シャーム解放機構、アウラーン自由人、シャフバー連合がシリア国民軍との戦闘の末、トルコ占領下のアレッポ県北部各所を制圧(2023年9月26日)

アレッポ県では、イナブ・バラディー(9月26日付)によると、トルコの占領下にある「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市であるアアザーズ市に近いダービク村、スーラーン・アアザーズ町、カルジャブリーン村で、シリア国民軍の第2軍団諸派と、同軍に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動の傘下で活動し、シャーム解放機構ともつながりがあるシャフバー連合が交戦した。

ダービク村では、市街戦が行われ、一部住民が避難を余儀なくされた。

一方、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動・東部地区(アウラーン自由人)、シャフバー連合がスーラーン・アアザーズ町、ダービク村、バルアーン村の大部分、アフティームラート村、ドゥワイビク村などで、シリア国民軍のスルターン・ムラード師団と激しく戦闘、スーラーン・アアザーズ町、ダービク村、バルアーン村の大部分、アフティームラート村を制圧した。

また、これらの武装組織は、「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市近郊のナアマーン村、ザーヒリーヤ村、アシュドゥード村、ジャラーブルス市に近いシャイーナ村、サーブーニーヤ村、ブーザーン村などでシリア国民軍と交戦、バーブ市近郊のタンヌーザ村、ハッジ・クーサー村、ダーヒリーヤ村、ジャラーブルス市近郊のバウラーニーヤ村、シャイーナ村、サーブーニーヤ村を制圧した。

なお、一連の戦闘で、死者は11人(うちシャーム解放機構側は5人、シリア国民軍のスルターン・ムラード師団とシャーム自由人イスラーム運動アブー・ハイダル・マスカナ派は6人)となり、数十人が捕虜となった。

**

シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などによる軍事攻勢を受け、バーブ市では住民数十人が「ジャウラーニーに災いあれ、お前なんか要らない」といったシュプレヒコールを連呼し、抗議の意思を示した。

AFP, September 26, 2023、ANHA, September 26, 2023、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2023、‘Inab Baladi, September 26, 2023、Reuters, September 26, 2023、SANA, September 26, 2023、SOHR, September 26, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.