イスラエル軍がダマスカス県カフルスーサ区の住宅を狙って爆撃、その数時間後首都一帯を再び爆撃(2024年2月21日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy)を通じて声明を出し、イスラエル軍が午前9時40分頃、占領下ゴラン高原方面から首都ダマスカス県カフルスーサ区の住宅1棟を狙って爆撃を行い、民間人2人が死亡、1人が負傷、標的となった住宅と周辺の住宅複数棟が物的損害を受けた。















SANA(2月21日付)が伝えた。

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シャームFM(2月21日付)やアスル・プレス(2月21日付)は、テレグラムを通じて、「イラン系」のイマーム・シャーフィイー学校の脇(裏)の住居が狙われたと伝えた。

サウト・アースィマ(2月21日付)は、複数の匿名独自筋の話として、イスラエル軍が「イランの民兵」の本部が入っていた住居複数棟に対してミサイル3発を発射したと伝えた。

シリア人権監視団によると、爆撃はレバノンのヒズブッラーやイラン・イスラーム革命防衛隊の幹部らが頻繁に出入りする場所で、民間人1人と外国人2人が死亡した。

同監視団によると、イスラエル軍はこの爆撃の数時間後にも、首都ダマスカス南西に点在する「イランの民兵」の拠点複数ヵ所を攻撃、シリア軍防空部隊が砲弾の迎撃を試みた。

この爆撃により、ダマスカス郊外県のバイト・ジン村一帯に砲弾複数発が着弾した。

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スプートニク・アラビア語版(2月21日付)は、イスラエル軍は占領下ゴラン高原上空から首都ダマスカス一帯の複数ヵ所を狙って2度目の爆撃を行ったが、シリア軍防空部隊が迎撃、ミサイルのほとんどを撃破したと伝えた。

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ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は22日、カファルスーサー区への爆撃について、3人が死亡したと発表した。

AFP, February 21, 2024、ANHA, February 21, 2024、Athr Press, February 21, 2024、‘Inab Baladi, February 21, 2024、Reuters, February 21, 2024、RIA Novosti, February 22, 2024、SANA, February 21, 2024、Sawt al-‘Asima, February 21, 2024、Sham FM, February 21, 2024、SOHR, February 21, 2024、Sputnik Arabic, February 21, 2024などをもとに作成。

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