イスラエル軍はシリア側から飛来したドローンをF-15戦闘機で撃破(2024年3月5日)

英国のニュース・サイトであるアラブ世界通信(AWP、3月5日付)は、イスラエル軍がシリア政府支配地内から飛来した「不審な空中目標」を撃墜したと伝えた。

一方、タイムズ・オブ・イスラエル(3月5日付)も、シリアからイスラエル領空に侵入した無人航空機(ドローン)と思われる目標を撃墜したと報じた。

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これに関して、イスラエル軍は午後6時52分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、早朝にシリアからイスラエルに越境しようとした無人航空機(UAV)1機をイスラエル空軍の管制探知システムで検知、F-15戦闘機1機がこれを撃破することに成功したと発表した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、AWP, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024、The Times of Israel, March 5, 2024などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)はフーシー派がリビア船籍でスイス所有のコンテナ船M/V MSCスカイIIに対艦弾道ミサイル2発を発射、うち1発が船舶を直撃したと発表(2024年3月5日)

米中央軍(CENTCOM)は午前7時17分にX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/CENTCOM/)を通じて声明を出し、現地時間4日午前2時15分頃、フーシー派がイエメンから紅海に向けて対艦巡航ミサイル1発を発射、ミサイルは海上に着弾、また午後3時50分から4時15分の間に、フーシー派はリビア船籍でスイス所有のコンテナ船M/V MSCスカイIIに対艦弾道ミサイル2発を発射、うち1発が船舶を直撃し、損害が生じたと発表した。


AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)は米軍艦船2隻を対艦弾道ミサイルとドローンで攻撃したと発表(2024年3月5日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後10時40分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、ガザ地区のパレスチナ人を支援し、米英軍のイエメンへの攻撃に報復するため、海軍部隊、ミサイル部隊、航空部隊が紅海で米軍の艦船2隻に対して、対艦巡航ミサイルと無人航空機(ドローン)による特殊軍事作戦を行った。


AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル軍との戦闘開始から100日が経ったのに合わせて戦果を発表:作戦回数は1194回に(2024年3月5日)

レバノン・イスラーム抵抗は、パレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」作戦とイスラエル軍のガザ地区への攻撃開始(2023年10月7日)を受けて、イスラエルとの戦闘を開始した2023年10月8日から150日が経ったのに併せて、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)でインフォグラフィックを発表、2024年3月5日(午後4時)までの戦果を発表した。


このインフォグラフィックによると、レバノン・イスラーム抵抗による作戦回数は1194回で、内輪絵は砲撃386回、地対地ミサイルによる攻撃343回、狙撃・機銃掃射72回、防空42回、航空攻撃26回、ロケット弾484発、直接兵器による攻撃113回、工学兵器による攻撃14回。

標的は、入植地107ヵ所、境界陣地741ヵ所、後方陣地74ヵ所、境界ポスト134ヵ所、航空機・ドローン38機。

イスラエル軍の損害は、軍事車輛68台、指揮所38ヵ所、塹壕・要塞287ヵ所、技術装備300ヵ所、入植地570ヵ所、軍需工場2ヵ所、砲台22か所、アイアンドーム防空システム2基に及び、レバノンから5キロの境界地帯の43の入植地の住民23万人が避難を余儀なくされた。

一方、レバノン側の死傷者は2000人以上に達しているという。

 

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レバノン・イスラーム抵抗はまたテレグラムで3月5日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午後2時20分、ビント・ジュバイル市などレバノン南部の村々や民間の住宅などに対するイスラエル軍の攻撃への報復として、キリヤット・シュモナ市を攻撃。

午後2時30分、タイハート丘に集結するイスラエル軍部隊をロケット弾攻撃し、直接の損害を与える。

午後2時30分、キリヤット・シュモナ市の第769東部旅団司令部を攻撃し、直接の損害を与える。

午後3時25分、タイハート丘でメルガバ戦車1輌を攻撃、これを破壊。

午後5時00分、占領下シャブアー農場のルワイサート・イルム陣地をロケット弾攻撃し、直接の損害を与える。

午後6時30分、バグダーディー陣地後背地に集結するイスラエル軍を攻撃し、直接の損害を与える。

午後8時10分、フーラー村などレバノン南部の村々や民間の住宅などに対するイスラエル軍の攻撃への報復として、クファルブルム(キブツ)をカチューシャ砲数十発で攻撃。

午後8時10分、キリヤット・シュモナ市の建物1棟を攻撃し、損害を与える。

西部地区

午前1時00分、ラーヒブ陣地一帯を移動中のイスラエル軍部隊を砲撃し、直接の損害を与える。

午後12時5分、リーシャー池のイスラエル軍部隊をロケット弾攻撃。

午後2時15分、ネトゥア入植地でメルガバ戦車1輌を攻撃し、搭乗兵を殺傷。

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レバノン・イスラーム抵抗はさらに、戦闘員1人が戦死したと発表した。

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イスラエル軍はレバノン北部・イスラエル南部の戦況についてテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午後6時52分、シリアからイスラエルに向かって越境しようとする無人航空機(UAV)1機が早朝、イスラエル空軍の管制探知システムで検知される。F-15戦闘機1機がこれを撃破することに成功した。

午後8時36分、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機が早朝、対戦車ミサイル2発を発射したアイター・シャアブ村地域にあるヒズブッラーの陣地1ヵ所を攻撃した。また、イスラエル軍はバーバー山、マトムーナ村、マジュダル・ズーン村、フーラー村、カフラ村にあるヒズブッラーの作戦司令室、砲台、軍事複合施設複数ヵ所を攻撃。

午後11時57分、マナラ入植地、キリヤット・シュモナ市地域への多数の砲撃を数時間にわたって確認。イスラエル軍ジェット戦闘機複数機がキリヤット・シュモナ市に向けた砲撃が行われたタイバ村のヒズブッラーの陣地1ヵ所を攻撃。航空機が、キリヤット・シュモナ市に向けた砲撃が行われたアッラーブ・ルワイザ村地域にあるヒズブッラーの対戦車ミサイル発射地を攻撃。さらに、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機が早朝、ディッビーン村、アイター・シャアブ村にあるヒズブッラーの軍事複合施設1ヵ所とテロ・インフラを攻撃した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Qanat al-Manar, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県のM4高速道路沿線を爆撃(2024年3月5日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原を砲撃、同機構のメンバー1人が死亡した。

シリア軍はまた、サルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、ズィヤーラ町を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室はアーフィス村近郊でシリア軍兵士2人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、カフルナブル市近郊でもシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

これに対して、シリア軍はシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、ダイル・サンバル村一帯を砲撃した。

一方、ロシア軍戦闘機1機が、M4高速道路に近いブサクール村を4回にわたって爆撃した。

同地には、シャーム解放機構などの教練所などが設置されている。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるクルド山地方のクバイナ丘一帯、バルザ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカスル村、カフル・アンマ村を砲撃した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣は「政令」を発出し、ラマダーン月を記念して犯罪者に対する恩赦を実施すると発表(2024年3月5日)

シャーム解放機構が支配地の自治を委託するシリア救国内閣は「政令」を発出し、ラマダーン月を記念して犯罪者に対する恩赦を実施すると発表した。

恩赦の内容は以下の通り。

1. 判決が確定した者に対する禁固の全期間と鞭打ち刑の免除。
2. 結審した者に対する禁固の期間の半減と鞭打ち刑の免除。
3. 1000米ドル以下、あるいはこれに相当する金額の罰金刑の全額免除。
4. 1000米ドル以上、あるいはこれに相当する金額の罰金刑の半額免除。

ただし、政令は、ハッド刑にかかる犯罪、報復、誘拐、強盗、禁固8ヵ月以上の刑が確定している窃盗、1000米ドル以上の罰金刑が確定している犯罪、再犯、麻薬密売、通貨偽造・流通については、恩赦の対象とはしない、と定めている。

また、逃亡中の場合は、恩赦発出から30日以内に自首することが条件となる。

イナブ・バラディー(3月5日付)が伝えた。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構が自治を委託するシリア救国内閣宗教関係省は、支配地のイマーム、ハティーブに省が指定した文言を逸脱した発言を行わないよう通達(2024年3月5日)

シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配地で抗議デモが多発していることを受けて、同機構に自治を委託されているシリア救国内閣の宗教関係省は、支配地のイマーム(礼拝の導師)、ハティーブ(説教師)らに対して、省が指定した文言を逸脱した発言を行わないよう、また域内の不正や犯罪について言及への言及ないよう通達、これに反した場合は厳正に処罰すると警告した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構支配下のアレッポ県ダーラト・イッザ市でのジャウラーニー指導者打倒を訴えるデモに同機構総合治安機関が発砲:イドリブ県ビンニシュ市、フーア市でも同様のデモが発生(2024年3月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるビンニシュ市で住民ら数十人が抗議デモを行い、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒、同機構の治安機関の解体、逮捕者の釈放を訴えた。

ザマーン・ワスル(3月5日付)によると、フーア市でも、前日に続いて同様のデモが行われた。

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アレッポ県では、ザマーン・ワスル(3月5日付)、シャーム・ネットワーク(3月5日付)によると、シャーム解放機構の総合治安機関が5日晩、同機構の支配下にあるダーラト・イッザ市でのアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒や逮捕者釈放を求める抗議デモに発砲した。

 

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、Sham Network, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024、Zaman al-Wasl, March 5, 2024などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ市近郊でダーイシュのスリーパーセルの拠点複数ヵ所を狙って6回の爆撃を実施(2024年3月5日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、ラサーファ市近郊でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルの拠点複数ヵ所を狙って6回の爆撃を実施した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが県東部のシューマリーヤ山一帯の砂漠地帯で羊飼いを襲撃、戦闘となった。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市のバルウーム交差点近くで総合情報部に所属するシリア軍士官(大佐)がオートバイに乗った正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家ら数十人が抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放を要求(2024年3月5日)

スワイダー県では、スワイダー24(3月5日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家ら数十人が抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放を要求した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024、Suwayda 24, March 5, 2024などをもとに作成。

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シリア民主軍に所属するクルド人戦線旅団傘下のイドリブ革命家大隊がアレッポ県マンビジュ市近郊でトルコ軍のドローンを撃破(2024年3月5日)

アレッポ県では、ANHA(3月5日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるマンビジュ市西のブワイヒジュ村を無人航空機(ドローン)1機で攻撃、シリア国民軍とともに同地を砲撃した。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するクルド人戦線旅団傘下のイドリブ革命家大隊が迎撃、ドローンを撃破した。


一方、トルコ軍がタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村に対してもドローンで攻撃を実施、ザイワーン村、グライビシュ村を砲撃した。

AFP, March 5, 2024、ANHA, March 5, 2024、‘Inab Baladi, March 5, 2024、Reuters, March 5, 2024、SANA, March 5, 2024、SOHR, March 5, 2024などをもとに作成。

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