シリア民主軍はアカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・ハフル氏を「内乱の頭目」と評し、指名手配者になったと発表(2023年9月3日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、アカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・(ジャドアーン・)ハフル氏を「内乱の頭目」と評し、外国勢力からの命令を受けて、シリア民主軍の兵士や住民の流血、民間人の避難、民政サービス機関の破壊、内乱誘発をもたらした指名手配者となり、同氏とその戦闘員らに恩赦は行われないと発表した。

ナフル・メディア(9月3日付)が伝えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Naher Media, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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アカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・ハフル氏は米国や有志連合の高官との会談を否定(2023年9月3日)

アカイダート部族の部族長の1人イブラーヒーム・ハフル氏は声明を出し、米国や有志連合の高官との会談を否定した。

ハフル氏は声明で以下の通り表明した。

この困難な状況下で、我々はダイル・ザウル県の我々部族に対する不正を排除し、自らの土地を解放し、我々の地域を民政、軍事の双方において管理できる独自の決定に至りたい。これが我々が要求している基本である。
有志連合と戦闘停止のための交渉があったとの噂が広まっているが、これは戦闘員の結束を解こうとするものだ。
我々自身も、我々の代表も有志連合と会談しておらず、我々との間で今のところいかなる会合も開かれていない。我々は戦闘停止と、我々の権利と要求が保証される平和的問題解決を有志連合の庇護のもとでめざしている。
有志連合と会談し、自らを部族の代表だと主張している者は、我々を代表していないし、我々の要求を担っておらず、個人的な利益を追求している。

ナフル・メディア(9月3日付)が伝えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Naher Media, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍は米国務省と有志連合の高官、部族の指導者との会談で治安と安定を強化する必要を確認したと発表(2023年9月3日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、イーサン・A・ゴルドリッチ米国務次官補と有志連合のジョエル・ヴォウェル司令官(米陸軍小将)がシリア北東部で、シリア民主軍、同軍の政治部門であるシリア民主評議会、そしてダイル・ザウル県の部族の指導者らと会談したとの駐シリア米国大使館の発表について、出席した部族の代表とともに、シリア民主軍とダイル・ザウル県の部族が一眼となって、治安と安定を強化する必要を確認したと発表した。

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北・東シリア自治局のザイダーン・アースィー防衛局共同議長はANHA(9月2日付)の取材に応じ、「治安強化」作戦に関して、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセル、麻薬密輸業者を対象としているとしたうえで、ダイル・ザウル県でのダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族による蜂起の背後にトルコとシリア政府がいると断じた。

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アリー部族の部族長であるラマダーン・ラッハール氏は、ANHA(9月3日付)の取材に応じ、そのなかで人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍への支持を表明した。

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ANHA(9月3日付)が伝えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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駐シリア米国大使館は米国務省と有志連合の高官がシリア民主軍、部族の指導者と会談し、事態を収束させることで合意したと発表(2023年9月3日)

駐シリア米国大使館はX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/USEmbassySyria/)などを通じて、イーサン・A・ゴールドリッチ米国務次官補と有志連合のジョエル・ヴォウェル司令官(米陸軍小将)がシリア北東部で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、同軍の政治部門であるシリア民主評議会、そしてダイル・ザウル県の部族の指導者らと会談したと発表した。

大使館によると、会談では、ダイル・ザウル県の住民の苦情に対処することの重要性、部外者が干渉することの危険性、民間人の死傷者を避ける必要性、暴力をできるだけ早く鎮静化することの必要性について合意した。

またゴールドリッチ次官補とヴォウェル少将は、ダーイシュ(イスラーム国)を根絶する取り組みにおいて米国とシリア民主軍において強力なパートナーシップを継続することの重要性を改めて強調した。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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有志連合は声明でダイル・ザウル県での戦闘をただちに停止するよう呼びかける(2023年9月3日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は9月2日付で声明を出し、ダイル・ザウル県でのダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族と、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘に関して、直ちに衝突を停止するよう呼びかけた。

声明において有志連合は、最近の暴力によって引き起こされた地域の不安定化は、悲劇的かつ不必要な人命の損失をもたらしたと指摘、すべての地元指導者が、見返りを見込んで地域の人々に苦しみをもたらそうとする悪意のある者たちの影響に抵抗することが不可欠だと主張するとともに、衝突がダーイシュ(イスラーム国)の復活を許すと警鐘を鳴らした。
そのうえで、シリア民主軍を支援する立場を維持しつつ、すべての部隊に直ちに戦闘を停止し、ダーイシュを永続的に敗北させるという共通の目標に集中するための平和的解決に至るよう求めた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵と、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘が小康状態に(2023年9月3日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵と、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘が小康状態に入った。

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シリア人権監視団によると、ユーフラテス川東岸のブサイラ市からシリア政府支配下のユーフラテス川西岸に渡ろうとしていた地元武装集団が無人航空機(ドローン)の爆撃を受け、1人が死亡、1人が負傷した。

ブサイラ市は、ダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵が一時占拠していたが2日までにシリア民主軍が奪還、掃討作戦が開始された。

また、ズィーバーン町では、シリア民主軍から兵士20人あまりが離反し、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸に逃走しようとしたが、シリア民主軍がこれを攻撃、これにより少なくとも8人が死傷した。

シリア民主軍はさらに、前日までにその大部分を制圧していたシュハイル村を完全に制圧した。

一方、ユーフラテス川西岸のムジャーワダ村から、東岸のハジーン市に向けてロケット弾が複数発撃ち込まれた。

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シリア人権監視団によると、27日以降の戦闘による死者は71人、負傷者は99人に達した。

死者の内訳は、民間人が9人(うち子供5人、女性2人)、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵側が39人、シリア民主軍が23人。

負傷者の内訳は、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族の民兵側が54人、シリア民主軍が32人、民間人13人。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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ハサカ県のフール・キャンプに収容されていたダーイシュのメンバーの家族94人が釈放され、出身地であるラッカ県に移送(2023年9月3日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるハサカ県のフール・キャンプに収容されていたダーイシュ(イスラーム国)のメンバーの家族94人が釈放され、出身地であるラッカ県に移送された。

94人の移送は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、北・東シリア自治局とラッカ県の部族長や名士の連携のもとに行われた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く(2023年9月3日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善などを訴えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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ハサカ県、ラッカ県、アレッポ県でシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配地に潜入、シリア軍、シリア国民軍と激しく交戦し、兵士ら多数死傷(2023年9月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団、ANHA(9月3日付)によると、シリア国民軍の部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町西のタッル・タウィール村、タウィーラ村、ハムスィーン村一帯に潜入し、シリア民主軍に所属するタッル・タムル軍事評議会と交戦した。

この戦闘で、タッル・タムル軍事評議会はアリーシャ村にあるシリア国民軍の拠点を砲撃、これにより司令官2人と戦闘員16人が死亡、20人以上が負傷した( ANHA(9月4日付)によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域の中心都市の一つラアス・アイン市の病院には、戦士した戦闘員の遺体25体が搬送された )。

これに対してシリア国民軍は、タッル・タウィーラ村一帯に展開するシリア軍の陣地複数ヵ所を砲撃し、士官1人と兵士4人が死亡した。

これに関して、タッル・タムル軍事評議会は12人の戦闘員を殺害したと発表した。

なお、ANHAによると、砲撃を行ったのはトルコ軍で、砲弾はクーザリーヤ村にも及んだ。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県との県境に近いM4高速道路沿線のスカイルー村に侵攻し、同村を一時占拠した。

シリア国民軍はまた、同村一帯に展開するシリア軍とシリア民主軍の陣地を砲撃し、激しい戦闘に発展、これによりシリア軍兵士1人とシリア国民軍戦闘員1人が死亡した。

シリア国民軍はまた、ヒルバト・ブワイダ村、ファーティサ村一帯にも砲撃を加えた。

なお、シリア民主軍に所属するタッル・アブヤド軍事評議会は14人を殺傷したと発表した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団、ANHA(9月3日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のタナブ村、カシュタアール村、マンナグ航空基地一帯、シャワーリガ村、マルアナーズ村を砲撃した。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、September 4, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バルシューン村、イフスィム町を5回にわたって爆撃(2023年9月3日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バルシューン村、イフスィム町を5回にわたって爆撃する一方、シリア軍がカフル・ウワイド村、ファッティーラ村、バイニーン村一帯を激しく砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるアブザムー町を砲撃し、住民1人が死亡した。

一方、カフルタアール村一帯では、シャーム解放機構がシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

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ダルアー県では、SANA(9月3日付)によると、ナワー市でバアス党ダルアー支部ナワー支局指導部のメンバーのフサイン・リファーイー氏が職場に向かう途中に「テロリスト」によって襲撃され、銃で撃たれて死亡した。

また、シリア人権監視団によると、フラーク市でシリア軍第5軍団所属の第8旅団の兵士1人が、電線を盗んだとされる若い男性2人を鋭利な刃物で刺し、1人が死亡、1人が負傷した。

さらに、西ガーリヤ村では、正体不明の武装集団が仕掛けた爆弾が爆発し、住民1人が死亡した。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍はカーミシュリー市にあるアラブ文化センター前に集結し、職員の出入りを禁止(2023年9月3日)

ハサカ県では、SANA(9月3日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がカーミシュリー市にあるアラブ文化センター前に集結し、職員の出入りを禁止した。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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国防省はシリア軍部隊がアレッポ県とイドリブ県でテロ組織の攻撃を撃退し、ドローンなどを破壊したと発表(2023年9月3日)

国防省はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、シリア軍部隊がアレッポ県西部方面からのテロ組織の攻撃を撃退し、その装備や戦闘員に甚大な被害を与え、テロリストがロケット弾を発射するために試用していた装甲車輌1輌を破壊したと発表した。

国防省はまた、イドリブ県でもシリア軍部隊が民間人の居住地域や軍の拠点を標的にしようとしていた無人航空機(ドローン)2機を撃墜したと発表した。




SANA(9月3日付)が伝えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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アサド大統領は2023年法令第32号を施行し、野戦裁判所を廃止(2023年9月3日)

アサド大統領は2023年法令第32号を施行し、1968年法令第109号(1968年8月17日施行)を廃止した。

1968年法令第109号は、野戦裁判所の設置を定めたもので、同法令の廃止によって、野戦裁判所に付託されていたすべての事件は、刑法および1950年法令第61号によって施行された軍事裁判規定に基づいて、軍事裁判所に付託される。

SANA(9月3日付)が伝えた。

AFP, September 3, 2023、ANHA, September 3, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2023、‘Inab Baladi, September 3, 2023、Reuters, September 3, 2023、SANA, September 3, 2023、SOHR, September 3, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合がヒムス県の目標2ヵ所に対して爆撃を実施したと発表(2023年9月3日)

ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、米主導の有志連合の戦闘機4機(F-16戦闘機2機、F-35戦闘機2機)が、2017年11月8日付でロシアと米国の間で交わされたシリア南部における緊張緩和にかかる覚書に違反して、シリア領空の2ヵ所を侵犯し、ヒムス県内の目標2ヵ所を爆撃したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(9月3日付)が伝えた。

RIA Novosti, September 3, 2023をもとに作成。

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