アサド大統領はイランを電撃訪問し、ハーメネイー師、モフベル大統領代行と会談、ヘリコプター事故で死去したライースィー大統領、アブドゥッラフヤーン外務大臣ら犠牲者に対して哀悼の意を示す(2024年5月30日)

アサド大統領は、イランを電撃訪問し、首都テヘランで最高指導者のアリー・ハーメネイー師と会談、19日に同国北西部アゼルバイジャン国境地域からの帰着途中にヘリコプター事故で死去したエブラーヒーム・ライースィー大統領、ホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣ら犠牲者に対して哀悼の意を示した。

会談において、アサド大統領は、ライースィー大統領に関して、心からイラン国民の利益を考慮し、またシリアおよびシリア国民に高い地位を保ち、友好的な両国、両国民を結びつけるために断固とした取り組みを続けてきたと評価した。

また、アブドゥッラフヤーン外務大臣についても、シリアとイランの活発な外交を主導し、地域の安定を確立するうえで大きな影響を与えたと述べた。

そのうえで、今回の痛ましい事故によっても、イランの方針、レジスタンスへの支援、パレスチナ人民への支援に影響が及ぶことはなく、シリアとの関係は強力で確固たるもので、両国民、地域全体の安定に資するものであり続けると強調した。

アサド大統領はまた、モハンマド・モフベル大統領代行とも会談し、ライースィー大統領らへの弔意を示し、イランの指導部と国民がその能力をもって今回の痛ましい事件を克服し、地域、そして国際社会におけるその地位と役割を維持すると大いに信頼していると述べた。



両首脳は、尊厳、主権、両国共通の利益尊重に基づいた両国の戦略的関係の深化の必要を改めて協調、経済などの分野での二国間関係を強化することを確認した。




SANA(5月30日付)が伝えた。

AFP, May 30, 2024、ANHA, May 30, 2024、‘Inab Baladi, May 30, 2024、Reuters, May 30, 2024、SANA, May 30, 2024、SOHR, May 30, 2024などをもとに作成。

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