米下院外交委員会は公聴会で、シャルア移行期政権による少数派弾圧、外国人戦闘員の存在、シリア民主軍への攻撃を非難

米下院外交委員会は、「分岐点に立つシリア:アサド後の米国政策の課題」(Syria at a Crossroads: U.S. Policy Challenges Post-Assad)と題する外交委員会本会合の公聴会を開催した。

公式サイトによると、外交委員会のブライアン・マスト委員長は公聴会のなかで、独裁者バッシャール・アサドからアフマド・シャルア暫定大統領への権力移行が、何事もなく進むとは誰も考えていなかったと述べ、宗教的・民族的少数派に対する治安上の事件や暴力が多発していることに深刻な懸念を示し、平和的で民主的な統治に到達するため、シリアは多くの課題に直面していると指摘した。

委員長はまた、外国人戦闘員が治安部隊内に存在していること、その多くがトルコの支援を受けていることが継続的な課題であるとも述べた。

さらに、有志連合の協力部隊であるシリア民主軍に対する最近の行動は容認できないと非難、これによって米中央軍(CENTCOM)がシリア各地の拘禁施設から約7,000人のイスラーム国の戦闘員をイラクへ移送せざるを得なくなったと説明した。

加えて、ロシア軍がシリア国内で駐留を続けていることについても重大な懸念を示した。

マスト委員長は、シャルア暫定大統領がアル=カーイダの元戦闘員であるという事実も深刻な懸念事項であると述べ、現下のシリアは依然として必要な水準には程遠いと評価、米国はこれまでの進展に満足しておらず、シャルア暫定大統領の行動の多くを後退と見なしていると明言した。

とりわけ、ドゥルーズ派、クルド人、アラウィー派に対する最近の行動は誤った方向への一歩であり、米国がシャルア暫定大統領の語る「シリア国民のための高潔な未来」を信頼する材料にはならないと強調した。

そのうえで、シャルア暫定大統領は米国から「白紙委任状」を与えられているわけではないと述べ、米国がシーザー・シリア市民保護法(シーザー法)を撤廃したのは、その存在理由がアサド前政権の存在にあったからであり、その理由が消滅したためだと説明した。

しかし、その見返りとしての条件は明示されており、それには軍事統合の前進、宗教的・民族的少数派の保護と政府への統合、そしてテロ対策における米国との協力が含まれていると強調した。

議会はシャルア移行期政権とシリア民主軍の包括停戦合意を、正しい方向への一歩として評価しているが、同様の合意は今回で3度目で、米国は空虚な言葉ではなく具体的な行動を期待していると強調した。

最後に、シリアが誤った道を選択した場合、その結果は深刻なものになると警告した。

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クルディスタン24によると、公聴会では、元米国防総省(戦争省)戦略計画能力担当次官補のマーラ・カーリン氏は、首都ダマスカスを除けば国家が深刻に分断されていると評価した。

カーリン氏はまた、治安がもう一つの最優先課題だとしてうえで、少数派に対する暴力が問題だと指摘、移行期政権が違反者の責任を追及しなければ、国は不安定化するか、人々が国外へ流出し、他地域の不安定化につながりかねないと警告した。

さらに、移行期政権とシリア民主軍の包括停戦合意については、内容としては正しいが、問題は紙の上の言葉ではなく、実際に取られる行動と現実だと指摘、機能しなければ、深刻な分断が生じ、新しく繁栄するシリアという夢は遠のくだろうと述べた。

ジェームズ・ジェフリー元駐シリア米国大使は、トルコの影響力について、シリアはアラブ国家であるとしつつ、トルコ人とアラブ人の間には本質的な緊張関係があると述べた。

スコット・ペリー下院議員は、シリアで少数派が標的にされているとする映像を提示し、「殺害された女性たちを喜ぶ人々が映っている。これが少数派にとってのシリアの現実だ」と主張し、証言者に反証を求めた。

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