諸外国の動き:イスラエル人女性がYPGに参加し、ダーイシュと交戦か?(2014年11月11日)

ARA News(11月11日付)は、複数の米国人、ドイツ人、オーストリア人が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に入隊し、アイン・アラブ市でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘に参加している、と報じた。

複数の活動家によると、そのなかには、カナダ系のイスラエル人女性もいるという。

この女性は31歳で、カナダからイスラエルに移住後に、イスラエル国防軍に従軍、その後、人民防衛隊に参加したのだという。

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「シリアの友連絡グループ」(ロンドン11)高官級会合がロンドンで開催され、シリア情勢への対応などについて意見が交わされた。

会合には、シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長も出席した。

『ハヤート』(11月12日付)などによると、会合では、シリア軍が包囲を強めているアレッポ市情勢、シャームの民のヌスラ戦線が「穏健な反体制派」を放逐したイドリブ県情勢への懸念が表明された。

だが、アレッポ市で活動する地元評議会への支援を誓約する以外、事態に対処するための具体策は示されなかった。

また、米国など有志連合によるシリア空爆についても、対トルコ国境に安全地帯(緩衝地帯)の設置を求めるトルコ、フランスと米国などが対立した。

またスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が提起しているアレッポ市の「戦闘中止」構想についても、安保理決議採択を通じた実施をめざす国と、構想への対処を議論することそのものをいまだ時期尚早とする国が対立した、という。

AFP, November 11, 2014、AP, November 11, 2014、ARA News, November 11, 2014、Champress, November 11, 2014、al-Hayat, November 12, 2014、Kull-na Shuraka’, November 11, 2014、al-Mada Press, November 11, 2014、Naharnet, November 11, 2014、NNA, November 11, 2014、Reuters, November 11, 2014、SANA, November 11, 2014、UPI, November 11, 2014などをもとに作成。

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