シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がイドリブ市の水道、電気を遮断すると脅迫(2014年12月27日)

イドリブ県では、SLN(12月27日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線とイスラーム委員会は共同声明を出し、同県郊外からアレッポ大学に向かう途中にシリア軍が逮捕(先週)した女学生43人に関して、その釈放を要求し、要求に応じない場合、イドリブ市の電気と水道を遮断すると脅迫した。

また、シリア人権監視団によると、ヌスラ戦線はイドリブ市に向かう街道(ビンニシュ・イドリブ街道、アラブ・サイード・イドリブ街道)の封鎖を続けた。

一方、SANA(12月27日付)によると、フバイト村、バラーギーティー村、アブー・ズフール町、タフタナーズ市、ハザーヌー町などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月28日付)によると、アルド・マッラーフ地区一帯で、反体制武装集団とシリア軍が交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(12月27日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市をシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、子供3人を含む5人が死亡した。

またシリア軍はドゥーマー市、ハムリート村、カナーキル村に対しても「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(12月27日付)によると、アッブ農場、フーシュ・ダワーヒル農場、ラカビーヤ農場、カラムーン地方無人地帯、サアサア町一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイブタア町、ダーイル町などを空爆・砲撃し、子供1人を含む7人が死亡した。

またドゥラル・シャーミーヤ(12月27日付)によると、シリア軍はシャイフ・マスキーン市に対して12回、イブタア町に4回、ダーイル町に3回の空爆を行った。

一方、SANA(12月27日付)によると、西ガーリヤ村、シャイフ・マスキーン市、イブタア町、アクラバー村、アルマー村、ブスル・ハリール市、ブスラー・シャーム市、フラーク市、ナワー市、アトマーン村、ダイル・アダス村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ジャイドゥール・ハウラーン旅団、ハムザト・アサド・アッラー旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(12月27日付)によると、ビイル・アジャム村、ブライカ村、マスハラ村、クナイトラ市内で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラームの暁旅団、フルカーン旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月27日付)によると、シャフルナーズ村、バアルブー村、ウカイリバート町、カフルズィーター市、ラターミナ町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月27日付)によると、バイト・ラービア村、ハラーリーヤ村、ガントゥー市、ジャッブーリーン村、東サラーム村、タルファーウィー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 27, 2014、AP, December 27, 2014、ARA News, December 27, 2014、Champress, December 27, 2014、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2014、al-Hayat, December 28, 2014、Iraqi News, December 27, 2014、Kull-na Shuraka’, December 27, 2014、al-Mada Press, December 27, 2014、Naharnet, December 27, 2014、NNA, December 27, 2014、Reuters, December 27, 2014、SANA, December 27, 2014、UPI, December 27, 2014などをもとに作成。

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