シャーム解放機構、「決戦」作戦司令室がシリア軍2人を狙撃し殺害する一方、シリア軍はFPVドローンでアレッポ県、ハマー県を攻撃、これにより1人死亡(2024年3月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカルサア村一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍はシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフル・ヌーラーン村で農業用トラクターを自爆型FPV無人航空機(FPVドローン)1機で攻撃し、乗っていた住民1人が死亡した。

シリア軍はまた、カフル・タアール村を砲撃、これにより民間人3人が負傷した。

一方、シャーム解放機構は、シリア政府の支配下にあるシャイフ・アキール山一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村近郊にあるシャーム解放機構の陣地1ヵ所を自爆型FPV無人航空機(FPVドローン)1機で攻撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構のジャアファル・ブン・アビー・ターリブ旅団が中国新疆ウィグル自治区出身者(トルキスタン人)の武装グループとともに、シリア政府の支配下にあるトゥッファーヒーヤ村一帯のシリア軍の陣地複数ヵ所に対して特攻自爆(インギマーシー)攻撃を実施、これによりシリア軍の士官(大尉)1人を含む兵士3人が死亡した。

また、同地では両者が砲撃戦を行った。

AFP, March 11, 2024、ANHA, March 11, 2024、‘Inab Baladi, March 11, 2024、Reuters, March 11, 2024、SANA, March 11, 2024、SOHR, March 11, 2024などをもとに作成。

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