シリア国内の暴力:ダマスカスで砲撃により子供10人以上が死亡(2014年11月5日)

 

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が占拠するカーブーン区内の複数カ所(ハヤート学校など)に対して迫撃砲弾複数発が着弾し、子供11人が死亡した。

これに関して、カーブーン報道局を名乗る反体制組織は、シリア軍の砲撃によって13人が死亡したと発表した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(11月5日付)によると、首都南部で活動するシャリーア委員会が「イスラーム教徒の土地からの撤退はムジャーヒディーンの合意がなされるまで禁じられる」との声明を出し、ダマスカス南部戦線からの撤退を禁じた。

一方、Champress(11月5日付)によると、カラムーン地方内の軍拠点1カ所が「テロリスト」の攻撃を受けたが、シリア軍がこれを撃退し、戦闘員複数を殺傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タイバ町で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦し、ジハード主義者13人が死亡した。

また、シリア軍の砲撃・空爆によって、シャイフ・マスキーン市で女性3人と子供2人を含む9人(避難民と思われる)が、ヤードゥーダ村で2人が、ブスル・ハリール市で1人が、イブタア町で2人が死亡、同地一帯でシリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、Champress(11月5日付)によると、イブタア町、シャイフ・マスキーン市、アトマーン村、ダーイル町、ナスィーブ国境通行所一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハンダラート・キャンプで、看護師1人が死亡した。

一方、Champress(11月5日付)によると、アレッポ市ブスターン・カスル地区、タッラト・カッダーラ、アーミリーヤ地区、サラーフッディーン地区、ライラムーン地区、ズブティーヤ村、バッラース村、アターリブ市、サイファート村、バーシュカウィー村、アルド・マッラーフ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍の発砲により、男性1人が死亡した。

一方、Champress(11月5日付)によると、ナバア・サフル村、マジュドゥーリヤー村、ナブア・ブフース村、マスハラ丘、バーティナ村、ハミーディーヤ村、バイト・ジン村郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、タビーシュ村、カフルサジュナ村、カンスフラ村をシリア軍が空爆し、活動家2人を含む複数人が死亡した。

一方、Champress(11月5日付)によると、バーラ村、バルユーン村、カンスフラ村、タマーニア町、ハーン・シャイフーン市、タビーシュ村、サラーキブ市、ワーディー・ダイフ町、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・サンバル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員41人を含む戦闘員多数を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、Champress(11月5日付)によると、シリア軍は、ラスタン・ダム、ラスタン市、ダイル・フール村、カフルラーハー市、ヒルバト・ドゥワイビー村、ムシャイリファ村、マスウーディーヤ村北東部、スルターニーヤ村、アルシューナ村、ワーディー・バアユーン、ウカイリバート町、ジャズル・ガス採掘所一帯、タッラト・ミルフ、カーラート・タヒーン村、ウンム・タバービール村、ガントゥー市、ヒムス市ワアル地区で、反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、Champress(11月5日付)によると、サイヤード村、ラターミナ町、カフルズィーター市、ラスム・アワーイド村、ハリーシャ村、南カスタル村、ワーディー・イザーム村、ヌアイマ村、ハディーラ村周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 5, 2014、AP, November 5, 2014、ARA News, November 5, 2014、Champress, November 5, 2014、al-Hayat, November 6, 2014、Kull-na Shuraka’, November 5, 2014、al-Mada Press, November 5, 2014、Naharnet, November 5, 2014、NNA, November 5, 2014、Reuters, November 5, 2014、SANA, November 5, 2014、UPI, November 5, 2014などをもとに作成。

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