諸外国の動き:オバマ大統領「アサド政権はシリア爆撃の標的ではない」(2014年11月6日追記)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2014年11月6日付)は、バラク・オバマ米大統領が10月中旬にイランの最高指導者アリー・ハーメネイー師に宛てて極秘の書簡を送り、「イスラーム国」(ダーイシュ)との戦いで協力する可能性を論じるとともに、核開発問題での包括合意を条件として提示していたと報じた。
同紙が「書簡に詳しい人々」の話として伝えたところによると、オバマ大統領はダーイシュとの戦いについて、米・イランの「共通の戦い」と指摘、そのうえで、いかなる協力も、今月24日に交渉期限を迎えるイラン核協議で包括合意に達せるかどうかにかかっていると強調したという。

シリアのアサド政権について、書簡では、米軍のシリア空爆の標的にしていないことも説明したとされる。

オバマ大統領がハーメネイー師に書簡を送るのはこれが4通目だが、ハーメネイー師からの返信は1度もないという。

ジョシュ・アーネスト米ホワイトハウス報道官は、報道内容を否定も肯定もせず、「大統領と各国指導者との個人的なやりとりに関してコメントする立場にはない」とのみ述べた。

The Wall Street Journal, November 6, 2014などをもとに作成。

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