外務大臣がサウジアラビアのジェッダで協議会合を開き、共同声明を出し、シリア危機の政治的解決へのあらゆる取り組みを支援し、紛争によるすべての弊害を解消し、シリアの統合、安全保障、安定、アラブ・アイデンティティを保全し、同国をアラブ世界に復帰させることで、シリア国民の利益を実現することを確認したと発表した。

 

協議会合に出席したのは、サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン・ビン・アブドゥッラー・アール・スウード外務大臣、UAEのアブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣、オマーンのサイイド・バドル・ブーサイーディー外務大臣、カタールのムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン・アール・サーニー首相兼外務大臣、バハレーンのアブドゥッラティーフ・ビン・ラーシド・ズィヤーニー外務大臣、クウェートのサーリフ・アブドゥッラー・ジャービル・スバーフ外務大臣、エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣、ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣、イラクのフアード・フサイン副首相兼外務大臣。

声明ではまた、政治的解決がシリア危機の唯一の解決策だとしたうえで、危機を終らせる取り組みのなかでのアラブの主導的役割の必要を強調、そのために必要な仕組みを構築し、この取り組みを成功させるためのアラブ諸国による協議を強化することが確認された。

声明ではまた、あらゆる形態で「テロとの戦い」を行うこと、国家機関が武装民兵の存在と外国の内政干渉を終らせるために領内における主権を維持することの重要性が確認された。

さらに、シリアにおける人道危機の解決、すべての地域に支援を行うのにふさわしい環境作り、難民と国内避難民(IDPs)の帰還に必要な状況の準備、彼らの苦難を解消し、安全な帰還を促すこと、シリア全土の安定に資するさらなる措置の実施の重要性が合意された。

SPA(4月14日付)が伝えた。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023、SPA, April 14, 2023などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県、ラッカ県でアラブ諸国やトルコのシリア政府との和解、関係正常化拒否を訴える抗議デモ(2023年4月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域内のマーリア市、アアザーズ市で、住民数十人が、「シリア革命」の継続、体制打倒、アラブ諸国やトルコのシリア政府との和解、関係正常化拒否を訴えて抗議デモを行った。

また「オリーブの枝」地域のジャルマ村(ジンディールス町近郊)でも、同様の抗議デモが行われ、住民らが参加した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域内のタッル・アブヤド市で、住民らが、「シリア革命」の継続、体制打倒、アラブ諸国やトルコのシリア政府との和解、関係正常化拒否を訴えて抗議デモを行った。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県アティマ村で、IDPsの世帯どうしが土地の分配をめぐる口論をきっかけに武力衝突し、少なくとも5人が死亡、6人が負傷(2023年4月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるアティマ村で、ハマー県トゥリームサ村からの国内避難民(IDPs)の世帯どうしが土地の分配をめぐる口論をきっかけに武力衝突し、少なくとも5人が死亡、6人が負傷した。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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暫定内閣国防省は北・東シリア自治局の支配地とトルコ占領下の「平和の泉」地域を隔てる境界の幅300メートルの地域を立ち入り禁止の軍管区に指定(2023年4月14日)

シリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣国防省は声明を出し、北・東シリア自治局の支配地とトルコ占領下の「平和の泉」地域(ラッカ県タッル・アブヤド市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市一帯地域)を隔てる境界の幅300メートルの地域を立ち入り禁止の軍管区に指定した。

軍管区の指定は密輸を阻止するのが目的。

シリア人権監視団が明らかにした。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がイドリブ県、アレッポ県でシリア軍兵士2人を殺害(2023年4月14日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるマアッラト・ムーハス村近郊で、シリア軍兵士を狙撃、兵士1人を殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室はまた、シリア政府の支配下にあるカフルナブル市近郊でシリア軍の戦車1輌を地対地ミサイルで攻撃、これを破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、決戦」作戦司令室がシャーム解放機構の支配下にあるサルマーニーヤ村一帯に潜入しようとしたシリア軍を迎撃し、兵士3人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある第46中隊基地近くでシリア軍2人を狙撃、1人を殺害、1人を負傷させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市にある総合情報部の文書が正体不明の武装集団の襲撃を受けて、1人が殺害された。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍所属のドローンがハサカ県ケーミシュリー市で走行中の車1輌を攻撃し、YPGのメンバー1人を殺害(2023年4月14日)

ハサカ県では、ANHA(4月14日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で午前1時45分、トルコ軍所属の無人航空機(ドローン)がヌサイビーン国境通行所に近い環状道路を走行中の車1輌を攻撃した。

この攻撃に関して、人民防衛隊(YPG)の広報センターは声明を出し、所属メンバーの1人バーラーン・ヌサイビーン氏が死亡したと発表した。

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アナトリア通信はその後(4月24日付)、トルコの諜報機関が、この攻撃に関してクルディスタン労働者党(PKK)と人民防衛隊(YPG)の司令官のムハンマド・サーリー(バラーン・クールターイ)を「無力化」したことを明らかにしたと伝えた。

AFP, April 14, 2023、Anadolu Ajansı, April 25, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーのナスルッラー書記長は世界クドスの日を記念してテレビ演説を行い、シリア政府とアラブ諸国の関係正常化の動きを「非常に重要」と評価(2023年4月14日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は世界クドスの日を記念して、マナール・チャンネル(4月14日付)を通じてテレビ演説を行い、シリア政府とアラブ諸国の関係正常化の動きについて、多くの国を苦しめる経済制裁が続くなかで、シリアの復興や安定をさらに増進させる「非常に重要」と評価した。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Qanat al-Manar, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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【トルコ・シリア大地震】国立地震センターは過去24時間にハマー県東部、ラタキア県北部、アレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード2.6~4.2の地震が12回発生したと発表(2023年4月14日)

国立地震センターは声明を出し、過去24時間にハマー県東部、ラタキア県北部、アレキサンドレッタ地方(トルコのハタイ県)、トルコを震源とするマグニチュード2.6~4.2の地震が12回発生したと発表した。

SANA(4月14日付)が伝えた。

AFP, April 14, 2023、ANHA, April 14, 2023、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2023、Reuters, April 14, 2023、SANA, April 14, 2023、SOHR, April 14, 2023などをもとに作成。

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