アッバース国防大臣はロシアで開幕した第11回モスクワ国際安全保障会議で演説:西側諸国の資源盗奪、米国、トルコ、イスラエルの占領を非難(2023年8月15日)

アリー・マフムード・アッバース国防大臣はロシアで開幕した第11回モスクワ国際安全保障会議(MCIS-2023)で演説を行い、西側諸国が中東諸国の天然資源を盗奪、保有し続けることをめざしており、こうした試みが域内諸国の自由や独立を侵害していると非難した。

アッバース国防大臣は、シリア領内に違法に駐留を続ける米軍については、天然資源を略奪し、何の処罰も受けずに武装勢力を支援していると強調する一方、トルコ軍がシリア北部に、イスラエルもゴラン高原を占領し続けていると付言、そのことがシリアの安全保障への深刻な脅威となっていると主張した。

RIAノーヴォスチ通信(8月15日付)、SANA(8月15日付)などが伝えた。

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アッバース国防大臣はまたRT(8月15日付)のインタビューに応じ、トルコとの関係改善に向けた交渉について、トルコがシリア領内への部隊駐留に固執しているために進展は見られていないと述べた。

AFP, August 15, 2023、ANHA, August 15, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 15, 2023、‘Inab Baladi, August 15, 2023、Reuters, August 15, 2023、RIA Novosti, August 15, 2023、RT, August 15, 2023、SANA, August 15, 2023、SOHR, August 15, 2023などをもとに作成。

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